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January 30, 2020

クラフタル@中目黒

「クラフタル」に行きました。

今回は、通常の営業時間外でのワイン会。
ボー・ペイサージュに合わせて特別に料理を作って頂きました。

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幹事様が前もって送っておいたボー・ペイサージュ6種類は、数日前から抜栓しておいたそうです。
グラスも6種類用意されています。

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”TSUGANE” Chardonnay 2012   Beau Paysage

ほのかなレモンイエロー。
最初は還元香とレモンやグレープフルーツ風味の酸がありますが、次第に酸がこなれて、蜜の香りとミネラル感と共に金柑やオレンジピールのような甘みと金木犀のニュアンスが出てきます。
若い年のものは、ピリリとした酸が強いですが、8年熟成させた熟成香がしっかりと出てきて、余韻も長いです。

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最初のお料理は、鰆。
長谷川さんの6キロの鰆を少し寝かせて水分を抜きながら脂を回し、皮目と血合いを炙って。
上には、たらの芽、こごみ、こしあぶら、わらびなどの山菜を西洋わさびのドレッシングで和え、黒オリーブのタプナードをのせて、京都の燻製オリーブオイルをかけて。
ねっとりと脂ののった鰆に、まだ新物の山菜のすっきりとした青みやドレッシングの酸味が、ワインの酸味を甘みに引き出してくれます。黒オリーブのタプナードもコクのあるアクセントになりました。


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”TSUGANE” Pinot Noir 2012   Beau Paysage

少し褐色がかった薄い赤色で、ロゼ的なピノノワール。
干し柿やさつま芋の香りの後に、ピノノワールらしいベリー香やすっきりとした果実味が出てきます。
次第に鰹出汁のような旨味が出てきて、この後出てくる貝の料理に合いました。

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"TSUGANE"   la bois   2012   Beau  Paysage

ボー・ペイサージュは、赤ワインを風林火山で名前を付けていますが、la boisは林の意味で、葡萄はカベルネ・フラン。
綺麗な深紅色で、チェリーのような果実味。カベルネ・フラン特有のヨード感と渋みは綺麗にこなれ、深みのある果実味と酸は、もっと熟成させても美味しくなるでしょう。

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 "TSUGANE"  la montagne    2012   Beau Pausage

la montagneは山の意味で、葡萄はメルロー。
干しぶどうやプルーンなど黒いドライフルーツを思わせるコクのある果実味と、コーヒーや黒胡椒のスパイスの香りと渋みに、とろみがあるメルローの甘みがバランスよく合わさってしっかりとした味わい。

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共に2012年ですが、この年は日照時間も長く素晴らしい葡萄の出来だったので、どれもそれぞれの葡萄の個性を発揮した力強さを感じ、まだまだ熟成させると美味しくなるだろうというポテンシャルを秘めていました。
このビンテージを飲み比べる事自体、なかなかない機会を作ってくださったことに感謝します。



貝と春野菜のガルグイユ

ハマグリ、ホタテとその真子やひも、本みる貝をバターでソテーし、茹でた春野菜をその貝の旨味とバターでモンテしたガルグイユ的なお料理。

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お野菜は、プンタレッラ、つぼみ菜、そら豆、ホワイトアスパラガス。
スナップエンドウとインゲンを合わせたような甘みのある、マーメラス。
ピンク色の桜蓮根。天使の蕪という甘く柔らかい蕪をしじみ出汁で煮崩れるように味を含ませたもの。
いろいろ珍しいお野菜の味と食感の変化も盛り込み、野菜にはシャルドネが合い、美味しい一皿でした。

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 "TSUGANE"  la montagne  cis  2016   Beau Paysage

2016年は、不作の年でとにかくワインにするのが困難だったそうです。
la montagneは例年よりも生産数が少ない中、糖度を高めながら苦肉の策で作ったメルローの甘口ワイン。レンガ色にオレンジピールや干しぶどう的な甘口ワインは、甘みよりも少しひね感があるので冷やして出してくれました。

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豊後水道の鯖は、皮目を燻製にして。
月光というゆり根とインカの目覚めのジャガイモをニンニクとバターで炒めて、かりっとほくほくに。
その下にはモンドールと黒トリュフのムース。

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”TSUGANE” la vent   2016    Beau Paysage

la vent は、風の意味で、葡萄はカベルネソーヴィニヨン。
2012年のラインナップよりは、茶褐色の熟成感。
風という名よりも芳醇なニュアンスで、リキュールに漬けたイチジクやドライフルーツとスパイスの香りに熟成したバルサミコのような深い酸味と甘み。

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ハンバーガー

ブリオッシュのバンズではさんだパテは、蝦夷鹿とヴュルゴー鴨。
荒く刻んでステーク・アッシュのように焼いて、塩胡椒以外は無しでシンプルに。

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バター香るサクサクのブリオッシュに、鹿肉と鴨肉を噛みしめる食感と旨味を閉じ込めた一口ハンバーガーの美味しいこと。
そのお肉から溢れる肉汁が、岡本さんの野趣のある赤ワインによく合います。

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それぞれを飲み比べながら楽しみました。

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ブレスの鳩は、胸肉やささみ、腿肉と根セロリのムース。
鳩とジュと内臓を加えた赤ワインソースで。
最近生っぽい火入れをするところが多いですが、皮目はもちろん身もしっかり焼き切った鳩が美味しいです。終焉のボー・ペイサージュが血の旨味的になり、鳩のシンプルな美味しさを味わうことができました。

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フォレ・ノワール

黒い森という名で、ドイツでは、シュバルツヴァルトというサクランボのチョコレートケーキの再構築。ハーブの軸を小枝、竹炭スポンジやカカオを土に見立てて。

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中にはグリオットチェリーとセルフィーユのアイスクリーム。
苦みの中に、控えめの甘さ。食後はコーヒーで。

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貴重なワインを提供してくださった幹事様、そして、お忙しい時間を割いて営業してくださったシェフやスタッフ一同様、ありがとうございました。



「クラフタル」


東京都目黒区青葉台1−16−11 2F

03−6277−5813



ranmarun at 14:00│Comments(0) フレンチ 

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