旬席 鈴江@京都くろ崎@渋谷

August 06, 2016

フロリレージュ@外苑前

「フロリレージュ」に行きました。

久しぶりの訪問ですが、この日はパリから帰国した「Restaurant ES」の本城昴結稀シェフと「Florilege」の川手寛康シェフとの2日間だけのコラボレーションイベントでした。

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オープンキッチンの幕開け前。
どんなお料理が出てくるのか楽しみです。

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フロリレージュの川手シェフとエスの本城シェフは、それぞれフランスやスペインなどのレストランで修業の後、白金にあった頃の初期のカンテサンスで共に勤務していて、それぞれ独立して東京とパリに店を構えた後も、お互いに交流していたそうです。

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お料理はそれぞれのアミューズ3品の後に、、両シェフが一緒に一皿を作っていくとのこと。

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シャンパンは、本城シェフがフランスから持ってきたボランジェでスタート。
ワインもフランスから持ってきたものを出してくださるそうです。

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ビーツ、レモン

まずは、本城シェフから、ビーツの殻の中にレモンのコンフィチュール、ほおずき。
日本の夏は湿気が多くしんなりしてしまうので、すぐに食べてくださいと。

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じゃが芋、トリュフ ・ブーダンノワール、フォアグラ

じゃがいものニョッキを揚げたものと黒トリュフ。ブーダンのチップとフォアグラのムースに野生の人参の花を添えて。3品が本城シェフからのアミューズです。

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骨髄

骨の器の中に、骨髄のフランと骨髄が浮いたコンソメが入っています。
こちらは川手シェフから。

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フロリの黒軍団とエスの白軍は、シェフとパティシエール。
あと助っ人の白黒軍もいました^^

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Beau Paysage Tsugane Pinot Noir 2010

廣田さんは日本のワインと日本酒を出してくださるそうです。
ボーペイサージュは川手シェフの実家からの秘蔵ワイン。

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牡蠣、じゃが芋、雲丹、海苔

馬鈴薯のエスプーマの下には、昆布森の牡蠣の藁燻製に昆布出汁のジュレと青さ海苔、利尻の塩水雲丹。
パセリオイルやパンプルネルを添えて。本城シェフの料理にアレンジを加えて。

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下には、藁の香りをほんのりつけたぷっくりミルキーな牡蠣が入っています。
本城シェフは、パリでは濃厚な牡蠣の風味に海藻のオイルやベルガモットの香りを使っていましたが、川手シェフは日本の牡蠣には岩海苔とパンプルネルの胡瓜に似た香りでアクセントをつけています。

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新政 NO.6

2015年の新政NO.6。
ただ秘蔵のボーペイは、この後の牛肉料理で、新政は前者の牡蠣の方が合うような気がしました。

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トマト、ゴーヤ、牛

塩揉みしたゴーヤの上に、和牛肉とセミドライトマト、ナスタチウムの葉をのせて。

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上から、ガスパチョのスープをかけて、しゃぶしゃぶ仕立てに。
ゴーヤの下に隠れているスフレグラスが溶け出すとその苦みとナスタチウムの辛味と共にアクセントになります。これは川手シェフっぽい料理ですね。

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平川 ケルナー レジェール・モン・ドゥー 2013

このラベルの漢字が読めませんが、余市平川ワイナリーのケルナー2013年。
ムヒの香り。いや、薄荷の香りと言えば上品なのですが、アルコールが入っているとやっぱりムヒだわ^^;
ケルナーってこんな香りしたっけ?

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烏賊、アーモンド、キャビア

和歌山の白イカをミキュイして、和歌山の桃とフランスソローニュのキャビアをのせて、アーモンドオイル。
青柚子のジュレや赤ワインヴィネガーにつけたエシャロットで酸味のコンビネーション。
イカとキャビアもいいですね。ナッティなオイルの風味がイカの甘みやキャビアの旨みを引き立てます。

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キャビアもフランスから持ってきてくれました。

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ポンクレのバターは、エスで出しているものです。

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ルルソールの酒蒸しパン。でも、蒸しパンは濃厚なバターに負ける気がします^^;

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Meursault  2013 Vincent Girardin

本城シェフが持ってきてくれたワイン。若いけど、ミネラル感と優しい酸味。美味いわ〜。

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鱧、コンテ、とうもろこし

天草の鱧、フランスから24か月熟成のコンテ、とうもろこしのフリット、オリーブオイルと玉ねぎのアイスクリーム。
鱧は川手シェフが初めて使ったそうで、先日京都の大渡さんとのコラボで骨切りを教わったそう。
柔らかな鱧の食感にかりっとしたとうもろこしの食感と、コンテの風味と共に。

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スペルト小麦の蒸しパン。

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勝山 献 純米吟醸

次のすっぽんには、廣瀬さんが日本酒を合わせました。

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すっぽん、トリュフ

すっぽんのフリットと大葉鰯のマリネ、生姜を効かせたスッポンのオイルに、トリュフをのせて。
すっぽんと鰯にトリュフって今まで食べたことのない面白い組み合わせです。

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Chassagne-Montrachet 2012  Domaine Ramonet

ラモネのシャサーニュ・モンラシェ。きりりとした中に優しい酸味と果実味。

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甘鯛、沢蟹

長崎の甘鯛と沢蟹のフリットとプティポワに、沢蟹のビスクを注いで、実山椒を練りこんだ自家製パスタ。
泥臭さを抜いた綺麗で濃厚なビスクが良い風味です。

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Beau Paysage Tsugane  la montagne  2010

こちらも、川手さんの秘蔵ワイン。

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鳩、カカオ、おも湯

ブルゴーニュ産鳩のロティと内臓のソース。アマゾンカカオと重湯。
鳩の火入れと粒塩加減がいい塩梅です。
重湯は、大渡さんとのコラボで大渡さんが肉料理に重湯を合わせたそうで、そのオマージュで川手さんから。
鳩の強い血の味わいがまろやかで優しくなります。

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サスティナビリティ・スープ

今日これまでに食べたものの端材を集めて作った料理です。
一般的には役目を終え捨てられてしまう食材に再び価値を与える(Revalue)という発想で、川手さんがここ最近取り組んできたこと。
日本では年間1700万トンの食品廃棄物が排出され、そのうち食べることのできる食品ロスは675万トン、年間の漁獲量だけでも約400万トンでありながら、かなり多くの食材を捨てていることになります。
今はスーパーやデパートなどでも売れ残り余った食材は畜産物の飼料や肥料に加工されたり、いろいろ工夫がされています。
レストランでもこの廃棄を限りなくゼロにしていこうと、野菜のくずや肉の切れ端などをもう一度調理して、まかないで食べることも含めて、お客様にも理解して味わってほしいいう気持ちが込められています。

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フードロスへの想いを込めてのスープ。
今回のコラボで使った食材の廃野菜や肉、ガラなどから、丁寧にアクをとったスープに鳩の腿などのつみれを添えて。いろんな野菜やパンくずも入ったりで、優しい味わいに気持ちがこもった温かいスープ。
私は家ではベジタリアンなので、家でもできるかぎりお野菜の皮を残して調理したり、残った葉や茎を漬物や炒めものにしていますが、それは家庭での些細な事です。
飲食店では大量に食材を使うわけで、そういう取組みと考え方は大事だと思います。ただお客様に出すにあたっては、今までの料理の流れを崩してはいけないし、それなりに手間もかかりますし、美味しくなくてはいけない。でなければ捨てるということ。
今まで見えないところで、綺麗なお料理だけを食べてきましたが、見えるところだと鮨屋で、一貫のために切り捨てる魚の切れ端の多いこと。もちろんその一貫にはいらない部分なのですが、後で何かに使うのかなと考えてしまったり(大概ゴミ箱行ですが、江戸は捨てる文化が粋だったりするので)
まあ、いろんな意味で考えさせられました。

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サンクスショット!美味しい料理をありがとう

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西瓜

山形のスイカとハイビスカスのエスプーマ。スイカのグラニテ、スイカのジュレ。
スイカの種はキャラメリゼして。

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トリュフ、ウイスキー、醤油

チュイルの中に、カシューナッツのキャラメリゼ、バナナのアイスクリーム、レモンのゼリー、ウイスキーのエスプーマ醤油と砂糖を煮詰めたソースを添えて。

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レイニアチェリーの飴がけとパートドフリュイ、キャラメルパッションのショコラ。

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トリュフのシュー。

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この画像はお友達の写真から抜粋したものですが、いいショットだったので♪(すみません勝手に使っちゃいました)

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東京とパリでお互いに最先端の料理を極めながら、お互いの感性が光った夢のような饗宴。
今度は川手さんがパリに行って、競演してほしいなあ。
食後の談義も、シャンパンや日本酒を頂きながら、楽しかったです。


「フロリレージュ」

東京都渋谷区神宮前2−5−4 SEIZAN外苑B1F

03−6440−0878

ranmarun at 19:00│Comments(0)TrackBack(0) フレンチ 

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