Chambre Separee〜Vol.1〜@ベルギー ヘントMarriot Hotel Ghent の朝ごはん

June 11, 2019

Chambre Separee〜Vol.2〜@ベルギー ヘント

「Chambre Separee」の後半です。

最初に出てきたオマール海老の料理が2種出てきます。

Lobstar, paksoy

チンゲン菜で包んだオマール海老の爪肉。
ドクダミの葉とジュレ。

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中には爪肉の甘い旨味とほんのりドクダミの香り。

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Vunyes Sigulars 2017

スペインカタルーニャの個性派なロゼ。
チェリーやベリーの果実味と甘みに若干の渋み。

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Lobstar tail, butter , geuze

オマール海老の身は、バターとGeuzeというベルギービールのソースで。
Geuzeは、ベルギーの南西のパヨッテンラント地域で作られるランビックスタイルのビールで自然発酵で作られるビールです。ワインやシードルのようなほのかな酸味があるので、バターと合わせたソースにしたときに旨味とコクが出て、海老の甘みをさらに引き出してくれました。

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Red mullet, fermented tomato

産地は指定せずに、その時の良いものを仕入れているというヒメジは、窯で火入れしてから、薪焼きにして。発酵させたトマトとオゼイユを刻んだファルシを添え、骨からとったフォンと内臓のソース。
身にはほとんど塩はうたず、発酵トマトの旨味やオゼイユの酸味、内臓のソースを合わせることで、ぱりっと焼いた皮としっとりした身の旨味を活かしていました。

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Eggplant, goat curd

スモークした茄子と茄子のビネガーソースにフレッシュな山羊のチーズのソース。
前回はヒメジと茄子が一緒の皿に出てきましたが、今回は口直し的に別皿で。
燻製した茄子の香りとビネガーの酸味に、チーズのミルキーな旨味が加わると、茄子味噌田楽のような味噌っぽい味になるのが面白いです。

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そして、吊るしてあった骨付き肉をKobeシェフが切り出しました。
楽しみ♪

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Cantomoro 2010 Tunia

イタリアトスカーナの赤ワイン。
10年以上放置されていた荒廃した畑を再構築して、ボルドー液を含め、一切の薬剤を使用せず作っています。

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カベルネソーヴィニヨン100%。
通常よりも収穫を遅くして、カベルネの青みがでないような優しい甘みとタンニン。

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Hogget, gherkin, tahini

お肉は羊のホゲット。生後12か月以内で永久門歯がない羊をラムといい、永久歯が1,2本生えてきたくらいが、ホゲット、それ以上をマトンといいます。
ラムが持つ肉の柔らかさとマトンが持つ肉や脂の風味のバランスが丁度いいのがホゲット。北海道で何度か食べたことがありますが、こちらのホゲットは、絶妙な火入れで脂の甘みや肉の旨味が濃く美味しいです。
付け合わせは、小さな胡瓜をくり抜いて焼き、くり抜いた胡瓜は刻んで紫蘇?マヨネーズ的な味。
ソースは、中東料理で使われるタヒニという生の白胡麻ペーストとジュ。胡麻といっても焙煎していない胡麻のペーストなので、優しいテイスト。しかも過剰に使わずさりげなく使っているので、言われないとわからないくらい。その塩梅がいいんです。

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そして、また何か作っています。
オープンキッチンだと彼が料理している姿が一部始終見れるので、幸せ♪

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Flatbread, Holstein, kombu

窯で焼いた薄焼きのパンも中東の影響かな。昆布と書いてありますが、海苔の佃煮のようなペーストを下に敷き、薄くたたいたホルスタイン牛のカルパッチョとグーズベリーのスライス、ホースラディッシュを削って、ピッツァのように。
前回は、魚の後くらいに発酵生地のパンだけが出てきましたが、今回は流れも変わり、アレンジを加えた〆の炭水化物な感じで。

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Cidre  Trois Pepins 2016 Cidrerie du Vulcain

クリアな酸と共にリンゴや洋梨、花梨のフレーバーが交互に現れるような美味しいシードル。

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Blinker, Pas-de-rouge, medlar

白いのがBlinkerというアントワープのケンペンで作っている生乳山羊チーズ。カマンベール系ですが、山羊チーズ特有の酸味は熟成中に消え、マイルドな塩味とクリーミーなコク。
その手前がPas-de-rougeというフランドル地方の牛のチーズ。中ハードでミルキーな香りも豊かです。
西洋カリンとマジョラムをコンポートしたジャムを添えて、パンと共に。

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Agastache, koulrabi, rhubarb

ホゲットの付け合わせにも出てきたのもこの葉の小葉。紫蘇ではなく、アガスタ―シェだったのかな。
ぐぐると日本名ではカワミドリ。紫蘇科の多年草で見た目は青紫蘇ですが、紫蘇ほど香りや苦みがなく、ミントような甘い香りがします。

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この紫蘇に似た葉の下には、コールラビで巻いたルバーブのコンポートとその葉。

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蓋を開けてそれを上にのせ、メレンゲをのせた下には、アガスターシェとコールラビとルバーブ。
目が覚めるような酸味と苦みが胃をすっきりとさせてくれる感じ。

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Oud Beersel Kreak

ベルギーのブリュッセルに近いところで作っている自然発酵のランビックビール。
黒赤色でブラックチェリーのような甘みと果実味があります。

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Violet, jasmin

クレープ生地で巻いたコーンに、発酵バニラクリームとスミレとジャスミンの香るソフトクリーム。

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かなりジャスミンの香りが強いですが、甘みがないソフトクリームなので、香りが際立ちます。

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Keiemse witte cheesecake

ベルギーのブリータイプのクリームチーズをバスク風チーズケーキに仕立てて。

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ベルギーでもバスク風チーズケーキが流行っているんですね(笑)
バスクと言っても、サンセバスチャンの「La Vina」の焼きチーズケーキが有名で、確かに美味しいし他では食べたことがないけれど、ここ最近世界的に有名になり、コンビニでも売ってたもんな。
そして、本場のLa vinaでは客が押し寄せるのでもう出さなくなったという噂も聞きました。
香ばしく焦げ目をつけて焼き、蜂蜜をかけて。ここのKeiemse witteのチーズが美味しいので、本場より濃厚な味わい。しかも薪焼きの香ばしい香りに蜂蜜が良く合います。

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Mignaedises

ミニャルディーズは、再びウェイティングスペースで。
色々なハーブを使ったタルトや、発酵クリームのミルフィーユ、苺とカスタード。
ハーブティと共に。

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最後にベルギーワッフルが。
香ばしく焼き上げた生地に、甘さ控えめのクリームと粉糖。

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帰りにパンとバターのお持たせ。
後日美味しく頂きました。

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In de Wulfの時にはロケーションを含め、オーベルジュとしても素晴らしいレストランでしたが、Chambre Separeeは、目の前で一皿ごとの工程を見ながら、その臨場感を体験できる楽しさと空間。
料理は前回はちょっと魚介がくさかったり攻めたものもあったのですが、今回は昨年と比べるとさらに進化し、より洗練され、皿数多い中流れも良く終始感動しました。
自然派のワインのペアリングも、彼の料理に寄り添う感じです。

そして、2020年12月には、またもやクローズして、さらなるステージへ。
それまでにもう一度来れるかな・・・

「Chambre Separee」

Keizer Karelstreet 1, Ghent 9000, Belgium 

ChambreSeparee.be





帰り道もライトアップされた見事な建物を見ながら・・・

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ranmarun at 20:30│Comments(0) ベルギー | ベルギー

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