QUINTONIL@メキシコシティアエロメヒコの機内食

November 04, 2018

PUJOL@メキシコシティ

「PUJOL」に行きました。
シェフのEnrique Olvera(エンリケ・オルベラ)が2000年にメキシコシティにオープンしたレストランで、ラテンアメリカベスト50では今年3位にランキング。メキシコ料理のガストロノミーの先駆けとなったお店ですが、シェフは数々の賞を受賞し、現在ではニューヨークに「コスメ」と「アトラ」の2軒のレストランを経営する他、メキシコ内でもいくつかのレストランをプロデュースしています。

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エントランス。

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その横にはマリーゴールドが生い茂っています。数年前から欧州などでもマリーゴールドの花や葉を食材として用いる所が増え、フレンチマリーゴールドやアフリカンマリーゴールドなどの種類もありますが、基はメキシコが原産です。

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料理は通常メニューの他に、タコスのテイスティングメニューがあり、今回は後者を頂きました。ちなみに今回の旅行では最終日にも予約していて、その時は通常メニューを頂く予定です。
タコステイスティングはカウンター席に案内されます。

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バーカウンターにはリキュールが並び、ここでカクテルなどを作っています。

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まずは温かいお茶が出てきました。エルダーフラワーとコーンシロップのお茶です。

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お酒はワインと日本酒、ビール、メスカルのペアリングがあります。ビールはメキシコのクラフトビールが色々出てきました。

Siervo 

ベルギースタイルのビール。アルコール度は5.5%。

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アミューズ

そして、3種のアミューズが出てきます。
ホワイトコーンで作った豆腐にチャイブとチレ。

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エスカモーレのタルト。白い粒は先日食べた蟻の卵です。

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サクッと揚げた生地の中には、白い豆のペーストが入っています。

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燻香をつけたベビーコーンにチレマヨネーズと chicatana ant(蟻)とコーヒーのパウダー。こちらのシグネチャーで、毎回出されるものだそうです。

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NAMI

日本酒はNAMIというメキシコのシナロア州で作っている日本酒。日本産の山田錦を使った純米酒で、マンゴーやパパイヤなどの熟れた果肉を思わせるトロピカルな香りとすっきりとした甘みや米の旨味を感じる味でした。メキシコでは日本酒ブームで、杜氏も20代後半の若さだとか。酒造りに関する指導は、岐阜の三千櫻酒造の山田氏が行っているそう。

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そして、7品のタコスが出てきます。
最初は小麦粉の皮にフリホーレス(豆のペースト)を三角に包んで焼いたもの。バカトゥラと言ってたかな。

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これに、トマトや玉ねぎ、チレなどの香味野菜と雲丹を和えたサルサ。

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生地の中には、ブラックビーンズやピーナッツを裏ごししたペーストが入っていて、サルサをのせながら食べました。雲丹のくさみは日本酒が消してくれました。

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Gruner Veltliner Terrassen  Huber

オーストリアのゲルナーヴェルトリナー。甘口の白ワインです。

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Eggplant

茄子とそのピュレ、アマス、グリーンピクルス。ナスタチウムを重ねたトルティーヤで。

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トルティーヤ生地は、ハーブを練りこんでいるのかな濃い灰緑色でした。

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Paramo No.2

アメリカのペールエールスタイルのメキシコビール。アルコール度は5.2%。

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amberjack

アンバージャックはブリ科のカンパチやヒラマサの類。マリネして少し燻製していたかな、薄くスライスしたアボカドと重ね合わせて。ナスタチウムをのせて。

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ちょっと返すと中には、昆布と海苔とライムの佃煮風が入っています。トルティーヤ生地はルッコラを練りこんだもの。シェフはちょうど今年の5月に東京のマンダリンオリエンタルホテルでポップアップレストランを開催していたので、日本の海藻などの食材にも影響を受けたようです。

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天吹 吟乃紅衣 花酵母仕込み

紫黒米と花酵母による華やかな吟醸香と独特の風味が、ロゼワインのように香る日本酒。

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Scallop

カリッっと焼いたハードシェルのトルティーヤに、帆立の薄切りとたっぷりのコリアンダーとボリジの花。

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生地を覆うように重ねた帆立の上には、オニオンと皮目を焼いたアボカド。黒胡麻と醤油、ハバネロチレのセサミオイルがかかっています。

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追いセサミチレオイルをかけるとさらに美味し。胡麻油の香りが意外に新鮮なフレーバーで、シェルも柔らかくなり、ハバネロの辛味がよく合います。

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Roussanne Les Vignes d'a Cote  2016  Yves Cuilleron

ローヌのルーサンヌ。リーズナブルなワインですが、メキシコだと高いだろうに。バランスがとれたふくよかな甘みと酸味。

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Morone saxatilis

ストライプドバス(ストライパー)と言われるスズキ科の大型魚。かなりこってりと脂がのっているので、スパイスでマリネしてからグリルして。大味な金目鯛の味噌漬けのような感じ。パイナップルやグリーントマトのダイスとチレをのせて。添えてある柑橘を絞って。

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別添えのサルサベルデをかけると青々しいチレの辛味がアクセントになり、さらに美味しいです。

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Soft shell crab

ソフトシェルクラブは、殻のまま揚げて衣もわりと柔らか。さっと火入れしたオニオンスライスやラベッジ、胡瓜をはさんで、紫蘇の天ぷらとチレ。

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グリーントマト、ワサビ、ズッキーニ、オニオン、ローストガーリックとチレのサルサをのせるとさらに美味しい。

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Harry Polaxco ren ale

赤褐色のビターな味わい。

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Mole

モレは、メキシコ料理で使用されるソースの中では、代表的なもの。唐辛子やナッツ、トマト、カカオ、ハーブや香味野菜、香辛料などを煮詰めたソースですが、地方によってもその調理法は異なります。こちらでは、2種類のモレが出てきます。内側の赤いモレは、作られて間もないモレで、トマトなどの野菜の甘みが利いていて、外側のモレは茶褐色で、苦みと甘みに深いコクがあり、八丁味噌のような味でした。作ってから1700日以上経っているそう。

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布袋の中に入っているのは、hoya santaのを重ねたトルティーヤ。

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2種のモレは、その甘辛酸苦と複雑味があるソースで、それを混ぜながらトルティーヤではさんで食べます。モレは料理のソースとして使われることが多いけれど、熟成期間の異なるソースを単体として食べさせるのはとても面白いです。

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これもシグネチャーメニューだそうです。

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Hoja santaの葉に関しては、前日のQuintonilで書きましたが、ここでは、お店の中庭で栽培しているものを使っています。

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食後は、中庭を抜けて奥のテラスでポストレを頂きました。

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中庭はハーブ園があって、料理に使われるいろんなハーブが植えられています。

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ミントフレーバーのコーヒー。

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ポストレは、酒粕のクリームを入れたカンノーリみたいなお菓子とジンジャーアイスクリーム。酒粕はかなり濃厚でした。

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食用ほおずき。

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揚げたてのチュロス。これ美味しくて、お腹いっぱいでしたが、結構食べちゃいました。

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タコスティスティングは、生地やその食感、具材やサルサを変化させ、それらの組み合わせが面白く、チレの清涼感ある辛さやハーブが合わさり、洗練されたタコスでした。
日本でも最近創作的なタコスのお店が増えていますが、さすが本場のメキシコはチレの種類も豊富で、香りがいい。食材の組み合わせも面白かったです。

「PUJOL」

Tennyson 133, Polanco V session,C.P.11560 ,CDMX,Mexico

pujol.com.mex





ranmarun at 12:00│Comments(2) メキシコ 

この記事へのコメント

1. Posted by ラミー   November 23, 2018 16:32
揚げたてチュロス、とてもおいしそうです!
2. Posted by ロン   November 24, 2018 06:41
町場でも本場の揚げたてのチュロスを食べるつもりだったのですが、ここのチュロスが美味しかったので、満足しちゃいましたー^^

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