三合菴@広尾アルドアック@代々木八幡

December 26, 2019

鷹匠壽@浅草

「鷹匠 壽」に行きました。

野鴨の御狩場焼きで有名なお店ですが、一見お断りのお店で、常連様の希少な予約でしか行くことはできません。
一年ぶりに訪問しました。

81392204_2722872861091891_6410261491261374464_n
 

今回は6名で訪問。

お酒は持ち込み可で、お店にもビールや赤ワイン、烏龍茶などがあります。

お料理の写真撮影は不可なので、持ち込んだワインだけ。


Fattoria Al Fiore  Rosato 2017

ファットリア・アル・フィオーレのロゼ。
目黒さんの作る希少なワインです。
山形県南陽市の風間さんのスチューベンを使い、アンフォラの中で発酵させたワイン。
微発泡で、ほんのり青草の香りや穏やかな酸味のある果実味。

81257391_2726918880687289_6881187857650679808_n



付き出し

茹でたそら豆と塩雲丹。


鳥わさ

柔らかな鶏のささみに一番採りの三つ葉と山葵をポン酢で和え、千切りにしたアサクサ海苔をのせて。
三つ葉と海苔の香りが、とてもいいです。


軍鶏レバー・ハツ焼き

串焼きにしたレバーはぷっくりと膨らんでしっとりとした甘さ。
ハツは弾力のある歯ごたえで、甘辛醤油のたれと大根おろしで。


砂肝焼き

砂肝は、塩焼きにして、しゃきっとした食感です。


鷹斑焼き

たかぶ焼きは、幼鴨を足やかぎ爪がついたまま開いて炭火焼きしたものです。
上質なものは近年数が少なく仕入れに苦労しているそうですが、頂けて嬉しい。
肉質がしっかりとした弾力がある身や香ばしい皮の脂身が美味しく、さらに骨の周りの身までかじりながら旨味を味わいます。
焼いた菜の花をのせて。


鴨焼き

新潟の鴨の胸肉やささみ、腿肉、脂など部位ごとに切り分けた盛り付けが美しい。
あまりにも美しかったので、これだけパチリ。すみません。
炭火で300度近く高温で熱された玉鋼の硯の上で焼きます。
熱するとパチパチ音がするそうですが、その音と耳から感じる温度になった頃に、硯に鴨脂をなじませて、鴨を焼きます。

80572285_2726919114020599_2164174376243560448_n


この日の鴨も素晴らしい状態で、鴨脂を熱しただけで、バターのような甘い香りが漂います。
その脂を鋼に溶かしてなじませた後、醤油だけを回しかけて、客によって(女性か男性かとか)部位を選びながら焼く工程にも変化をつけ、それぞれの鴨の味わいを楽しませてくれます。


1枚目は、きめ細かな肉質の部位をさっと焼いて、ふわふわとレアな食感。
身と脂の甘い食感を楽しみます。
薬味は大根おろしに醤油をかけたもの。最初は、鴨の脂を落とす程度で、薬味無しにそのまま食べるのが美味しい。


2枚目は、焼肉のようなイメージでしっかりと焼きます。
上質な鴨は、焼くと身がふんわりと膨らんできます。
そこから噛みしめると溢れる脂と肉汁がたまりません。
味わった後で、大根おろしをささっと口に含むと、脂も旨味もリセット。

そして、ささみをさっと焼いて。
柔らかでさっぱりとしたささみ肉の美味しいこと。


3枚目は、2枚重ねて蒸らし焼き、さらに4枚を重ね合わせて人数分の6枚を縦横に火をいれます。
煙ではなく、水蒸気をたてながら、鴨肉の身を締めるように焼いていくと、鴨の滋味がじんわりと出てきて、脂が少し焦げた香りが漂いながら、大根おろしと共に。


4枚目は、柔らかい部分に脂を押し付けながら、一枚一枚甘い脂の煙を燻し、旨味を凝縮させます。
焼き方によって赤身と脂の肉質の違いを感じながら、鴨の綺麗な余韻を楽しみます。


腿肉は、おまけで焼いてくださいました。
本来は硬いので、賄いにする部分だそうですが、しっかり焼くと弾力と鴨の強い旨味が噛みしめるごとに出てきます。


Merlot 2016 Says Farm

富山氷見のセイズファームのメルロー。
最初はメルローの甘みが強いですが、次第に甘いタンニンが渋みに変わってくるので、ここの鴨の甘い脂と身にリンクするかなあと思いながら・・・もう少し早めに抜栓しておけばよかったかしら。
でも、焼き加減が変わることに、合ってきました。

81898790_2726918940687283_6892037370242138112_n


お野菜は、葱、椎茸、春菊を焼いてくださいます。
葱や椎茸はじっくりと。
鴨脂を纏った葱の甘み、椎茸。
さっと焼いた春菊で焼き物は〆。


香物

大根、蕪、胡瓜、キャベツなどの香物。


鶏鴨雑炊

鶏でとったお出汁に鴨腿肉、なめこ、しめじ、温泉卵と三つ葉を入れて煮込んだ鶏雑炊。
さっぱりとした味わいで、体も温まります。


デザートは、大きなあまおう苺。



2年前に普段焼くことのない女将さんが客席に来て、豪快に焼く姿と語り弁は今でも大切な思い出です。
女将さんが亡くなった後も、引き継がれていく味。守る味。
変わらない流れと工程の中にも、さらに繊細さが加わったかもしれません。
また来れる機会があるといいな。


「鷹匠壽」

東京都台東区雷門2−14−6

03−3871−4527



これより先はプライベートモードに設定されています。閲覧するには許可ユーザーでログインが必要です。



ranmarun at 19:00│Comments(0) 和食 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
三合菴@広尾アルドアック@代々木八幡