January 2016

January 31, 2016

食堂おがわ@京都

「食堂 おがわ」に行きました。
ここも前から行ってみたいお店で何度かトライしましたが、一見だと全然予約が取れません。たまたま常連様の貴重なプラチナシートを頂き、2回転目の時間に入店させて頂きました。

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黒板メニューから、注文します。品数はそんなに多くないですが、迷います。

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まずは、シャンパンで乾杯。ジャクソン#738大好きなシャンパンです。

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付き出し

からすみ餅がでてきました。ぷっくりと焼いたお餅に軽く炙ったからすみが挟んであります。焼きたらこのようにほろりとほぐれるからすみの粒々感がいいです。

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お造り

鱧とぐじのお造りです。淡路の鱧は目の前で骨切りしてから皮目を炙り、ふわっとレアな食感。皮目以外はほぼ生ですが、脂ののった冬の鱧は絶品です。そして、淡路の鱧は綺麗な脂の旨味です。
ぐじは塩締めしているそうですが、ねっとりとしててちょっと臭いが気になりました。

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日本酒がほしくなったので、久礼 特別純米 愛媛のお酒です。おすすめ絶賛していたぐじだったので、まあ部位や個体差もあるのだろうと何も言わず酒で流し込んだけど、常連様も気づき、これあかんわと大将に即指摘して、新しいものを切ってもらいました。

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そして、新しくでてきたぐじは、全く問題無しでした。煩いこと言ってすみません。
少し置いてから適温になった頃が食べごろ。山葵をたっぷりのせると脂の旨味が増す感じ。うん、これは美味しいです。そもそも水分や脂が多く、鮮度が落ちやすい魚なので、東京では蒸し物や焼き物など火入れでしか食べたことがなかったけれど、これなら納得です。

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なまこ酢

三重の赤なまこは、肉厚でとっても大きいです。調理する前は3倍くらいの大きさがあるそうですが、なまこと同量の小石を入れて数十分振ると、繊維が千切れて縮み、柔らかくなるそうです。コリコリというよりしっとりした食感。たっぷりの大根おろしと木の芽の香りがいいですね。

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菜種胡麻和え

菜の花を炒り胡麻で和えて。しゃくっとした菜の花と炒り胡麻の香りで箸休めに。

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牡蠣の天ぷら

牡蠣は大好きなのですが、生だとアレルギーがあるので、じっくり揚げで天ぷらにしてもらいました。美味しい。

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日本酒は竹雀 純米直汲み生 
岐阜のお酒です。ガラスのボトルになみなみ入っているので、ついつい飲み過ぎちゃいます^^;

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すっぽん鍋

すっぽんのお出汁にすっぽんと九条葱を煮込み、焼き餅を浮かべて。

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九条葱が甘くて美味しい。カリカリの焼き餅もすっぽんのお出汁を吸ってしっとり。

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お酒を飲むことを考慮して、酒と醤油を利かせた若干濃いめの味付けのお出汁ですが、飲ムリエには丁度いい塩梅かと(笑)

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しょうがかき揚げ

甘いさつま芋と百合根に生姜の辛味が合わさったサクサクほくほくの揚げ具合。牡蠣の天ぷらもそうだったけど、油をしっかりと切る揚げ具合は見事です。鳥の唐揚げや小芋の唐揚げも食べてみたかったです。

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さばすし

綺麗なエッジの鯖寿司でした。次回は炊き込みご飯も食べてみたいけど、プラチナシートを得ることは当分ないのかな・・・

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とにかく和気藹々と勢いがあるお店で、大将の小川さん他スタッフもきびきびと動きがいい。13席のカウンターをしきる小川さんは、温和で優しい人柄と細やかな気配り。人気店になってからも低価格のままで営業しているのが、その魅力なのでしょうね。
年内の予約は昨年の11月に受けて、それでももう1年先まで埋まってしまったそうです。恐るべしおがわ。
次に行けるのはいつになることやら・・・


「食堂 おがわ」

京都府京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町2041F

075-351-6833


ranmarun at 21:30|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 和食 

January 30, 2016

セクションドール@京都

「セクションドール」に行きました。
以前から気になっていたタンドリーチキンのお店です。
3テーブルしかないので予約は必須です。2回転目の13時半に入店しました。

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席に着くと黄金色にきら光りする鏡面のテーブル。そして、薄い木箱が置かれました。

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木箱を開くと、ドリンクメニューなども書かれています。お料理はタンドリーチキンのプレートのみという潔いスタイル。

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まずは、ビールを飲みながら、待ちます。カトラリーは翡翠色したラギオールのナイフとフォーク。

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壁に書かれているのは、レシピでしょうか。これらをベースに十数種類のスパイスを漬け込み、熟成、乾燥を経て1週間かけて仕込んだチキンを300度のコンベクションオーブンで焼き上げます。

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タンドールチキン

そして、ワンプレートのタンドリーチキンが運ばれてきました。タンドリーチキンと言っても、インド料理のタンドリーチキンとは別物で、フレンチビストロスタイルに仕上げてあります。
宮崎霧島産の地鶏の皮はパリッとしながらも中はしっとりと柔らかな鶏肉。ヨーグルトにつけてあると思うのですが、なじんだスパイスも過剰でなく優しい味わい。
付け合せのお野菜は、黒キャベツ、スティックセニョール、大根、蕪、ビーツ、黒大根、玉葱、人参など無農薬のもの。パンデュースのパンを添えて。旬の根野菜は備長炭の塩をかけ、その甘みが絶妙に引き出されていて美味しいです!

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たっぷりポーションなのに、とても軽い味わいは、まさに黄金比率!白ワインもグラスで少し頂きました。
季節ごとに野菜が変化するので、また行ってみたいです。

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ショップカードもらったら、花札みたいな柄でした(笑)

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「Section D'or」

京都府京都市左京区岡崎西天王町84-1 M&M's Apartment 1F

075-752-2249

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ranmarun at 13:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) フレンチ 

January 29, 2016

松川@赤坂

「松川」に行きました。

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生けてあるのは、キウイの枝と椿。キウイの枝初めて見ました。

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Jacquesson  2000 Dizy  Corne Bautray

2000年が初ビンテージ。フレッシュな酸とかすかな蜂蜜やブリオッシュ香と共に、ジャクソンらしい葡萄の旨味は、やはりジャクソンの存在感を感じます。

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間人蟹

蒸してから、身や蟹味噌をぎっしりと詰めた間人蟹。最初から贅沢な蟹ですが、ただジャクソンはここにピントしてこないかも。蟹酢をちびりと飲んだ後に合いました。

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お造り

竹岡のさよりは、かんぬきサイズの肉厚です。昆布締めし、旨味が格別です。
すみいかも東京湾。ねっとりとした甘みがいいです。

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白子の飯蒸し

とらふぐの白子を焼いて飯蒸しに。一味がアクセントです。

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鴨椀

新潟の真鴨を治部煮風に仕立てて、揚げ葱をのせて。下には油通しした大根。松川さんで鴨肉の椀は初めて頂きました。鴨の濃厚な味わいと大根の甘み、そして秀逸なお出汁がそれらの旨味を口内にすーっと広げてくれます。

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赤貝

閖上の赤貝。デンマークのガラス皿は新しく購入したものだそうです。素敵。

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みる貝とうど

炭火焼きしたみる貝とうど、生木耳にとろりと銀餡をかけて。木の芽の香りで、春を感じます。

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鯛の昆布焼き

鯛のお腹の骨身の部分を昆布締めしてから焼いて。奥に添えてある酒粕の天ぷらが面白いアクセントになっていました。

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もろこ焼き

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琵琶湖のもろこは、前回よりしっとりとして美味しいかも。

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そう思ったらもろこは活けで仕入れたそうです。この間松川さんレベルでも東京で食べるもろこは・・・とちょっとつぶやいたのを覚えていてくれたのでしょうか。期待を裏切らず流石です。

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そして次のもろこは、なんとししゃもくらいの大きさの立派なもろこ。10年物くらいになるそうです。左下の最初のもろこと比べるとその大きさ比較できるでしょうか。

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こんなに大きなもろこは初めて食べました。お腹がぷっくり膨れた子持ちのもろこは、卵もししゃも並にたっぷりと入っていて、身厚の美味しさもしっかりとあります。

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断面はこんな感じ。

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筍と牛肉

京都大原の筍と近江牛の炭火焼。レアですが、ドリップが出ない絶妙な火入れ加減の牛肉と走りの筍。山椒の実を砕いて。山椒は昨年の冷凍ですが、フレッシュさを感じる刺激がたまりません。

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白魚と蕗の董の天ぷら蕎麦

柑橘のきいた冷たいお出汁のお蕎麦です。蕗の薹の苦味が、白魚の優しい味わいを引き立てます。

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九条葱と蕪

蕪とたっぷりの九条葱をすっぽんのお出汁で。生姜をのせて。
前半は冬の素材、そこから春へと移りゆく季節の変化がある味わい

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蛤の炊き込みご飯

蛤と蕗の炊き込みご飯は、木の芽を添えて。
前半は冬の素材、そこから春へと移りゆく季節の変化があるお料理を堪能いたしました。

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白飯は久しぶりの卵かけご飯で。

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焼き餅

薄く焼いたパリパリのお餅とつぶ餡、木の芽が挟んであるのがいいですね。

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抹茶

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文旦と苺にコアントローのシャーベット。余談ですが、食べログアワードで全国一位に輝き、おめでとうございます。これからも松川さんの冠絶したお料理が頂けることを楽しみにしています♪

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「松川」

東京都港区赤坂1-11-6 赤坂テラスハウス1階

03-6277−7371
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ranmarun at 20:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 和食 

January 28, 2016

I・K・U 青山@青山

「I・K・U 青山」に行きました。
昨年9月に南青山にオープンしたお店です。2度目の訪問。

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まずはベルルッキ’61のスプマンテで。

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そして、運ばれてきた野菜や果物は、最初に出てくるコールドプレスジュースに使うもの。

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3種のコールドプレスジュース

これらの素材を低温でプレスしたジュース。それぞれ、コンセプトがあり、右はデトックス、真ん中はビューティー、左がパワーチャージ。
右のデトックスジュースは、キャベツ主体でフルーツを加えたもの。キャベツにはキャベジンという酵素もあるので、胃の粘膜を保護する役割もあるそうです。
真ん中は、バターナッツというカボチャを使い、リンゴや黄パプリカ、みかんで味を調節したもの。ベータカロチンやビタミンCを含み抗酸化作用があるそうです。
左は、ビーツが主体で、レンコン、トマト、酢橘を使って。血管をさらさらにするムチン、リコピンなどが含まれているそう。500ml絞るのに30分かかるそうで、時間をかけてゆっくりプレスすることにより、通常40%ほどしか摂取できない栄養素を壊さず、酵素も含めて90%は摂取できるのだそう。毎日でも飲みたいジュースです。

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マイクロハーブのサラダ

ハーブやマイクロリーフ、ロケットのサラダに、自家製スモークサーモン、パルマのプロシュートをのせて。
アボカドと甘平(かんぺい)という柑橘を添えて。甘平は、西乃香(にしのかおり)と不知火(しらぬい)を掛け合わせた柑橘でプチプチとした果肉がとても甘く、ポンカンやデコポンのような味です。
白バルサミコと粒マスタードのドレッシングをかけて。

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パンは、「かいじゅう屋」という目白で週3回3時間しか営業していないというお店のもの。前回はライ麦トーストでしたが、今回は丸パンのふんわり香る小麦の香りがいいです。

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Mastroberardino canpania 2014

洋梨の香りや白花の香りに柔らかい輪郭とミネラル感ながらも、味わいはシャープ。

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蓮根餅のお雑煮

無病息災を願ったお雑煮だそうです。蓮根餅に、椎茸と焼き葱、菊花をのせて、スープをかけます。
とてもクリアで上品なスープは、飛魚と昆布の出汁だそう。素材を聞くと和のお出汁ですが、澄んだスープは清らかなコンソメ風。これは美味しかった。聞くとレカン出身のシェフだそうで、コンソメのようにひいたお出汁は納得。

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寒縮みほうれん草のラビオリ 豆乳とあさり出汁の泡のソース

ラビオリの下には甘い縮みほうれん草、あさりの出汁を豆乳でさっぱりと仕上げてあります。ラビオリは包むのでなく、縮みほうれん草にのせる感じ。中には、パンチェッタや、半熟のうずら卵が入っています。

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Soalheiro Alvarinho 2014

ポルトガルの白ワインです。シトラスとトロピカル感のアルヴァリーニョ。新しいソムリエの方が入ってワインのチョイスも変わってきました。

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下関産ふぐのフリット 

福とふぐの重ねる意味でとらふぐのフリット。レモンのソースと共に。

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赤スグリのグラニテ

赤スグリのグラニテの上には、洋梨のシャーベットをのせて。

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Cruor 2006 Priorat

スペインの赤ワイン。グルナッシュやカリニャン、カベルネ、メルローなど。

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愛農ポークのロースト カツカレー仕立て

三重の愛農学園で育てている豚肉の肩ロース。脂身が多いですが、あっさりと綺麗な脂です。豚肉のジュをベースにスパイスを抑制したカレー風味のソースもいいです。しかし、皮目に揚げ米をつけているのですが、この食感が固く、せっかくの柔らかな豚肉に邪魔な感じ。いろいろそぎ落としてフレンチスタイルに仕上げたかったのはわかりますが、カツカレー仕立てというならば、どうせならリゾットを少し添えてもっとカツカレーっぽさをだして欲しかった。

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デコポンと洋梨の大人のプリン 和三盆のミルクアイスを添えて

低糖質で作っているそうです。低糖というコンセプトはいいのですが、味がまとまっていないごちゃごちゃ感を感じました。

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小菓子

フランスで一番古い歴史を持つショコラティエ「ドゥボーヴ・エ・ガレ」のショコラ。
フィナンシェ、ギモーブ。ショコラは最初にビター、その後にほんのり甘さが感じられる口どけの良い食感。
最後に食べてくださいとのことでした。
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コーヒーハンターの川島さんのハンドドリップコーヒー。
村田オーナーの先輩にあたる方だそうですが、シャンパンボトルに入ったグラン・カフェは有名ですよね。
こちらで扱っているCoffe Huntersは、炭酸水用のペットボトルに入れてコストを下げたもの。
でも、豆の大きさや寝かし方、焙煎方法はこだわりのままで、お店で豆を挽き、温度も96度でハンドドリップで煎れ、雑味の少ないピュアなコーヒーのアロマで食後の豊かなひと時。

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まだオープンしたばかりですが、食材こだわり、サービスもきめ細やか。
女性が喜ぶ雰囲気のお店なので女子会にもいいかと。

屋上テラスで「Gramping I・K・U青山」もオープンしたそうですが、まだまだこれから企画を練っているそうです。


「I・K・U 青山」

東京都港区南青山6−1−24 南青6124ビル3F

03‐6805‐1199



ranmarun at 19:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) イタリアン 

January 27, 2016

二葉鮨@銀座

「二葉鮨」に行きました。
東銀座の三原橋にあり、歴史を感じさせるレトロな外観。藍の暖簾には握の一文字。左側には屋台の意匠があります。
創業は明治十年(1877年)、現存する江戸前鮨の老舗中の老舗です。この建物は昭和26年に建てたそうで、65年以上は経っているそうです。

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店内の写真撮影は禁止です。
引き戸を開けると「いらっしゃいましー」とお店の方が迎えてくれました。ましー・・・お江戸らしいいい響きです。
中に入ると目についたのは、曲線を描くカウンター。風の強い崖に曲がって育った大木を使ったそうです。
大きくレトロな丸時計は時間が10分進められているのは、お客様が終電に乗り遅れないようにの配慮だそうです。

カウンターに座り、ぬる燗でお酒をお願いしました。お酒は2種あり、燗酒は広島のお酒でした。
付き出しに魚の煮こごりが出てきました。その後は、今は5代目の小西氏におまかせでお願いしました。

お造り

ヒラスズキ、鮪赤身、赤貝。どれも美味しいです。ツマに添えてある若布が渇き気味なのが気になりましたが。
そして、すみいか、しめ鯖。東京湾のすみいかは、ねっとりとした甘みが美味しかったし、しめ鯖もいい締め具合です。

焼き物

たいらぎの一味醤油焼き。醤油を塗りながら炭火で炙ったたいらぎに一味をかけて。酒がすすむ一品です。

握り

●真鯛 まずは真鯛からスタートしました。最近は塩や煮切りをあらかじめ塗って出してくれるところがほとんどですが、こちらでは昔ながらの醤油皿で、自分の好みで醤油をつけます。鯛の身の先端にちょこっとだけ醤油をつけて頂きます。(たまにシャリにまでべっとり醤油を浸みこませて食べてる人がいるけれど、あれはやめてほしいなあ。せっかくの鮨の味が台無しになってしまいます。)シャリは、塩と酢のみの輪郭がくっきりとしたシャリです。小振りに握ったシャリのほどけ具合も丁度いいです。

●中トロ お造りで出てきた赤身が美味しかったけど、中トロもなかなか。握り方を見ていたら、本手返しでしょうか。5手で鮨の6面を丁寧に整える昔ながらの所作に目を見張りました。今ではなかなか見ることのできない技ですね。シャリも当然崩れることなく、口の中に運ばれます。

●車海老 茹で立てではないけれど、海老の味はしっかりとあります。

●さより  小振りのさよりはくるりとまとめ、大将が煮切りをぬり、そのままで食べてくださいと。繊細なさよりの味わいを考慮してだと思います。 

●煮蛤  煮蛤はしっとりと柔らかな炊き加減で、ほのかな甘さと蛤の旨味が美味しいです。

●ぶり  脂が綺麗にのった鰤。

●雲丹  雲丹は軍艦で。冷たすぎるのでもう少し常温に置いてくれたら好みなのですが。

●香物  浅漬けの沢庵と奈良漬け。

●こはだ  この店の名物でもあるこはだ。締めた後に、5日から1週間寝かせるそうで、しっかりと酢が利いていますが、噛むにつれて、塩と酸味の中に水分が抜けた濃厚なこはだの旨味が感じられます。皮も旨い。これは絶品でした。

●穴子  今回は江戸前が獲れなくて対馬のものだそうですが、濃いめのツメにインパクトがありました。
 
●鉄火巻  鮪美味しかったので鉄火巻ももちろん美味しい。

●かんぴょう巻  かんぴょうは昔ながらの甘めの味付け。山葵をのせて食べるとなおいいです。

●玉子 玉子も昔ながらの厚焼き玉子ですが、キンキンに冷えていたのが、ちょっと残念。

元祖江戸前の鮨は、他店と比べると今でこそ洗練されたものではないですが、昔ながらの歴史を味わう鮨という意味では貴重なお店だと思います。
食後に大将とお話させて頂きましたが、饒舌な方で、とにかくよくしゃべるし、面白い(笑)もっと最初に大将とお話すればよかったなあ・・・温和で気さくな人柄が常連の方にも愛されるのでしょうね。
次回は名物のばらちらしも食べてみたいと思いました。


「二葉鮨」

東京都中央区銀座4-10-13

03-3541-5344



ranmarun at 18:00|PermalinkComments(4)TrackBack(0) 寿司 

January 26, 2016

ヴァリアンテ@向ヶ丘遊園

「ヴァリアンテ」に行きました。一日一組のイタリアン。
昨年4月にオープンしてから、常に研究心豊かなシェフが作る洗練された郷土料理の数々とワインやお酒とのマリアージュは常に前進しています。その魅力に惹かれ、毎月のごとく通っていますが、今回も4人で伺いました。

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KANTE KK Dosaggio Zero

フリウリの自然派のロゼスプマンテ。ピノネッロを使い、硬めのすっきり感。

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春雨  

泡盛です。最初はアーモンドのようなナッティな香りがあります。時間の経過と共に味わいが変化するので、半分は最後の小菓子までとっておいてくださいと。

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チッポラータ

イタリアウンブリア州風の郷土料理の玉葱のスープで、フランスのオニオングラタンスープの原型になったものだそうです。4人分で赤玉葱は3個半も使い、じっくりと炒めて甘みを引き出した後、鳥のブロードと合わせて煮込み漉したもの。といってもオニオングラタンスープのように長時間炒めてキャラメリゼした玉葱のコクを凝縮させるのでなく、玉葱の甘みだけを引出し、アーモンドペーストを加えてクリーミーな優しい味わいに仕上げたスープにシナモンとオリーブオイルをかけて。泡盛のナッティ感と見事にリンクしました。

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Petrussa 2013

フリウラーノのパイナップルのような酸味とほのかなトースト感。

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カリフラワーのスフォルマート

カリフラワーの甘みが漂うスフォルマートにはゴルゴンゾーラのチーズクリームソースと焼いたラデッィキオを添えて。ラディッキオの苦味がまたアクセントになります。

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ダルマ正宗 長期熟成古酒 申年ブレンド

昭和55年、平成4年、平成16年の古酒(共に申年)に味わい整えるために平成9年酒をブレンドした古酒。
まろやかな甘みとコクを次の穴子の料理に合わせます。というか、そんな干支ブレンド古酒を作ってしまう酒造が面白いです。

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新政 平成28年新年 純米搾りたて

年の瀬から新年にかけて搾った新酒を秋田太平山三吉神社で祈祷してもらった生酒です。申もモチーフにしたラベルが可愛いです。

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パッシートはソースにも使ったそうです。

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穴子のコンフィ

ほんとは江戸前穴子を使いたかったそうですが、仕入れができず韓国の穴子だそう。日本酒をベースにして穴子の出汁やコラトゥーラ、ビンコット、ざらめ砂糖、フランボワーズビネガーで煮穴子にして、エスプレッソとパッシートのソースにマダガスカルの野生胡椒。下にはフォアグラのソテー。フォアグラも穴子と同じくらいのボリュームがありますが、全然重くない。最近フォアグラの料理は好まなくなったけれど、むしろ旨味と脂をプラスするのには必要性を感じるようにバランスがとれています。
もともとエミリアロマーニャ地方では、鰻とフォアグラを使った料理がありますが、それをアレンジして。穴子のつめのようなソースにコーヒーの香りが加わり、パッシートにはもちろん合うけれど、ダルマ古酒がいいマリアージュ。

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自家製フォカッチャはハルヨコイの小麦で。

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Quartara 2010  Lunarossa

フィアーノだったかな。ゲベルツに似た甘い香りとパッションフルーツやナッティ感。 

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パッサテッリ

トスカーナの郷土料理で、パン粉とチーズを混ぜた家庭料理的なパスタですが、ここに注いだコンソメがめちゃ旨いです。ペルドロー・グリを3週間熟成してとったコンソメに、ナツメグやレモンの皮を加え、洗練された味わい。ここに練りこんだパッサテッリのチーズの旨味が溶け出すとさらに美味しさが増します。

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Damijan Pinot Grigio 2005

ピノグリージョの白ワインなのにこの褐色は驚きます。甘さとタンニンと果実味が見事。

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蛸のラグーとカヴァテッリ

南イタリアの郷土料理で、カヴァテッリというパスタに、セロリやドライトマトを煮込んだ蛸のラグー。上品な味だけど、ちょっとパンチが足りないかな。蛸好きなのでもう少し蛸の旨味が欲しい気がします。逆に旨味を加えるつもりでかけたニンニクとアンチョビのパン粉はじゃりじゃりしてせっかくの手打ちパスタの食感を邪魔するのでいらないかも。料理を否定するわけでなくて、あくまで私個人の好みの問題ですからね。

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ヒラスズキのソテー

鹿児島の神経締めしたヒラスズキを塩締めして真空低温調理。周りに茄子を巻き、ブラックオリーブのパウダーをのせて。魚の骨からとったソースとトマトで旨味を加えたイカ墨のソース。

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Chianti Classico  Vigna del Sorbo 1997 Fontodi

サンジョベーゼのふくよかなタンニンと果実味。

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豚肉のロースト

シチリアのネブロディという黒豚を低温調理のロースト。牛などのジュとビンコットを加えた甘酸っぱいソースに金柑のマスタルガを添えて。ピンク色な加熱も見事で豚肉美味しかったです。

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さらにワイン飲みました。

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日本酒も。

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ズッパイングレーゼ

焼き色をつけたメレンゲの中には、アルケルメスという赤いリキュールを漬けたスポンジやアングレーズソース、苺などのフルーツが入っています。

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アルケルメスという赤いリキュールはパリーニ製。家にもサンタマリア・ノベッラで購入したリキュールがあるのを思い出したので、使わなきゃ。サンタマリア・ノベッラのリキュールは、シナモンやクローブの香りと共に花の香る香水のようなリキュールなので、バニラアイスクリームにかけると美味しいの。

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小菓子はサラミ・デ。チョコラータとビスコッティ。

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カプチーノもこだわりの豆を使って美味しかったです。

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「ヴァリアンテ」

神奈川県川崎市多摩区東生田1-18-1 ブラウニーコート1F

044-328-9880

ranmarun at 20:00|PermalinkComments(0) イタリアン 

January 25, 2016

鳥料理 それがし@五反田

「鳥料理 それがし」に行きました。コースは鳥すき、水炊き、鴨すき、鳥ローストと4種類あります。
前回鳥すきを食べたので今回は水炊きのコースにしました。

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こだわりの日本酒は何十種類もあり、こちらは燗酒用。冷酒は冷蔵庫に沢山入っています。

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まずは、麒麟山と伯楽星を頂きました。

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メインまでの料理は、どのコースも一緒ですが、内容は月替りします。

鳥の蕪蒸し

鳥の唐揚げの上にすりおろした蕪をのせて蒸し、山葵をのせて。

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名古屋コーチンの味噌つくね

名古屋コーチンのつくねに八丁味噌のソースを絡め、柚子胡椒のパウダーを添えて。

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祐村 

村祐は甘口のお酒ですが、祐村は反対の辛口。お米は非公開だそうです。

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季節の盛り合わせ

大山鶏のささみポン酢。葱の鶏スープ含め煮からすみ添え、。鳥の握り寿司は、締めたものと漬けにしたもの。岩手合い鴨ロースの和風ロースト。鳥なめろう海苔巻き。干し柿クリームチーズ。どれも日本酒がすすみます。

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白子春巻

白子の春巻きって初めて食べました。

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鱈の白子を青紫蘇と春巻きの皮で包んで揚げてあります。焼いたり蒸したりしたのとはまた違う、ぷりぷりの弾力と熱々の食感が美味しいです。

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会津娘 雪がすみの郷 

ほんのりうすにごりですっきりとした甘さです。
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春菊のサラダ

生でも食べれる柔らかな春菊と白髪葱は柑橘のドレッシングで。
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水炊き

いよいよメインの水炊きです。白濁した鶏スープに雛鳥と大根、九条葱などを煮込んで。

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一羽まるごと煮込んだ雛鳥はフランスブルゴーニュ産。国産のものもいろいろ試したそうですが、この大きさだとフランスの鳥が一番美味しかったそう。

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最初は腿肉を食べます。確かに、煮込んでも身がぱさつかずしっとりとしていて、柔らかく旨味があります。九条葱も甘くて美味しい。

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どぶビール

生酛のどぶという奈良のにごり酒をビールで割って。ビールで割ると意外にすっきりと飲み口が良く、エールのような酵母の香り。ごくごく飲めてしまうのが不思議です。

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水炊きはさらに煮込んで、スープも凝縮されてきました。

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胸肉とささみ、大根もほぐれるほどにスープを吸って美味しいです。

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残ったスープにご飯と玉子を入れて雑炊に。三つ葉をちらして。

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鳥雑炊は鶏の旨味たっぷりで体も温まり、何杯でもおかわりできそう。

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陽乃鳥 新政酒造

仕込水の代わりに貴醸酒を使ったお酒で発酵が抑えられまろやかな甘みになります。複雑濃厚な旨味があるので、デザートに合わせて。

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甘味5種

デザートは5種の中からお好きなだけというので、もちろん5種盛り。黒糖わらび餅、和三盆とほうじ茶のプリン、セロリのシャーベット、酒粕アイスクリームと粒あんの最中、リンゴのチーズタルト。
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最後はみかんで。

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珍しい日本酒がいろいろ飲めるのも嬉しいお店です。

「鳥料理 それがし」

東京都品川区五反田2-15-11 2F

03-3495-1129

ranmarun at 19:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 和食 

January 24, 2016

利庵@白金台

「利庵」に行きました。プラチナ通り沿いにある古民家造りの古風な建て構えの蕎麦屋です。

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通し営業なので、ふらっと昼過ぎた時間にも入れるのが便利でたまに行きます。今回は開店直後に入りましたが、ほぼ満席状態でした。

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柱にずらりと貼られたお品書き。ここは蕎麦以外にも蕎麦前が充実していて、どれも美味しいんです。ポーションも一人前なので、お酒を飲みながら2,3品頼んで、蕎麦で〆るのが楽しいMyスタイル。

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お酒を頼むと、付きだしで海老の頭の天ぷらが出てきました。

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黄にらのお浸し

さっと茹でた黄にらとスナップえんどう、プチトマトの彩りが鮮やかです。黄にらには薄めのお出汁で下味がつけてあるので、そのままでしゃくっと。

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茄子の煮浸し

茄子に含ませたお出汁が美味しい。菜の花とミニトマトを添えて。下の白髪葱もさっと茹でてあり、茄子との相性ばっちりです。

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鯨の生姜焼き

あらかじめ下味をつけた鯨肉は、しっとりと柔らかく上質なお肉です。生姜をちょこっとのせて食べるとめちゃうま!お品書きに値段が書いていないので高いのかと思っていたけれど、良心的なお値段で安心しました^^;これ、あれば次回もリピートしたいなあ。

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せいろそば

蕎麦は、角の立ったコシのある細打ち麺です。つゆは江戸前の辛つゆですが、江戸前の中では、甘みが強い方だと思います。ほんの少しおつゆにひたして、噛み締めると蕎麦の香りが広がります。お酒を飲んだ後には丁度いい塩梅で、しみじみ美味しいなあと感じました。蕎麦湯も最近多いポタージュ系でなく、少しだけ白濁したさらり感。残ったおつゆに注ぎいれると、ほっとするような優しい味わいで、返しとお出汁を合わせたそばつゆの輪郭が繊細に出てくるのがまたいいです。

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たまごとじそば

温かいそばも食べたかったので、たまごとじそばも注文。ふわふわの卵と海苔の上にはかまぼこがのっています。温そばは鰹出汁の利いた甘めのおつゆですが、柔らかく粘りのある食感と蕎麦の香りがふわっと広がり、これまた美味しいです。残ったおつゆにそば湯を溶き、一味を振ると、温かなお出汁の優しい余韻が感じられます。

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隣に座ったシロガネーゼマダムも、熱燗を飲みながら、ここの名物蛸を食べて(食べ忘れたので今度注文しよっと)御前そばをたしなんでいました。手前に座っている紳士が食べている鍋焼きうどんも美味しそうだった。食べなかったけれど、ここはデザートも豊富です。季節の果物のコンポートや蕎麦粉を使ったわらび餅もおすすめです。
いろんな人がいろんなスタイルで楽しめるのは、こういう昔ながらの蕎麦屋の風景ですね。


「利庵」

東京都港区白金台5-17-2

03-3444-1741


ranmarun at 11:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 蕎麦 

January 23, 2016

ガルス@目黒

「Gallus ガルス」に行きました。
焼き鳥では有名店の「鳥しき」の姉妹店です。本舗鳥しきは2か月前で一斉に予約が埋まってしまいますが、こちらは遅い時間入店だと、数日前でも予約が取れます。

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店内のカウンター後ろには、大きな櫛の額が。焼き鳥の串ともかけているんでしょうね。
ワインと焼き鳥をコンセプトにしているので、グラスワインも豊富です。

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大将の阿部さんは、まだ30歳とお若いのですが、もともとはイタリアンを学び、28歳の時に鳥しきの扉をたたき、わずか1年半でこのお店をオープンから任されています。使っている鶏肉は、鳥しきと同様、厳選された伊達鶏を部位ごとに丁寧の捌いてから串打ちして、紀州備長炭で焼き上げます。その素材の持ち味を生かす火入れに惚れて、何度か通っています。煙は大きなダクトで収集し、店内はクリーン。背後にはコンベクションオーブンも兼ね備え、前菜や一品料理などはこれを使ったものも出てきます。

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先付

低温調理した合鴨にバルサミコとピンクペッパー。伊達鶏と合鴨のリエットに削ったチーズをのせたトースト。カヴァはRaventos L leneu Brut '12でスタート。

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さび

しっとりときめ細やかな肉質のささみはわさびをのせて。

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さっと焼いたささみ。中はごくレアな食感。

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Coteaux du Giennois 2014 Benoit Chauveau

くせのないすっきりソーヴィニオンブラン。ほどよい酸が鶏の脂を流してくれる感じ。

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もも

意外に腿肉食べたことなかったな。皮めのパリパリ感と脂ののった歯ごたえ。基本塩で、薬味は一味や山椒がありますが、何もつけずにそのままが美味しいです。

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白玉

うずらの卵です。中の黄身が半熟でとろり。表面に少し塗った醤油がさっぱりと。

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ぼん

脂がのっているぶるんとした食感のぼんじりです。

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Bogle Chardonnay 2013 

カルフォルニアのシャルドネはふくよかなミネラル感。

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銀杏

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菜の花のお浸しに炒りそぼろをのせて。

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ペコロス

表面に焦げ目をつけたペコロスは、中は甘い小玉葱のしゃくっとした食感。

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砂肝

しゃきしゃき砂肝うまい。
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まるはつ

ハツの根元の部分や脂もまわりの脂も残して焼いたまるはつ。これめちゃ美味かった。普通ハツはじゃきっとして歯ごたえがあるのに、こちらは柔らかくてほんわりとした食感。まわりの脂がまたとろけます。いつかどこぞで頂いたマグレ鴨のハツを連想しました。それよりも柔らかくジューシー。

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茶わん蒸し

新筍と胸肉の茶わん蒸し。

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Bourgogne 2012 Genet-Boulanger

レバーに合わせて赤を。

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レバー

つやつやとレアに火入れしたレバー。一塊によって個体差がありますが、それをちゃんと振り分けています。

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オクラ

旬ではないけれど、縮まない焼き加減がGood♪
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手羽先

ボリュームはありますが、レモンを絞って、プリプリの皮目が旨い。骨までしゃぶりついちゃいます。

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膝ナンコツ

初めて食べましたが、軟骨のコリコリ感はほどなく、白身とコラーゲン部位と皮目の香ばしさと肉質が合わさった美味しい部位です。白髪葱を白胡麻と胡麻油で和えたものを添えて。

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椎茸

ここらでお腹いっぱいになってきたので、椎茸で〆。

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チキンカツサンド

前から気になって食べてみたかったんです。炭火で焼いたサクサクのパンに揚げたての胸肉のカツは片面にソースをつけて、キャベツとたっぷりのタルタルソースをはさんで。できたてのチキンカツサンド美味しいです♪

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鶏スープ

最後は鶏スープで〆。

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「Galles」

東京都品川区上大崎3-3-4 MiyukiHouse1F

03-5422-9834


ranmarun at 21:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 焼き鳥・ホルモン焼き 

January 22, 2016

オテル・ドヨシノ@和歌山

「オテル・ド・ヨシノ」に行きました。

Louis Roderer Vintage 2008

実はこの日体調がめっちゃ優れなくて、お店に着く前にも薬飲んで、ガソリン入れるぞと思って飲んだシャンパンも少し苦く感じたのが、嫌な予感がしたんです。。。

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焼き立てのグジェール出してくださったけど、食べずに胃の様子をみながらにしておきます。

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ウフ アラコック

卵とトリュフのクーリ。濃厚な黒トリュフのクーリの中には、とろりと半熟な黄身と少しの白身。ホワイトペッパーがアクセントでシンプルに仕上げてあります。

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Nuits-Saint-Georges 2003 Haegelen Jayer

アンリジャイエの姪ですね。野生の赤い果実味、革、スパイス感がバランスよく溶け合います。

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ベキャスのビスク

昨年これを頂いた時に、とても感動したのです。ベキャスはジビエの王様と言われますが、正直ロティはもう食べ飽きているし、骨や頭にかぶりついたりするのがしんどい。しかもフサンタージュがキツイ店が多いしね。
でも、手島シェフのビスクは、ベキャスのコンソメと共に、骨や身を全て煮込み、フォアグラと野菜はニンニクだけで骨まで軟らかくなるまでじっくりと煮込んだものを、ミキサーにかけて何度も漉したもの。ベキャスの旨味を凝縮させた贅沢なビスクです。上には黒トリュフを刻み、中央には内臓と腿肉と黒トリュフをミンチしたペーストをのせたトーストをのせて。昨年よりもやや塩は濃いめに仕上がっていましたが、ベキャスを丸ごと使った贅沢な美味しさをこの一皿に閉じ込めた奥深い味わいは、口に入れるごとにコクと旨味が広がり、雑味がなくなっていました。作りこんでこその完成度です。ただこの日の私には少し重かったw

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パンは柔らかいのをお願いしました。硬いパンが苦手でしてすみません。

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Dom.du Joncier Le Blanc 2014

ブールブラン、マルサンヌ、ルーサンヌ。自然派ワイン独特の後味があります。このあともいろいろ用意してくださっていたのですが、お酒も受けつけなくなっていたので、ここでワインはストップ。

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和歌山産イノシシのカルパッチョ

和歌山産の猪は70度で10分茹でてから、スライスして、根菜やハーブに猪のジュと西洋山葵のソース。黒トリュフをのせて。

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綺麗な脂身。でも猪はちょっと硬い。この辺から私の体調が急激に悪化して、実はほとんど食べれなかったのが残念なのですがw

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オマール海老のテリーヌ アメリケーヌソース

オマール海老と帆立のムース、つなぎにスズキなど白身が4割入っています。エストラゴン、フヌイユ、イタリアンパセリ、スイスチャード、ロマネスコを添えて。後半に備えてポーションは半分にしてもらいました(苦笑)それでも一口しか食べれなかったw美しいし、普段ならペロリと食べてしまうのに・・・今画像見ながら書いているだけで、涎が出てくるくらいなのですが・・・
でも、スイスチャードが塩打ちすぎてしょっぱかった。これは体調のせいではないと思うけど。

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和歌山産平スズキのスパイス付きロースト

魚も4/1くらいのポーションに減らしてもらいました。スターアニス、クミン、ホワイトペッパー、ニンニクも効いてました。フヌイユと貝の出汁のソースで。ジロール茸、キャベツ、ドライトマトなどを添えて。南仏のイメージだそうです。この時はしっとりと火入れしたヒラスズキも消しゴムのカス食べているみたいな食感で、相当体調悪かったんだな。残してしまってほんとごめんなさい。画像で見ると、キャベツの甘みとかフヌイユの香り、ヒラスズキの美味しさもちゃんと想像できます。体調良かったら絶対美味しかったんだと思います。

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ジビエのトゥルト

ようやくメインまで辿りつきました。

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今いろんな料理本の表紙を飾っている手島シェフの自慢の料理。
蝦夷鹿ロース肉と山バトの胸肉、黒トリュフでフォアグラをはさみ、まわりにジビエの端肉や内臓、豚の血、黒トリュフなどを混ぜたファルスを詰めたパイ包み焼き。ソースはジビエのガラや内臓、赤ワインを煮詰めた濃厚なサルミソース。根セロリのピュレとビーツのピュレを添えて。

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断面は、パイ生地に隙間なくきっちりと詰まったファルスとロゼ色に焼きあがった蝦夷鹿肉と山バト。鹿ロース肉は、片面だけを焼いて、フォアグラに接する面には焼目をなくし、なめらかな食感と一体感を出したそうです。
そして、鏡面のように断面がくっきりと映るなめらかなソースは、昨年より少し甘さを排除して、ファルシの複雑味を際立たせ、真ん中の肉やフォアグラ、黒トリュフと一緒に食べた時のそれぞれの輪郭をよりくっきりとさせてる気がしました。
胃が絶不調だったこともあり、最初は4分の1も食べれる自身がなく、シェフが無理しないでくださいねとおっしゃってくれたのですが、ソースと共に少しずつゆっくりと食べ進むと、これが不思議。舌で感じる味わいが脳を刺激し、体内の血の巡りが良くなり、胃が活性化されながらエネルギーを充填して、食欲が増して元気が回復していくような・・・まさにレストランの語源を感じる一皿でした。
(パイ生地だけは半分残してしまいましたが、後は全部完食!シェフ忙しいのに心配して、ちゃんと食べ終えるまで横についてお話してくださってくれてありがとうございました❤次回はちゃんと体調を整えて参戦します)

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プレデセール

ほろ苦いキャラメルソースのシンプルなプリンです。これ好き。

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タルトタタン

タルトタタンの上には、キャラメルアイスクリームとシードルソース。スライスしたリンゴに白ワインとエストラゴンのジュレを重ねて。キャラメリゼしたリンゴは、焦げ感のある苦味と火入れが硬くなってしまったのが残念。飴細工は気泡があるものの、薄く仕上げてくれたのでいいです。

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ハーブティーは、レモングラス、ベルベーヌ、ミント。小菓子はさすがにもう食べれず持ち帰り。

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今回はすみませんでした。次回はばっちり体調を整えて行きます!

「オテル・ド・ヨシノ」

和歌山県和歌山市手平2-1-2 ビッグ愛12F

073-422-0001



ranmarun at 12:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) フレンチ 

January 21, 2016

ミュージアム1999ロアラブッシュ@青山

今年の初フレンチは、「ロアラブッシュ」に行きました。
青山の住宅街の中にひっそりと潜む洋館。東京のクラシカルなグランメゾンとしては、一番好きなお店です。

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グラスシャンパーニュはテタンジェ。

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アミューズ 

玉葱のタルト。スプーンの上には、帆立と茸のケイクに西洋山葵のムースとピンクペッパーを添えて。

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Puligny-Montrachet Sous le Puits 1992 Verge

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デキャンタージュしてもらいました。熟成した琥珀色。

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トリュフとジャガイモのガレット

ミモレットを挟んで焼いたサクサクのパイ生地の上に、ジャガイモのガレットとノルマンディの黒トリュフを重ねて。
添えてあるチコリーには、ミモレットのソースとピンクペッパー。黒トリュフのヴィネグレットソースと共に。ジャガイモ、トリュフ、チーズが重なる最高の組み合わせです。

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甘海老と菜の花のタルタル仕立て オレンジの香り

菜の花の上にのせたカナダ産の甘海老は、鮑と共にタルタル仕立てに仕上げ、その上に薄いオレンジゼリーのシートがかぶせてあります。くるんと丸まったうるいとラディッシュ。うるいの葉の上には、キャビア。苦み甘み塩気のバランスが素晴らしいです。

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甘海老の足は焼いてから数匹分をさっくりとフリットにして。オランデーズソース。ラディッシュで土のニュアンスがありますが、オレンジの香りは言われないとわからないくらい抑制されたほんのり感がいいです。

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ヤリイカとフォアグラのファルシ ポルト酒のソース 生姜風味のリゾットを添えて

中嶋シェフが作るクラシカルで独創的な料理には、美しさと共に、不思議な軽さがあります。
一皿ごとの構成要素は多いのに、余分なものは何もなく、それぞれの素材の必要性を必要性を主張しながらもしっかりとまとまっています。その中でも印象的だった一品。

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ミキュイなヤリイカの中に、まるでイカワタのようにふんわりとしたフォアグラが入っていて、ポルト酒のソースが醤油のように香りと旨味を引きだしていました。ゲソはしっかりと火入れして山梨の新玄米の生姜のリゾットと揚げ米のアクセントもあり、焼きいかとかイカ飯をも連想させますが、ブルターニュのトリュフの香りが締めて、しっかりとしたフランス料理。(後で、この料理は昔の吉野シェフのレシピだということを知ったのですが)このバランス完璧です!

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北海道産真鱈と白子のムニエル スープ・ド・ポワソン

1週間前から仕込んだというスープ・ド・ポワソン。鱈、鯛、カサゴ、ホウボウ、穴子、エイヒレなどの骨を焼いて香味野菜と共にじっくりと煮込んだそうです。白玉団子の上に白子のムニエルがのっています。それよりも鱈とその頬肉には塩を打ってないのが素晴らしい。魚に塩を打つべきか、そうでないかをちゃんと見極めています。

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添えられたパンとアイオリソースとチーズ。

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パンにのせたアイオリソースは、パプリカと魚のフォンで溶き伸ばした優しい味わいがスープになじみます。スープは濃厚なのに、全く雑味がないのはシェフの卓越した技。こういうスープ・ド・ポワソンを食べたかったの!

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むしろチーズも散らしたりして、このトーストをスープに浸みこませると、魚介の味がすっきりと入ってきて、くさみを消すとかそういう類でなく、じわじわと旨味をプラス。結局スープは3杯もおかわりしちゃいました。そのくらい美味しかった。

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Chateauneuf-Du-Pape 2003 Pierre Usseglio

ヌフド・パプの2003年を次の鴨料理に合わせて。適度な枯れ感と果実味があります。

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鹿児島産 野鴨のロティ クラシカルなサルミソース

鹿児島産18ヶ月の野鴨は2週間弱熟成して。しっとりとなめらかな鴨にベールを纏うように上品なサルミソース。根セロリのピューレを添えて。鴨の火入れはレアなんですが、いわゆる野生の血っぽい感じは全くなくて、サルミソースも品が良く綺麗で精度が高いです。盛り付けも含めて完成度の高さに驚きました。

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そして、フランスのセップ茸と合わせたヌイユも美味しかった。そして、腿肉、あみがさ茸、柳松茸、日本のセップ茸のソテーに薄切りにした砂肝のしゃきしゃき感が素晴らしい。

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林檎のスープ 京人参のソルベ添え

アバンデセールは、リンゴのゼリーとリンゴのスープに京人参のアイスクリームと京人参のチップスを添えて。チップスがお花のようで可愛いです。

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トリュフのスフレ ヴァニラアイス添え

トリュフのスフレの上には、ノルマンディの黒トリュフ、アイスクリームの上にはブルターニュの黒トリュフをのせて。

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食後のお茶は、ローズヒップベースのハーブティ。

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ミニャルディーズ

生ショコラ、フランボワーズショコラ、トリュフのマカロン。

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最初から最後まで、完璧なお皿でした。この日は普段作らないお料理ばかりで、厨房のスタッフも中嶋シェフが盛り付けをするときには、皆集まって見ていたそうです。そのくらい気合いが入ったお料理を出してくださったことに感謝します。
東京では、前衛的なお店ばかりが流行っていますが、やはりこういうお店でしっかりとしたクラシック料理をもっと食べて欲しいなあと思います。


「ミュージアム1999 ロアラブッシュ」

東京都渋谷区渋谷4−2−9 

03‐3499‐1999



ranmarun at 20:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) フレンチ 

January 20, 2016

ふーみん@表参道

「ふーみん」に行きました。
40年以上前からある老舗ですが、最後に行ったのは多分15年前。ほんとに久しぶりの訪問です。中華風といっても、台湾系の料理に和の食材を使ったアレンジが面白かったのは覚えています。たとえば、たらこ豆腐は蝦子が手に入らない時代にその代用としてたらこをのせてたりしました。そんな和風家庭中華!五目旨煮焼きそばが美味しかった記憶があるけど・・・

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本日のランチ定食のメニューです。事前予告のランチ情報もかき入り麻婆豆腐とか魅力的。開店直後に行きましたが、あっという間に満席になりました。

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搾菜

どんぶりに入った搾菜は、お好きにどうぞという感じで食べ放題です。しっかりと塩抜きして白胡麻と胡麻油で和えてあり、前菜にぽりぽりと・・・。これ止まらんわ。

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豚肉と梅干し煮のせ麺

ランチでは梅豚煮が有名です。つるんとした細麺に、鶏ガラ醤油スープ。豚ばら肉を梅干しで煮た角煮と青菜、もやしがのっています。化調は使っているんだろうけど、あっさりスープがおいしいし、甘酸っぱい梅干し煮が癒されます。

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納豆炒飯

納豆、葱、牛挽肉、卵とご飯を炒めたここの名物炒飯です。パラパラと炒めたご飯に、加熱することにより納豆のくさみが消え、甘みと粘りが加わりほっこりと大豆の味、炒飯の味もしっかりと主張しています。納豆好きなら是非おすすめしたい名炒飯。

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炒飯には味噌汁がついてきます。渡り蟹出汁の味噌汁ですが、これは蟹臭かったので残しました、すみません。

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「ふーみん」

東京都港区南青山5−7−17 小原流会館B1F

03‐3498‐4466


ranmarun at 11:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 中華 

January 19, 2016

松川@赤坂

「松川」に行きました。

カウンター貸切7名でのワイン会です。

松川




















Jacqes  selosse rose brut

スタートはジャック・セロスのロゼです。デコルジュマンは2014年2月11日と日付まで入っているのがセロスらしい。シャルドネ93%とエグリ・ウーリエのピノノワールが7%。今後は自社のピノノワールに移行するそうです。
透明なすりガラスのボトルに入ったピンクオレンジの色合いが美しいです。

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アプリコットや焼き林檎のような果実味、きめ細かな泡の中から、スミレのような花の香り、。少し開いてくると、クローブやタイムなどのハーブ感、モカのような優しい酸味があります。

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きすとキャビアの飯蒸し

きすの柔らかな質感にカザフスタンのベルーガキャビアの塩気がセロスの旨味を引出し、スターターにふさわしい一品です。

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鮑と雲丹とキャビア

房州の黒鮑と浜中の雲丹、ベルーガキャビアにすっぽんのお出汁のジュレ。すっぽんの出汁ジュレは少し薄めに仕上げて、キャビアの塩気と酢橘の酸味、木の芽の香りがセロスの甘みを引出し、また違った輪郭を出してくれました。

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大きな間人蟹は、泡吹いてました。これから調理してくださいます。

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EGRY-OURIET Blanc de Noirs  Grand Cru

これも大好きなシャンパーニュ。ミネラルと複雑さ、果実味の全てにおいて、卓越した味わいがあります。

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優雅で温かみのあるしっかりとしたボディで、セロスのロゼよりも色が濃く、厚みのあるコクと綺麗な酸がリッチな味わいを包み込みます。

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間人蟹

蟹肉に表面を軽く焼いた蟹味噌をのせて、レモンで仕上げて。レモンの酸が、エグリウーリエのふくよかな旨味と同調して、さらに味わいが深くなります。

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焼き蟹

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ふっくらとした蟹肉には、生姜が入った蟹酢とセロスがよく合います。

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MEURSAULT Clos de la Barre 2009  Comtes Lafons

クロ・ド・ラ・バールはムルソーの中心部にぽつんとある畑ですが、そのポテンシャルと力強さは素晴らしいです。

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レモンや柑橘の香りの中に、ややオイリーなコクと深いミネラルとほのかな樽香。比較的若めですが2009年はグレートビンテージ。コントラフォンの代名詞としては、わかりやすく丸く整った味わいです。

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蛤と筍の椀

広島の筍に桑名の蛤をはさんで。蕗の木の芽をのせて。松川さんのお椀にしては、蛤の出汁を強調したやや強めでワインに合わせることを重視した椀。しかし、綺麗で解像度が高い旨味がコントラフォンの樽香にぴったりと合い、蕗の苦味や木の芽の香りが、さらに奥深い味わいを引きだします。ワインにもぴったりと合わせてくる素晴らしさに感動。

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みる貝とキャビア、焼き空豆

みる貝とキャビアには酢橘を少し絞ると、コントラフォンの甘さがくっきりとしてきます。

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MEURSAURT  1997  Coche-Dury Domaine &Selection

コシュデリのこのラベルは珍しいです。初めて見ました。ちょっと上の畑で遅めの時期に収穫したシャルドネ。
イギリス経由で入荷したものだそうです。

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最初は少し硬い印象でしたが、時間ごとにコシュデリの上品な香りがだんだん開いてきますが、後半まで少し引っ張った方が良さそう。

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伊勢海老は、身を炭火焼して詰めなおしています。

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伊勢海老と菜の花

炭火焼した伊勢海老と菜の花に柑橘のジュレ。中には海老味噌も入っています。酢橘でなく、レモンと山椒の風味が、また違ったアクセント。残しておいたエグリウーリエやコントラフォンにも合います。

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蟹爪フライ

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CLOS DE VOUGEOT Grand Cru 2000  Meo Camuzet

赤ワインはメオ・カミュゼのクロ・ド・ヴージョ。メオカミュゼ好きとしては、嬉しい。2年前に91年を飲んだ時、まだまだ若いと思いながら、昨年2004年を飲んでだいぶこなれていたのですが、こちらはバランスよく和食に合いそうな感じ。

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最初の印象は少し硬いけれど、この後の鴨に合わせると華やかでフルーティな香りがでてきました。

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鴨焼き

新潟の網取り鴨はフライパンでさっと焼いてから、藁の香りをつけたそうです。揚げ葱を添えて。
肉汁を閉じ込めるようにレアに焼いた鴨は、後付けしたほのかな藁の香りとワインがベストマッチ。
でもまだまだ開くのを待ちます。

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赤貝

閖上の赤貝は、山葵菜の辛味と酢で。ここらへんでコシュデリが柔らかくなって貝といい相性になってきました。

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すっぽん焼き

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炭火で香味焼きにしたすっぽん。多めに添えてある粉山椒はつけて食べる分より多く添えて、香りをワインと合わせて欲しいそう。確かに、赤ワインと合いました。

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九条葱の稲庭うどん

九条葱たっぷりで生姜のきいた稲庭うどんです。

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近江牛焼き

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近江牛のヒレ肉の根カンゾウと実山椒をのせて。

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ご飯と赤出汁、香物と共に。

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いくらご飯はおかわり。

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Dom Perignon Enotheque 1966

締めシャンは、なんとドンペリ エノテーク プラチナの1966年です!
なんと希少なオールドヴィンテージシャンパーニュ。

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幹事様が生まれ年のシャンパーニュとして、10数年前にデコルジュマンしたものを購入したそうですが、その価格は今となっては50万円くらいする超高価で高級なものです。50年前のシャンパーニュなんて初めて飲みましたし、白ワインさえもそんなビンテージのものは飲んだことないですが、泡も生きているし、ひねたシェリー香ではなく、ほんのり藁焼きの香りと干し葡萄や干しベリーを使ったフルーツケーキのような熟成した甘みとスパイス感と樽香。その後に研ぎ澄まされた甘みを感じる一杯。偉大なシャンパーニュは、今も陰りが無く生きている力強さを感じました。

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デザートキャンドル

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お誕生日おめでとうございます

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柚子釜の中には、苺、柚子のコンポート、コアントローシャーベット。

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キル・フェヴォンの苺タルト。

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苺たっぷりにあっさりカスタードクリームと薄生地のタルトが一番好きです。

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こういう会は二度とはないかもしれない一期一会。
松川さんのお料理と偉大な作り手のシャンパーニュやワインとの料理ごとにぴたっとはまるマリアージュが素晴らしかったです。貴重なワインをアレンジしてくださったO様T様にも感謝します。そして、見事にワインと料理を合わせてくださった松川さんありがとうございました。

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「松川」

東京都港区赤坂1−11−6 赤坂テラスハウス1階

03‐6277‐7371


ranmarun at 20:30|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 和食 

January 18, 2016

京味@新橋

「京味」に行きました。

京味




















●白味噌雑煮  こっくりと甘い白味噌に丸餅、京人参、大根、海老芋などが入ったお雑煮です。寒い日だったので、体が温まります。

●先付  氷魚の木の芽炊き、青味大根とこのわた、菜の花。

●芽芋炊き  しゃくっと炊いた芽芋は、生姜をきかせた餡で。

●蟹の盛り合わせ  新潟の香箱蟹、蒸し蟹、蟹味噌和え。新潟の香箱蟹は年開けでも禁漁でないそうです。甲羅は後で焼いて、甲羅酒にしてもらいました。

●ふぐの白子焼き

●白魚とせりの天ぷら

●お造り  鯛、ふぐ皮を巻いたふぐ。

●椀物  薄氷に見立てた蕪に蛤しんじょう。その美しさにうっとりとしながら、蛤の旨味がしみでるお出汁も最高です。

●ぐじと笹カレイの焼き物  ぐじはサクっと焼いた皮を添えて。笹カレイも絶品です。

●鴨と大根の煮物  

●あん肝豆腐

●蟹味噌雑炊  蟹肉と蟹味噌がたっぷり入った雑炊は、蟹の旨味が凝縮されていて最高に美味しいです。

●はらすご飯

●香物

●葛きり

今年初の京味。大将におせちの写真を見せて頂きましたが、おせちの教科書のように美しい盛り込みでした。一度は頂いてみたかったけれど、昨年で最後だそうで・・・貴重なお写真を見せて頂いただけでも光栄でした。

「京味」

東京都港区新橋3−3−5

03‐3591‐3344


ranmarun at 20:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 和食 

January 17, 2016

セララバアド@代々木八幡

「セララバアド」に行きました。昨年の1月にオープンしてから今では数か月先まで予約いっぱいのお店です。
季節を一巡して冬のメニューになりました。

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いつもはカウンターのシェフズテーブルですが、今回はテーブル席に座りました。

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ナプキンの中にはさんであったメニューは、レーザーカッターを使用して作ったもの。

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雪景色の中のうさぎや鹿、木のシルエットが何とも細かいこと。くり抜かれた足跡も可愛いです。まだ紙でしか試してないそうですが、いずれは料理の中にも活用していきたいとか。

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これは、そのレーザーカッターで作った某店のどら皮とのコラボテスト。こんなに精密な線が描けるのですね。後で、デザートの時に出てくるそうです。一枚仕上げるのに、3分くらいかかるので、この日のお客様分仕上げるのに食事中も頑張ってました(笑)

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まずはシャンパンで。

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生ハム オリーブ

国産オリーブとオリーブオイルのゼリー。埼玉の杜仲高麗豚の生ハムは、杜仲と高麗人参を配合させた飼料で育てた豚肉を塩以外の添加物は無しで自然乾燥させたハムです。チーズのように熟成した独特の香りがあります。

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柚子 日本酒 H&C


日本酒と柚子のリキュール。赤い点を口元の中心にして飲むと、右からは温かい液体、左からは冷たい液体が入ってきます。少しとろみがある液体は、その比重を一緒にしているから混ざりにくいのだと思いますが、同時にショーフロワな温度差を感じる食感が面白いです。後で作り方を聞くと、リキュールをゲランガムというゲル化剤でいったん固め、それをバーミックスで混ぜると動きが遅くなる液体になるそうで、仕切りをして、温かい液体と冷たい液体を注ぐそうです。

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薄氷  チーズ

ジャガイモで作った透明フィルムのポテトチップスを、チーズの泡につけて。昨年は霜柱という題でしたが、今回はさらに薄く仕上げて薄氷に見立てて。チーズの泡はレシチンを使い、その泡の形状をキープさせています。

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Sol Oriens 甲州2014 Krambon

ソル オリエンスとは日の出という意味で、そんな感じのエチケット。勝沼鳥居平の自然栽培甲州種を葡萄由来の酵母で樽発酵させたもの。柚子や花梨、蜜柑のようなニュアンスに樽の香りがあります。

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セロリアック 折鶴 フォアグラ

根セロリのピュレとゼラチンで作ったシートを折鶴型に折り、オーブンで焼いたもの。下には花梨のジャムが添えてあります。この折鶴は、昨年オープンの時に出てきたときに感動しましたが、セララバアドの象徴的になった一皿ですね。添えてあるのは、インカのめざめというジャガイモをフォアグラの脂でソテーして、上にはフォアグラのテリーヌを薄く削ったものをのせて胡椒を一粒。
折鶴は油を塗ってから焼いたのかもう少しこんがりと揚げたようなパリっとした食感でしたが、今回はより薄くより軽くサクサクと溶けていくような繊細さでした。

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冬の大地

大根、人参、ケール、蕪、赤蕪などのミニ野菜を焼き、パースニップのピュレとブラックオリーブのパウダーの大地、発酵バターのパウダーを雪に見立てて。昨年は蕗味噌とアボカドのピュレにガーリックのパン粉、野菜はフリットしてあり、脂っぽさが気になりましたが、ブラッシュアップして、よりそぎ落とした感じがいいです。

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パンはダッチオーブンで焼き上げたもの。

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Gris en Gris 2014 Funky chateau

遅摘みの巨峰76%と長野パープル18%、自社のピノグリを24%混合させたドライロゼ。可愛いラベルもさながら、酸化熟成系の酸味と甘みが、後に出てくる甲殻類の料理にぴたっと合いました。甲殻類に合う自然派ワインて難しいけれど、単体で飲むより美味しい。

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才巻海老 菜の花

大麦と米を甲殻類のスープと海老味噌のソースで炊いたカルドソ。茹でた才巻海老と揚げた足をのせて、菜の花のソースで。これにロゼワインを合わせると菜の花のソースのほのかな辛みを感じたり、海老や海老味噌などの甲殻類の旨味がよりまろやかになる素晴らしいマリアージュでした♪

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丹波鳥居野Cabernet Sauvignon &Merlot 2013

ほどよい果実味と酸味、洗練されたタンニンがブレンドされています。

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百合根 トリュフ

百合根のエスプーマと白トリュフオイルを少し加えたクリームの中には、鶏のフォンを煮詰めたソースと、シャキシャキした百合根が入っています。上にのせたのはヒマラヤの黒トリュフだそう。
これにもう一種合わせてくださったワインが、牛蒡の土っぽさやビーツの酸味を感じる根菜系の味わいで良かったです。(写真撮り忘れて詳細忘れましたが)

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甘鯛 蕪 金柑

真空瓶の中に燻製の香りを閉じ込めた瞬間燻製。金柑を添えて。

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蓋を開けると、甘鯛の松笠焼きと蕪が入っています。金柑をかじりながら食べてくださいと。

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がんこおやじの手造りワイン 仲村ワイン

ラベルみて、面白いワインだなと。カベルネがほとんどですが、ミツオ・レッドという自社葡萄を数%だけ入れているとか。カカオやカシス、ベリーのニュアンス。

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豚 栗 胡桃 ウイキョウ

イベリコ豚の赤身は5時間低温ロースト。ウイキョウ、栗、胡桃、無花果、小玉葱、九条葱を添えて、リンゴのピュレ。

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白い吐息

ミントのメレンゲを液体窒素につけたもの。

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このふわふわメレンゲを口に入れた瞬間に鼻から息を吐くと、白い煙が出るんです(笑)皆食べてから鼻から噴射する白い吐息を激写してました(爆)こういう演出も楽しいです。

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モンブラン

乾燥卵白を入れたメレンゲは軽く口溶けの良さに驚きました。下には栗のムース。苺には結晶の形の飴細工をのせて、ホワイトチョコレートアイスのパウダーで雪をイメージ。

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スノーボール ラズベリーソーダ

カカオニブを敷き詰めた器には、奥に京人参とオレンジのマカロン、ラズベリーとホワイトチョコレートのソーダーディスク、重曹とクエン酸の入ったチョコレートは食べるとパチパチと弾けます。

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ガラスのスプーンに入っているのは、エルダーフラワーとライチのジュレに包まれたホワイトチョコレートと銀箔の美しいスノードーム!

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スプーンを動かすとジュレのドームの中に包まれた銀箔が舞い揺らめいて、まさにスノードーム。
食べるのが勿体ないくらいのこの小さな世界の美しさに感動しました。

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メニューのブラッシュアップと共に、まためくるめく新たなアイデアに脱帽。
次は春に!


「セララバアド」

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ranmarun at 19:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) スパニッシュ