August 16, 2020
OLD NEPAL TOKYO@豪徳寺
「OLD NEPAL TOKYO /オールド ネパール」に行きました。
大阪の「ダルバート食堂」の本田氏が東京に出店し、7月9日にオープンしました。
大阪ではスリランカ料理を始め、インドやスリランカ料理を日本の素材や出汁などオリジナルで発展させたスパイスカレーのお店が多いですね。
ダルバートは(ダルは豆、バートは米)その基本構成の中に、カレーやアチャール、タルカリ(野菜を使ったおかず)などのネパール定食。そのダルバートと前菜のカジャを独自のアレンジのネパール料理として、発展させたお店です。
以前のダルバート食堂の訪問記はこちら
東京に出店するにあたって、さらに洗練された料理を提供するとのことで楽しみにしていました。
しかも豪徳寺は家から徒歩で行けるのが嬉しい。
小田急線豪徳寺駅から徒歩3分くらい。
ガラスの器に自家製のアチャールやスパイスなどが陳列されています。
ランチは、記名制で、ダルバートのみの提供。
ディナーは予約制1ドリンク制で、8月からスタートしたというコース仕立ての料理が楽しめます。
カジャという軽食に近いいろいろな前菜をアルコールかドリンクで楽しんだ後、ダルバートを味わい、デザートで締めるという流れ。自然派のワインが充実していますが、お酒が飲めない方でも自家製コーラや自家製ラッシーなどがあります。
店内は満席でしたが、ちゃんと壁や座席の空間をとっている感じ。
まずは、ネパールビール。
ククリラムというネパールのダークラムのソーダ割りと、ネパール山椒などに漬けたジンのソーダ割り。
Khaja(カジャ)
ネパールの基本的な食文化では、カジャという軽食に近いのものを朝ごはんに、昼前にダルバート、昼遅めにカジャを食べて、夜ご飯にダルバートを食べるというのが基本です。
カジャは白ご飯を食べないというくくりでいろんな食事があり、朝ごはんはロティ(パン系の食べ物)や甘いもの、スナック菓子や焼きそばや汁麺、お酒と楽しむおつまみがあります。
こちらではそういったカジャをコース料理として、前衛的な再構築の形で出されていました。
バーラ
最初の前菜は、バーラ。ネワル族の料理で、豆のペーストをパンケーキのように焼いたもの。
現地では、刻んだ野菜や挽肉、玉子などを加えて丸く焼く、お好み焼き的な料理ですが、水牛とチキンの出汁のカレースープを注いで、ココナッツファインやシナモンの香り。
もちっとした豆生地の甘みが、スパイスのスープと合わさり、食欲をそそります。
ダークラムのカクテルと共に。
スイカ サデコ
サデコは、酸味がある和え物という意味で、ネパールでは、トマトや胡瓜、玉ねぎやバトマス(大豆)などの豆と青唐辛子、レモンなどをカチュンバルように和えるサラダのような料理です。
こちらではスイカとミントやコリアンダーのアチャールのソルベに、チャットマサラと穂紫蘇の香りで再構築。スイカの甘みとハーブの香りのソルベが爽快です。
グラスワインもオレンジワインがいろいろグラスで飲めるということで、お勧めを。
Crabven Clairette Blanche 2018
南アフリカのワイン。クレレットブランシュ100%。
スモーキーな香りや渋みのあるオレンジワイン。
Coste al vento Menti 2018 Cantina Barbera
グリッロ100%。
柑橘やマジョラム、セージなどのハーブ香。
いろんな自然派ワインをネパール料理に、
ポークチョエラ・葉ニンニクのアチャール・チウラ
チョエラとは肉を直火で焼いてスパイスでマリネするネワール料理。
今回は豚肉を唐辛子やスパイスでマリネしてあります。
葉ニンニクと大豆ミートを炒めたアチャール。
チウラは炊いた米を平らに潰して干した米。
そのパラパラッっとした食感とおかずを一緒に食べるのが、ネワール風のカジャです。
Llnatic 2016 Dasca Vives
ダルバートに合わせて、スペインのカタルーニャのワインのマカベオ。
トロピカルフルーツの香りや甘み。
Vinyater 2017 Dasca Vives
こちらも同じワイナリーですが、ピンクグレープフルーツのような風味に、オレンジワイン的な余韻が残ります。
Khana(カナ)
カナは米やご飯という意味で、基本的にはダルバートのこと。
主に夕食に食べますが、米のご飯を食べて、初めてカナになるそうです。
そのダルバートの基本形は、ダル(豆のスープ)、バート(白米や穀物)。
そこに肉や野菜のカレースープや、アチャール、サグ、タルカリ、ギウなどが盛り付けられたもの。
家庭では、より質素です。
ダルバート
この日はチキンカレー、骨付き山羊肉のカレーに、ダルとバート。
数種類の副菜が盛り付けてありました。
チキンカレーと骨付き山羊カレー。
山羊というとくさみを懸念する方もいるかもしれませんが、むしろマトンよりもくせがなく骨ごと煮込むことで、骨髄の旨味が溶け込んだ優しい甘みとスパイス感。
チキンカレーもトマトの甘みや酸味が溶けるような味わいで、どちらも大阪のダルバート食堂よりは、塩味がまろやかです。
ミックスダールは、マスダル(赤レンズ豆)、カロダル(黒レンズ豆)、ラハールダル(黄レンズ豆)のミックスで、とろりと優しい豆の甘みとコク。
ダル(豆カレー)とバート(米)はおかわりできます。
副菜は、茄子とジャガイモのタルカリ。
小松菜のサーグ。
グンドゥルックサデコは、赤玉ねぎと乳酸発酵させた青菜の漬物。
切り干し大根のアチャール。
赤玉ねぎのアチャール。
無花果のアチャール、発酵冬瓜のアチャール、トマトのアチャール。
チャットマサラをかけた紫大根やケールなどが添えてありました。
いろいろ混ぜながら食べるのが美味しい。
ダル(豆カレー)とバート(米)はおかわりできるので、さらにミックス。
東京でさらに洗練されたダルバートを味わいました。
Mitai(ミタイ)
ミタイは、ネパールの甘いお菓子、デザートです。
今回はジュジュドウとクルフィの2種類からどちらか選べました。
ジュジュドウ
ジュジュドウは、ネパールの古都バクタプルの名物のヨーグルト。
現地ではあっさりめのものや素焼きの入れ物に入っているレアチーズケーキのような濃厚なものをあるそうです。
こちらでは、あっさりめのさらりとしたヨーグルトに、巨峰とカルダモンが入っていました。
クルフィ
クルフィは風味付けした牛乳を煮詰めて凍らせた氷菓です。
こちらではシナモンとココナッツ風味。
カレーを食べた後にさっぱりとします。
食後のお茶は
トゥルシーティー
ホーリーバジルのハーブティです。
アンチエイジングや抗菌効果があり、免疫機能や新陳代謝を高めるので、日本でも最近飲まれるようになってきました。
チヤ
ネパールのミルクティです。
インドではチャイと言われ親しまれていますが、ネパールではそれよりもう少し濃度が薄くてさらっと飲める感じ。ネパール産の茶葉を使用しているそうです。ネパールの茶葉は初めて飲みましたが、香りが上品でいいです。
現地のネパール料理を日本人向けに、モダンネパール料理に進化させ、自然派のワインなどと頂く新しいスタイルのお店。
数年後にはさらにガストロノミックに進化させたいと考えているそうで、今後も楽しみです。
料理本も販売していて、「ダルバートとネパール料理」は、京都 タルカのインド料理、大阪 ダルバート食堂のネパール料理、兵庫 カラピンチャのスリランカ料理を紹介しています。
国によって異なるエスニック料理ももう少し勉強してみようと思います。
「オールドネパール トーキョー」
東京都世田谷区豪徳寺1-42-11
03-6413-6618
ランチはダルバートのみで、記名制。
ディナーはコースのみ予約可。
大阪の「ダルバート食堂」の本田氏が東京に出店し、7月9日にオープンしました。
大阪ではスリランカ料理を始め、インドやスリランカ料理を日本の素材や出汁などオリジナルで発展させたスパイスカレーのお店が多いですね。
ダルバートは(ダルは豆、バートは米)その基本構成の中に、カレーやアチャール、タルカリ(野菜を使ったおかず)などのネパール定食。そのダルバートと前菜のカジャを独自のアレンジのネパール料理として、発展させたお店です。
以前のダルバート食堂の訪問記はこちら
東京に出店するにあたって、さらに洗練された料理を提供するとのことで楽しみにしていました。
しかも豪徳寺は家から徒歩で行けるのが嬉しい。
小田急線豪徳寺駅から徒歩3分くらい。
ガラスの器に自家製のアチャールやスパイスなどが陳列されています。
ランチは、記名制で、ダルバートのみの提供。
ディナーは予約制1ドリンク制で、8月からスタートしたというコース仕立ての料理が楽しめます。
カジャという軽食に近いいろいろな前菜をアルコールかドリンクで楽しんだ後、ダルバートを味わい、デザートで締めるという流れ。自然派のワインが充実していますが、お酒が飲めない方でも自家製コーラや自家製ラッシーなどがあります。
店内は満席でしたが、ちゃんと壁や座席の空間をとっている感じ。
まずは、ネパールビール。
ククリラムというネパールのダークラムのソーダ割りと、ネパール山椒などに漬けたジンのソーダ割り。
Khaja(カジャ)
ネパールの基本的な食文化では、カジャという軽食に近いのものを朝ごはんに、昼前にダルバート、昼遅めにカジャを食べて、夜ご飯にダルバートを食べるというのが基本です。
カジャは白ご飯を食べないというくくりでいろんな食事があり、朝ごはんはロティ(パン系の食べ物)や甘いもの、スナック菓子や焼きそばや汁麺、お酒と楽しむおつまみがあります。
こちらではそういったカジャをコース料理として、前衛的な再構築の形で出されていました。
バーラ
最初の前菜は、バーラ。ネワル族の料理で、豆のペーストをパンケーキのように焼いたもの。
現地では、刻んだ野菜や挽肉、玉子などを加えて丸く焼く、お好み焼き的な料理ですが、水牛とチキンの出汁のカレースープを注いで、ココナッツファインやシナモンの香り。
もちっとした豆生地の甘みが、スパイスのスープと合わさり、食欲をそそります。
ダークラムのカクテルと共に。
スイカ サデコ
サデコは、酸味がある和え物という意味で、ネパールでは、トマトや胡瓜、玉ねぎやバトマス(大豆)などの豆と青唐辛子、レモンなどをカチュンバルように和えるサラダのような料理です。
こちらではスイカとミントやコリアンダーのアチャールのソルベに、チャットマサラと穂紫蘇の香りで再構築。スイカの甘みとハーブの香りのソルベが爽快です。
グラスワインもオレンジワインがいろいろグラスで飲めるということで、お勧めを。
Crabven Clairette Blanche 2018
南アフリカのワイン。クレレットブランシュ100%。
スモーキーな香りや渋みのあるオレンジワイン。
Coste al vento Menti 2018 Cantina Barbera
グリッロ100%。
柑橘やマジョラム、セージなどのハーブ香。
いろんな自然派ワインをネパール料理に、
ポークチョエラ・葉ニンニクのアチャール・チウラ
チョエラとは肉を直火で焼いてスパイスでマリネするネワール料理。
今回は豚肉を唐辛子やスパイスでマリネしてあります。
葉ニンニクと大豆ミートを炒めたアチャール。
チウラは炊いた米を平らに潰して干した米。
そのパラパラッっとした食感とおかずを一緒に食べるのが、ネワール風のカジャです。
Llnatic 2016 Dasca Vives
ダルバートに合わせて、スペインのカタルーニャのワインのマカベオ。
トロピカルフルーツの香りや甘み。
Vinyater 2017 Dasca Vives
こちらも同じワイナリーですが、ピンクグレープフルーツのような風味に、オレンジワイン的な余韻が残ります。
Khana(カナ)
カナは米やご飯という意味で、基本的にはダルバートのこと。
主に夕食に食べますが、米のご飯を食べて、初めてカナになるそうです。
そのダルバートの基本形は、ダル(豆のスープ)、バート(白米や穀物)。
そこに肉や野菜のカレースープや、アチャール、サグ、タルカリ、ギウなどが盛り付けられたもの。
家庭では、より質素です。
ダルバート
この日はチキンカレー、骨付き山羊肉のカレーに、ダルとバート。
数種類の副菜が盛り付けてありました。
チキンカレーと骨付き山羊カレー。
山羊というとくさみを懸念する方もいるかもしれませんが、むしろマトンよりもくせがなく骨ごと煮込むことで、骨髄の旨味が溶け込んだ優しい甘みとスパイス感。
チキンカレーもトマトの甘みや酸味が溶けるような味わいで、どちらも大阪のダルバート食堂よりは、塩味がまろやかです。
ミックスダールは、マスダル(赤レンズ豆)、カロダル(黒レンズ豆)、ラハールダル(黄レンズ豆)のミックスで、とろりと優しい豆の甘みとコク。
ダル(豆カレー)とバート(米)はおかわりできます。
副菜は、茄子とジャガイモのタルカリ。
小松菜のサーグ。
グンドゥルックサデコは、赤玉ねぎと乳酸発酵させた青菜の漬物。
切り干し大根のアチャール。
赤玉ねぎのアチャール。
無花果のアチャール、発酵冬瓜のアチャール、トマトのアチャール。
チャットマサラをかけた紫大根やケールなどが添えてありました。
いろいろ混ぜながら食べるのが美味しい。
ダル(豆カレー)とバート(米)はおかわりできるので、さらにミックス。
東京でさらに洗練されたダルバートを味わいました。
Mitai(ミタイ)
ミタイは、ネパールの甘いお菓子、デザートです。
今回はジュジュドウとクルフィの2種類からどちらか選べました。
ジュジュドウ
ジュジュドウは、ネパールの古都バクタプルの名物のヨーグルト。
現地ではあっさりめのものや素焼きの入れ物に入っているレアチーズケーキのような濃厚なものをあるそうです。
こちらでは、あっさりめのさらりとしたヨーグルトに、巨峰とカルダモンが入っていました。
クルフィ
クルフィは風味付けした牛乳を煮詰めて凍らせた氷菓です。
こちらではシナモンとココナッツ風味。
カレーを食べた後にさっぱりとします。
食後のお茶は
トゥルシーティー
ホーリーバジルのハーブティです。
アンチエイジングや抗菌効果があり、免疫機能や新陳代謝を高めるので、日本でも最近飲まれるようになってきました。
チヤ
ネパールのミルクティです。
インドではチャイと言われ親しまれていますが、ネパールではそれよりもう少し濃度が薄くてさらっと飲める感じ。ネパール産の茶葉を使用しているそうです。ネパールの茶葉は初めて飲みましたが、香りが上品でいいです。
現地のネパール料理を日本人向けに、モダンネパール料理に進化させ、自然派のワインなどと頂く新しいスタイルのお店。
数年後にはさらにガストロノミックに進化させたいと考えているそうで、今後も楽しみです。
料理本も販売していて、「ダルバートとネパール料理」は、京都 タルカのインド料理、大阪 ダルバート食堂のネパール料理、兵庫 カラピンチャのスリランカ料理を紹介しています。
国によって異なるエスニック料理ももう少し勉強してみようと思います。
「オールドネパール トーキョー」
東京都世田谷区豪徳寺1-42-11
03-6413-6618
ランチはダルバートのみで、記名制。
ディナーはコースのみ予約可。