April 09, 2021
ロオジェ@銀座
「ロオジェ」に行きました。
Louis Roderer Rose 2014
最初の一杯は、ルイロデレールのロゼ 2014年。
もう桜は終わってしまいましたが、ほんのり桜色のエチケット。
アミューズブーシュ
4種のアミューズは、赤ピーマンのムース、蕎麦の実、チョリソをのせたサブレ。
ピスタチオとズッキーニのクリームにマリネしたズッキーニの皮をのせたサブレ。
帆立のムースと鱒の卵をのせたターメリックタルト。
人参のムースと紫人参の千切りをのせた生姜のサブレ。
パンは、焼きたてのカンパーニュ。
ミルクバターのパンとクルミのパン。
お料理はアラカルトで、ワインは、中本ソムリエにおまかせしました。
Graacher Himmelreich Kabinett 2017 Joh . Jos . Prum
ドイツモーゼルのリースリング。
できるだけ遅摘みにして、葡萄の特徴を最大限に発揮させるようなワイン造りをしていますが、カビネット(その中でも一番早摘み)は、フレッシュな酸ときれいな甘みに、ほんのり緑みのある苦みもあり、次の野菜のブルーテに寄りそうように。
アミューズ
ブロッコリーの冷製ブルーテに、ビーツのアイスクリームと竹炭のチュイル。
中には角切りにしたビーツやブロッコリーの茎、野菜のコンソメジュレが入っています。
なめらかでクリーミーなブロッコリーの緑みに、ビーツのアイスクリームの甘み、ビーツの食感やコンソメジュレの旨み、レモンの酸味が折り重なっていきます。
Jacques Selosse Rose
ジャック・セロスのロゼは、年間生産数は非常に少なく入手困難。
こちらは2016年デコルジュマンで、6000本。シャルドネ93%、ピノノワールの赤ワインを7%アッサンブラージュ。
杏や花梨を煮詰めたような香ばしい香りと果実味の中に、オレンジピールのような香りと苦みがアクセントになり、セロスの熟成したラタフィアを思い出すようなセロス香と厚みのあるふくよかな味わい。そして、繊細で柔らかい泡と共に優しい熟成感のある旨味が広がっていき、セロスの中でも別格な美味しさ。
北海道産毛蟹 ホワイトアスパラガスのロワイヤル カルダモンの香り
グリーンアスパラガスのアイスクリーム ”アルジャントイユ”
ホワイトアスパラガスのロワイヤルの上には、毛蟹のほぐし身をたっぷりのせ、下にはグリーンアスパラガスを刻んで。カルダモンの香るロワイヤルが毛蟹のを消すように。
毛蟹の爪は、甲殻のコンソメゼリーに包んで。グリーンアスパラガスのアイスクリームに、生のグリーンアスパラガスのスライスをのせて。
ロワールのホワイトアスパラガスには、グリーンアスパラガスのソースと花穂紫蘇を散りばめて。
この料理に ”アルジャントイユ”という名がついているのは、クロード・モネの「アルジャントイユ」の絵画をモチーフにしたのかな。(画像抜粋)
アルジャントイユは、パリの北西、セーヌ川の右岸沿いにある街です。
モネは、この街をテーマにした作品を沢山残していますが、その中の「アルジャントイユ」は、川に浮かぶ真っ赤な船が中央に書かれた印象的な作品です。
個人の勝手な憶測ですが、毛蟹の爪を包んだジュレは赤い船、ホワイトアスパラガスは、その船のマストに見立てて。毛蟹とそのロワイヤルは、岸部のこんもりとした木々。周りのグリーンアスパラとホワイトアスパラのソースは、水面に浮かぶ藻や水泡をイメージして。
そんな風に勝手に解釈しました。
キャビア・オシェトラと明石産真鯛のタルタル
なめらかなアリコ・ココのクリームを詰めたスナップエンドウ 海藻バターのダンテル
明石産の真鯛のタルタルを大根のマリネで巻き、ベルギーのオシェトラキャビアキャビアをたっぷりのせて。下には、アリコ・ココ(白いんげん豆)のクリーム。
スナップエンドウにもアリコ・ココのクリームとキャビアをのせて。
サラダ菜とアサリのスープのクリーム。
海藻バターを塗って焼いた薄切りのクロスティーニを添えて。
真鯛は、2週間熟成したそうです。
その適度に脱水した鯛をライム果汁で和えてタルタルに。
キャビアの塩気と鯛の旨味、白いんげん豆のほっこりとした甘みが合わさり、ねっとりとした食感。
海藻バターのトーストにのせて食べると、また美味しいです。
Batard Montrachet Grand Cru 2012 Jean Marc Boillot
ジャン・マルク・ボワイヨのバタール・モンラッシュ。
黄金色に輝き、バターやトースト香の共に深みと余韻のある奥深い果実味が広がります。
クルスタッセのジュをラケしたオマール・ブルー
ラビオル ”ゼブラ” プティポワと生ハムのフリカッセ ミントの香り コラリーヌソース
オマール海老などの甲殻類のジュをラケ(日本語で言うと照り焼きのような感じ)したオマール・ブルーは、しっかりと弾力のある歯ごたえに。爪の部分は、昨年の同じ時期は柔らかく溶けるように蒸した火入れでしたが、今回は、短い繊維を感じるようにしっかりと火入れしてあります。
(昨年は、ヴァンジョーヌ香るゆるめのオマルコンソメソースでしたが、今回は、濃厚なコラリーヌソースなので、しっかりとした火入れの方がより素材が負けないのです)
プティポワは、カリカリに焼いた生ハムとフリカッセにし、生のアスパラガスとカラスノエンドウをのせて。
そして、この濃厚なコラリーヌソースが、バタール・モンラッシェの香りと甘みをより引き出すように、素晴らしいマリアージュです。
イカスミとほうれん草のゼブラ柄のラビオリには、少しレアな火入れでタルタルのように。ソースと和え、ミントの香りを利かせて。
コラリーヌソースも美味しくて、おかわりしながら、パンにつけて。
海苔巻きに見立てたハタ
温かな貝類の取り合わせと野菜のクロカン プティポワのブイヨン
長崎のハタは、トマトやセルフィーユ、エストラゴンなどを混ぜたショロンソース的なムースリーヌを挟み、ほうれん草で巻いて。海苔巻きという表記が面白いですね。
下には、絹さや、セロリ、人参のジュリエンヌ。
サイドには、赤貝、ミル貝、ホッキ貝のソテーとプティポワ。
そこに、プティポワとアサリなどの貝出汁のエマルジョンをたっぷりかけます。
昨年は平皿でしたが、今回はスープ皿で、エマルジョンに浸しながら、貝類の旨みとプティポワの青みと甘み、そして、貝類や豆の食感を混ぜ合わせながらスープのように味わう、より一体感のある仕立てでした。
スープは何度か注ぎ入れてくださいましたが、まだ残っていたので、最後にカプチーノのようにカップに注いで、その美味しさを余すことなく堪能しました。
ロオジェのソースは、飲み物だわ(笑)
Echezeaux 2009 Romanee Conti
まさかの嬉しいDRC。ロマネ・コンティのエシェゾーの2009年。
昨年の同じ時期には、グラン・エシェゾーの2012年を飲ませてもらい、とても感動しましたが、そのグラン・エシェゾーが姉ならば、エシェゾーは少しばかり茶目っ気がある妹的な存在だと、中本ソムリエはいいます。
飲んでみると年は異なりますが、その時のグラン・エシェゾーは、ベリーや黒果実が凝縮され、時間の経過と共に複雑な香りと味わいの強さが増した、最初は大人しくしているけれど、ちょっとしたたかに微笑む笑顔のような計算高いエレガントさ。飲んでから、香りを確認するようにもう一口飲んでみたいという、その魅力に酔いしれてしまう感じ。
エシェゾーは、姉さんよりも数年古いものですが、品がありながら、後からベリーなど赤果実が若々しく跳ねるような香りと果実味で、その親しみに安心できるというか。
思い出すとエシェゾーの2013年もここで飲ませてもらいました。その時は、溢れんばかりのプラムやチェリー、ピーチやオレンジの皮のニュアンスで、もっと溌剌とした印象でしたが、タイムスリップして少しこなれたエレガント感。ね、やっぱり私って大人になっても美味しいでしょ♪とチャーミングに語りかけてくるようなストレートで優しい果実味。
大袈裟ですが、そのくらい語りかけてくるものがあります。
対馬地鶏のやわらかな胸肉 もも肉とフォアグラのバロティーヌ
グリーンアスパラガスとヴァンジョーヌ香るモリーユ茸 ジュ”マルブレ”
長崎の対馬地鶏の胸肉は、前回しっとりでしたが、今回は、柔らかくも表面の歯応えがあるようにさっくりと火入れして。フォアグラを巻いたもも肉のバロティーヌ。
フォン・ド・ボライユとグリーンアスパラガスのソースをマーブルに。
グリーンアスパラガスには、半分ホワイトソースのシートを巻いて。
ヴァンジョーヌ香るソースでソテーしたモリーユ茸とプティポワなど。
フランス産ピジョンロワイヤルのロティ もも肉のバルバジュアン
スナップエンドウに詰めた春野菜 タイム入りのジュ
南仏の仔鳩は、低温でじっくり焼きながら、皮もしっとりと。
下には、ちりめんキャベツとトランペット茸を細かく刻んで蒸し、黒胡椒を利かせて。
もも肉のコンフィは、バルバジュアンというモナコの郷土料理的に、小麦粉の皮で包んで揚げ餃子風に。タイムの香る仔鳩のジュ。
しっとりとなめらかなさっくり感のある仔鳩のささみ。
スナップエンドウには、その豆や蕪や人参などを丸くくり抜いて。
バルバジュアンという揚げ餃子的な衣の中には、もも肉や内臓などを柔らかく煮込んだコンフィが入っていました。これも美味し。
エシェゾーは、その魅力を発揮しながら、でも、しっとりとそれぞれの料理と寄り添うように。
フロマージュワゴン。
Chateau Cheval Blanc 2002
フロマージュには、サンテミリオンで大好きなシュヴァル・ブランの2002年。
クランベリーやブラックチェリー、ココアやミントなどの複雑味とタンニンの渋み。
フロマージュに合わせるには贅沢ですが、嬉しいです。
フロマージュ
サントモール、コンテ36ヵ月、シャビシュー・デュ・ポワトー、ブリアサバラン、ラングル、エポワスなど。
アバンデセールの前に小菓子を。
そして、お誕生日の特別なケーキで祝ってくださりありがとうございます。
アプリコットとヘーゼルナッツ、バニラムースとホワイトチョコレート。
飴細工も素敵
この後のデセールもあるので、持ち帰りにしましたが、次の日の方がアプリコットがしっとりとなじみ、美味しいムースケーキでした。
アバンデセール
桜花のメレンゲに、チェリーのアイスクリームと桜風味のアロエゼリー。
苺のヴァリエーション ソルベ シトロンタン
フランボワーズやチェリー、苺のアイスクリーム。
レモンのソルベやメレンゲ、チュイルなどいろいろ組み合わせたパフェのようなデセール。
和歌山産薔薇のスフレ
和歌山の薔薇のスフレ。
乾燥させた花弁のコンフィと粉糖をのせて。
そのきめ細かなに膨らんだスフレが運ばれてきた時から、魅惑の薔薇の香りが…
フランボワーズのシャーベットとライチのジュレを別添えで。
薔薇の花弁をコンフィチュールにしたり、そのエキスをメレンゲに溶け込ませた風味豊かなスフレは、優雅な香り包まれながら、ふわふわっととろけるような軽い食感と共に、広がるローズの香り。
今まで色んなスフレを食べたけれど、このスフレを一番に上げたいくらい。
フリヤンディーズのワゴン
今回は、色々新作もあり、食べたいものがいっぱい。
オールとはいきませんが、いろいろ2皿で。
新作の中では、パッションフルーツとベリーの2種のギモーブにチョコレートかけしたものや、コニャックとローズの2種のゼリーを砂糖がけしたものが好きでした。
それ以外のものも、いつもよりブラッシュアップしていました。
コーヒーと共に。
素晴らしいワインとお料理を堪能した素敵な時間でした。
「L’Osier」
東京都中央区銀座7-5-5
03-3571-6050
Louis Roderer Rose 2014
最初の一杯は、ルイロデレールのロゼ 2014年。
もう桜は終わってしまいましたが、ほんのり桜色のエチケット。
アミューズブーシュ
4種のアミューズは、赤ピーマンのムース、蕎麦の実、チョリソをのせたサブレ。
ピスタチオとズッキーニのクリームにマリネしたズッキーニの皮をのせたサブレ。
帆立のムースと鱒の卵をのせたターメリックタルト。
人参のムースと紫人参の千切りをのせた生姜のサブレ。
パンは、焼きたてのカンパーニュ。
ミルクバターのパンとクルミのパン。
お料理はアラカルトで、ワインは、中本ソムリエにおまかせしました。
Graacher Himmelreich Kabinett 2017 Joh . Jos . Prum
ドイツモーゼルのリースリング。
できるだけ遅摘みにして、葡萄の特徴を最大限に発揮させるようなワイン造りをしていますが、カビネット(その中でも一番早摘み)は、フレッシュな酸ときれいな甘みに、ほんのり緑みのある苦みもあり、次の野菜のブルーテに寄りそうように。
アミューズ
ブロッコリーの冷製ブルーテに、ビーツのアイスクリームと竹炭のチュイル。
中には角切りにしたビーツやブロッコリーの茎、野菜のコンソメジュレが入っています。
なめらかでクリーミーなブロッコリーの緑みに、ビーツのアイスクリームの甘み、ビーツの食感やコンソメジュレの旨み、レモンの酸味が折り重なっていきます。
Jacques Selosse Rose
ジャック・セロスのロゼは、年間生産数は非常に少なく入手困難。
こちらは2016年デコルジュマンで、6000本。シャルドネ93%、ピノノワールの赤ワインを7%アッサンブラージュ。
杏や花梨を煮詰めたような香ばしい香りと果実味の中に、オレンジピールのような香りと苦みがアクセントになり、セロスの熟成したラタフィアを思い出すようなセロス香と厚みのあるふくよかな味わい。そして、繊細で柔らかい泡と共に優しい熟成感のある旨味が広がっていき、セロスの中でも別格な美味しさ。
北海道産毛蟹 ホワイトアスパラガスのロワイヤル カルダモンの香り
グリーンアスパラガスのアイスクリーム ”アルジャントイユ”
ホワイトアスパラガスのロワイヤルの上には、毛蟹のほぐし身をたっぷりのせ、下にはグリーンアスパラガスを刻んで。カルダモンの香るロワイヤルが毛蟹のを消すように。
毛蟹の爪は、甲殻のコンソメゼリーに包んで。グリーンアスパラガスのアイスクリームに、生のグリーンアスパラガスのスライスをのせて。
ロワールのホワイトアスパラガスには、グリーンアスパラガスのソースと花穂紫蘇を散りばめて。
この料理に ”アルジャントイユ”という名がついているのは、クロード・モネの「アルジャントイユ」の絵画をモチーフにしたのかな。(画像抜粋)
アルジャントイユは、パリの北西、セーヌ川の右岸沿いにある街です。
モネは、この街をテーマにした作品を沢山残していますが、その中の「アルジャントイユ」は、川に浮かぶ真っ赤な船が中央に書かれた印象的な作品です。
個人の勝手な憶測ですが、毛蟹の爪を包んだジュレは赤い船、ホワイトアスパラガスは、その船のマストに見立てて。毛蟹とそのロワイヤルは、岸部のこんもりとした木々。周りのグリーンアスパラとホワイトアスパラのソースは、水面に浮かぶ藻や水泡をイメージして。
そんな風に勝手に解釈しました。
キャビア・オシェトラと明石産真鯛のタルタル
なめらかなアリコ・ココのクリームを詰めたスナップエンドウ 海藻バターのダンテル
明石産の真鯛のタルタルを大根のマリネで巻き、ベルギーのオシェトラキャビアキャビアをたっぷりのせて。下には、アリコ・ココ(白いんげん豆)のクリーム。
スナップエンドウにもアリコ・ココのクリームとキャビアをのせて。
サラダ菜とアサリのスープのクリーム。
海藻バターを塗って焼いた薄切りのクロスティーニを添えて。
真鯛は、2週間熟成したそうです。
その適度に脱水した鯛をライム果汁で和えてタルタルに。
キャビアの塩気と鯛の旨味、白いんげん豆のほっこりとした甘みが合わさり、ねっとりとした食感。
海藻バターのトーストにのせて食べると、また美味しいです。
Batard Montrachet Grand Cru 2012 Jean Marc Boillot
ジャン・マルク・ボワイヨのバタール・モンラッシュ。
黄金色に輝き、バターやトースト香の共に深みと余韻のある奥深い果実味が広がります。
クルスタッセのジュをラケしたオマール・ブルー
ラビオル ”ゼブラ” プティポワと生ハムのフリカッセ ミントの香り コラリーヌソース
オマール海老などの甲殻類のジュをラケ(日本語で言うと照り焼きのような感じ)したオマール・ブルーは、しっかりと弾力のある歯ごたえに。爪の部分は、昨年の同じ時期は柔らかく溶けるように蒸した火入れでしたが、今回は、短い繊維を感じるようにしっかりと火入れしてあります。
(昨年は、ヴァンジョーヌ香るゆるめのオマルコンソメソースでしたが、今回は、濃厚なコラリーヌソースなので、しっかりとした火入れの方がより素材が負けないのです)
プティポワは、カリカリに焼いた生ハムとフリカッセにし、生のアスパラガスとカラスノエンドウをのせて。
そして、この濃厚なコラリーヌソースが、バタール・モンラッシェの香りと甘みをより引き出すように、素晴らしいマリアージュです。
イカスミとほうれん草のゼブラ柄のラビオリには、少しレアな火入れでタルタルのように。ソースと和え、ミントの香りを利かせて。
コラリーヌソースも美味しくて、おかわりしながら、パンにつけて。
海苔巻きに見立てたハタ
温かな貝類の取り合わせと野菜のクロカン プティポワのブイヨン
長崎のハタは、トマトやセルフィーユ、エストラゴンなどを混ぜたショロンソース的なムースリーヌを挟み、ほうれん草で巻いて。海苔巻きという表記が面白いですね。
下には、絹さや、セロリ、人参のジュリエンヌ。
サイドには、赤貝、ミル貝、ホッキ貝のソテーとプティポワ。
そこに、プティポワとアサリなどの貝出汁のエマルジョンをたっぷりかけます。
昨年は平皿でしたが、今回はスープ皿で、エマルジョンに浸しながら、貝類の旨みとプティポワの青みと甘み、そして、貝類や豆の食感を混ぜ合わせながらスープのように味わう、より一体感のある仕立てでした。
スープは何度か注ぎ入れてくださいましたが、まだ残っていたので、最後にカプチーノのようにカップに注いで、その美味しさを余すことなく堪能しました。
ロオジェのソースは、飲み物だわ(笑)
Echezeaux 2009 Romanee Conti
まさかの嬉しいDRC。ロマネ・コンティのエシェゾーの2009年。
昨年の同じ時期には、グラン・エシェゾーの2012年を飲ませてもらい、とても感動しましたが、そのグラン・エシェゾーが姉ならば、エシェゾーは少しばかり茶目っ気がある妹的な存在だと、中本ソムリエはいいます。
飲んでみると年は異なりますが、その時のグラン・エシェゾーは、ベリーや黒果実が凝縮され、時間の経過と共に複雑な香りと味わいの強さが増した、最初は大人しくしているけれど、ちょっとしたたかに微笑む笑顔のような計算高いエレガントさ。飲んでから、香りを確認するようにもう一口飲んでみたいという、その魅力に酔いしれてしまう感じ。
エシェゾーは、姉さんよりも数年古いものですが、品がありながら、後からベリーなど赤果実が若々しく跳ねるような香りと果実味で、その親しみに安心できるというか。
思い出すとエシェゾーの2013年もここで飲ませてもらいました。その時は、溢れんばかりのプラムやチェリー、ピーチやオレンジの皮のニュアンスで、もっと溌剌とした印象でしたが、タイムスリップして少しこなれたエレガント感。ね、やっぱり私って大人になっても美味しいでしょ♪とチャーミングに語りかけてくるようなストレートで優しい果実味。
大袈裟ですが、そのくらい語りかけてくるものがあります。
対馬地鶏のやわらかな胸肉 もも肉とフォアグラのバロティーヌ
グリーンアスパラガスとヴァンジョーヌ香るモリーユ茸 ジュ”マルブレ”
長崎の対馬地鶏の胸肉は、前回しっとりでしたが、今回は、柔らかくも表面の歯応えがあるようにさっくりと火入れして。フォアグラを巻いたもも肉のバロティーヌ。
フォン・ド・ボライユとグリーンアスパラガスのソースをマーブルに。
グリーンアスパラガスには、半分ホワイトソースのシートを巻いて。
ヴァンジョーヌ香るソースでソテーしたモリーユ茸とプティポワなど。
フランス産ピジョンロワイヤルのロティ もも肉のバルバジュアン
スナップエンドウに詰めた春野菜 タイム入りのジュ
南仏の仔鳩は、低温でじっくり焼きながら、皮もしっとりと。
下には、ちりめんキャベツとトランペット茸を細かく刻んで蒸し、黒胡椒を利かせて。
もも肉のコンフィは、バルバジュアンというモナコの郷土料理的に、小麦粉の皮で包んで揚げ餃子風に。タイムの香る仔鳩のジュ。
しっとりとなめらかなさっくり感のある仔鳩のささみ。
スナップエンドウには、その豆や蕪や人参などを丸くくり抜いて。
バルバジュアンという揚げ餃子的な衣の中には、もも肉や内臓などを柔らかく煮込んだコンフィが入っていました。これも美味し。
エシェゾーは、その魅力を発揮しながら、でも、しっとりとそれぞれの料理と寄り添うように。
フロマージュワゴン。
Chateau Cheval Blanc 2002
フロマージュには、サンテミリオンで大好きなシュヴァル・ブランの2002年。
クランベリーやブラックチェリー、ココアやミントなどの複雑味とタンニンの渋み。
フロマージュに合わせるには贅沢ですが、嬉しいです。
フロマージュ
サントモール、コンテ36ヵ月、シャビシュー・デュ・ポワトー、ブリアサバラン、ラングル、エポワスなど。
アバンデセールの前に小菓子を。
そして、お誕生日の特別なケーキで祝ってくださりありがとうございます。
アプリコットとヘーゼルナッツ、バニラムースとホワイトチョコレート。
飴細工も素敵
この後のデセールもあるので、持ち帰りにしましたが、次の日の方がアプリコットがしっとりとなじみ、美味しいムースケーキでした。
アバンデセール
桜花のメレンゲに、チェリーのアイスクリームと桜風味のアロエゼリー。
苺のヴァリエーション ソルベ シトロンタン
フランボワーズやチェリー、苺のアイスクリーム。
レモンのソルベやメレンゲ、チュイルなどいろいろ組み合わせたパフェのようなデセール。
和歌山産薔薇のスフレ
和歌山の薔薇のスフレ。
乾燥させた花弁のコンフィと粉糖をのせて。
そのきめ細かなに膨らんだスフレが運ばれてきた時から、魅惑の薔薇の香りが…
フランボワーズのシャーベットとライチのジュレを別添えで。
薔薇の花弁をコンフィチュールにしたり、そのエキスをメレンゲに溶け込ませた風味豊かなスフレは、優雅な香り包まれながら、ふわふわっととろけるような軽い食感と共に、広がるローズの香り。
今まで色んなスフレを食べたけれど、このスフレを一番に上げたいくらい。
フリヤンディーズのワゴン
今回は、色々新作もあり、食べたいものがいっぱい。
オールとはいきませんが、いろいろ2皿で。
新作の中では、パッションフルーツとベリーの2種のギモーブにチョコレートかけしたものや、コニャックとローズの2種のゼリーを砂糖がけしたものが好きでした。
それ以外のものも、いつもよりブラッシュアップしていました。
コーヒーと共に。
素晴らしいワインとお料理を堪能した素敵な時間でした。
「L’Osier」
東京都中央区銀座7-5-5
03-3571-6050
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