May 10, 2007
竹慈庵なかだ@松涛
都内閑静な住宅街の中の一軒家に、そのお店はありました。
表札もなく、窓から漏れた暖かい明かりに惹かれながら中に入ると6席しかない檜のカウンターが・・・
ここは「竹慈庵なかだ」
アルザスで修行し、富山で仏レストランを開いていた中田氏が都内で1001日間だけ営業すると言って開いた館。何と素晴らしくてはかないコンセプト。ただし、住所や電話番号は一般には非公開。
噂はかねがね聞いて前から行きたいと思いつつ、私の心のときめきは例えようもありませんでした。高い敷居に阻まれてかいま見る術すら無く、夢枕の幻を追う日々が続き、千一夜の一夜だけでも、食の逢瀬をちぎりたく、去年友人のご紹介で連れて行って頂いてから、黒トリュフやジビエなど、季節ごとに何度も足を運んでいます。
今回は、春の食材。佐久島の島浅利を特別に持ち込んで調理して頂くことになりました。
3キロの浅利を大浅利は、1粒28g前後。ということは100個あるんですね。
まずはシンプルに酒蒸しにして頂きました。
大浅利というと、よく殻の裏側が紫のウチムラサキ貝の事を言いますが、大味過ぎて、葱や七味など薬味がないと美味しくないのです。こちらはそれとは違い浅利本来の滋味があります。
殻からはみ出そうなほどの身は弾力があって、その旨みがたまりません。あさり好きにはバケツ1杯くらい食べれそうな勢いです(笑)
そして、なんとも極太な旬のホワイトアスパラを炭焼きして・・・
炭焼きした皮をむいた後、熱々をお塩だけで食べます。先端は甘く、根元は苦味がありますが、そのしゃきしゃきした歯ごたえは炭焼きだけでしか食べれない食感です。
レモンのリゾット
甘酸っぱいレモンの香り。もっと食べたい〜と思いつつも、少しだけしか食べれない貴重さが、また来たいと思わせるんでしょうね。
そして、名物のフォアグラの粕漬け
富山の蔵元・枡田酒造店が醸す「満寿泉」なかでも純米大吟醸は、「満寿泉のプラチナ」とされているが、それの酒粕に大きなフォアグラの塊ごと漬け込み、2週間ほど寝かせると、フォアグラの脂のリッチな部分が抜け、代わりに酒粕のうま味が浸み込み、ほどよい味わいになるらしい。これを満寿泉プラチナで頂くと極上の味わい♪
酒粕につけて水分を飛ばし、ねっとりと甘みを出した舌をうならす極上の一品です。ドライトマトを練りこんだ花巻きと一緒に・・・これは日本酒がとっても合います。
お口直しに、フルーツトマトと苺ソース
トマトがとっても甘いです。苺とトマトの組み合わせってお互い相乗効果になるのか、とっても合います。
浅利を使ったもう1品は「アサリしんじょう」
丁寧に裏ごしした浅利にお豆腐を少し加えてお饅頭に。青紫蘇のピュレを添えて、あっさりと臭み消し。
初めて食べる味ですが、優しいお味でとてもおいしいです。
肉の塊は、マスタードとハーブで漬け込んで焼いた「飛騨牛のローストビーフ」 柔らかな赤身肉を切り分けると肉汁が滴ります。野生のジャガイモとウドやこごみなどの山菜を添えて。個人的にはお醤油ベースのグレービーソースが欲しいところでした。
〆は「スモークした鱒の炊き込みご飯」
これも春らしいメニューです。おこげを作らないようにじっくり炊き上げたご飯と混ぜると絶妙な塩加減でいくらでもお替りできちゃうんですね^^残ったご飯は帰りにおにぎりにして頂きました。
食後は2階のサロンにて。1階の和風の雰囲気とは一変して暗い照明のソファーと暖炉のある空間。築45年とはいえ、以前イタリアンマフィアが住んでいたというから、そんな妖しげな雰囲気です。
お友達のサプライズケーキ。お誕生日おめでとうございま〜す!! 蒸しパンのようにもちもちしたシフォンケーキにマンゴーとパッションフルーツのソースをかけてお抹茶と頂きました。
訪れたこの日の日めくりカレンダーは残り369日・・・
このカレンダーをめくる度に、様々な出会いと思い出がシェフの心に刻まれていくのでしょう。もちろん訪れたお客様の心の中にも・・・
自分の人生も日めくりカレンダーのように期限付きで決まっているのでしょうか。
だとしたら、一日一秒過ぎていく時間をもっと真剣に生きていかなければ!そして、出会い〜一期一会〜を大切にしなければ・・・できれば幻になる前に、期限内に通いたいお店です。
表札もなく、窓から漏れた暖かい明かりに惹かれながら中に入ると6席しかない檜のカウンターが・・・
ここは「竹慈庵なかだ」
アルザスで修行し、富山で仏レストランを開いていた中田氏が都内で1001日間だけ営業すると言って開いた館。何と素晴らしくてはかないコンセプト。ただし、住所や電話番号は一般には非公開。
噂はかねがね聞いて前から行きたいと思いつつ、私の心のときめきは例えようもありませんでした。高い敷居に阻まれてかいま見る術すら無く、夢枕の幻を追う日々が続き、千一夜の一夜だけでも、食の逢瀬をちぎりたく、去年友人のご紹介で連れて行って頂いてから、黒トリュフやジビエなど、季節ごとに何度も足を運んでいます。
今回は、春の食材。佐久島の島浅利を特別に持ち込んで調理して頂くことになりました。
3キロの浅利を大浅利は、1粒28g前後。ということは100個あるんですね。
まずはシンプルに酒蒸しにして頂きました。
大浅利というと、よく殻の裏側が紫のウチムラサキ貝の事を言いますが、大味過ぎて、葱や七味など薬味がないと美味しくないのです。こちらはそれとは違い浅利本来の滋味があります。
殻からはみ出そうなほどの身は弾力があって、その旨みがたまりません。あさり好きにはバケツ1杯くらい食べれそうな勢いです(笑)
そして、なんとも極太な旬のホワイトアスパラを炭焼きして・・・
炭焼きした皮をむいた後、熱々をお塩だけで食べます。先端は甘く、根元は苦味がありますが、そのしゃきしゃきした歯ごたえは炭焼きだけでしか食べれない食感です。
レモンのリゾット
甘酸っぱいレモンの香り。もっと食べたい〜と思いつつも、少しだけしか食べれない貴重さが、また来たいと思わせるんでしょうね。
そして、名物のフォアグラの粕漬け
富山の蔵元・枡田酒造店が醸す「満寿泉」なかでも純米大吟醸は、「満寿泉のプラチナ」とされているが、それの酒粕に大きなフォアグラの塊ごと漬け込み、2週間ほど寝かせると、フォアグラの脂のリッチな部分が抜け、代わりに酒粕のうま味が浸み込み、ほどよい味わいになるらしい。これを満寿泉プラチナで頂くと極上の味わい♪
酒粕につけて水分を飛ばし、ねっとりと甘みを出した舌をうならす極上の一品です。ドライトマトを練りこんだ花巻きと一緒に・・・これは日本酒がとっても合います。
お口直しに、フルーツトマトと苺ソース
トマトがとっても甘いです。苺とトマトの組み合わせってお互い相乗効果になるのか、とっても合います。
浅利を使ったもう1品は「アサリしんじょう」
丁寧に裏ごしした浅利にお豆腐を少し加えてお饅頭に。青紫蘇のピュレを添えて、あっさりと臭み消し。
初めて食べる味ですが、優しいお味でとてもおいしいです。
肉の塊は、マスタードとハーブで漬け込んで焼いた「飛騨牛のローストビーフ」 柔らかな赤身肉を切り分けると肉汁が滴ります。野生のジャガイモとウドやこごみなどの山菜を添えて。個人的にはお醤油ベースのグレービーソースが欲しいところでした。
〆は「スモークした鱒の炊き込みご飯」
これも春らしいメニューです。おこげを作らないようにじっくり炊き上げたご飯と混ぜると絶妙な塩加減でいくらでもお替りできちゃうんですね^^残ったご飯は帰りにおにぎりにして頂きました。
食後は2階のサロンにて。1階の和風の雰囲気とは一変して暗い照明のソファーと暖炉のある空間。築45年とはいえ、以前イタリアンマフィアが住んでいたというから、そんな妖しげな雰囲気です。
お友達のサプライズケーキ。お誕生日おめでとうございま〜す!! 蒸しパンのようにもちもちしたシフォンケーキにマンゴーとパッションフルーツのソースをかけてお抹茶と頂きました。
訪れたこの日の日めくりカレンダーは残り369日・・・
このカレンダーをめくる度に、様々な出会いと思い出がシェフの心に刻まれていくのでしょう。もちろん訪れたお客様の心の中にも・・・
自分の人生も日めくりカレンダーのように期限付きで決まっているのでしょうか。
だとしたら、一日一秒過ぎていく時間をもっと真剣に生きていかなければ!そして、出会い〜一期一会〜を大切にしなければ・・・できれば幻になる前に、期限内に通いたいお店です。