高柿の鮨@水天宮前クラブ小羊@恵比寿

November 22, 2019

81 @西麻布

「81」に行きました。

今回も貸し切り会です。
皆が揃うと2階に上がり、金網つじの中の月のランプの灯りの中で、ウェルカムカクテルで乾杯。
カシスのリキュールとビターズをフランチャコルタで割ったカクテルからのスタートです。

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ダイニングルームに案内されると、まず目を惹いたのは、鏡の中に浮かぶ月。そして、緑のオブジェ。
(イメージ画像から抜粋)
漆黒の闇に光る月と、黒いテーブルの上にわずかな光に照らされて、暗い森の湖の中に鏡面のように映し出された浮かぶ月。

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赤い枠の鏡に閉じ込められた月の陰影は、見る角度によって色を変えていきます。

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カウンターの中央に置かれたオブジェは、木の枝や葉を組み合わせた志村大輔さんの植物アート。
それは時間ごとに色を変えながら、大地に生える木の枝と緑が少し紅葉しつつ、見えない土の下にも張り巡らされるように伸びゆく木の根の生命力を感じるような躍動感がある斬新なオブジェでした。

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そして、テーブルに置かれた燃え盛るランプが、暗闇の中の唯一の光源。

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そんな素敵な演出からスタートします。
置かれたカードの存在感。その意味は後で説明してくれるそうです。

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オータムコレクションのテーマは、「彎曲の森と孤高の月」
彎曲の森は料理で表現されるという直感と自然の幸を囲み食す人々。
その空間の中で、虚と真に佇む孤高の月を料理で表現したかったそうです。
よく見ると無題という文字や単語が羅列しながらいろいろな形で彎曲しています。
これらの料理は、その時に仕入れた食材で色々変化していくのでしょう。

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そして、セレクトした音楽が流れる中で、料理が運ばれてきます。

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Appetizer 

レンゲの上には、カカオ97%のショコラ。
器には、バターナッツのカボチャのスープ。

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まずは、カカオ97%のショコラの一粒を。
塩も一粒隠れています。

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その苦みを味わった後で、バターナッツのスープを。
クルトンにはどら皮。苦みから甘みへというコンセプトで。

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月のクレーターを模したような器で。

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Albarino 2018 Cave Docci

新潟のカーブドッチのアルバリーニョ。
すっきりとしたミネラル感。

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Amuse

秋刀魚のコンソメ。

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開花堂の銅の茶筒を開けると、藁とローズマリーの煙。

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その煙と共に、秋刀魚のコンソメを。
昆布出汁やミンチした秋刀魚や香味野菜を綺麗に仕上げたコンソメが、意外にも美味しい。

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そして、蜂蜜を塗って焼いた秋刀魚とからし菜。
青梅ファームの畑で採れたお野菜は、以前81があった要町のラボで、曜日限定で「0831(おやさい)」という野菜直売のショップと惣菜料理を提供しているそうです。

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からし菜に包んで共にわしゃわしゃと。

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キッチンでは、扇子を仰ぎながら、炭火で何やら焼いています。

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Quand le Chat  N'Est Pas la 2018

アルザスのピノグリ。
チェリーやベリーの香るロゼ的なオレンジワイン。

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Soup

焼き鳥と茸のスープ。

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熊本の天草大王という鶏肉を焼き鳥風に。
焼いているのはこれだったのね。美味しい鶏肉なので、もっと食べたいという欲求もありますが、ここでは抑制がきいたポーション。

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その鶏のスープで、東北で採れたしめじ、ひらたけ、なめこ、むきたけなどを煮込み、シナモンとなつめで香りをつけています。

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Grill

金目鯛の炭火焼きと里芋、大根、葱。
ローストアーモンドと牛蒡のソース。
スペインのカタルーニャではカルソッツという真っ黒に焼いた葱をロメスコソースで食べる冬の料理がありますが、それをイメージしたそう。

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Dom Perignon 2008

今年4がつにリリースされたドンペリニヨン。
こちらのオリジナルハンバーガーと合わせるのが定番です。

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Toast

焼きたてのブリオッシュのバンズのハンバーガー。
いつも仕立てを変えていますが、今回は、黒毛和牛のパテと肉厚の椎茸をはさんでいます。

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黒毛和牛の肉汁を肉厚の椎茸が受け止め、がぶっとかぶりつくと、それぞれの旨味が香ばしいブリオッシュのバンズと共に合わさります。椎茸の出汁をしみこませたどら皮の甘みが隠れたアクセント。
出汁醤油やタルタルソースで、和洋折衷な味わいです。

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Intravineuse  2016 Maison Nicolas Morin

フランスのグルナッシュ。

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Egg

スペシャリテの卵料理。
ゆで卵の中に白トリュフオイルを注入して、黒胡椒。
下は、炒めたパンチェッタと削ったペコリーノ・ロマーノ。

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カルボナーラの再構築として、色んな形で出されてきましたが、やはりこのシンプルな仕立てが好きです。ポルチーニの香りもほのかに香りました。

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Meat

蝦夷鹿を低温調理してから、ロースト。
金時人参やりんごのピュレ、カリカリのどら皮を砕いて山椒パウダー。
ソースは鹿のジュと秋刀魚の肝のソース。秋刀魚の肝の苦みがうまい具合に合わさり、ブータンノワールのような味わいに。

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Desert

硯の器に、道明寺粉と羊羹。柿と梨。

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バタバタ茶

バタバタ茶は富山県下新川郡朝日町で飲まれる後発酵の黒茶です。
朝日町ではお祝いや月命日の時に皆が集まって飲まれるそうです。
器には、少し塩が入っています。

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2本の夫婦茶筅を用いて泡立てて飲むお茶です。

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ただ本来の発酵黒茶ではなく、大豆やほうじ茶、麦茶などを煮出したお茶を注ぎ、この茶筅でばたばたと泡立て、全体に泡が浮かんできた頃が飲み頃。
泡立てることによって、苦みがマイルドになり、食後の胃もすっきりとさせてくれます。

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そして、オータムコレクションも終焉。
次回はウィンターコレクションですが、その後は、いったん店をクローズするそうです。
まだまだ新境地を突き進む永島シェフ。
その野望は計り知れないですね。

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さて、最後にもう一度メニューカードに戻ります。
月面を象った赤と黒の光の中に、人のシルエット。
ルネ・マグリットの「人の子」のようにも見えるこの作品は、テーマの「彎曲の森と孤高の月」は、月の奥に広がる宇宙を表現しながら、月に見えるけれど、月ではない。
伸びた木の根が燃えるようにも太陽のようにも見えます。
私達が見ているものは、一方で他の事を隠してしまう。
隠されたものを見たいという欲求が、かなり激しい感情の形態として、見えるものと見えないものの狭間の葛藤をなって立ち現れる。

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この月のようにに見えるものも偽りの鏡の中に存在するシグナル。

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そんな鏡に、レッドシグナルから立ち止まった行きすぎない自分を映し出してみてくださいと。
かなり奥深いテーマでしたが、色々考えることがありました。
彼と率いるチームの料理は今まで彎曲しながらも、ここに完成形がありました。
最後のウィンターコレクションも期待しています。

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「81」


東京都港区西麻布4−21−2 コートヤードHIROO

080-4067−0081





ranmarun at 21:00│Comments(0) フレンチ 

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