March 15, 2020
三輪亭@豪徳寺
「三輪亭」に行きました。
クッチーナ・チロレーゼ。
北イタリア南チロル地方の専門店です。2年ぶりの訪問です。
南チロルは、イタリアの最北端トレンティーノ=アルト・アディジェ州の北部にあり、オーストリアやドイツ系の食文化があります。
シェフの三輪さんは、南チロルのレストランで伝統的に作られるハムやチーズ造りや地方料理などを学び、13年前に世田谷の豪徳寺にお店を開きました。
現在では、自家製のハムやサラミ、チーズも種類が増えました。
木製の冷蔵庫には、チロル地方のビールやワインなどが、各種並んでいます。
セラーには、白カビをつけた自家製サラミも吊るさっています。
この時期は、猪や鹿のサラミを作っているそう。
まずはホットワイン。
人参のスープ
人参と香味野菜の温かいポタージュスープ。
Isaras Rose Cantina Valle Isarco
アルト・アディジェ州のロゼスプマンテ。
葡萄は、ツヴァイゲルト、ピノネロなどで、ベリーの香りとドライでフレッシュな酸、アフターに薔薇のニュアンスがあります。
マレンデ
ハムやチーズ、チーズやピクルスなどの盛り合わせをmarende(マレンデ)と言います。
10年前にオーストリアや東チロル地方に行った時には、ホイリゲと呼ばれるワイン酒場でこういう盛り合わせがよく出てきました。
南チロルでも、オーストリアやドイツなどの食文化が合わさりながら、こういった前菜が出てくるそうです。
猪のサラミ、コッパ、ビアシンケン、フライシュケーゼは、ピッツア風味とカレー風味の2種。
チーズは、クミンシードを練りこんだかなり熟成したのと、ハイビスカスの粉をまわりにつけて燻した羊のチーズ。
グリーントマトと生姜のジャムを添えて。
パンも自家製で、白ごまを練りこんだグリッシーニやライ麦やハーブを使った色々な種類のパンがあります。残ったものは持ち帰りにできます。
フランス産ホワイトアスパラガス 南チロル風卵ソース
茹でたホワイトアスパラガスに、茹で卵を細かく刻んで、マヨネーズとヴィネガー、トリュフオイルを合わせたポルツァーノ風のソース。卵の色が濃いのは、千葉の落花生を食べている鶏卵だそうです。
イタリア産栗粉のシェフヌーデルン 本日のミートソース
シェフヌーデルンとは、ジャガイモを練りこんだ生地を手のひらでくるりと丸めたパスタです。
今回は、イタリア産の栗粉も混ぜた生地を丸めて茹でたシェフヌーデルンを猪のミートソースで。
もっちりとした食感に、ほんのり栗粉の香り。猪のミートソースがよく合い、ロゼがすすみます。
ターフェルシュピッツ 豚肩ロースのウィーン風煮込み 2種のソース添え
オーストリアに行った時に、美味しくてはまって毎日食べていたターフェルシュピッツ。
現地では、牛肉を香味野菜で煮込むことが多く、専門店では、牛肉とタンやレバー、テールなど内臓を含めた色々な部位をセロリや人参、ポロ葱などの香味野菜と共に大鍋で煮込み、透明なブイヨンスープを味わった後に、いろいろな肉の部位を食べるような煮込み料理です。
こちらでは、豚肩ロース肉を煮込んでありました。
じゃがいもや人参、ブロッコリなどが付け合わせ。
ソースは、うま辛オイルという青唐辛子やニンニク、ハーブなどを合わせた自家製のオイルソースとパセリソース。現地でもほうれん草やパセリなどのサルサベルデのソースで食べます。
ちなみに、こちらがウィーンのターフェルシュピッツ専門店で食べたもの。
メニューの中から、食べたい部位を選びます。
大きな銅鍋に、香味野菜と共に煮込まれたオーストリア牛のいろいろな部位のお肉が入っています。
旨味が詰まったブイヨンスープと香味野菜が前菜です。
このスープがめちゃうまで、おかわりしたのを覚えています。
肩ロース、フィレ、テールなどに、サワークリームとパセリ、ジャガイモや人参の付け合わせ。
タンも美味しかったな。
他のお店で食べたターフェルシュピッツもこんな感じ。
懐かしさのあまり、回想してしまいました。
引き続き、三輪亭に戻り、次の料理はブルストです。
ブルストはソーセージのこと。自家製6種類のブルストを頼みました。
Scofferhofer Hereweizen
ソーセージにはビールということで、ドイツのビールを。
爽やかな香りと適度な重みとコクのヴァイツェン。
自家製6種類のブルスト
まずは、ヴァイスブルスト。ドイツバイエルン州で食べられる生ソーセージ。
白いソーセージという意味で、豚肉と牛脂を乳化させて、パセリやレモン、ナツメグ、生姜などを練りこんだものを茹でて。
バイエルンでは、朝食や昼に食べるふんわりやわらかなソーセージです。
現地では中身だけを出して食べたりしますが、エマルジョン効果ではんぺんのようにふわふわ。こちらは皮も柔らかいので、そのまま食べます。
それを甘いハニーマスタードで食べるのが伝統的。
でも、うま辛オイルで食べても美味しいです。
そして、5種のソーセージは、鉄鍋の蓋つきのフライパンで焼いて出てきました。
蓋を開けると、5種のソーセージがこんがり焼かれて熱々。
ハンガリー鴨のソーセージは、ピスタチオとグリーンペッパー風味。
ニュルンベルクソーセージは、マジョラムを利かせて。
チーズが入ったソーセージは、中からとろりとちーちくわ的な。
付け合わせのザワークラウトは、もっと量が欲しいです。
現地だと山盛りですからね。
蝦夷鹿のソーセージ。
身が詰まったしっかり食感。
黒胡椒のソーセージは一番太いもの。
塩気もありながら、ジューシーな美味しさ。
Zillertal Weissbier
チロル州のブラウマイスターが作る伝統の白濁ビール。
酵母の香りが芳醇ながら、さっぱりとした口当たり。
食後は、苺ミルク、バニラのジェラート。
オレンジやキウイフルーツ。
南チロル料理に重視し、自家製のハムやチーズ造りから、パスタ、郷土料理を現地の味で再現し、現地のチーズやビール、ワインまでここまでこだわっているお店は日本でもなかなかないと思います。
多彩なメニューと、リーズナブルなコース。
Per Famigile 家族の為にというコンセプトで、キッズメニューもあるので、お子様連れにも嬉しい心使い。一方でマニアックな料理も作っていて、また行きたいです。
「三輪亭」
東京都世田谷区豪徳寺1−13−15 ツノダ第一ビル1F
03−3428−0522
クッチーナ・チロレーゼ。
北イタリア南チロル地方の専門店です。2年ぶりの訪問です。
南チロルは、イタリアの最北端トレンティーノ=アルト・アディジェ州の北部にあり、オーストリアやドイツ系の食文化があります。
シェフの三輪さんは、南チロルのレストランで伝統的に作られるハムやチーズ造りや地方料理などを学び、13年前に世田谷の豪徳寺にお店を開きました。
現在では、自家製のハムやサラミ、チーズも種類が増えました。
木製の冷蔵庫には、チロル地方のビールやワインなどが、各種並んでいます。
セラーには、白カビをつけた自家製サラミも吊るさっています。
この時期は、猪や鹿のサラミを作っているそう。
まずはホットワイン。
人参のスープ
人参と香味野菜の温かいポタージュスープ。
Isaras Rose Cantina Valle Isarco
アルト・アディジェ州のロゼスプマンテ。
葡萄は、ツヴァイゲルト、ピノネロなどで、ベリーの香りとドライでフレッシュな酸、アフターに薔薇のニュアンスがあります。
マレンデ
ハムやチーズ、チーズやピクルスなどの盛り合わせをmarende(マレンデ)と言います。
10年前にオーストリアや東チロル地方に行った時には、ホイリゲと呼ばれるワイン酒場でこういう盛り合わせがよく出てきました。
南チロルでも、オーストリアやドイツなどの食文化が合わさりながら、こういった前菜が出てくるそうです。
猪のサラミ、コッパ、ビアシンケン、フライシュケーゼは、ピッツア風味とカレー風味の2種。
チーズは、クミンシードを練りこんだかなり熟成したのと、ハイビスカスの粉をまわりにつけて燻した羊のチーズ。
グリーントマトと生姜のジャムを添えて。
パンも自家製で、白ごまを練りこんだグリッシーニやライ麦やハーブを使った色々な種類のパンがあります。残ったものは持ち帰りにできます。
フランス産ホワイトアスパラガス 南チロル風卵ソース
茹でたホワイトアスパラガスに、茹で卵を細かく刻んで、マヨネーズとヴィネガー、トリュフオイルを合わせたポルツァーノ風のソース。卵の色が濃いのは、千葉の落花生を食べている鶏卵だそうです。
イタリア産栗粉のシェフヌーデルン 本日のミートソース
シェフヌーデルンとは、ジャガイモを練りこんだ生地を手のひらでくるりと丸めたパスタです。
今回は、イタリア産の栗粉も混ぜた生地を丸めて茹でたシェフヌーデルンを猪のミートソースで。
もっちりとした食感に、ほんのり栗粉の香り。猪のミートソースがよく合い、ロゼがすすみます。
ターフェルシュピッツ 豚肩ロースのウィーン風煮込み 2種のソース添え
オーストリアに行った時に、美味しくてはまって毎日食べていたターフェルシュピッツ。
現地では、牛肉を香味野菜で煮込むことが多く、専門店では、牛肉とタンやレバー、テールなど内臓を含めた色々な部位をセロリや人参、ポロ葱などの香味野菜と共に大鍋で煮込み、透明なブイヨンスープを味わった後に、いろいろな肉の部位を食べるような煮込み料理です。
こちらでは、豚肩ロース肉を煮込んでありました。
じゃがいもや人参、ブロッコリなどが付け合わせ。
ソースは、うま辛オイルという青唐辛子やニンニク、ハーブなどを合わせた自家製のオイルソースとパセリソース。現地でもほうれん草やパセリなどのサルサベルデのソースで食べます。
ちなみに、こちらがウィーンのターフェルシュピッツ専門店で食べたもの。
メニューの中から、食べたい部位を選びます。
大きな銅鍋に、香味野菜と共に煮込まれたオーストリア牛のいろいろな部位のお肉が入っています。
旨味が詰まったブイヨンスープと香味野菜が前菜です。
このスープがめちゃうまで、おかわりしたのを覚えています。
肩ロース、フィレ、テールなどに、サワークリームとパセリ、ジャガイモや人参の付け合わせ。
タンも美味しかったな。
他のお店で食べたターフェルシュピッツもこんな感じ。
懐かしさのあまり、回想してしまいました。
引き続き、三輪亭に戻り、次の料理はブルストです。
ブルストはソーセージのこと。自家製6種類のブルストを頼みました。
Scofferhofer Hereweizen
ソーセージにはビールということで、ドイツのビールを。
爽やかな香りと適度な重みとコクのヴァイツェン。
自家製6種類のブルスト
まずは、ヴァイスブルスト。ドイツバイエルン州で食べられる生ソーセージ。
白いソーセージという意味で、豚肉と牛脂を乳化させて、パセリやレモン、ナツメグ、生姜などを練りこんだものを茹でて。
バイエルンでは、朝食や昼に食べるふんわりやわらかなソーセージです。
現地では中身だけを出して食べたりしますが、エマルジョン効果ではんぺんのようにふわふわ。こちらは皮も柔らかいので、そのまま食べます。
それを甘いハニーマスタードで食べるのが伝統的。
でも、うま辛オイルで食べても美味しいです。
そして、5種のソーセージは、鉄鍋の蓋つきのフライパンで焼いて出てきました。
蓋を開けると、5種のソーセージがこんがり焼かれて熱々。
ハンガリー鴨のソーセージは、ピスタチオとグリーンペッパー風味。
ニュルンベルクソーセージは、マジョラムを利かせて。
チーズが入ったソーセージは、中からとろりとちーちくわ的な。
付け合わせのザワークラウトは、もっと量が欲しいです。
現地だと山盛りですからね。
蝦夷鹿のソーセージ。
身が詰まったしっかり食感。
黒胡椒のソーセージは一番太いもの。
塩気もありながら、ジューシーな美味しさ。
Zillertal Weissbier
チロル州のブラウマイスターが作る伝統の白濁ビール。
酵母の香りが芳醇ながら、さっぱりとした口当たり。
食後は、苺ミルク、バニラのジェラート。
オレンジやキウイフルーツ。
南チロル料理に重視し、自家製のハムやチーズ造りから、パスタ、郷土料理を現地の味で再現し、現地のチーズやビール、ワインまでここまでこだわっているお店は日本でもなかなかないと思います。
多彩なメニューと、リーズナブルなコース。
Per Famigile 家族の為にというコンセプトで、キッズメニューもあるので、お子様連れにも嬉しい心使い。一方でマニアックな料理も作っていて、また行きたいです。
「三輪亭」
東京都世田谷区豪徳寺1−13−15 ツノダ第一ビル1F
03−3428−0522
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