July 03, 2014

July 03, 2014

懐石 小室@神楽坂

「懐石 小室」に行きました。

たまたま当日電話して頂いたら、この日は淡路のとてもいい鱧が入っています、とのこと。
鱧尽くしのお料理を頂きに来ました。

懐石小室





















箸置きの紫陽花が素敵。

箸置き





















先付

北海道のシャコ、佐島の蛸、トマトシロップ漬け、茗荷、胡瓜、黄身酢とポン酢ジュレ。

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イチジク田楽

生のイチジクに白味噌をかぶせて焼いてあります。

イチジク田楽





















八寸

上から時計回りに、ちり酢を添えた蛤蒸し、ごりの佃煮、ナマコの卵巣ととうもろこしの湯葉揚げ、
鮑の酒蒸し、薩摩芋、塩雲丹を詰めた海老、白随喜と枝豆の芥子胡麻和え。
小室さんの八寸は、一品一品手が込んでいて美しいです。

八寸





















ガレの酒器とバカラのオールドグラスで滋賀の日本酒七本槍を。
素敵なガラスの酒器で頂くと日本酒もリキュールのようにコクがでてくる気がします。

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鮮やかな八寸の後は、鱧尽くしのお料理の数々。

鱧寿司

焼いた肉厚の鱧は、身と寿司飯の間に炊いた実山椒を挟んで。
他の所で頂く鱧寿司はたいてい硬くで鱧の身が縮まってしまっているのが多いのですが、
小室さんの鱧寿司はふっくらした柔らかな身がシャリと共にほぐれていく一体感があります。

鱧寿司





















お椀の蓋の内側の絵柄も紫陽花をモチーフに細かな蒔絵が美しいです。

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鱧椀

淡路の最高級の鱧。小室さんの仕入れる鱧は素晴らしいけれど、
この日は特に群を抜いて素晴らしい特級の鱧でした。
ほのかな鰹出汁と鱧の骨で取ったお出汁に、冬瓜とふわっふわにとろける鱧。
じゅんさいと青柚子を添えて。きめ細やかで繊細な鱧の身とその旨味のなんともいえぬ余韻。
昨年も感動したけれど、今年はそれ以上に感動しました。

鱧椀





















そして、お造りの鱧を骨切りする小室さんのお姿。
シャリッシャリッと美しいリズムを奏でる音も繊細です。

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鱧のお造り

軟骨、頬肉、すき身、さっと湯引きしたもの、皮は洗いにして。
生の鱧が美味しいのは、極上ならではですが、軟骨や皮もしっかりと味があります。

鱧





















次の日本酒もアンティークの酒器で頂きました。

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お酒は七本槍 純米大吟醸 渡船 

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鱧の焼き霜造り

皮目を焼くと皮の香りと旨味が凝縮され、身が甘くなります。

焼き霜





















つけだれは、柚子胡椒酢に大根のさいの目を加えたもの。
大根のさくさくした食感が、アクセントです。

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鱧のおとし

さっと湯にくぐらせて、細かな骨切りだからこそ美しい牡丹の花のように。
ふわふわっとした食感は、口どけも良く、鱧の優しい甘さが溶けていきます。
ちり酢が添えてありますが、そのまま何もつけない方が、鱧本来の味が広がっていきます。

落とし





















鱧の酒塩焼き

酒を塗って、白胡麻と塩をまぶし焼くと、さっくりした食感と白胡麻の風味。
香ばしさの中に、鱧の旨みを閉じ込めてある感じ。

酒塩焼き





















梅のシロップ煮

黄梅の優しい酸味でさっぱりと。

梅





















鱧の肝焼き

香味醤油で焼いた鱧の肝に粉山椒をかけて。
極上の鱧の肝はねっとり甘いです。酒がすすみます。

肝焼き





















鱧の八幡巻揚げ

牛蒡に鱧を巻いて、三つ葉衣をつけ、さくっと揚げてあります。
山椒塩で。肉厚の鱧は皮と身の間のとろんとした部分が美味しいのですが、揚げることによって、
さらにその美味しさが閉じ込められていて、格別の味わい。

八幡巻揚げ





















鱧の骨煎餅

皮つきの骨煎餅、ビールが飲みたくなっちゃうな。

骨煎餅





















茄子と雲丹

市川の茄子と万願寺唐辛子を焼いて、煮浸しにして、
利尻のバフン雲丹をのせて、茗荷と青紫蘇と生姜。

茄子と雲丹





















鱧のお出汁で炊いたご飯に、たまたま入ったという山口の早松茸と鱧のご飯が炊きあがりました。

鱧松ご飯





















鱧松ご飯

松茸の風味に、しっとりとした炊きあがりの鱧ご飯。
昨年は、鱧ご飯は正直ちょっとパサパサしていたのですが、今回の炊きあがり加減は素晴らしくて、
ちゃんと鱧と松茸の香りが生きています。


鱧松ご飯





















香物

香物





















おこげの部分もおかわりしちゃいました。
ちょっと時間が経つと、米に旨味がさらに浸透して、めっちゃ美味しい。

おこげ





















デザート

宮崎のマンゴー、路地物のさくらんぼ、枇杷とその種を炊いたもの。
枇杷の種は大きなものを選んだそうですが、炊くとお豆のようにほっこりして、
甘酢っぱい食感。

水物





















鱧はこの時期いろんな所で食べるけれど、ここに勝るものは他にはない、
まさに最上級の鱧でした。(お値段も最上級ですが)
昨年の鱧尽くしよりもさらに磨きがかかって、素晴らしく感動した贅沢な夜でした。

そういえば、私は知らなかったけど、近々のアド街ック天国で神楽坂の第1位のお店に選ばれ、
鱧祭りで特集されたそうです。


「懐石 小室」

新宿区若宮町13 金井ビル1F

03−3235−3332



ranmarun at 20:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 和食