September 2016

September 08, 2016

ロッツォ シチリア@白金

「ロッツォ シチリア」に行きました。
青山の名店ドンチッチョにいた方が5年前に開いたシチリアのパレルモ料理のお店です。
前から行きたいと思っていたのですが、いつも満席でやっと行けました。

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薄暗い店内は、手前にカウンター席があり、奥がテーブル席。
この日もほぼほぼ満席で、わいわい楽しい会話と笑い声が響いています。
まずお皿の上に置かれたメニューを開くと、野菜や魚中心のシチリア料理やそれをアレンジしたものが書かれていました。

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レモンサワー

まだ蒸し暑い夜だったので、スプマンテでなくレモンサワーを頼みました。
レモンの香りと酸味がすっきりと喉を潤し、食欲が出てきます。

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パレルモ名物 ヒヨコ豆のフリット”パネッレ”

ヒヨコ豆の粉を水で溶きながら火を加え練った生地を薄くのばして、油で揚げたもの。
パネッレはシチリアのパレルモでは、市場や屋台でも売っているストリートフードですが、現地では四角だったり、スティク状だったり形は様々。
ここでは、円形にのばした生地を三角に切って揚げ、サクッとした食感の中から、ヒヨコ豆のとろっとした香ばしい甘みを感じます。ビールやスプマンテがどんどんすすんでしまいそうで、もう一皿頼もうかと思ったくらいにやめられないとまらない美味しさです。

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フォカッチャ

フォカッチャは油も塩分も少なめにさっぱりと焼き上げてあります。
こういう軽いフォカッチャ好きです。

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鯵のカルパッチョ

メニューにはないけれど、本日のおすすめですと勧められて頼んだのは、鯵のカルパッチョ。
脂ののった鯵を塩締めして水分を抜き、酢でマリネした鯵の上には、オクラとハナビラ茸のマリネがのせてあります。鮨屋の仕事を連想するようなきゅっと引き締まった鯵は、旨みがたっぷりで、ちょっとぬめり感のあるオクラやハナビラ茸のマリネが良く合います。これは白ワインが欲しくなります。

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Funaro  2014 Pinzeri

ワインは、シチリアの白ワインをいくつかセレクトしてもらいました。
その中で選んだのは、フナッロ。家族経営しているシチリアワイナリーでグリッロ100%のビオワイン。
淡麗でフレッシュな酸味とフルーティーでほのかな苦みがすっきりとしています。

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燻製鯖と夏野菜

燻製した鯖に、キュウリやズッキーニ、キウイの角切りと枝豆、ミントなどをのせたサラダ仕立て。
くせのある鯖も青味の野菜とミントの香りでさっぱりと食べれます。そして、白ワインがくいくいすすむ感じで合います。

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水茄子と万願寺、燻製スカモルツァチーズのオーブン焼き

熱々の鉄板の上に、水茄子、万願寺唐辛子、燻製スカモルツァをのせて焼いたシンプルな一皿。
もっちりとろけるスカモルツァチーズがあっさりとした野菜にコクを与えてくれます。

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パレルモおばちゃん、じゃがいもアンチョビサラダ

じゃがいも、シャドークイーンという紫じゃがいも、トマト、オリーブ、アンチョビをオリーブオイルで和えたもの。
ごろんとしたじゃがいもにアンチョビの塩気が加わり、パレルモのマンマが作るような家庭料理のほっこりした味わいです。

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シチリア名物 鰯とウイキョウのスパゲッティ

ドンチッチョでも名物だった、鰯とウイキョウのカサレッテ。スパゲッティでもよく絡みます。
コンフィした鰯とウイキョウの苦味、松の実の香りと甘みがアクセントになり、ちょっとボッタルガも削ってあるのかな。その旨味が太目の麺にきりっとにアクセントを加えます。

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プリン

ドルチェはいろいろある中でも迷わずプリン。
シンプルなプリンに少し苦みを感じる濃厚なカラメルソース。
小さい頃に母が作ってくれたような懐かしい味わいにほっとします。

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食後酒

自家製の食後酒はいろいろあり、1種類だと400円、4種類だと1000円なので4種を頂きました。
まずはリモンチェッロ。ウォッカでなくジンに漬けてあるので、ジンの苦味を利かせて辛口です。

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次は、ペスカ。桃はウォッカに漬けたリキュール。
甘く優しい桃の香りが漂います。

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次はあずき。あずきのお酒は珍しいですね。
これもウォッカベースですが、クコの実も一緒に漬けたそうで、薬膳酒のような香りがします。

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最後はコーヒー。これもウォッカベースですが、どくろマークがついています(笑)
アイスコーヒーのように飲みやすいので、くいくいいってしまいますが、ベースはウォッカですからね。
危険な赤いスカルマークは飲み過ぎ注意です。酔っ払いました^^;

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素朴なシチリア料理を、日本人向けにアレンジしたお料理はどれも美味しかったです。
そうだ、シチリアにも行かなきゃなあ・・・


「Rozzo Sicilia」

東京都港区白金1−1−12 内野マンション1F

03−5447−1955


ranmarun at 19:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) イタリアン 

September 07, 2016

海鮮名菜 香宮@西麻布

「海鮮名菜 香宮」に行きました。
常連の幹事様がワインを持ち込んで、6人でのワイン会です。
昨年U−35のレッドエッグを受賞した料理長の篠原さんは、秋にフィリピンマニラのホテルのレストランに行くそうです。もともと香港でお店を開くのが目標だったので、日本で彼の料理を頂くのはこれが最後かな。

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Bollinger Rose

最初はボランジェのロゼで乾杯。

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フォアグラサンド

蜂蜜を塗って揚げた春巻きの皮に紹興酒風味のフォアグラのテリーヌをはさんで。

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カシューナッツの砂糖かけ

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前菜盛り合わせ

左上から江戸前穴子揚げ、牡丹海老の香味油炒め、2色プチトマトの生姜ゼリー寄せ。
叉焼と大豆の甘煮、くらげ頭とパッションフルーツ、麻婆茄子のおこげ。

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Grasberg  1er cru  2005  Marcel Deiss

リースリング他多種の葡萄を合わせたマルセルダイスの白ワインは、上品かつ複雑な香りと甘み。

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トウモロコシの揚げパイ

トウモロコシの髭や皮を敷き詰めて、燻製の香りをつけて。

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サクサクの揚げパイ。前回は新玉葱のピュレが入っていました。

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今回は、甘いトウモロコシのピュレ。
そのままだと甘いデザートのようになってしまうので、燻製の香りをつけたそうです。
焼きもろこしのような香ばしい甘さです。

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Beaurgogne Cote Chalonnaise  La Digoine 2012  A et P de Villaine

ピノノワールの軽やかなベリー系の香りとソフトなタンニン。

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かさごと薬膳蒸しスープ

かさごのあらや金華ハム、もみじ、干し貝柱、緑竹、クコの実などを入れて4時間蒸したスープです。
具材は入れずに、スープだけを頂きます。

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干し貝柱や金華ハムの香る滋味あふれるスープ。
鶏もみじとかさごの旨みも加わり、濃厚な味わいです。

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SYMBIO 小公子 2012 奥出雲ワイナリー

実は、ブラインドでどこの国のワインか何の葡萄かを当てるクイズでした。
最初の印象はスペインのガルナッチャのようでしたが、香りはさほどないし、見た目の濃い色よりも甘みもタンニンも少ない感じだったので、う〜んアルゼンチンのマルベックかなと考えていたら、山葡萄の交配種の小公子の赤ワインだと。そうきたか〜。しかも、発売と同時にすぐ売り切れる希少なもの。以前飲んだ小公子よりさらっと軽めだったので、わかりませんでした。

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オマール海老XO醤炒め

オマール海老はXO醤で味付けして、つるむらさき、オクラ、オクラの花、銀杏を添えて。
スパイシーなXO醤風味が、このワインにも合いました。むしろ料理を頂いてからの方がワインが複雑味を成し、美味しくなります。

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衣笠茸卵詰め毛蟹あんかけ

衣笠茸の筒の中にオムレツのように炒った卵が詰めてあり、毛蟹のあんかけ。
味は悪くないのですが、衣笠茸に卵を詰める意味がわからないというか・・・ぼそぼそしてどちらの食感も生かされない感じ。
王道だと冬瓜を詰めたり、パパイヤやマンゴーを詰めたり、中はしゃきっとした食感の方が、衣笠茸独特の網目の舌触りが生かされると思うのですけどね。卵を詰めるならば、下ごしらえが面倒ですが卵豆腐のように仕立てた滑らかなものを入れて蒸すとか。油通ししてスープを含ませた茄子を詰めるとか。食べ手はいつも我儘ですみませんw

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赤鶏丸揚げ

メインは、久米島の赤鶏の丸揚げです。
四つん這いになった赤鶏のむっちりぷりっとしたお尻やもも肉が美味しそうです♪

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切り分けて、梨と菊のマリネを添えて。
赤鶏はきめ細かくしっとりとした肉質で、ぱりっと揚げた香ばしい皮と共に。
旨みもしっかりとある鶏肉なので、赤ワインにも合いますね。

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特選トマトの冷しスープ麺

トマトの塩水スープに、トマトを浮かべた極細の冷麺。
トマトの酸味がさっぱりとしたスープです。

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J  Schram North Coast  2007 Schramsberg 

これもブラインドだったんですけど、イギリスだのオーストラリアだの言ってやっぱり当てられなかったアメリカのスパークリングワイン。ナパヴァレーのシュラムスバーグのブランドブランで70年代からアメリカを代表する最高級スパークリングワインとして有名ですが、このジェイ・スラムは、その年間生産量の3%ほどだそうです。
2007年ビンテージは、少しの乳酸発酵のニュアンスがあり、青林檎、グレープフルーツやレモンカスタード、ヘーゼルナッツの香り。あるコンテストではクリュグにも勝ったという上質で勢いのある味わいは、10年近く経ったビンテージでも若く、まだまだ熟成のポテンシャルをもっています。普段はアメリカのスパークリングには、目を向けないので、こういうアレンジをしてくださるM先生ありがとう。

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マンゴーかき氷

宮崎マンゴー、練乳、白木耳、ライチゼリー、愛玉ゼリー。
それぞれが重なって、美味しいです。

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口元が冷えたので、温かいお茶で。

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小菓子

スイカのジュレとバジルシード、マカロン、桂皮や陳皮のブラウニー、シャインマスカット。

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よく食べ、よく飲みました。

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「海鮮名菜 香宮」

東京都港区西麻布1−4−44 シグマ西麻布1F

03−3478−6811




ranmarun at 19:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 中華 

September 06, 2016

81@広尾

「81」に行きました。
広尾に移転してから、スタッフも増えさらにパワーUPしました。

奥に進むと右手側にエントランスがあります。エントランスから入ると、カウンターとウェイティングルームがあります。

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今回も12名での貸切会。
2階への階段を上がると、ウェルカムドリンクのスパークリングワインが用意されています。
個々にグラスを手にとって乾杯した後は、メインダイニングに向かいます。

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ダイニングルームはコの字型のテーブルになっています。
照明を落とした真っ暗なまま席に着くと、中央にスポットライトが照らされ、古い映写機を回すようなカラカラ・・・という音が流れる中で、バリスタの方がご挨拶。
そして、ソムリエの方が最初に出したスパークリングワインの説明をしてくれました。いつもの81ラベルのロンバルディアのフランチャコルタです。ノンアルコールドリンクは、ノンアルコールビールに、リコリス、コリアンダー、オレンジピールを使って、イネディット(フェラン・アドリアが作ったビール)を再現したそうです。

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そして、説明が終わると二人によって扉が開かれます。

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扉が開くと、音楽と共に永島シェフが登場。
永島劇場の開幕です。今回は、前回出たメニューに少しアレンジを加えて出してくださるそうです。

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生ハム オリーブオイル

四角く切ったコッパにイタリアのオリーブオイルのジュレ。
一口で食べると、少し辛みを感じるオリーブオイルが弾け、コッパの脂が旨みを加えます。

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ボタン海老のビスク

函館から直送されたボタン海老はピスタチオオイルでマリネして。
その海老の柔らかな甘さと食感を感じながら、ボタン海老の温かいビスクの香りを感じます。
これも前回出てきましたが、海老臭さが抜けて、まろやかな味わいになっていました。

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そして、スイーツを用意しますと。
サービスマンが、ランウェイを歩くようにお料理もドリンクも一斉に運んできます。
慣れると違和感ないけど、最初はびっくりしたものでした^^

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チョコレートとフォアグラ

見た目はアイスのピノっぽいですが、チョコレートコーティングした中に、フォアグラのムースアイスが入っています。最初に岩塩の塩味を感じ、前回よりも厚くコーティングしたというカカオのビターな苦み、ほのかにブランデーの香るフォアグラムースが溶け出す甘み、そのグラデーションな味覚を楽しみます。

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新生姜

そしてチョコレートとフォアグラの甘みをリセットするように、すぐに運ばれてきたのは、新生姜のチュイル。

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シロップ煮した新生姜をスライスして、リハイドレーターで65度で乾燥させ、上にはクリームチーズとエルダーフラワーをのせて。甘いと辛い、硬いと柔らかいのコントラストを同時に楽しんでくださいと。
私のグラデーションネイルもなぜか色合いがなじんでる(笑)

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ここまでが、プロローグのフィンガーフードで、前回よりもテンポ良く出されました。
この速さと流れはいいですね。


次のドリンクはカクテル。
イタリアリグーリア州のチンクエテッレという白ワインにレモンチェッロを加え、ディルのハーブティーで割って、ライムと胡瓜の香り。さっぱりと飲みやすいです。

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枝豆

茹でた枝豆は、味付けは塩のみでシンプルに。
その粒の食感とピュレの甘さを一口で楽しむ、温かい前菜です。
この辺は吉田兄弟の音楽が流れていました。

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夏のトマト

鶏のブイヨンで煮込んだ温製のアメーラトマト。
前回は、お出汁で煮込んだトマトの中に和歌山のしらすが入っていました。

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今回は、中にズッキーニやパプリカ、茄子、玉ねぎ、パンチェッタを刻んだものが入っていて、トマトと一緒に鶏のブイヨンで柔らかく煮込んで、ラタトゥーユをイメージしたそうです。

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ここで、シェフはお魚を切り分けているみたいですが、なんだろ。鯛かな。

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少し時間がかかるようで、出てきたのは、後半に合わせるノンアルコールドリンクの中国の工芸茶。
工芸茶は、茶葉をと花を組み合わせて細工し、丸く包まれた形から開いて味が出るまでに時間がかかるのですが、少しお料理を待っている間にもその変容を楽しむことができます。

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お湯を入れてから数分経つと、ジャスミンの葉が開き、中からお花が顔を出し、徐々に伸びてきます。

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テーブルごとにお花の開き方が微妙に異なっていたので、皆でこれを見ながら楽しめましたし、こういう間延びさせない時間の使い方も演出の一つですね。

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そして、次の料理に合わせるお酒は日本酒。
滋賀の喜楽長 2007年の古酒です。味醂のような甘さとナッティなほんのりひね感があります。
ノンアルコールドリンクは、生姜とミョウガとパイナップルの香り、九州のお茶で割ったカクテル。

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お魚はやはり鯛でした。粗くたたいた真鯛に、鯛の骨と完熟トマトと大葉、サフランの香る熱いスープがかけてあります。スープの熱でちりちりっと縮まった鯛の身の食感が面白く、サフランの香りと後から感じるライムやミントの香りが爽やかに魚のくさみを消してくれます。夏の夕暮れをイメージしたそうです。

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キッチンの奥にはDJブースがあり、料理ごとに永島シェフが音楽を変えていました。
前回はクラシックをミックスさせたりしていましたが、今回は無難に流れる感じのダンスミュージック。

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そして、ドンペリニョン 2006

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ノンアルコールドリンクは、チェリーとコーラに少しガラムマサラを加えて、マンダリンコーヒーのエッセンスでマスキング。これも面白い組み合わせでした。

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81ハンバーガー

前回は焼き立てのブリオッシュがバンズでしたが、今回は某店のどら皮がバンズに。
徳島阿波牛のひき肉で作った厚みのあるハンバーグのパテと、ノルマンディーのカマンベールとサニーレタスがはさんであります。

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添えてあるのはマッシュルームのフリットにトリュフ塩。

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バーガーバックに入れてからかぶりつきます。
ふっくらとジューシーなハンバーグの旨みとカマンベールの塩気、どら皮の甘みが見事に合わさって美味しいです。まさかなコラボでしたが、美味しいです♪

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ドンペリは、その酸が脂や甘さを切りながら、うまうま。
ハンバーガーとシャンパンっていいね。でも変にソースや味付けしない上質かつシンプルな肉の旨みだからこそ、ドンペリが合います。

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カルボナーラの再構築

もう定番のお料理です。

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二段重ねになった器の下は、ペコリーノロマーノを削ったリゾーニ。
リゾーニはお米の形をしたパスタです。パンチェッタやパルミジャーノと共にリゾット風に仕上げて。

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先程までゆっくり抽出した工芸茶には、ほうじ茶、ジャスミン、白桃、少しのスパイスを加えて。

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赤ワインは、ボルドーのメルローだそうです。

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半熟玉子はトリュフの香り。パンチェッタやチーズ、黒胡椒の香りと合わさり、混ぜ合わせるとカルボナーラ風になります。

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前の店からブラッシュUPしてきた料理ですが、これ以上のアレンジはないと思うしそろそろもういいかな。

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デセールを作っているようで、もくもくと液体窒素の煙が・・・

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デザートワインは、ソラリス。マンズワインの信濃リースリング。

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ノンアルコールドリンクは、ミントを入れたパッションフルーツの香りをストローから嗅ぎながら、パッションフルーツとマンゴー、ドラゴンフルーツのジュースと合わせてくださいと。

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ピニャコラーダ

お皿の底には、パイナップルのゼリー?

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そして、液体窒素のココナッツミルクパウダーやらクリームやら、いろいろ重ねていき・・・

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最後はライムの皮を削って、完成。
ピニャコラーダ風味のデザートでした。

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ここで、バリスタ登場。
一杯一杯丁寧にコーヒーを注いでいきます。

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何やらスプレーしているよう・・・?

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そして出てきたのはアイスコーヒー。
エルサルバドルのパーカスというアラビカ系のコーヒー豆を前日の朝焙煎し、昼に抽出して一晩冷やしたアイスコーヒー。
焼ける太陽の香りをイメージして、ビーチの砂の焼ける香り、ハイビスカスの香りなどを表現したかったそうです。スプレーしたのは、コーヒーの葉を煎って、抽出したエキスものだそうで、一杯の中に立体感を出したかったそうです。

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これが、そのコーヒーの葉。葉からもいい香りが出るんですね。

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最後に、シェフの御挨拶。
要町から広尾に移転して1年。もっと良い時間を、良い場所を、楽しいエクスペリエンスを提供していきたいそうです。

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今宵飲んだお酒たち。

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帰りは、入り口とは別にキッチンの裏側の階段を降りていき、出口へ。
音楽やカクテルペアリングなど、様々な趣向を凝らした演出。
お客様を楽しませるエンターテイメントな劇場型レストラン。
次の予約は来年ですが、また楽しみにしています。


「81」

東京都港区西麻布4−21−2 コートヤードHIROO

080−4067−0081







ranmarun at 21:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) スパニッシュ 

September 05, 2016

松川@赤坂

「松川」に行きました。

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生けてあるのは、金水引、晒菜升麻、数珠珊瑚など初秋の野草がいろいろ。

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Montagne Millesime 2006  Bereche

ベレッシュは、Cote,Valle,Montagneと3種飲んでみて、どれも美味しいのですがこのMontagneは素晴らしいポテンシャル。香ばしい熟成感と、蜜香、甘みと酸味のバランスがとても良いです。シャルドネ75%であとピノノワールだったかな。

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伊勢海老

松葉の上にのせた伊勢海老は、一度殻から身を外してから炭火焼しているので、身離れがいいです。

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伊勢海老の味噌と二杯酢につけて頂きます。

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鯖へしこ

鯖のへしこは、煮え花にのせて。
熱々のご飯の熱で柔らかくなった鯖の脂が溶け出し、これがうんまい。
前回の〆のご飯のお供で出てきたときより、熱と脂によって塩気がマイルドになり旨みが増すので、これは日本酒が欲しくなり、即蒼空を〜。

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これからお椀に使う、岩手の松茸。
フレッシュな松茸は魅惑な森の香り。この香りを嗅いでいるだけでお酒が飲めます^^

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お造り

福良の鯛と唐津の雲丹。
唐津のふっくらときめ細かな雲丹は、香りも甘みも旨みもうピーク。これが最上級というくらいにその余韻が長いです。
淡路福良の鯛は、皮下も紅色に色づいて、旨みも濃くなってきました。そしてラリックの美しいコキーユ皿。
この一皿でシャンパンもお酒もだいぶ飲んだ気がします。

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松茸と蟹しんじょうの椀

先ほどの岩手の松茸と、富山の紅ズワイガニのしんじょう椀。
蓋を開けたときにふわっと香る松茸、澄んだお出汁。
一呼吸置きそれぞれが合わさると、透明感のあるお出汁にじんわりと浸透する甘い蟹と松茸の旨みがたまりません。

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鮑と松茸

油で炒めた松茸と鮑。両者とも油で炒めると、それぞれに凝縮された香りが出てきます。
少し酢橘を絞りながら。

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ぐじの蓮蒸し

ぐじ焼きにたたき蓮根蒸しをのせて。

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牛肉と松茸

近江牛と松茸焼き、銀杏を添えて。
松茸と牛肉はやっぱり合いますね。

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無花果のワイン煮

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松茸と鱧のしゃぶしゃぶ

太くてきめ細かな軸の松茸は、淡路の鱧のしゃぶしゃぶにします。

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おつゆの中に入れると、鱧はさっと縮み、松茸はだんだん反り返ってきます。

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卵黄を入れたおつゆにつけて溶きながら頂くと、卵黄をまとった鱧と松茸の美味しいこと。

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なめこおろし蕎麦

天然なめこと辛み大根をのせた、冷たいお蕎麦です。

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鮎茶漬け

もう名残りの鮎をお茶漬けでさっぱりと。

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新いくらは、白ご飯の楽しみです。これがあると何杯でもご飯食べれちゃう。

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いくらご飯大好きなので、2杯おかわりしました。

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焼き栗きんとん

小布施の栗きんとんを焼いて。ほくほくした甘さです。

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薄茶

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洋梨とざくろ、桃太郎。

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お土産に鱧寿司を頂きました。

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「松川」

東京都港区赤坂1−11−6 赤坂テラスハウス1階

03−6277−7371

ranmarun at 20:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 和食 

September 01, 2016

クラフタル@中目黒

「クラフタル」に行きました。
昨年秋に中目黒にオープンしたレストランです。
技を意味する「CRAFT」と、物語を意味する「TALE」を重ねた「CRAFTAL」は、生産者とお店とお客様で一つの物語を創作したいという想いが込められているそうです。

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お酒はペアリングで頂きました。
今回はオリンピックも終わりましたが、世界各国のお酒を巡っていきたいそうです。

Ridgeview 2011 Grosvenor

イギリスのリッジヴューエステートがシャンパン製法で作るスパークリングワイン。
シャルドネ100%、豊かなミネラルと酸がエレガントな印象です。
イギリスのスパークリングは、ロンドンでもいくつか飲んだことがありますが、シャンパーニュに負けじと美味しんです。

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幸水梨に炭酸を加えたスパークリングのスープ。

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キンキンに冷やした石の器には、生ハムのブイヨンを減圧をかけてマイナス25度に冷やしたメレンゲ。
イギリスのシャンパーニュを合わせたこともあってストーンヘンジをイメージしているのかな。

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口溶けがよく軽いメレンゲはそのまま食べてもいいですし、梨のスープに加えるとしゅわっと溶けて、少しバタリーな旨みを醸し出します。泡の中に氷河がすーっと溶けていくような光景でした。

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Hanamizuki Blanc La Florette 2015 奥野田ワイナリー

山梨奥野田ワイナリーの甲州種はマセラシオン発酵して。
甲州独特の味わいがまろやかに香りもフローラルです。

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雲丹・枝豆

枝豆のブラマンジェと雲丹の上に、すみれ、なでしこ、マリーゴールド、ボリジ、オクラの花、豆のスプラウト、他色とりどりの花をのせて。花壇やお花畑をイメージしたような美しいお皿です。

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雲丹や枝豆のブラマンジェがほっこりとした土やヨードのような雰囲気。
別添えのスポイトの中には、グリーンマスタードとオレンジオイルを混ぜたものが入っています。

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このスポイトオイルをかけると、マスタードとオレンジオイルの香りがほのかにアジアンテイストになり、もしゃもしゃしたお花の食感を綺麗にまとめてくれます。

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Aluaro Cerceda 2013 

スペインアルバリーニョの白ワイン。

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これまた芸術的なお皿です。
石板はインドの大理石だそうです。その文様だけでも目を惹くのですが、曲線を描いた蛸の足。そして、ジャガイモとパプリカをアレンジしたお皿はスペインの抽象的な絵画のようです。

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手長タコのコンフィに、ノーザンルビーやシャドークイーンという紫芋のチュイル、アンチョビのエスプーマ、パプリカソースやパウダー、アマランサスやナスタチウムなど。
お料理は蛸のガリシア風をイメージしています。

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エンパナーダ

このお店で面白いのは、料理に合わせたパンペアリング。
スペインのエンパナーダが出てきました。

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さくっとした半円生地の中には、チョリソーやパプリカなどを煮込んだものが入っています。

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Yalunba The Y  2015 

ヤルンバという名前が面白いですが、南オーストラリアで最古の家族経営ワイナリー。
ヴィオニエの白ワインです。メロンのような果実味や百合のような香りと白胡麻っぽいナッティさ。

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甘海老・ズッキーニ・リードヴォー

甘海老とズッキーニのかき揚げのようなものの中には、卵黄が入っています。
上に、リードヴォーと砕いたアーモンドのピュレ。千切りにしたカボチャやズッキーニをのせて。

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ソースは、カボチャとその種と焦がしバターのソースと、甲殻類、マンゴー、コブミカン、レモングラスオイルのソース。ぺしゃっと叩きつけたソースと、鍋底を使って、葉脈のように仕上げたソースのコントラストが素敵。
オーストラリアのワインを合わせたので、これも勝手に解釈ですが、広大な大地に佇むエアーズロックのようです。

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パンは、パッションフルーツの香るスポンジケイクで。
これもエアーズロックっぽい形をしています。

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Meroi  2014 

イタリアフリウリのシャルドネ。塩を感じるようなすっきりとした酸。

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くえ・いか

くえといか、ローリエの白い泡、焼き茄子のピュレ、オリーブと竹炭のパウダー。
これは普通かなって思うけど、コースで7000円ですからよくこれだけアレンジしているなと脱帽するばかり。
イタリアフリウリワインを合わせたこともあって、お魚がイタリアの国の形に、小玉葱がその周りの島、もしくは、フリウリ=ヴェネツィアのゴンドラに見えてきました。パウダーはフリウリの石灰質の土壌みたいな・・・深読みしすぎ!?

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竹炭のブリオッシュの中には、ブラックオリーブが入っています。

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Nuits-St Georges 2012 Henri  Gouges

フランスのニュインジョルジュ。ほどよくスパイシーでキレがいいタンニン。

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鹿

夏鹿のローストにウイキョウとデラウェア。
レモンとタイムのオイル、ペルノー、香味野菜のジュにベーコンのソース。
となると、鹿肉はフランスの形に見えてきます^^

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セビリアの赤ワイン。
珍しいですね。初めて飲みました。

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そして、パイ包みが。
ワインと国をイメージしながら食べると、これは闘牛場もしくは、オリンピックのスタジアムに見えてきます(笑)

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中には、鹿肉と玉葱を煮込んだものが入っていて、赤ワインソースと共に。
モダンフレンチといえども、こういう厚みのある料理はやはりクラシック好きな食べ手に嬉しい料理。
パイ生地はちょっと硬いけどソースが美味しい。

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ブラータ・バジル・トマト

ヨーグルトとバジルのムースの中には、ブラータチーズが入っています。
下はバジルオイル、上には、青トマトのシャーベットとバジルシード、バジルの葉をのせて。
緑の三重奏が重なるカプレーゼのデザート版。そして、オリンピックのメダルと月桂冠にも見えます。

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Peche de Vigne Clos du Chateau

桃のリキュールは次のデセールに合わせてですが、ここは、グラスにリンスして香りだけを楽しみます。
確かに飲むより、香りを感じるだけの方がより香りが増す気がします。
アルコールが苦手な方も楽しめますしね。

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ピーチメルバの再構築。
コンポートした桃、桃のアイスクリーム、バニラのムース、桃皮とフランボワーズのーソース、レモンミルクのスフレグラスだったかな。詳細はちょっと忘れましたが、桃のリキュールの香りと共に楽しみました。
で、周りのソースは五輪のマークか。

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個人的な勝手な解釈ですが、世界を旅するようなオリンピック気分を味わった後、最後はハーブティで。

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3月に訪問して以来、1か月半くらいのクールで変わる春と夏のメニューを食べ損ねてしまい、大好きなドラマを3,4回見逃してしまったように残念な気持ちだったのですが、まだまだ続く物語・・・これからはもう少し続けて通わないとな。



「クラフタル」

東京都目黒区青葉台1−16−11 2F

03−6277−5813



ranmarun at 19:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) フレンチ