フロリレージュ〜Gari-Garilege〜@外苑前スンガリー@新宿

February 22, 2019

フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ@軽井沢

「フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ」に行きました。

一日一組の常連客のみの限定レストラン。約1年ぶりに連れていってもらいました。
今宵のメニューも、かなりマニアックな内容で、テーマは冬の香りだそうです。

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最初に、ジンにジュネーブル(ねずの実)や山の香草、紅茶を加えたリキュールにスプマンテを注いだカクテル。

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仔ウサギの背肉とカルチョフィ 根セロリのピュレとキャビア

仔ウサギの背肉は塩とオリーブオイルを振りながらフライパンで強火で加熱して、脂肪分が溶けたところで火をとめ、休ませずに薄切りに。腎臓も添えて。下にはペコリーノと根セロリのピュレ。上には、網焼きしたサルデーニャのアーティチョークとロンバルディアのキャビアと赤胡椒をトスカーナのオリーブオイルで和えたもの。カーボネロ(黒キャベツ)とクルミのソース。
絶妙な火入れの仔ウサギの背肉のしっとり感に、野菜のブイヨンと合わせた根セロリやカーボネロの苦みとキャビアの塩気と旨み。これにスプマンテカクテルを合わせると、香りが香りを呼び戻すような余韻が素晴らしいです。

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Blanc de Morgex et de La Salle 2014

何度か飲んでいますが、プティブランの切れのいい酸味と苦みがきりっと。

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仔羊首肉のガランティーナ ケイパーの花とラディッキオロッソのベニエ

ピレネーの乳飲み仔羊の骨付き首肉を赤ワインとねずの実、野菜のスープ、オリーブオイル、塩漬けのケイパーの花を加えて煮込んだもののガランティーナ。フリウリのラディッキオロッソのベニエの苦みと赤牛のパルミジャーノ36か月と黒粒胡椒。

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温かいラディッキオロッソのベニエと冷やし固めた仔羊首肉のガランティーナのショーフロワな温感、かりっとしたベニエの食感、冷たくしっとりとしたガランティーナの食感の抑揚が、相対照的になりながら合わさる瞬間が素晴らしいです。

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ポロ葱とオレンジのズッパ フォアグラのストゥファート

ポロ葱をニンニクやエシャロットなどを煮込んだものにオレンジの皮を加えてミキサーにかけてこしたスープ。フォアグラとウブリアーノのスフォルマート。イタリアのピセリや炒めたパンチェッタをのせて。冬の香りの中に、ほっこり豆の食感がアクセントに。

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青いけしの実のパンと共に。

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Dolcetto D'Alba 2016 Mascarello

心地よい赤ワインの果実味と香り。

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豚肩肉と鮑 トピナンブールとアンチョビのラグー

スペインガリシアの栗を食べて育ったという豚肩ロース肉は塩とオリーブオイルで焼き、休ませずに薄切りにし、フランスの鮑は殻付きのままアンチョビとシェリービネガーなどで蒸し焼きしたものと合わせて。菊芋は、アンチョビや肉のスジのスープと煮込んで、リコッタチーズを合わせて。
しっかりとした赤身の豚の野趣と鮑の磯くささ、菊芋の土くささの対照的な個性が合わさりながら、塩気を利かせ、桜の木樽で漬けたシェリービネガーとケイパーの花の酢漬けのソースの酸味がそれらを宥めるように。

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キタッラ 赤海老と仔牛の横隔膜 ピスタチオとトレビーゾ

パスタはキタッラといっても、かなり太くエッジがある角麺。
仔牛の横隔膜やピエブルーという茸を焼いたものと熟成させた赤玉葱やトレビジャーノというフレッシュチーズを合わせて。ソースはティレニア海の赤海老をトロペイヤの玉ねぎなどの香味野菜と丁子、唐辛子、トマトと煮込んだものをミキサーにかけてこしたものでガゼットといいます。
ラルドやラディッキオロッソで包んでオーブン焼きにし、シチリアのピスタチオをのせて。

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もちっとした太いうどんのようなキタッラの中に、バベットとピエブルー、ラデッィチーノが合わさり、パスタとバベットの太さを限りなく合わせた食感。そこに茸やラディッキオロッソのしゃくっとした苦旨な味わいがたまりません。

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Barbera D’Alba 2015 Rinaldi

果実味のある濃厚な赤ワインには黒胡椒のようなほんのりスパイシーさも。

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うずらのロティ プンタレッラとアンチョビ モルタデッラソース

ドンブ産のうずらの胸肉は、塩とオリーブオイルで強火で加熱し、休ませずに薄切りにして、腿肉はチューリップにして、レバーや心臓も入っています。

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下には茹でた米と紫カリフラワーとグアンチャーレを炒めて、カリカリ焼きにし、コラトゥーラを風味づけに。上にはプンタレッラとチーズとアンチョビにエメンタールチーズとオリーブオイルをかけて軽くオーブンで焼いたものに黒トリュフを削って。まわりにはモルタデッラのソース。
かなり複雑な作りになっていますが、いろんな旨味や食感は重なり合い、余韻が引き伸びていく美味しさです。

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パンにはクラバンチーノという山羊の熟成チーズが入っています。

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水牛のチーズとからすみ チーマディラーパのソース

水牛のミルクを30日熟成して作ったチーズにからすみをはさんで、パン粉で揚げたもの。からすみとチーマディラーパのソースを添えて。

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ドルチェには熟成したグラッパを合わせて。

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煮林檎と柿のグラニテ

リンゴはサンブーカと丁子で煮詰めてキャラメリゼして。焼酎に漬けた柿は、ノチェッロ(胡桃とハシバミのリキュール)にホロホロ鳥の卵白を加えてグラニテに。

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小菓子

ドライトマトの細切りとココナッツ、松の実の温かいプラリネ。マスカルポーネとゴルゴンゾーラのチョコレート。エスプレッソと共に。

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冬の香りをテーマにしながらも、ジビエのような重たい肉ではなく、仔ウサギや羊、豚、うずらなどを使い、野菜やチーズの旨味を重ね合わせて、軽やかでありながら複雑なアタックが、テンポ良く流れていきました。イタリア食材を使いながら、イタリア料理を別次元で超えていく、小林料理。合わせたワインも心地よくすすんでいきます。いつ来ても感動する魅惑のお料理でした。


「フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ」

長野県北佐久郡軽井沢町長倉2147-689

0267-41-0612



ranmarun at 18:00│Comments(0) イタリアン 

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