June 18, 2020
アサヒナ・ガストロノーム@日本橋
「アサヒナ・ガストロノーム」に行きました。
1月末にとった5月の予約が延期になり、今回初訪問です。
以前クラフタルにいたソムリエの若山さんが、こちらに勤務することになり入れた予約でした。
シェフの朝比奈氏は、ジョエル・ロブション・ラ・ターブル時代から何度も通っていたので、もちろんお料理も楽しみにしていました。
位置皿は店名ロゴ入りのクリストフル。
カトラリーもクリストフルのジャルダン・エデンシリーズです。
こういったグランメゾンのレストランに、ドレスを着て伺うのも久しぶり。
Ruinart Blanc de Blancs
まずは、シャンパンのルーイナールからスタート。
ビーツのメレンゲ、スモーキーなニシンの卵を載せて
ズッキーニのタルト
ゴーフルではさんだリエット
アミューズブーシュ。
ビーツのメレンゲの上には、クリームとアブルーガ、レモンピールをのせて。
蝶のモザイクゴーフルが素敵。
ズッキーニの温かいタルトは、ほんのりかぼちゃ風味。
木の葉のモザイクのゴーフルには、豚のリエットがはさんであります。
ガスパチョは、トマトとグリオットチェリーでさっぱりとした甘みと酸味を合わせて。
Martinelli Zio Tony Ranch Chardonnay 2008
カルフォルニアソノマ、ロシアンヴァレーのシャルドネ。
マルティネッリは、2008年が絶頂期でパーカー100点を獲得したそうです。
しっかりとした樽香とアルコール感がある黄金色で、最初はシェリーのような渋みを感じながら、だんだん華やかな香りと甘みが出てきます。
北海道産ボタン海老&キャビアオシェトラ
ルビーグレープフルーツのコンビネーション そのタルタルのラビオリを添えて
ガラスのクロッシュが、この時期清涼感があっていいです。
北海道のボタン海老のタルタルとルビーグレープフルーツ、芯の部分にはキャビアライムを詰めて。
マリネした紅芯大根のラビオリには、キャビアとボタン海老のタルタルを包んで。
素揚げした海老足とアネット、青柳の小柱にキャビアと金箔、ラディッシュ、ピンクグレープフルーツとビネガーソース。
重ねた苦みと酸味、塩気が、ボタン海老の甘みを相互に引き出します。
パンは、メゾンカイザーのバケット。
バターはカルピスバターに、カカオバターで店名のロゴを転写してあります。
Chateau Hosanna 2008
次のフォアグラ料理とメインの肉料理には、ポムロールのワイン。
これまたマニアックなポムロールを合わせてきますね。
カベルネフランとメルローの複雑味は、最初は冷やしめの温度で、香りは立たせず、酸味と甘みを纏うカシスやブラックベリーのようなタンニンと鉄分でフォアグラの脂をすっきりさせるような印象です。
鴨のフォアグラ
木の実と共にテリーヌ仕立て 新ごぼうのピュレ、ポルト酒のレデュクション
フォアグラは、レーズンと松の実を赤ワインとバルサミコで煮込んだものと重ね合わせたテリーヌ仕立てに。フォアグラのムースは、ポートワインゼリーで包んだ球体。
皮つき牛蒡とサマートリュフ、ごぼうのフリチュールとセルバチコを添えて。
レーズンや牛蒡の香りで、フォアグラを飽きることなく軽やかに食べさせてくれました。
メゾンカイザーの焼きたてのブリオッシュにフォアグラをのせながら、頂くのも美味しいです。
Weisser Burgunder 2017 Bernhard Huber
南ドイツのHuberの白ワイン。
バナナやライチの香りがありながら、キレの良い甘みとミネラル感。
黒鮑のクルート
ポム・クルスティアンをあしらい ソースナンチュアを現代的解釈で
千葉の黒鮑は、青菜と薄いパイ生地で包んだ生地とむっちりと柔らかな鮑の旨味。
ジャガイモのムースには、さくさくのジャガイモのチップスを並べ、中には鮑の肝ソース。
そして、阿寒湖のエクルビスとそれを使ったソースナンチュアが、甲殻類の旨味を凝縮させながらも、ふんわりとクリーミーに軽く仕上げてあり、素晴らしいソースでした。
クリストフルのカトラリーのジャルダン・エデン。
ソーススプーンの裏側や刃先にもあるこの文様柄が好きなのですが、むっちりとした鮑がすっと切れる細い肉用ナイフも欲しくなっちゃった。
和歌山産鮎のポワレ
空豆のクーリを絡めながら タピオカのチュイルを渓谷に見立てて
和歌山の半天然の鮎は、内臓などは使わず、大きく肉厚な身だけを皮目さっくりとバターでポワレして。川魚としての美味しさを表現しています。
それはフランスの地方で食べた鱒や岩魚を思い出すようでありながら、添えたタピオカチュイルに、鱒子やコリアンダーの花。そら豆やグリーンアスパラガス、スナップエンドウなどの青みと、少し添えたつぶ貝のソテーの貝のほのかなえぐみで、鮎本来の少し苦みのある内臓のような味わいをアクセントに加えている気がしました。
鮎をフランスの魚料理の解釈として、再構築した一皿だと思います。
短角牛フィレ肉のポワレ
滑らかなポレンタに黒トリュフ、ヨークシャープティング添え
短角牛のポワレは、赤身のレアな食感。
黒大根には、牛頬肉の煮込み。
そして、ヨークシャプティング添え。
イギリスでは、ローストビーフに付け合わせますが、カヌレ型にもっちりと仕立てて添えてあるのが面白いです。
人参はクミンの香りでソテーして、黒トリュフソース。
ここには、オーストラリアの黒トリュフをたっぷりと削ってくださいました。
トリュフの香りも素晴らしいです。
そしてサイフォンで、エリンギ、シメジ、たもぎたけなどをビーフコンソメで煮出します。
茸の風味香るコンソメも美味しかった。
フロマージュ
フロマージュも色々あったので、好みのものを少しづつ。
コンテ24か月、アベードタミエ、ブリードモー、ルブロッション、マンステールにはクミンの5種類を。ブルガリアのコモハニーやドライフルーツを添えて。
フロマージュには、ロマノ・レヴィ。
ソーテルヌ。
ジュラの甘口ワインなど色々合わせてくれました。
アヴァンデセール
桃のコンポートに、ミントのゼリー。
液体窒素で固めたココナッツのソルベ。
マンゴー
カリソンに見立てたババロアとヴェルヴェーヌ香るソルベ
カリソンは、プロヴァンスのアーモンドプードルとオレンジを使った花びら型の焼き菓子ですが、それに見立てて、宮崎マンゴーを使って。
ババロアとメレンゲ、ヴェルヴェーヌの香るマンゴーソルベがさっぱりと。
ミニャルディーズは、レモンマカロン、バニラケイク、ジンライムショコラ、ラムレーズンサンド。
食後はコーヒー。
朝比奈シェフの料理は、さすが熟練。
その昔ラ・ターブルの時の2platsの料理の完成度が素晴らしくて、上よりもそちらに通っていましたが、多皿構成のガストロノミーになってからも奇をてらわず、クラシックの良さを軽快な料理に反映していました。
「アサヒナ・ガストロノーム」
東京都中央区日本橋兜町1-4 M-SQUAREビル1F
03-5847-9600
1月末にとった5月の予約が延期になり、今回初訪問です。
以前クラフタルにいたソムリエの若山さんが、こちらに勤務することになり入れた予約でした。
シェフの朝比奈氏は、ジョエル・ロブション・ラ・ターブル時代から何度も通っていたので、もちろんお料理も楽しみにしていました。
位置皿は店名ロゴ入りのクリストフル。
カトラリーもクリストフルのジャルダン・エデンシリーズです。
こういったグランメゾンのレストランに、ドレスを着て伺うのも久しぶり。
Ruinart Blanc de Blancs
まずは、シャンパンのルーイナールからスタート。
ビーツのメレンゲ、スモーキーなニシンの卵を載せて
ズッキーニのタルト
ゴーフルではさんだリエット
アミューズブーシュ。
ビーツのメレンゲの上には、クリームとアブルーガ、レモンピールをのせて。
蝶のモザイクゴーフルが素敵。
ズッキーニの温かいタルトは、ほんのりかぼちゃ風味。
木の葉のモザイクのゴーフルには、豚のリエットがはさんであります。
ガスパチョは、トマトとグリオットチェリーでさっぱりとした甘みと酸味を合わせて。
Martinelli Zio Tony Ranch Chardonnay 2008
カルフォルニアソノマ、ロシアンヴァレーのシャルドネ。
マルティネッリは、2008年が絶頂期でパーカー100点を獲得したそうです。
しっかりとした樽香とアルコール感がある黄金色で、最初はシェリーのような渋みを感じながら、だんだん華やかな香りと甘みが出てきます。
北海道産ボタン海老&キャビアオシェトラ
ルビーグレープフルーツのコンビネーション そのタルタルのラビオリを添えて
ガラスのクロッシュが、この時期清涼感があっていいです。
北海道のボタン海老のタルタルとルビーグレープフルーツ、芯の部分にはキャビアライムを詰めて。
マリネした紅芯大根のラビオリには、キャビアとボタン海老のタルタルを包んで。
素揚げした海老足とアネット、青柳の小柱にキャビアと金箔、ラディッシュ、ピンクグレープフルーツとビネガーソース。
重ねた苦みと酸味、塩気が、ボタン海老の甘みを相互に引き出します。
パンは、メゾンカイザーのバケット。
バターはカルピスバターに、カカオバターで店名のロゴを転写してあります。
Chateau Hosanna 2008
次のフォアグラ料理とメインの肉料理には、ポムロールのワイン。
これまたマニアックなポムロールを合わせてきますね。
カベルネフランとメルローの複雑味は、最初は冷やしめの温度で、香りは立たせず、酸味と甘みを纏うカシスやブラックベリーのようなタンニンと鉄分でフォアグラの脂をすっきりさせるような印象です。
鴨のフォアグラ
木の実と共にテリーヌ仕立て 新ごぼうのピュレ、ポルト酒のレデュクション
フォアグラは、レーズンと松の実を赤ワインとバルサミコで煮込んだものと重ね合わせたテリーヌ仕立てに。フォアグラのムースは、ポートワインゼリーで包んだ球体。
皮つき牛蒡とサマートリュフ、ごぼうのフリチュールとセルバチコを添えて。
レーズンや牛蒡の香りで、フォアグラを飽きることなく軽やかに食べさせてくれました。
メゾンカイザーの焼きたてのブリオッシュにフォアグラをのせながら、頂くのも美味しいです。
Weisser Burgunder 2017 Bernhard Huber
南ドイツのHuberの白ワイン。
バナナやライチの香りがありながら、キレの良い甘みとミネラル感。
黒鮑のクルート
ポム・クルスティアンをあしらい ソースナンチュアを現代的解釈で
千葉の黒鮑は、青菜と薄いパイ生地で包んだ生地とむっちりと柔らかな鮑の旨味。
ジャガイモのムースには、さくさくのジャガイモのチップスを並べ、中には鮑の肝ソース。
そして、阿寒湖のエクルビスとそれを使ったソースナンチュアが、甲殻類の旨味を凝縮させながらも、ふんわりとクリーミーに軽く仕上げてあり、素晴らしいソースでした。
クリストフルのカトラリーのジャルダン・エデン。
ソーススプーンの裏側や刃先にもあるこの文様柄が好きなのですが、むっちりとした鮑がすっと切れる細い肉用ナイフも欲しくなっちゃった。
和歌山産鮎のポワレ
空豆のクーリを絡めながら タピオカのチュイルを渓谷に見立てて
和歌山の半天然の鮎は、内臓などは使わず、大きく肉厚な身だけを皮目さっくりとバターでポワレして。川魚としての美味しさを表現しています。
それはフランスの地方で食べた鱒や岩魚を思い出すようでありながら、添えたタピオカチュイルに、鱒子やコリアンダーの花。そら豆やグリーンアスパラガス、スナップエンドウなどの青みと、少し添えたつぶ貝のソテーの貝のほのかなえぐみで、鮎本来の少し苦みのある内臓のような味わいをアクセントに加えている気がしました。
鮎をフランスの魚料理の解釈として、再構築した一皿だと思います。
短角牛フィレ肉のポワレ
滑らかなポレンタに黒トリュフ、ヨークシャープティング添え
短角牛のポワレは、赤身のレアな食感。
黒大根には、牛頬肉の煮込み。
そして、ヨークシャプティング添え。
イギリスでは、ローストビーフに付け合わせますが、カヌレ型にもっちりと仕立てて添えてあるのが面白いです。
人参はクミンの香りでソテーして、黒トリュフソース。
ここには、オーストラリアの黒トリュフをたっぷりと削ってくださいました。
トリュフの香りも素晴らしいです。
そしてサイフォンで、エリンギ、シメジ、たもぎたけなどをビーフコンソメで煮出します。
茸の風味香るコンソメも美味しかった。
フロマージュ
フロマージュも色々あったので、好みのものを少しづつ。
コンテ24か月、アベードタミエ、ブリードモー、ルブロッション、マンステールにはクミンの5種類を。ブルガリアのコモハニーやドライフルーツを添えて。
フロマージュには、ロマノ・レヴィ。
ソーテルヌ。
ジュラの甘口ワインなど色々合わせてくれました。
アヴァンデセール
桃のコンポートに、ミントのゼリー。
液体窒素で固めたココナッツのソルベ。
マンゴー
カリソンに見立てたババロアとヴェルヴェーヌ香るソルベ
カリソンは、プロヴァンスのアーモンドプードルとオレンジを使った花びら型の焼き菓子ですが、それに見立てて、宮崎マンゴーを使って。
ババロアとメレンゲ、ヴェルヴェーヌの香るマンゴーソルベがさっぱりと。
ミニャルディーズは、レモンマカロン、バニラケイク、ジンライムショコラ、ラムレーズンサンド。
食後はコーヒー。
朝比奈シェフの料理は、さすが熟練。
その昔ラ・ターブルの時の2platsの料理の完成度が素晴らしくて、上よりもそちらに通っていましたが、多皿構成のガストロノミーになってからも奇をてらわず、クラシックの良さを軽快な料理に反映していました。
「アサヒナ・ガストロノーム」
東京都中央区日本橋兜町1-4 M-SQUAREビル1F
03-5847-9600
ranmarun at 18:30│Comments(2)│
│フレンチ
この記事へのコメント
1. Posted by 通りすがり June 29, 2020 18:14
美味しそうなレストランですね!
フーバーさんは、オーストリアではなく、南ドイツ、バーデン地方の作り手だった気がします。
フーバーさんは、オーストリアではなく、南ドイツ、バーデン地方の作り手だった気がします。
2. Posted by ロン June 30, 2020 00:25
>>1
ご指摘ありがとうございました。
Vivinoで検索した時にオーストリアと書いてあったので、そちらの情報が間違っていたようです。失礼いたしました。
ご指摘ありがとうございました。
Vivinoで検索した時にオーストリアと書いてあったので、そちらの情報が間違っていたようです。失礼いたしました。