February 19, 2021
虓@虎ノ門
「虎ノ門 虓」に行きました。
昨年7月以来の訪問です。
今年最近発表されたGault Millau (ゴ・エ・ミヨ)では、シェフの佐藤慶さんが、イノベーション賞を獲得しました。
神戸芦屋のお店から、銀座の「藎」そして、虎ノ門の「虓」へさらなる飛躍を遂げながら、おめでとうございます!
席に着くと、皮紐を編み込んだお洒落なナプキンクリップが用意されていました。
ここのナプキンは綿の白いオーソドックスなものでそのままでも問題ないですが、最近ポリエステルのつるつるしたナプキンも多いので、すぐ膝から落ちちゃう。そういう時こそ、ナプキンクリップが欲しいものです。こういうきめ細かなサービスが嬉しいです。
厨房が見えるオープンカウンターのステージ。
奥に吊るしてある鴨?のお肉が気になります。
Bruno Paillard
お酒はペアリングをお願いしました。
乾杯のシャンパンは、ブルーノ・パイヤール。
すっきりとした酸味と泡立ち。
最初の一口は、コンソメ。
お料理に使うコンソメは、牛骨、牛筋、新玉ねぎなどの香味野菜と共に、1日かけて炊くのですが、そのコンソメの手前のまだ浅く煮たものを。
新玉ねぎの甘みや牛の優しい味わいで胃を温めます。
天ぷら
揚げ物からスタートします。
空豆
まずは、熊本の空豆の天ぷらから。
米油でさくっと揚げた衣とほくほく空豆の甘み。
Richard Flinaux Blanc de Blancs
シェフが好きなシャンパンだそうで、銀座時代には、ハウスシャンパーニュにしていたそうです。
ミネラル感豊富で、洋梨の香りとすっきりとした果実味。
つぼみ菜
福岡のつぼみ菜は、加熱すると芯がとろっと甘くなります。
蕗の薹
まだ若くつぼんだくらいの蕗の薹は、柔らかな食感と苦みもマイルド。
たらの芽
山形のたらの芽。
ちゃんとたらの芽の味がします。実家だと山菜が採れる時期に野生のたらの芽を散々食べていたので、他で食べるとこれがたらの芽なのっていうくらい味がしないのがほとんどでした。
龍勢 活濁酒 純米吟醸活性にごり酒
シェフが好きな蔵元広島の藤井酒造が作る、瓶内二次発酵のにごり酒。
微炭酸でぴちぴちとしていて、穏やかな酸味とすっきりとした甘み。
穴子
五島の穴子は大きく肉厚なものを骨切りしてから揚げて、白菜と帆立出汁の餡。
白菜は天日干したようなしゃっきりとした甘みがあったので、聞くと炭火台の上で風干ししたそう。
皮はむっちりとしながら、身はふんわりとした穴子に、白菜の甘みに、くせのない帆立出汁が加わって、完成された味わいの一品でした。
Chablis 1er Cru Beauroy 2015 Philippe Charlopn
酸味は少なく、ふくよかな甘みとバタリーな樽香。
これをパンとバターに合わせます。
焼きたての自家製パンに、北海道の非加熱牛乳を使った自家製バターをはさんで。
クラムはこんがり、サクサクと口溶けのいい生地にバターのミルキーさが溶けていき、中の生地も柔らかで、上質なブリオッシュを食べているような、これも一つの料理です。
そこに、バタリーなワインとのマリアージュ。
これは何個も食べたいくらい♪
そんなパンも素晴らしいですが、竈でも大きな羽釜でご飯を炊いています。
炊く間には漬物石みたいな大きな石をのせるんですね。
Comte de Lamotte Brut
フランスでは大手のメゾンですが、日本ではあまり見ないかもしれません。
ピノノワール70%、シャルドネ30%。フレッシュな酸味とアプリコットの風味。
ブイヤーベース するめいか
18圓離エを焼いてから、頭と中骨は砕いて、トマトや新玉葱で煮込んだブイヤーベース風のソース。
長崎のするめいかをこのソースと和えて。
するめいかでもかなり大きなものだそうで、肉厚な弾力。
魚と合わせるよりも、淡泊なイカの方がソースの旨みが活きてきます。
女性には、食べやすく切り分けてありました。こちらはお隣。
十四代 槽垂れ 純米吟醸生原酒
すっきりとした吟醸香を、後の貝料理に。
結構高価な日本酒ですね。
赤貝、氷魚、菜の花の酢物
山口の赤貝と氷魚は鮎の稚魚です。
さっと湯通しして、菜の花、浜防風、葱とポン酢で和えて。
パンは、さらにバケットを。
自家製バター
蟹味噌のグラタン風ペースト。
パンとバターはマストで美味しく、蟹味噌グラタン風もパンにのせて頂きました。
Chablis 1er Cru Beauroy 2012 William Fevre
フルーティな香りとミネラル感の中に、モカやクミンなどスパイスの香りもほのかに隠れているのが面白い。
海老フライ
山口寄りの玄海灘の車海老をフライに。
皿からはみ出るほどの大きくて太い車海老です。
自家製パン粉でさっくりと揚げた衣の中には、むっちりと甘い車海老。
タルタルソースは、荒く刻んだゆで卵と柴海老と千鳥酢を和えて、マヨネーズは使っていないそうです。
このタルタルソースも美味しいので、パンにのせて。
十四代 大極上 生
さらに、十四代の大極上。
口の広いワイングラスで飲むと、フルーティな香りが広がります。
のどぐろ
長崎ののどぐろは、シャンパンに漬けたものを皮目をぱりっと焼いて。
シャンパンに漬けることで、余分な脂が落ち、ふんわりとしています。
炊き立てのご飯と共に頂きました。
Chambole Musigny 2012 Bouchard
赤いベリーの果実味に、スモーキーさもあり、エレガントなタンニン。
まんそう牛
岡山のまんそう牛のうちひら肉を荒くたたいて、ステーク・アッシュのように焼いて。
ソースは、鶏ガラと最初に飲んだコンソメを数回濾し煮だして作ったそうです。
外側は焼き目がつき、中はレアな食感が残るタルタルステーキのようで、パンにものせて頂きました。
最初に厨房に吊るしてあったのは、青森のシャモロックだそうで、蜂蜜や岐阜の酢などで、2日かけて味付けしたものを中華風に熱した油を何度もかけながら、皮もパリパリに仕上げます。
この油は、この日天ぷらに使った米油で、綺麗な油よりも加熱して何度か使った油の方が美味しくなるそう。
こんがり焼き色がついたシャモロックを切り分けます。
かなり大きなシャモですね。
Henriot Blancs de Blancs
再びシャンパンでアンリオを。
シャモロック
切り分けたシャモは、ガラスープを煮詰めたたれとおこげご飯、白髪葱をのせて。
胸肉は、しっとりときめ細かな肉質に綺麗な旨味があります。
おかわりして、もも肉は、こんがりとした皮下の黄色い脂に甘みがあり、骨まわりのぷるんとしたお肉が美味しい。
デザート
淡路の苺に、自家製のカスタードクリーム、フィユタージュ生地を細かく刻んだものをのせて。
くちどけが良く軽いミルフィーユを食べている感じで、さっぱりとしたデザートでした。
食後は、水出し紅茶。
基本は和ですが、こだわりの食材を和洋中異なる調理法で、毎回色々と楽しませてくれるお店。
幹事様ありがとうございました。また次回も楽しみです。
「虎ノ門 虓」
昨年7月以来の訪問です。
今年最近発表されたGault Millau (ゴ・エ・ミヨ)では、シェフの佐藤慶さんが、イノベーション賞を獲得しました。
神戸芦屋のお店から、銀座の「藎」そして、虎ノ門の「虓」へさらなる飛躍を遂げながら、おめでとうございます!
席に着くと、皮紐を編み込んだお洒落なナプキンクリップが用意されていました。
ここのナプキンは綿の白いオーソドックスなものでそのままでも問題ないですが、最近ポリエステルのつるつるしたナプキンも多いので、すぐ膝から落ちちゃう。そういう時こそ、ナプキンクリップが欲しいものです。こういうきめ細かなサービスが嬉しいです。
厨房が見えるオープンカウンターのステージ。
奥に吊るしてある鴨?のお肉が気になります。
Bruno Paillard
お酒はペアリングをお願いしました。
乾杯のシャンパンは、ブルーノ・パイヤール。
すっきりとした酸味と泡立ち。
最初の一口は、コンソメ。
お料理に使うコンソメは、牛骨、牛筋、新玉ねぎなどの香味野菜と共に、1日かけて炊くのですが、そのコンソメの手前のまだ浅く煮たものを。
新玉ねぎの甘みや牛の優しい味わいで胃を温めます。
天ぷら
揚げ物からスタートします。
空豆
まずは、熊本の空豆の天ぷらから。
米油でさくっと揚げた衣とほくほく空豆の甘み。
Richard Flinaux Blanc de Blancs
シェフが好きなシャンパンだそうで、銀座時代には、ハウスシャンパーニュにしていたそうです。
ミネラル感豊富で、洋梨の香りとすっきりとした果実味。
つぼみ菜
福岡のつぼみ菜は、加熱すると芯がとろっと甘くなります。
蕗の薹
まだ若くつぼんだくらいの蕗の薹は、柔らかな食感と苦みもマイルド。
たらの芽
山形のたらの芽。
ちゃんとたらの芽の味がします。実家だと山菜が採れる時期に野生のたらの芽を散々食べていたので、他で食べるとこれがたらの芽なのっていうくらい味がしないのがほとんどでした。
龍勢 活濁酒 純米吟醸活性にごり酒
シェフが好きな蔵元広島の藤井酒造が作る、瓶内二次発酵のにごり酒。
微炭酸でぴちぴちとしていて、穏やかな酸味とすっきりとした甘み。
穴子
五島の穴子は大きく肉厚なものを骨切りしてから揚げて、白菜と帆立出汁の餡。
白菜は天日干したようなしゃっきりとした甘みがあったので、聞くと炭火台の上で風干ししたそう。
皮はむっちりとしながら、身はふんわりとした穴子に、白菜の甘みに、くせのない帆立出汁が加わって、完成された味わいの一品でした。
Chablis 1er Cru Beauroy 2015 Philippe Charlopn
酸味は少なく、ふくよかな甘みとバタリーな樽香。
これをパンとバターに合わせます。
焼きたての自家製パンに、北海道の非加熱牛乳を使った自家製バターをはさんで。
クラムはこんがり、サクサクと口溶けのいい生地にバターのミルキーさが溶けていき、中の生地も柔らかで、上質なブリオッシュを食べているような、これも一つの料理です。
そこに、バタリーなワインとのマリアージュ。
これは何個も食べたいくらい♪
そんなパンも素晴らしいですが、竈でも大きな羽釜でご飯を炊いています。
炊く間には漬物石みたいな大きな石をのせるんですね。
Comte de Lamotte Brut
フランスでは大手のメゾンですが、日本ではあまり見ないかもしれません。
ピノノワール70%、シャルドネ30%。フレッシュな酸味とアプリコットの風味。
ブイヤーベース するめいか
18圓離エを焼いてから、頭と中骨は砕いて、トマトや新玉葱で煮込んだブイヤーベース風のソース。
長崎のするめいかをこのソースと和えて。
するめいかでもかなり大きなものだそうで、肉厚な弾力。
魚と合わせるよりも、淡泊なイカの方がソースの旨みが活きてきます。
女性には、食べやすく切り分けてありました。こちらはお隣。
十四代 槽垂れ 純米吟醸生原酒
すっきりとした吟醸香を、後の貝料理に。
結構高価な日本酒ですね。
赤貝、氷魚、菜の花の酢物
山口の赤貝と氷魚は鮎の稚魚です。
さっと湯通しして、菜の花、浜防風、葱とポン酢で和えて。
パンは、さらにバケットを。
自家製バター
蟹味噌のグラタン風ペースト。
パンとバターはマストで美味しく、蟹味噌グラタン風もパンにのせて頂きました。
Chablis 1er Cru Beauroy 2012 William Fevre
フルーティな香りとミネラル感の中に、モカやクミンなどスパイスの香りもほのかに隠れているのが面白い。
海老フライ
山口寄りの玄海灘の車海老をフライに。
皿からはみ出るほどの大きくて太い車海老です。
自家製パン粉でさっくりと揚げた衣の中には、むっちりと甘い車海老。
タルタルソースは、荒く刻んだゆで卵と柴海老と千鳥酢を和えて、マヨネーズは使っていないそうです。
このタルタルソースも美味しいので、パンにのせて。
十四代 大極上 生
さらに、十四代の大極上。
口の広いワイングラスで飲むと、フルーティな香りが広がります。
のどぐろ
長崎ののどぐろは、シャンパンに漬けたものを皮目をぱりっと焼いて。
シャンパンに漬けることで、余分な脂が落ち、ふんわりとしています。
炊き立てのご飯と共に頂きました。
Chambole Musigny 2012 Bouchard
赤いベリーの果実味に、スモーキーさもあり、エレガントなタンニン。
まんそう牛
岡山のまんそう牛のうちひら肉を荒くたたいて、ステーク・アッシュのように焼いて。
ソースは、鶏ガラと最初に飲んだコンソメを数回濾し煮だして作ったそうです。
外側は焼き目がつき、中はレアな食感が残るタルタルステーキのようで、パンにものせて頂きました。
最初に厨房に吊るしてあったのは、青森のシャモロックだそうで、蜂蜜や岐阜の酢などで、2日かけて味付けしたものを中華風に熱した油を何度もかけながら、皮もパリパリに仕上げます。
この油は、この日天ぷらに使った米油で、綺麗な油よりも加熱して何度か使った油の方が美味しくなるそう。
こんがり焼き色がついたシャモロックを切り分けます。
かなり大きなシャモですね。
Henriot Blancs de Blancs
再びシャンパンでアンリオを。
シャモロック
切り分けたシャモは、ガラスープを煮詰めたたれとおこげご飯、白髪葱をのせて。
胸肉は、しっとりときめ細かな肉質に綺麗な旨味があります。
おかわりして、もも肉は、こんがりとした皮下の黄色い脂に甘みがあり、骨まわりのぷるんとしたお肉が美味しい。
デザート
淡路の苺に、自家製のカスタードクリーム、フィユタージュ生地を細かく刻んだものをのせて。
くちどけが良く軽いミルフィーユを食べている感じで、さっぱりとしたデザートでした。
食後は、水出し紅茶。
基本は和ですが、こだわりの食材を和洋中異なる調理法で、毎回色々と楽しませてくれるお店。
幹事様ありがとうございました。また次回も楽しみです。
「虎ノ門 虓」