September 17, 2016
コートドール@三田
「コートドール」に行きました。
ふと行きたくなるお店。
それは、私がフランス料理を食べ始めた頃に、よく連れて行ってもらったお店。コートドール。
まだ20代初めでフランス料理もワインもよくわかっていなかったけれど、カスベのムニエルや牛しっぽの煮込みの美味しさに感動したり、初めてジビエをしかも野ウサギのシヴェの強烈な野性味に驚いたのもここでした。
最近はモダンフレンチのお店ばかり行くようになってしまいましたが、知人が今度コートドールに行くのという話を聞いて、そうだ夏のスペシャリテの梅紫蘇のスープはもう何年も頂いていないなあと思いだして、前日に電話を入れて予約。3年振りの訪問です。
赤ピーマンのムース
定番の赤ピーマンのムースです。
なめらかな赤ピーマンの旨みが溶けたクリームとトマトのクーリの酸味が合わさる絶妙なフレーバー。
毎回最初に出されるアミューズですが、これを食べると斉須シェフのお料理を頂くぞっという意気込みで、胃にも脳にもぴっとスイッチが入るわけです。
梅干しと青紫蘇のスープ 糸ウリを浮かべて
夏のスペシャリテの梅干しと青紫蘇のスープ。
これ、食べたかったのです。もう9月も中旬過ぎる頃で無いと思っていたら、はい、最後ですがまだありますよと。
フランス料理に梅干しと青紫蘇という、日本特有の食材を使ったスープは、その昔何もわかっていない私が食べた頃には、緑色したガスパチョみたいだけど、酸っぱい野菜ジュースを飲んでいるような、でもなんだか胃が元気になりますね、くらいの感想だったと思う。
梅干しと青紫蘇にトマトの果汁とアボカドを加えてミキサーで泡立てた翡翠色の泡だったスープに黄色い糸瓜を浮かべて。そのシンプルな一皿の中には、トマトの酸味と甘み、アボカドのクリーミーなコク、そこに梅干しのきゅっとした酸味と青紫蘇の香り。糸瓜のしゃきしゃきした食感。
それぞれの素材が合わさりながらもどれが主張するということはなく、完璧に調和したピュアな味わいは、スプーンで一口運ぶごとに、合わさる酸味と旨みが舌の味覚をきりっとさせ、蒸し暑い日にも夏バテした身体がしゃきっとし、内臓を活性化させてくれるスープです。
穴子のテリーヌ 旬菜添え
穴子と帆立のムースの中に、穴子が層になっています。
お皿にど〜んと鎮座するテリーヌは、ちょっと厚く切り過ぎちゃったかなとおっしゃっていましたが、問題noting。
ねっとりとしたムースは、口の中に入れると軽くふわっと溶けるような食感に変わり、旨みの余韻を残しながらすーっと消えていく感じ。付け合せの旬菜は、水茄子。その季節によりキャロットラペだったり、胡瓜のピクルスだったりしますが、水茄子のしゃきしゃきした食感が、テリーヌの食感とのアクセントになり、あっという間にペロリです。
冷製季節の野菜の煮込み コリアンダー風味
これもスペシャリテの野菜のエチュベ。
ズッキーニ、セロリ、カリフラワー、トマト、ポロネギ、蕪、大根、インゲン、ニンジン、ヤングコーンなど。
それぞれの野菜の食感を残したぎりぎりの火入れは、しゃきっと、ぽりっと、かりっと、しゃくっと。
ビネガーの酸味とほんのりと香るコリアンダーが心地よく野菜の美味しさを伝えてくれます。
イトヨリのロースト パプリカソース
皮目をパリパリに焼き上げたイトヨリと片面焼き色をつけたブロッコリー。
パプリカとチョリソーのソース。
イトヨリは皮が硬いので皮目をしっかりと焼き切って朱色に香ばしくぱりぱりとした食感。
身は水分が多く淡白なので、加熱して水分を出しながらも繊維質のある身をぐっと引き締め、インパクトのあるパプリカとチョリソーのソース。
前にオマール海老の濃厚なソースで食べたことがあったけれど、ランチコースですから。そのくらい強いソースでないと味がぐっとこないので、パプリカとチョリソーの濃厚なソースも納得です。
仔鴨のロースト
おおっと驚いたのは、仔鴨のロースト。
皮目だけ綺麗にきつね色に焦がし、ふっくらした赤身の肉質は、ナイフで切ろうかと思った後、一塊をぱくっと食べると肉汁がじゅわっと溢れながらも、じんわりと旨みがしみ出ながら、繊維というものを感じない肉質。
仔鴨ってこんなに美味しかったっけ?というくらい感動した火入れです。
付け合せはカボチャ。皮のまま蒸し茹でしてこんがり焦げ目がつくくらいに焼いて、ラルドも添えてあったかな。
とにかく美味しかったです。
パスティスのソルベ
ハーブワインとパスティスのソルベ。
ここでさっぱりと。
ココナッツのブラマンジェ
真っ白なお皿に真っ白なココナッツブラマンジェとソース。
肉眼では見事な白のグラデーションなのですが、画像は黒ずんでしまっているのはご勘弁を。
プティフール
フィナンシェ、マカロン、ショコラアーモンド。
フィナンシェがいつになく印象的でした。
ハーブティーで。
次回はトリュフのかきたまごを食べに来たいな。
「コートドール」
東京都港区三田5−2−18 三田ハウス1F
03−3455−5145
ふと行きたくなるお店。
それは、私がフランス料理を食べ始めた頃に、よく連れて行ってもらったお店。コートドール。
まだ20代初めでフランス料理もワインもよくわかっていなかったけれど、カスベのムニエルや牛しっぽの煮込みの美味しさに感動したり、初めてジビエをしかも野ウサギのシヴェの強烈な野性味に驚いたのもここでした。
最近はモダンフレンチのお店ばかり行くようになってしまいましたが、知人が今度コートドールに行くのという話を聞いて、そうだ夏のスペシャリテの梅紫蘇のスープはもう何年も頂いていないなあと思いだして、前日に電話を入れて予約。3年振りの訪問です。
赤ピーマンのムース
定番の赤ピーマンのムースです。
なめらかな赤ピーマンの旨みが溶けたクリームとトマトのクーリの酸味が合わさる絶妙なフレーバー。
毎回最初に出されるアミューズですが、これを食べると斉須シェフのお料理を頂くぞっという意気込みで、胃にも脳にもぴっとスイッチが入るわけです。
梅干しと青紫蘇のスープ 糸ウリを浮かべて
夏のスペシャリテの梅干しと青紫蘇のスープ。
これ、食べたかったのです。もう9月も中旬過ぎる頃で無いと思っていたら、はい、最後ですがまだありますよと。
フランス料理に梅干しと青紫蘇という、日本特有の食材を使ったスープは、その昔何もわかっていない私が食べた頃には、緑色したガスパチョみたいだけど、酸っぱい野菜ジュースを飲んでいるような、でもなんだか胃が元気になりますね、くらいの感想だったと思う。
梅干しと青紫蘇にトマトの果汁とアボカドを加えてミキサーで泡立てた翡翠色の泡だったスープに黄色い糸瓜を浮かべて。そのシンプルな一皿の中には、トマトの酸味と甘み、アボカドのクリーミーなコク、そこに梅干しのきゅっとした酸味と青紫蘇の香り。糸瓜のしゃきしゃきした食感。
それぞれの素材が合わさりながらもどれが主張するということはなく、完璧に調和したピュアな味わいは、スプーンで一口運ぶごとに、合わさる酸味と旨みが舌の味覚をきりっとさせ、蒸し暑い日にも夏バテした身体がしゃきっとし、内臓を活性化させてくれるスープです。
穴子のテリーヌ 旬菜添え
穴子と帆立のムースの中に、穴子が層になっています。
お皿にど〜んと鎮座するテリーヌは、ちょっと厚く切り過ぎちゃったかなとおっしゃっていましたが、問題noting。
ねっとりとしたムースは、口の中に入れると軽くふわっと溶けるような食感に変わり、旨みの余韻を残しながらすーっと消えていく感じ。付け合せの旬菜は、水茄子。その季節によりキャロットラペだったり、胡瓜のピクルスだったりしますが、水茄子のしゃきしゃきした食感が、テリーヌの食感とのアクセントになり、あっという間にペロリです。
冷製季節の野菜の煮込み コリアンダー風味
これもスペシャリテの野菜のエチュベ。
ズッキーニ、セロリ、カリフラワー、トマト、ポロネギ、蕪、大根、インゲン、ニンジン、ヤングコーンなど。
それぞれの野菜の食感を残したぎりぎりの火入れは、しゃきっと、ぽりっと、かりっと、しゃくっと。
ビネガーの酸味とほんのりと香るコリアンダーが心地よく野菜の美味しさを伝えてくれます。
イトヨリのロースト パプリカソース
皮目をパリパリに焼き上げたイトヨリと片面焼き色をつけたブロッコリー。
パプリカとチョリソーのソース。
イトヨリは皮が硬いので皮目をしっかりと焼き切って朱色に香ばしくぱりぱりとした食感。
身は水分が多く淡白なので、加熱して水分を出しながらも繊維質のある身をぐっと引き締め、インパクトのあるパプリカとチョリソーのソース。
前にオマール海老の濃厚なソースで食べたことがあったけれど、ランチコースですから。そのくらい強いソースでないと味がぐっとこないので、パプリカとチョリソーの濃厚なソースも納得です。
仔鴨のロースト
おおっと驚いたのは、仔鴨のロースト。
皮目だけ綺麗にきつね色に焦がし、ふっくらした赤身の肉質は、ナイフで切ろうかと思った後、一塊をぱくっと食べると肉汁がじゅわっと溢れながらも、じんわりと旨みがしみ出ながら、繊維というものを感じない肉質。
仔鴨ってこんなに美味しかったっけ?というくらい感動した火入れです。
付け合せはカボチャ。皮のまま蒸し茹でしてこんがり焦げ目がつくくらいに焼いて、ラルドも添えてあったかな。
とにかく美味しかったです。
パスティスのソルベ
ハーブワインとパスティスのソルベ。
ここでさっぱりと。
ココナッツのブラマンジェ
真っ白なお皿に真っ白なココナッツブラマンジェとソース。
肉眼では見事な白のグラデーションなのですが、画像は黒ずんでしまっているのはご勘弁を。
プティフール
フィナンシェ、マカロン、ショコラアーモンド。
フィナンシェがいつになく印象的でした。
ハーブティーで。
次回はトリュフのかきたまごを食べに来たいな。
「コートドール」
東京都港区三田5−2−18 三田ハウス1F
03−3455−5145
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この記事へのコメント
1. Posted by Hi September 29, 2016 00:49
ロンさん♪
私もコートドールの青紫蘇のスープ好きです♪暑いときに、あの酸味は堪らないですね☆
量が多いですが… 笑 ^ ^
私もコートドールの青紫蘇のスープ好きです♪暑いときに、あの酸味は堪らないですね☆
量が多いですが… 笑 ^ ^
2. Posted by ロン September 30, 2016 01:07
Hi!さんもお好きでしたか。あの酸味のあるとろりとしたスープは、しゃきっと元気がでますよね。確かに量が多いですが、するするといける喉ごしで好きなんです。