天天海南鶏飯@シンガポール2am:Dessert Bar @シンガポール

November 05, 2014

Candlenut@シンガポール

「Candlenut」というブラナカン料理のお店に行きました。

シンガポールは昔から貿易の拠点であり、移民たちによって持ち込まれた文化が多様で、
食もマレー、インドネシア、中国、インドなどが多混雑しています。

東西の交易で栄えたマレー半島に移り住んだ中国系移民が、
現地の女性と結婚してこの地に根付いた人々がプラナカン。
彼らは歴史的背景の中で、中国とマレーの文化にヨーロッパのエッセンスを加えて、
華やかな生活様式を築きました。混血コミュニティなプラナカン料理は、ニョニャ料理とも言われ、
マレー人が使わないハーブやスパイスを用いることにより、のちに他の東南アジアやポルトガル、オランダなどイギリスなども影響を受けることになります。

キャンドルナッツ





















ここのお店は、プラナカン料理の昔ながらの美味をアレンジして、
さらに洗練させ、スパイスを極める細かな作業によっても、その完成度を高めています。


ドリンクはライムジュースにしました。
好みでシロップを入れて甘さを調節します。

ライムジュース





















Kue Pie Tee

まずはサクサクに揚げたタルト生地が出てきました。

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パーニップ(白人参)を細切りにして海老などと煮込んだものにパクチーをのせたものを
タルト生地の中に入れて食べます。

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これがクエパイティという料理。
味は、甘辛く煮た切干大根の煮物のような感じです。

Kuenpietee




















好みでサンバルをつけると、スパイシーな味になります。

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Wing Bean Salad

四角豆と海老、カシューナッツ、ラディッシュ、赤玉葱、レモングラスやミント、コリアンダーなどのハーブと
小魚の胡麻揚げをのせて、ライムドレッシングで和えてあります。
四角豆はタイ料理にも使いますし、沖縄でも食べます。
結構辛いですが、ドレッシングがなじんでくると酸味と共に四角豆の苦味とハーブの香りが合わさって、
美味しいサラダになります。

Wing Bean Salad





















Chap Chye

キャベツや人参、椎茸、木耳などを、
帆立の貝柱や海老の出汁で煮込んだシンプルな家庭料理のチャプチャイ。
少しだけ春雨やかんぴょうにようなものを入っていました。
キャベツの甘みと椎茸の旨味やスープが浸みこんで、なんだか懐かしい味。
そういえば、昔母がこれに似た味の料理をよく作ってくれました。
こちらもニャニョの母の味ですね。

Chap Chye





















Bakar Fish

ティラピアというスズキに似たお魚に、
サンバルブラチャンという小海老を塩漬けにして発酵させたペーストを塗り、
バナナの皮で包んで焼いた魚料理です。
辛さの中に発酵した海老や魚醤の香りがありますが、苦手な臭さでなく食べやすいです。

Bakar Fish





















Buah Keluah

ブアクルアという黒い木の実とクローブやアニス、シナモンをすり潰して香味野菜と共に煮込んだ鶏肉。
八丁味噌のような独特の香ばしい風味があり、濃厚です。
糸唐辛子ものっていますが、お料理自体は辛くはありません。

Buah Keluak 





















ブアクルアの実を見せてもらいました。

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シナモンや、スターアニス、クローブなどを加えてすり潰したそうです。

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Yelow Coconut Curry of Crab

渡り蟹のイエローカレーは、蟹の身に、ターメリック、ガランガル、ケフィアライムなどを
使い、見た目はクリーミーですが辛さは半端ないです。
しかし、スパイスのバランスが洗練されているので、透き通った辛さというか、
辛さの中に嫌な雑味がないので、味わいがすっきりとして、舌が慣れてくると旨味がどんどんでてきて、
くせになってしまうのです。伝統的なニョニャ料理では海老とパイナップルを使うとか。

Yellow Coconut Curry of Club





















ライスと一緒に頂くと、米の甘みと合わさり、うま〜いとご飯おかわりになりました(笑)
そのくらいこのカレーは美味しかったです♪

Rice





















Bua Keluah Icecream

デザートは、ブアクルアのアイスクリームでした。
チキンの煮込み料理でも使われたブアクルアは、ヴァローナカカオのチョコレート80%を使い、
濃厚なビターチョコレートのアイスクリームに仕上げてあります。
下にはパチパチ弾ける塩キャラメルとチョコレートのクランブル、チリパウダーと塩。
上から温かいミルクチョコレートのエスプーマがかけてあります。
このショーフロワな温感とチリの辛味と塩味がアクセントでパチパチキャンディーが刺激的(笑)

Buah Keluak





















スパイスやハーブ使いもとてもいいバランスで自家製の発酵調味料なども複数のスパイスが絡み合う
奥深い味わいながら、日本人の舌にもすっと馴染み、どのお料理も洗練された味つけで美味しかったです。
蟹のカレーが最高だったので、次回は他のカレーも食べてみたいかも。
ちょっと疲れていた身体も元気になりました。


壁にはお店の名前にもなっているキャンドルナッツの写真が飾ってありました。
ククイやブアケライといい、白く小さい花と緑色の身をつけ、中の白い種子を調味料として使うそうです。
種子は50%以上が脂肪分と油に富んでいるため、かつてはロウソクにも使われたことから、
キャンドルナッツ(英語名)の由来になったそうです。

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炒ったキャンドルナッツを見せてもらいました。
料理に使うと優しい甘みやコクがでるそうです。

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お店の本棚には、ノーマを初め、世界各国の最先端の料理本がずらりと並んでいました。
ヘストンブルメンタールの新作もあったな^^;
シェフのマルコム氏は、もともとはフレンチやスパニッシュなどのファインダイニングを目指していたそうです。
しかし、自分のルーツでもあるプラナカンの伝統料理が廃れ始めていることに気づき、
伝統的なプラナカン料理をフュージョン的にアレンジすることにより、新たな道を作ったのだそうです。
ここは次回もまた来たいお店です。


「Candlenut」

331 New Bridge Road ,Singapore

+65 8121 4107



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