フレンチ
March 07, 2024
メゾン・ラフィット@福岡
「メゾン・ラフィット」に行きました。
Michel Genet MG BB Spirit
まずは、シャンパンからスタート。
シャルドネ100%。
宮崎キャビア 馬肉
宮崎キャビアと熊本千興ファームの馬肉のタルタル。
金柑とひまわりの新芽。松の実とむかご。
フロマージュブランとデュカ。バジルソース。
蛸 パプリカ
天草のたこに、温泉パプリカとそのサバイヨンソースやチップ。
レッドツリーケールのマリネ。
柔らかく仕上げた蛸に、パプリカの旨味を重ねて。
Bourgogne Pinot Blanc 2017 Domaine Henri Gouges
ニュイサンジョルジュで評価の高いアンリ・グージュの珍しいピノ・ブラン。
樽香とほんのりバタリーなコクがありながら、ミネラル感とドライな後味。
穴子のフリット
穴子は、蕗の董の粉をまぶしてフリットし、穴子の骨からとったブール・ブランソース。
わさび菜やからし菜、ミツル醤油の醤油パウダーを添えて。
軽やかに香ばしい穴子のフリットに、そのブールブランソースの旨味。
朝倉のオリーブオイル、糸島の海藻塩、自家製ホイップバター。
ローズマリー風味のフォカッチャ。
MT Vin L.03 Couleuer Aurore Marc Tempe
アルザスのマルク・テンペによる新しいプロジェクトのオレンジワイン。
ゲベルツトラミネール50%、リースリング30%、シルヴァネール20%。
アプリコットや枇杷などのほのかに甘みのある果実味と酸味に、タンニンが溶け込んでいます。
蛤 菊芋
加布里の蛤と、菊芋のピュレに、菊芋のチップス。
うずらの温泉卵、ピスタチオ、カレンドゥラ、ブラックココアのパウダー。
蛤と菊芋の組み合わせが面白いです。
Sancerre Les Charmes 2022 Domaine Andre Vatan
ロワールのソーヴィニオンブラン100%。
レモンやグレープフルーツなどの柑橘の香りと清涼感ある酸とミネラル感。
あおりいか ケール
五島のあおりいかに、焼いた菜の花とケール。
その下には、丸くくり抜いた胡瓜やえんどう豆、
茗荷、八朔などを散りばめ、白蕪のピュレと共に。
Bourgogne Hautes-cotes de Nuits Rouge Le Prieure 2021 Aurelien Verdet
ピノノワール100%。
淡いガーネット色に、フランボワーズやザクロの果実味とほんのりスモーキーなニュアンス。
綺麗な酸味が溶けこんだ丸みのある余韻。
穴熊のフラン
糸島のジビエ研究所の穴熊のフランに、しじみと朝倉の古処鶏のコンソメスープをかけて。
山椒風味の泡。
穴熊の野趣も優しく仕上げたなめらかなフランに、鶏としじみの旨味が合わさります。
Vouvray Le Mont 2019 Domaine Huet
シュナンブラン100%。
完熟した葡萄のみを野生酵母のみでマロラティック発酵し、ほんのり甘口のミネラル感にも富んだドゥミセック。
太刀魚
国東半島の太刀魚は、月日貝と甘鯛のすり身、ほうれん草を重ねて。
その上に、赤海老の甲殻香る泡をかけて。
肉厚な太刀魚の食感をまろやかな泡のソースと共に。
日向夏のソルベ
キャンディー型の日向夏のソルベを口直しに。
Nuits-Saint-Georges 2019 Domaine Faiveley
ピノノワール100%。
熟したラズベリーやカシス、ダークチェリーなどの香りと果実味。
ワインが急騰する中、今回は全てフランスのワインでペアリングしてくださいました。
クイーンビーフ
大分豊の香の経産牛をさらに7か月肥育したクイーンビーフ。
糸島の田んぼで作っているお家のもち米と黒米のリゾットとシャンピニオンデュクセル。
自然薯のフリット、赤いチコリやタルティーボをのせて。
経産牛の赤身の濃厚かつ深みのある味わいを。
どの料理も多種多彩な素材を使いながら、綺麗にまとめた味わいが工藤さんの料理の魅力です。
そして、今回は、特別にちゃんぽんを作ってくださいました。
以前私が、工藤さんのスープが美味しいので、2番出汁的なスープに余った具材や野菜などで作るまかない的なちゃんぽんが食べたいなと言ってたのを覚えてくれてたみたい。
特製ちゃんぽん
普段使う魚介などのあらからとった出汁を日々煮詰めて、濃厚なフュメ・ド・ポワソンを作り、海老、蛸、いかなどと、すり身揚げも入っていたかな。
キャベツや人参、白菜、菜の花、ほうれん草、スナップエンドウなどの野菜と筍やしめじなどをさっと炒めて。
トマトの酸味と色合いも加えた特製ちゃんぽんが出来上がりました。
麺はちゃんぽん麺よりは、卵感がある平打ちの太麺を茹でて。
しこっとつるっとした食感。
そして、いろんな具材が合わさったスープの美味いこと!
しかも、どんぶりに入れてたっぷり出してくださったのが嬉しいです。
味変で、仙台のクロモリさんの辣油。
少しかけるとその辛みがアクセント。
ちゃんぽんは、本場長崎でも長崎と佐世保では味と仕立てが異なるし、近県の佐賀や福岡でもさらに味や仕立てが異なります。
こちらのちゃんぽんは、お店で使う最上の食材を合わせる事で、その深い旨味が滋味深く、フレンチベースのスープが合わさった極上のちゃんぽんでした。
わがまま聞いてくださってありがとうございます。他の方には出ない特別料理ですが、また作ってほしいな♡
デザートカクテル
すりつぶした苺とクランベリーにミントを加えたシャンパンカクテル。
苺 バシュラン
あまおう苺のコンポートと黒糖のメレンゲ、アイスクリームのバシュラン。
砕いたピスタチオなどナッツの風味も。
小菓子
蓬のフィナンシェは、前回うぐいす豆の甘納豆を入れていましたが、今回は、うさぎやの餡子をはさんで。柿のパートドフリュイ。
ハーブティ
マロウ、温州みかんのドライ、ローズマリーの花、ミント、チェリーセージなどのハーブティですっきりと。
「メゾン・ラフィット」
福岡県那珂川市西畑941
092-953-2161
Michel Genet MG BB Spirit
まずは、シャンパンからスタート。
シャルドネ100%。
宮崎キャビア 馬肉
宮崎キャビアと熊本千興ファームの馬肉のタルタル。
金柑とひまわりの新芽。松の実とむかご。
フロマージュブランとデュカ。バジルソース。
蛸 パプリカ
天草のたこに、温泉パプリカとそのサバイヨンソースやチップ。
レッドツリーケールのマリネ。
柔らかく仕上げた蛸に、パプリカの旨味を重ねて。
Bourgogne Pinot Blanc 2017 Domaine Henri Gouges
ニュイサンジョルジュで評価の高いアンリ・グージュの珍しいピノ・ブラン。
樽香とほんのりバタリーなコクがありながら、ミネラル感とドライな後味。
穴子のフリット
穴子は、蕗の董の粉をまぶしてフリットし、穴子の骨からとったブール・ブランソース。
わさび菜やからし菜、ミツル醤油の醤油パウダーを添えて。
軽やかに香ばしい穴子のフリットに、そのブールブランソースの旨味。
朝倉のオリーブオイル、糸島の海藻塩、自家製ホイップバター。
ローズマリー風味のフォカッチャ。
MT Vin L.03 Couleuer Aurore Marc Tempe
アルザスのマルク・テンペによる新しいプロジェクトのオレンジワイン。
ゲベルツトラミネール50%、リースリング30%、シルヴァネール20%。
アプリコットや枇杷などのほのかに甘みのある果実味と酸味に、タンニンが溶け込んでいます。
蛤 菊芋
加布里の蛤と、菊芋のピュレに、菊芋のチップス。
うずらの温泉卵、ピスタチオ、カレンドゥラ、ブラックココアのパウダー。
蛤と菊芋の組み合わせが面白いです。
Sancerre Les Charmes 2022 Domaine Andre Vatan
ロワールのソーヴィニオンブラン100%。
レモンやグレープフルーツなどの柑橘の香りと清涼感ある酸とミネラル感。
あおりいか ケール
五島のあおりいかに、焼いた菜の花とケール。
その下には、丸くくり抜いた胡瓜やえんどう豆、
茗荷、八朔などを散りばめ、白蕪のピュレと共に。
Bourgogne Hautes-cotes de Nuits Rouge Le Prieure 2021 Aurelien Verdet
ピノノワール100%。
淡いガーネット色に、フランボワーズやザクロの果実味とほんのりスモーキーなニュアンス。
綺麗な酸味が溶けこんだ丸みのある余韻。
穴熊のフラン
糸島のジビエ研究所の穴熊のフランに、しじみと朝倉の古処鶏のコンソメスープをかけて。
山椒風味の泡。
穴熊の野趣も優しく仕上げたなめらかなフランに、鶏としじみの旨味が合わさります。
Vouvray Le Mont 2019 Domaine Huet
シュナンブラン100%。
完熟した葡萄のみを野生酵母のみでマロラティック発酵し、ほんのり甘口のミネラル感にも富んだドゥミセック。
太刀魚
国東半島の太刀魚は、月日貝と甘鯛のすり身、ほうれん草を重ねて。
その上に、赤海老の甲殻香る泡をかけて。
肉厚な太刀魚の食感をまろやかな泡のソースと共に。
日向夏のソルベ
キャンディー型の日向夏のソルベを口直しに。
Nuits-Saint-Georges 2019 Domaine Faiveley
ピノノワール100%。
熟したラズベリーやカシス、ダークチェリーなどの香りと果実味。
ワインが急騰する中、今回は全てフランスのワインでペアリングしてくださいました。
クイーンビーフ
大分豊の香の経産牛をさらに7か月肥育したクイーンビーフ。
糸島の田んぼで作っているお家のもち米と黒米のリゾットとシャンピニオンデュクセル。
自然薯のフリット、赤いチコリやタルティーボをのせて。
経産牛の赤身の濃厚かつ深みのある味わいを。
どの料理も多種多彩な素材を使いながら、綺麗にまとめた味わいが工藤さんの料理の魅力です。
そして、今回は、特別にちゃんぽんを作ってくださいました。
以前私が、工藤さんのスープが美味しいので、2番出汁的なスープに余った具材や野菜などで作るまかない的なちゃんぽんが食べたいなと言ってたのを覚えてくれてたみたい。
特製ちゃんぽん
普段使う魚介などのあらからとった出汁を日々煮詰めて、濃厚なフュメ・ド・ポワソンを作り、海老、蛸、いかなどと、すり身揚げも入っていたかな。
キャベツや人参、白菜、菜の花、ほうれん草、スナップエンドウなどの野菜と筍やしめじなどをさっと炒めて。
トマトの酸味と色合いも加えた特製ちゃんぽんが出来上がりました。
麺はちゃんぽん麺よりは、卵感がある平打ちの太麺を茹でて。
しこっとつるっとした食感。
そして、いろんな具材が合わさったスープの美味いこと!
しかも、どんぶりに入れてたっぷり出してくださったのが嬉しいです。
味変で、仙台のクロモリさんの辣油。
少しかけるとその辛みがアクセント。
ちゃんぽんは、本場長崎でも長崎と佐世保では味と仕立てが異なるし、近県の佐賀や福岡でもさらに味や仕立てが異なります。
こちらのちゃんぽんは、お店で使う最上の食材を合わせる事で、その深い旨味が滋味深く、フレンチベースのスープが合わさった極上のちゃんぽんでした。
わがまま聞いてくださってありがとうございます。他の方には出ない特別料理ですが、また作ってほしいな♡
デザートカクテル
すりつぶした苺とクランベリーにミントを加えたシャンパンカクテル。
苺 バシュラン
あまおう苺のコンポートと黒糖のメレンゲ、アイスクリームのバシュラン。
砕いたピスタチオなどナッツの風味も。
小菓子
蓬のフィナンシェは、前回うぐいす豆の甘納豆を入れていましたが、今回は、うさぎやの餡子をはさんで。柿のパートドフリュイ。
ハーブティ
マロウ、温州みかんのドライ、ローズマリーの花、ミント、チェリーセージなどのハーブティですっきりと。
「メゾン・ラフィット」
福岡県那珂川市西畑941
092-953-2161
ranmarun at 12:00|Permalink│Comments(0)│
February 27, 2024
レグリエ@恵比寿
「レグリエ」に行きました。
シェフの林裕樹さんは、慶応義塾大学大学院理工学部(数理科学専修)修了後、一度は一般企業に就職するが、学生時代から興味があった料理の道を諦めきれずに退職し、中華料理店で修行を始める。
腕を磨く中、銀座「ル・マノアール・ダスティン」の五十嵐シェフの料理に感動したことを機に、フランス料理人を目指すようになり、そのもとで、約9年間修業したそうです。
2018年7月に、「セリエ」のシェフに就任し、2021年10月に、同地にて継承する形で独立し、「レグリエ」をオープン。
ブータンノワール
最初のアミューズブーシュは、定番のブータンノワール。
五十嵐シェフから直伝のブータンノワールとりんごのジャムを、シュー生地にはさんで軽やかな一口。
スープドポワソン
魚介の濃厚な旨味のスープドポワソンに、パンを浸し、ルイユソースをのせて。
寒い日だったので、温まる一杯が嬉しいです。
Clos des Monsnieres Beaune 2009 Chateau de la Velle
バターやヘーゼルナッツ、蜂蜜の香りに、ハーブやミネラルのすっきり感。
ほのかな甘みがゆっくり追いかけてきます。
人参のムースとコンソメのジュレ ウニ添え
人参のムースに、雲丹とコンソメジュレをのせて。
こちらも五十嵐シェフのスペシャリテを忠実に作っていますね。
自家製パンなのかな?聞き忘れましたが、香り良く美味しいパンでした。
東由利産鴨の生ハム フォアグラ イチジク
マダムの実家が秋田だそうで、秋田の食材にこだわっているそうです。
秋田東由利の鴨の生ハムは、しっとりと柔らかで脂の甘みも感じます。胡瓜のピクルスの薄切りをくるりと丸めて。フォアグラのムースもなめらか。本来ならば、ここにイチジクの温かいコンフィも添えられますが、アレルギーなので抜いてもらいました。
Pavillon Rouge du Chateau Margaux 1998
シャトー・マルゴーのセカンドラベル。
カベルネソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフラン、プティヴェルド。
1997年から、シャトーマルゴーでは、カベルネソーヴィニヨンの比率を高める方向にシフトしたため、最高品質のメルローがセカンドラベルにも使われるようになったそうです。
1998年は、最初はまだ硬く、エレガントな香りの中にも凝縮した力強さがあり、フローラルさとロースト香が徐々に溶け込み合わさりながら、太いタンニンがクラシックな余韻を引き出します。
鰻のファルシー ソースキュリー サキホコレ
鰻は軽く小麦粉をつけて皮目をカリっと焼いてあります。
中には、ほうれん草で包んだバターライス。そのお米は、秋田のサキホコレという、2022年にデビューした新品種米だそうです。カレー風味のソースキュリーと焼いた蕪を添えて。
こちらも五十嵐シェフの料理を思い出します。
佐世保キハタのヴァプール とんぶりとベルモットのクレーム
佐世保のキハタは、白ワインで蒸し焼きにして、秋田のとんぶりとヴェルモットの香るクリームソース。パリパリに揚げたケールを添えて。
秋田由利牛のロティ
秋田由利牛は、出荷6か月前から飼料用米を1日1埒べさせて飼育する黒毛和牛。
引き締まった赤身肉ときめ細かなサシで、味わいもさっぱりしています。
添えてあるホワイトアスパラは、水煮したものを再度味付けしているのかな。
醤油を感じるような、和の煮物っぽい食感と味わいでした。
土田牧場のジャージ牛乳 バニラ イチゴ
秋田にほか市の土田牧場のジャージ牛乳のアイスクリーム。
スライスした苺には、その牛乳で作ったバニラ風味の練乳をかけて、苺のソースと共に。
ローズマリーやミントなどのハーブティ。
店名のレグリエ(REGULIER )は、きれいに整っている「正則」に由来し、またゆかりのある数学において微分可能なことも意味するそうで、料理や空間など、先人が築いてきたものを大切にし、全く新しく生まれ変わらせるのでなく、よりよく変化させていきたいという想いを込めたそうです。
私も若い頃に五十嵐シェフの料理に感銘を受けてから通っているので、料理の細かなデティールで、理系の林シェフがどれだけ忠実に表現しているのかがわかります。そして、マダムの地元である秋田出身の食材を積極的に使い、(たまに中華の調味料なども使うそうですが)アレンジしながらもきっちり計算され構築された綺麗なお料理でした。
夏は、鮎の料理もいくつか作るそうなので、また機会あれば行ってみたいです。
「レグリエ REGULIER」
東京都渋谷区広尾1-4-10 鴻貴ビル1F
03-6450-4455
続きを読む
シェフの林裕樹さんは、慶応義塾大学大学院理工学部(数理科学専修)修了後、一度は一般企業に就職するが、学生時代から興味があった料理の道を諦めきれずに退職し、中華料理店で修行を始める。
腕を磨く中、銀座「ル・マノアール・ダスティン」の五十嵐シェフの料理に感動したことを機に、フランス料理人を目指すようになり、そのもとで、約9年間修業したそうです。
2018年7月に、「セリエ」のシェフに就任し、2021年10月に、同地にて継承する形で独立し、「レグリエ」をオープン。
ブータンノワール
最初のアミューズブーシュは、定番のブータンノワール。
五十嵐シェフから直伝のブータンノワールとりんごのジャムを、シュー生地にはさんで軽やかな一口。
スープドポワソン
魚介の濃厚な旨味のスープドポワソンに、パンを浸し、ルイユソースをのせて。
寒い日だったので、温まる一杯が嬉しいです。
Clos des Monsnieres Beaune 2009 Chateau de la Velle
バターやヘーゼルナッツ、蜂蜜の香りに、ハーブやミネラルのすっきり感。
ほのかな甘みがゆっくり追いかけてきます。
人参のムースとコンソメのジュレ ウニ添え
人参のムースに、雲丹とコンソメジュレをのせて。
こちらも五十嵐シェフのスペシャリテを忠実に作っていますね。
自家製パンなのかな?聞き忘れましたが、香り良く美味しいパンでした。
東由利産鴨の生ハム フォアグラ イチジク
マダムの実家が秋田だそうで、秋田の食材にこだわっているそうです。
秋田東由利の鴨の生ハムは、しっとりと柔らかで脂の甘みも感じます。胡瓜のピクルスの薄切りをくるりと丸めて。フォアグラのムースもなめらか。本来ならば、ここにイチジクの温かいコンフィも添えられますが、アレルギーなので抜いてもらいました。
Pavillon Rouge du Chateau Margaux 1998
シャトー・マルゴーのセカンドラベル。
カベルネソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフラン、プティヴェルド。
1997年から、シャトーマルゴーでは、カベルネソーヴィニヨンの比率を高める方向にシフトしたため、最高品質のメルローがセカンドラベルにも使われるようになったそうです。
1998年は、最初はまだ硬く、エレガントな香りの中にも凝縮した力強さがあり、フローラルさとロースト香が徐々に溶け込み合わさりながら、太いタンニンがクラシックな余韻を引き出します。
鰻のファルシー ソースキュリー サキホコレ
鰻は軽く小麦粉をつけて皮目をカリっと焼いてあります。
中には、ほうれん草で包んだバターライス。そのお米は、秋田のサキホコレという、2022年にデビューした新品種米だそうです。カレー風味のソースキュリーと焼いた蕪を添えて。
こちらも五十嵐シェフの料理を思い出します。
佐世保キハタのヴァプール とんぶりとベルモットのクレーム
佐世保のキハタは、白ワインで蒸し焼きにして、秋田のとんぶりとヴェルモットの香るクリームソース。パリパリに揚げたケールを添えて。
秋田由利牛のロティ
秋田由利牛は、出荷6か月前から飼料用米を1日1埒べさせて飼育する黒毛和牛。
引き締まった赤身肉ときめ細かなサシで、味わいもさっぱりしています。
添えてあるホワイトアスパラは、水煮したものを再度味付けしているのかな。
醤油を感じるような、和の煮物っぽい食感と味わいでした。
土田牧場のジャージ牛乳 バニラ イチゴ
秋田にほか市の土田牧場のジャージ牛乳のアイスクリーム。
スライスした苺には、その牛乳で作ったバニラ風味の練乳をかけて、苺のソースと共に。
ローズマリーやミントなどのハーブティ。
店名のレグリエ(REGULIER )は、きれいに整っている「正則」に由来し、またゆかりのある数学において微分可能なことも意味するそうで、料理や空間など、先人が築いてきたものを大切にし、全く新しく生まれ変わらせるのでなく、よりよく変化させていきたいという想いを込めたそうです。
私も若い頃に五十嵐シェフの料理に感銘を受けてから通っているので、料理の細かなデティールで、理系の林シェフがどれだけ忠実に表現しているのかがわかります。そして、マダムの地元である秋田出身の食材を積極的に使い、(たまに中華の調味料なども使うそうですが)アレンジしながらもきっちり計算され構築された綺麗なお料理でした。
夏は、鮎の料理もいくつか作るそうなので、また機会あれば行ってみたいです。
「レグリエ REGULIER」
東京都渋谷区広尾1-4-10 鴻貴ビル1F
03-6450-4455
続きを読む
ranmarun at 18:00|Permalink│Comments(0)│
February 11, 2024
啓蟄@渋谷
「啓蟄」に行きました。
Dons Cuvee Briut 2018 Skaersogaard
デンマーク、ユトランド半島のスパークリングワインは珍しいです。
葡萄はソラリス、オリオン、カベルネコルティス、ザラスペリル。
柑橘やヘーゼルナッツ、蜂蜜の香りとミネラル感でシャンパーニュに負けない美味しさ。
ミモレット 鰊
ミモレットを練りこんだポンテケージョのような生地のフリットに、鰊の燻製ムース。
そのムースには、鰊の白子も入っているそうで、初めて食べました。
帆立 赤大根
鮮やかな赤大根を纏った中には、帆立をビーツのピクルスとマリネして、
粒マスタードとブラッドオレンジを和えたものが入っています。
フロマージュブランとパセリオイルを敷いて。
お花のような彩りも綺麗で、すっきりした酸味やミルキーさが、帆立の甘みを引き立ててくれます。
Trabener Gaispfad Riesling Kabinett Trocken 2021 Weiser -Kunstler
ドイツモーゼルのリースリング。
最初に香りは、ほんのり薔薇の香りがありながら、レモンやライムなどのきりっとした酸がしっかりあります。料理と合わせると、その酸やミネラル感が甘く変化していきます。
春菊 ズワイガニ キウイ
下から、春菊の蒸しパン、春菊のフラン、春菊のペーストを和えた蟹のサラダが層のように重なり、
未熟のキウイフルーツと、春菊の葉をのせて。
形状や温度は異なりますが、以前、グルヌイエールに行った時に食べたほうれん草と蟹のガトー仕立ての料理を思い出しました。その時も感動したのを覚えています。
春菊の苦みや青みなどのそれぞれ異なる食感と、キウイフルーツの酸味などが合わさっていくと、
その中から、蟹の旨みがじんわりと出てくる、奥深い味わいの料理でした。
この味わいの組み立て方や感性度が素晴らしいです。
rysak 2021 Jaroslav Osicka
チェコの南モラヴィア州のロゼワイン。ピノノワール50%、ピノグリ50%。
黒ぶどうと白ぶどうを混ぜて作られるワインを古い言葉でRysak(リシャック)というそうです。
濃いピンク色に、チェリーや梅のような香りと甘酸っぱい果実味。
カリフラワー
カリフラワーは、シュー生地に包んで焼いてあります。
カリフラワーとマスタードのピュレ(左)、トマトとコリアンダーのソース(右)。
シュー生地の中に、大きなカリフラワーが熱々でほっこりと入っていて、そのソースと共に。
淡泊なカリフラワーには、ロゼワインをあわせると味の深みを増してくれます。
陸奥八仙 貴醸酒プレミアム 2023 ブランデー樽仕上げ 八戸酒造
出来上がった貴醸酒をブランデー樽で寝かせることで、味と香りに深みとまろやかさを加えたすっきりとした甘さの貴醸酒。
栗 フォアグラ 白米
材料だけ見て、リゾットのようなものを想像していましたが、違った形で出てきたので驚きました。
フォアグラと栗のピュレをお餅で包んで焼き、白米のクリームソースと栗のパウダーをかけて。
求肥のようにふわふわとのびる柔かな餅の食感の中から、フォアグラがとろり溶けてきて、栗の甘みが追いかけてくる今まで食べたことのない面白い料理でした。
Naoussa 2020 Dalamara
ギリシャの赤ワイン。
1840年から5世代にも続くワイナリーで、葡萄はマケドニア地方の主要赤品種であるクシノマグロ。
ガーネット色で、ブラックチェリーやプラムの果実味。
黒大根 珈琲
黒大根は、コーヒー豆とバターでコンフィして。
菊芋、ごぼう、蓮根、さつま芋などをミキサーにかけてから煮詰めバターを加えたピュレを敷いて。
コーヒーの香ばしい香りに、黒大根のシャキシャキた食感が重なり、根菜のピュレがまろやかにまとめてくれます。
Cuvee 09 2021 Gogita Makaridze
ジョージアの赤白混醸ワインで、葡萄は、ツィツカ、オツハヌリ・サペレ。
2022年産から赤白混ぜた時は、ブドウを表ラベルに併記してはならないと定められたそうで、このワインが最初に瓶詰めされた年を名前にしたそうです。
濃厚な味わいながらも、ドライな後味と口あたりの良さ。
白菜 駝鳥のアキレス腱
白菜は、茹でてから重ねて型に詰めて、プレスし、小麦粉をうって、フライパンでこんがり焼いたもの。上には、ダチョウのアキレス腱をのせて。ハーブとマスタードのソース。
ダチョウのアキレス腱は、初めて食べますが、茨城で飼育しているものだそうです。
むちっとゼラチン質の食感。
芯や葉などを何層にも重ねた白菜もとろんと柔らかです。
Sauvignon Blanc 2016 Neumayer
オーストリアのソーヴィニオンブラン。
グレープフルーツなどの柑橘の香りと果実味。
鱈 百合根 バニラ
タラは、強火で焼いて、百合根とアンチョビ、バニラ風味のソース。
百合根とヨーグルト、ディルとセルフィーユを添えて。
Felsen 供2021 Chiristian Tschida
オーストリアのシラー。
チダ家は、数世代に渡り葡萄を栽培し、かなり強い味わいの赤ワインを作ってきましたが、グラフィックデザイナーだった息子のクリスティアンが継いでから、全てをクリスティアン・チダ流儀に造り変えたそうです。
牡丹や芍薬などの大きな花の香りとエレガントなタンニンで、軽やかなシラーの味わい。
眠り猪
眠り猪とは、糸島ジビエ研究所で、捕獲した猪を昏睡状態で生かし、ダメージが回復してから締めた猪だそうです。
その肩ロースを炭火の香りをつけて。ミニ菊芋と人参のフリット。
人参のピュレ、赤ワインとフォンドヴォーのソース。
丁寧に処理を行ったイノシシは、ジビエ特有のワイルドな臭みやクセも無く、
きめ細かな肉質の赤身のさっぱりとした旨味があるお肉でした。
Bianco Sivi 2019 Dario Princic
イタリアのダリオ・プリンチッチのピノグリージョ。
シヴィとはスロベニア語で灰色という意味。
ロゼよりも濃い色合いで、甘い香りはありますが、最初はドライな旨みと酸。
そして、芳醇なミネラル感と甘みへと変化します。
鹿心臓 ビーツ
鹿の心臓は、レモンキャラメルを塗ってグリエ。
ビーツは、スパイスとマリネして燻製にし3日間置き、スライスしたもの。
鹿のタンは以前別の店で食べたことがありますが、ハツは初めてです。
スパイスなどでクセを綺麗に消しながら、さくっとした食感でした。
低カロリー、高たんぱくで、ググるとペットフードなどで食べられているようですね。
Where Gods Descend Wicked Way Mead
アカシア、栗、栃の花など、長野北アルプスの高地で採れた百花蜜をアルザスの白ワインの酵母で醸造したもの。以前も違う酵母や樽を使ったものを頂きましたが、それぞれ個性的でありながら、ピュアな蜂蜜の香りと酵母のニュアンスを大事にしています。
蘇 紅玉
蘇は、乳をゆっくり煮詰めて作る、奈良から伝わる古代の乳製品です。
その牛乳をイメージして、まわりは、白いメレンゲの四面体に包んでありました。
中には、奈良で作っている蘇と紅玉りんごのスライスを薄切りにして、生姜風味の蜂蜜を接着剤的に交互に重ねてあります。
茶色い部分が蘇で、白い部分が紅玉りんごです。
古代のチーズと表現されることがありますが、発酵はしていないので、乳成分を固めた甘い菓子や酒のアテ、薬などとしても食べられていた高級品だったそうです。
蘇は、草喰なかひがしでも小菓子的に頂いたことがありますが、こちらはもっと本格的な濃厚な感じで、煮詰めた練乳のような甘みと歯応えがあります。
それを、林檎やメレンゲと合わせ、軽く仕上げてありました。
日本のミードと合わせるのも、いいですね。
Riesling Beernauslese 2017 Mantrerhof
オーストリアのリースリングの甘口ワイン。
金柑 白ビール
蜂蜜と白ビールをしみ込ませたスポンジに、白ビールのエスプーマ。
その間には、宇和島の2種類の金柑のコンポートを重ね、その甘みと酸味の強弱をつけて。
炭化させたパウターをかけて、ティラミスのように仕立てながら、金柑の香りと食感や白ビールのクレマが立体感のある味わいに広がります。
Fondaudege Pure Molt
フランスのウイスキーだそうです。
詳細はわからないけれど、お土産で頂いたそう。
グラスで飲むと、ウイスキーよりは樽香がまろやかで、熟成したマールのような味わい。
しかも、専用の水パイプのような特殊なグラスで飲むそうで、その吸い口で吸いながら、香りを楽しむのが面白いです。高アルコール度のお酒をストローのように吸うと、その強さを感じますが、飲み方としては、舌で味わってから少し戻してその揮発した香りを鼻で楽しむ感じ。こんな変わった飲み方もあるんですね。
中国茶などでは、どんな香りとアタックになるのかなと気になったり。でも、そもそも耐熱ではないか。
蕎麦 栗 チョコレート
蕎麦粉のもちっとした熱々のガレットに、栗とチョコレートのムースをはさんで、
そこから溶けるフォンダンショコラを。
ミニャルディーズ
チョコレートのギモーブは、チョコレートと重ね、白樺の皮のような見た目からふんわり折り重なるふんわり食感が美味しく、もっと食べたかったくらい。
チョコレートは、カシスとレモン。
食後は、キハダ、りんご、菊花、レーズン、その他色々煎じたオリジナルティー。
毎回、色々ブレンドが変わります。
今まで食べた事のない食材を使ったり、食材の形状を変えたり、
いつも個性的な感性に刺激を受け、驚かされます。
「啓蟄」
東京都渋谷区松濤2-13-12
03-5738-8070
「啓蟄」
Dons Cuvee Briut 2018 Skaersogaard
デンマーク、ユトランド半島のスパークリングワインは珍しいです。
葡萄はソラリス、オリオン、カベルネコルティス、ザラスペリル。
柑橘やヘーゼルナッツ、蜂蜜の香りとミネラル感でシャンパーニュに負けない美味しさ。
ミモレット 鰊
ミモレットを練りこんだポンテケージョのような生地のフリットに、鰊の燻製ムース。
そのムースには、鰊の白子も入っているそうで、初めて食べました。
帆立 赤大根
鮮やかな赤大根を纏った中には、帆立をビーツのピクルスとマリネして、
粒マスタードとブラッドオレンジを和えたものが入っています。
フロマージュブランとパセリオイルを敷いて。
お花のような彩りも綺麗で、すっきりした酸味やミルキーさが、帆立の甘みを引き立ててくれます。
Trabener Gaispfad Riesling Kabinett Trocken 2021 Weiser -Kunstler
ドイツモーゼルのリースリング。
最初に香りは、ほんのり薔薇の香りがありながら、レモンやライムなどのきりっとした酸がしっかりあります。料理と合わせると、その酸やミネラル感が甘く変化していきます。
春菊 ズワイガニ キウイ
下から、春菊の蒸しパン、春菊のフラン、春菊のペーストを和えた蟹のサラダが層のように重なり、
未熟のキウイフルーツと、春菊の葉をのせて。
形状や温度は異なりますが、以前、グルヌイエールに行った時に食べたほうれん草と蟹のガトー仕立ての料理を思い出しました。その時も感動したのを覚えています。
春菊の苦みや青みなどのそれぞれ異なる食感と、キウイフルーツの酸味などが合わさっていくと、
その中から、蟹の旨みがじんわりと出てくる、奥深い味わいの料理でした。
この味わいの組み立て方や感性度が素晴らしいです。
rysak 2021 Jaroslav Osicka
チェコの南モラヴィア州のロゼワイン。ピノノワール50%、ピノグリ50%。
黒ぶどうと白ぶどうを混ぜて作られるワインを古い言葉でRysak(リシャック)というそうです。
濃いピンク色に、チェリーや梅のような香りと甘酸っぱい果実味。
カリフラワー
カリフラワーは、シュー生地に包んで焼いてあります。
カリフラワーとマスタードのピュレ(左)、トマトとコリアンダーのソース(右)。
シュー生地の中に、大きなカリフラワーが熱々でほっこりと入っていて、そのソースと共に。
淡泊なカリフラワーには、ロゼワインをあわせると味の深みを増してくれます。
陸奥八仙 貴醸酒プレミアム 2023 ブランデー樽仕上げ 八戸酒造
出来上がった貴醸酒をブランデー樽で寝かせることで、味と香りに深みとまろやかさを加えたすっきりとした甘さの貴醸酒。
栗 フォアグラ 白米
材料だけ見て、リゾットのようなものを想像していましたが、違った形で出てきたので驚きました。
フォアグラと栗のピュレをお餅で包んで焼き、白米のクリームソースと栗のパウダーをかけて。
求肥のようにふわふわとのびる柔かな餅の食感の中から、フォアグラがとろり溶けてきて、栗の甘みが追いかけてくる今まで食べたことのない面白い料理でした。
Naoussa 2020 Dalamara
ギリシャの赤ワイン。
1840年から5世代にも続くワイナリーで、葡萄はマケドニア地方の主要赤品種であるクシノマグロ。
ガーネット色で、ブラックチェリーやプラムの果実味。
黒大根 珈琲
黒大根は、コーヒー豆とバターでコンフィして。
菊芋、ごぼう、蓮根、さつま芋などをミキサーにかけてから煮詰めバターを加えたピュレを敷いて。
コーヒーの香ばしい香りに、黒大根のシャキシャキた食感が重なり、根菜のピュレがまろやかにまとめてくれます。
Cuvee 09 2021 Gogita Makaridze
ジョージアの赤白混醸ワインで、葡萄は、ツィツカ、オツハヌリ・サペレ。
2022年産から赤白混ぜた時は、ブドウを表ラベルに併記してはならないと定められたそうで、このワインが最初に瓶詰めされた年を名前にしたそうです。
濃厚な味わいながらも、ドライな後味と口あたりの良さ。
白菜 駝鳥のアキレス腱
白菜は、茹でてから重ねて型に詰めて、プレスし、小麦粉をうって、フライパンでこんがり焼いたもの。上には、ダチョウのアキレス腱をのせて。ハーブとマスタードのソース。
ダチョウのアキレス腱は、初めて食べますが、茨城で飼育しているものだそうです。
むちっとゼラチン質の食感。
芯や葉などを何層にも重ねた白菜もとろんと柔らかです。
Sauvignon Blanc 2016 Neumayer
オーストリアのソーヴィニオンブラン。
グレープフルーツなどの柑橘の香りと果実味。
鱈 百合根 バニラ
タラは、強火で焼いて、百合根とアンチョビ、バニラ風味のソース。
百合根とヨーグルト、ディルとセルフィーユを添えて。
Felsen 供2021 Chiristian Tschida
オーストリアのシラー。
チダ家は、数世代に渡り葡萄を栽培し、かなり強い味わいの赤ワインを作ってきましたが、グラフィックデザイナーだった息子のクリスティアンが継いでから、全てをクリスティアン・チダ流儀に造り変えたそうです。
牡丹や芍薬などの大きな花の香りとエレガントなタンニンで、軽やかなシラーの味わい。
眠り猪
眠り猪とは、糸島ジビエ研究所で、捕獲した猪を昏睡状態で生かし、ダメージが回復してから締めた猪だそうです。
その肩ロースを炭火の香りをつけて。ミニ菊芋と人参のフリット。
人参のピュレ、赤ワインとフォンドヴォーのソース。
丁寧に処理を行ったイノシシは、ジビエ特有のワイルドな臭みやクセも無く、
きめ細かな肉質の赤身のさっぱりとした旨味があるお肉でした。
Bianco Sivi 2019 Dario Princic
イタリアのダリオ・プリンチッチのピノグリージョ。
シヴィとはスロベニア語で灰色という意味。
ロゼよりも濃い色合いで、甘い香りはありますが、最初はドライな旨みと酸。
そして、芳醇なミネラル感と甘みへと変化します。
鹿心臓 ビーツ
鹿の心臓は、レモンキャラメルを塗ってグリエ。
ビーツは、スパイスとマリネして燻製にし3日間置き、スライスしたもの。
鹿のタンは以前別の店で食べたことがありますが、ハツは初めてです。
スパイスなどでクセを綺麗に消しながら、さくっとした食感でした。
低カロリー、高たんぱくで、ググるとペットフードなどで食べられているようですね。
Where Gods Descend Wicked Way Mead
アカシア、栗、栃の花など、長野北アルプスの高地で採れた百花蜜をアルザスの白ワインの酵母で醸造したもの。以前も違う酵母や樽を使ったものを頂きましたが、それぞれ個性的でありながら、ピュアな蜂蜜の香りと酵母のニュアンスを大事にしています。
蘇 紅玉
蘇は、乳をゆっくり煮詰めて作る、奈良から伝わる古代の乳製品です。
その牛乳をイメージして、まわりは、白いメレンゲの四面体に包んでありました。
中には、奈良で作っている蘇と紅玉りんごのスライスを薄切りにして、生姜風味の蜂蜜を接着剤的に交互に重ねてあります。
茶色い部分が蘇で、白い部分が紅玉りんごです。
古代のチーズと表現されることがありますが、発酵はしていないので、乳成分を固めた甘い菓子や酒のアテ、薬などとしても食べられていた高級品だったそうです。
蘇は、草喰なかひがしでも小菓子的に頂いたことがありますが、こちらはもっと本格的な濃厚な感じで、煮詰めた練乳のような甘みと歯応えがあります。
それを、林檎やメレンゲと合わせ、軽く仕上げてありました。
日本のミードと合わせるのも、いいですね。
Riesling Beernauslese 2017 Mantrerhof
オーストリアのリースリングの甘口ワイン。
金柑 白ビール
蜂蜜と白ビールをしみ込ませたスポンジに、白ビールのエスプーマ。
その間には、宇和島の2種類の金柑のコンポートを重ね、その甘みと酸味の強弱をつけて。
炭化させたパウターをかけて、ティラミスのように仕立てながら、金柑の香りと食感や白ビールのクレマが立体感のある味わいに広がります。
Fondaudege Pure Molt
フランスのウイスキーだそうです。
詳細はわからないけれど、お土産で頂いたそう。
グラスで飲むと、ウイスキーよりは樽香がまろやかで、熟成したマールのような味わい。
しかも、専用の水パイプのような特殊なグラスで飲むそうで、その吸い口で吸いながら、香りを楽しむのが面白いです。高アルコール度のお酒をストローのように吸うと、その強さを感じますが、飲み方としては、舌で味わってから少し戻してその揮発した香りを鼻で楽しむ感じ。こんな変わった飲み方もあるんですね。
中国茶などでは、どんな香りとアタックになるのかなと気になったり。でも、そもそも耐熱ではないか。
蕎麦 栗 チョコレート
蕎麦粉のもちっとした熱々のガレットに、栗とチョコレートのムースをはさんで、
そこから溶けるフォンダンショコラを。
ミニャルディーズ
チョコレートのギモーブは、チョコレートと重ね、白樺の皮のような見た目からふんわり折り重なるふんわり食感が美味しく、もっと食べたかったくらい。
チョコレートは、カシスとレモン。
食後は、キハダ、りんご、菊花、レーズン、その他色々煎じたオリジナルティー。
毎回、色々ブレンドが変わります。
今まで食べた事のない食材を使ったり、食材の形状を変えたり、
いつも個性的な感性に刺激を受け、驚かされます。
「啓蟄」
東京都渋谷区松濤2-13-12
03-5738-8070
「啓蟄」
ranmarun at 18:00|Permalink│Comments(0)│
January 23, 2024
シェ・ホシノ@栃木日光
日光では、食事も含めリッツカールトンにお籠りstayでしたが、
昼食はどこかに行きたいと思い、お散歩がてら近くのレストラン「シェ・ホシノ」へ向かいます。
天気はあいにく曇り空でしたが、男体山が見えました。
ホテルサイドの大谷川から中禅寺湖の畔まで。
二荒山神社の大鳥居が見えてきました。
そういえば、昨年は日光でG7が開かれていたんですね。
冬の雪山と中禅寺湖は、閑散としていますが、静かな湖の雰囲気も好きです。
「シェ・ホシノ」に着きました。
古き良き洋館の造りです。
中に入ると、煉瓦で作られた壁と暖炉が迎えてくれました。
お料理は、虹鱒のムニエルは食べたいと思っていました。
フレンチスタイルのコースメニューもあったのですが、朝食を食べ過ぎてしまったので、虹鱒のムニエルと、仔羊のスパイシーカレーかインド式チキンカレーを頼むつもりでいました。
ところが、どちらのカレーもこの日仕込んでいないとのことで残念。
仕方なく、セットメニューのビーフハンバーグと本日のスパゲティを頼みました。
日光ベルジャンビール ベルジャンブロンド
奥日光の天然水を使ったブロンズ色のビールは、スパイス感とコクのある美味しいビール。
セットメニューのサラダは、自家製フレンチドレッシングをかけて。
虹鱒のムニエル シェ・ホシノ風
大きなニジマスを一尾まるごと小麦粉をつけてバターでムニエルにして。
かりっと香ばしくムニエルにした皮は、内側はゼラチン質の旨み。
虹鱒は、日光の清流で育った綺麗な味わいで、身はしっとりと柔らかく美味しいです。
こういう王道の味を食べられるお店は少ないので、嬉しい。
そして、骨身とその間の部分も細かな繊維に脂がのっていて、美味。
付け合わせは、ブロッコリ、人参のグラッセ、オクラやジャガイモ。
パンとバター。
ソースも美味しくて、パンで拭いました。
ハンバーグステーキ
楕円形に形成され、ふっくらと焼かれたハンバーグステーキは、特製デミグラスソースで。
付け合わせは、同じくブロッコリーと人参のグラッセ、ジャガイモとインゲン。
しっかりと練りこんだ種のハンバーグは、引き締まった厚みのある肉質感と、肉汁の深みのあるデミグラスソースが美味しいです。
ハンバーグには、ライス必須。
ソースとハンバーグをからめながら頂きました。
本日のスパゲティ
本日のスパゲティは、ミートソースでした。
香味野菜と挽き肉にトマトソースの風味のミートソースは、懐かしい味わい。
デザート
白胡麻プリン。
白胡麻の香りと甘みが芳醇な、パンナコッタのようなプリンも美味しかったです。
食後は、コーヒー。
「シェ・ホシノ」
栃木県日光市中宮祠2478
0288-55-0212
続きを読む
昼食はどこかに行きたいと思い、お散歩がてら近くのレストラン「シェ・ホシノ」へ向かいます。
天気はあいにく曇り空でしたが、男体山が見えました。
ホテルサイドの大谷川から中禅寺湖の畔まで。
二荒山神社の大鳥居が見えてきました。
そういえば、昨年は日光でG7が開かれていたんですね。
冬の雪山と中禅寺湖は、閑散としていますが、静かな湖の雰囲気も好きです。
「シェ・ホシノ」に着きました。
古き良き洋館の造りです。
中に入ると、煉瓦で作られた壁と暖炉が迎えてくれました。
お料理は、虹鱒のムニエルは食べたいと思っていました。
フレンチスタイルのコースメニューもあったのですが、朝食を食べ過ぎてしまったので、虹鱒のムニエルと、仔羊のスパイシーカレーかインド式チキンカレーを頼むつもりでいました。
ところが、どちらのカレーもこの日仕込んでいないとのことで残念。
仕方なく、セットメニューのビーフハンバーグと本日のスパゲティを頼みました。
日光ベルジャンビール ベルジャンブロンド
奥日光の天然水を使ったブロンズ色のビールは、スパイス感とコクのある美味しいビール。
セットメニューのサラダは、自家製フレンチドレッシングをかけて。
虹鱒のムニエル シェ・ホシノ風
大きなニジマスを一尾まるごと小麦粉をつけてバターでムニエルにして。
かりっと香ばしくムニエルにした皮は、内側はゼラチン質の旨み。
虹鱒は、日光の清流で育った綺麗な味わいで、身はしっとりと柔らかく美味しいです。
こういう王道の味を食べられるお店は少ないので、嬉しい。
そして、骨身とその間の部分も細かな繊維に脂がのっていて、美味。
付け合わせは、ブロッコリ、人参のグラッセ、オクラやジャガイモ。
パンとバター。
ソースも美味しくて、パンで拭いました。
ハンバーグステーキ
楕円形に形成され、ふっくらと焼かれたハンバーグステーキは、特製デミグラスソースで。
付け合わせは、同じくブロッコリーと人参のグラッセ、ジャガイモとインゲン。
しっかりと練りこんだ種のハンバーグは、引き締まった厚みのある肉質感と、肉汁の深みのあるデミグラスソースが美味しいです。
ハンバーグには、ライス必須。
ソースとハンバーグをからめながら頂きました。
本日のスパゲティ
本日のスパゲティは、ミートソースでした。
香味野菜と挽き肉にトマトソースの風味のミートソースは、懐かしい味わい。
デザート
白胡麻プリン。
白胡麻の香りと甘みが芳醇な、パンナコッタのようなプリンも美味しかったです。
食後は、コーヒー。
「シェ・ホシノ」
栃木県日光市中宮祠2478
0288-55-0212
続きを読む
ranmarun at 12:30|Permalink│Comments(0)│
January 10, 2024
Dominique Bouchet Kyoto Le Teppannyaki@京都
京都の宿は、ウェスティン都ホテルへ。
お部屋は、ジュニアスイートルームにUPグレードしてもらい素敵なお部屋でした。
夕食前に、ラウンジで食前酒のカクテルを。
キールロワイヤルです。みかんの日本酒も。みかん果汁96%でジュース代わりに。
夕食は、ホテル内にある「Dominique Bouchet Kyoto Le Teppanyaki」に行きました。
ドミニク・ブシェが監修するレストランには、フレンチと鉄板焼きがありますが、フレンチスタイルの鉄板焼きが気になっていたので、初訪問。
エントランスからロビーは、広々とした空間。
長い廊下の途中の空間も広々しています。
見せるセラーも素敵。
鉄板焼きのお部屋は5つありました。
今回は、こちらのお部屋よりも広い奥のL字カウンターのお部屋に案内されました。
ケースに入ったお箸は、Dominique Bouchet の焼き印があり、持ち帰ることができます。
鉄板焼きのコースは3種類あり、ECLAT(エクラ)という、牛肉に加えて、オマール海老や鮑がある一番上のコースを頼みました。
一緒にワインペアリングもお願いしました。
Dominique Bouchet Brut Nature Zero Dossage
シャンパンは、ドミニク・ブシェのハウスシャンパンで、Pierre Mignon。
ムニエ60%、シャルドネ35%、ピノノワール10%。ノンドセで、すっきりとした柑橘系の酸からヘーゼツナッツやホワイトマッシュルームの香りとまろやかなコクも広がります。
カリフラワーのブルーテ
蟹とコンソメジュレの上に、なめらかなカリフラワーのブルーテ。
焼いたカリフラワーをのせて。
Riesling Grand cru Sommerberg 2019 Domaine Albert Boxler
洋梨や花梨の香りが上品に広がりながら、シャープなミネラル感のリースリング。
帆立貝のタルタル
細かくたたいた帆立貝のタルタルに、マンゴーやライムの香り。
リースリングの酸味とミネラル感が、帆立の甘みを引き立てます。
豚肩ロースのコンフィ ポトフ
あらかじめ火入れした豚肩ロースのコンフィと菜の花。
豚肩ロースは鉄板で焼き温めて、菜の花は、小鍋に。
ドミニク・ブシェ特製のコンソメスープに、蕪や人参、牛蒡などを入れて加熱し、最後に鉄板で焼き温めた豚肉を入れます。
そのポトフは、極上な旨みのコンソメスープに、豚肉や野菜の旨みが溶けだし、優しい味わい。
IG Lisboa 2022
ポルトガルの白ワイン。アフリカンカラーのカラフルなエチケットが印象的です。
ほのかな樽香が、シェリーのようにコンソメを引き立てます。
そして、これから焼くオマール海老と黒鮑には、いろいろなソースや調味料が用意されていました。
鉄板で、どういう風に焼くのか興味津々。
長崎の大きな黒鮑は、活きていて、うようよと動いています。
カナダのオマール海老は、爪身だけ火入れして、殻の身は、生から火入れしていきます。
海老味噌も生だとクリーミーなグリーン色なんですね。
まずは、黒鮑から。
殻ごと鉄板にのせ、溶かしたバターをのせて。
銅のクロッシュをかぶせて、蒸し焼きにします。
パンもバターで焼きます。
オマール海老も焼いていきます。
焼き上がった殻は香ばしい朱色に。
身だけ取り出し、切り分けて再度加熱します。
オマール海老の殻ごとロティ アニス風味のビスクソース
殻に身を戻し、アニス風味のビスクソースとからすみをかけて。
ぷりっとしっとりしたオマール海老。
からすみやビスクソースと絡めながら。
Poully Fusse 2021 Louis Jadot
ルイ・ジャドのプイ・フュイッセは、アーモンドやヘーゼルナッツの香りと繊細な酸。
後の鮑にも合わせて。
その鮑は、ふっくらと厚みを増して蒸しあがりました。
スライスして、再度加熱。
黒鮑 トリュフソース
しっとりと蒸し上げるように焼いた黒鮑には、黒トリュフとバターのブールブランソース。
むちっとした食感と柔らかな旨味。
バターをしみ込ませて焼いたパンで、ソースを拭って。
シェフ推奨の和牛
この日は、佐賀牛フィレ肉と宮崎牛のサーロインです。
表面をさっと焼き。
余熱で、少し休ませます。
そして、フランベ。
お肉は、直接鉄板にのせるのではなく、網にのせたままフランベします。
ファイヤ〜
大きな炎が立ち昇りながら、お肉はそれ以上焦げずに、肉汁を閉じ込めように加熱するそうです。
Les Fiefs de Lagrange 2020 Chateau Lagrange
シャトー・ラグランジュのセカンドで、メルロー100%、
ブラックカラントやカカオの風味に、ほどよいタンニン。
宮崎牛サーロイン
宮崎牛のサーロインから。
付け合わせは、ゲラルド塩、胡椒、山葵、玉ねぎスライス。
タレは、左から合わせ醤油、おろしポン酢、フォンドボーと黒七味、赤ワインとエシャロット。
の4種類がありました。
切り分けてもぷっくりとしたサーロインを、まずはそのままで。
山葵と合わせ醤油で。
おろしポン酢につけたり、フォンドボーソースも濃厚で美味。
薄切りのガーリックチップスが軽やかに揚げてあって、サラダにのせたり、おつまみにも。
佐賀牛 フィレ
表面をこんがりと焼き。
レアで柔らかな繊維から、綺麗な旨みが広がります。
このお肉は、シンプルに塩だけで頂きました。
コースでは、ご飯と味噌汁でしたが、ガーリックライスを追加。
薄切りのニンニクを炒めます。
それを刻んで、香りを出すように少し炒めて刻んで。
ご飯にのせてさらに炒めます。
半生のしっとりニンニクに、さらに砕いたガーリックチップスのカリカリを混ぜて炒めます。
パラパラの炒飯のように炒めるガーリックライスに、ニンニク醬油を加えて香ばしさを。
盛り付けた後、残った米を引き伸ばし、おこげに。
ガーリックライス
おこげの生地をのせたマウンテンガーリックライス。
パラパラに炒めたガーリックライスと、おこげの食感やニンニク醤油の香ばしい風味が美味しい。
味噌汁と香物。
ブイヤーベースラーメン
これも追加しましたが、濃厚な魚介の旨みを凝縮したブイヤーベーススープに青葱。
鮑やオマール海老も入っていて、細麺で。
相方のお誕生日プレート。
薔薇のブーケを立体感があるジュレで綺麗に描いてくださいました。
食べてもちゃんと美味しい。
デザート
苺やクランベリーなどのベリーのマチェドニア風に、フロマージュブランのムースとバニラアイス。
プティフール
紅茶のフィナンシェ、ナッツのメレンゲ、フランボワーズのマカロン、カヌレ。
鉄板焼きは、シンプルなだけに素材を活かした焼き手の個性がでますが、
鮑や海老などの魚介や、お肉の火入れが素晴らしかったです。
色々聞くと、その疑問を解消しながら、さらに納得する解答で、色々勉強になりました。
食後は、ラウンジで、コーヒーとヴァローナのチョコレート。
フルーツのコンポート。常時あるけれど、これ好きなの。
「Dominique Bouchet Kyoto Le Teppanyaki」
京都府京都市東山区粟田口華頂町1 三条蹴上 ウェスティン都ホテル京都3F
075-771-7158続きを読む
お部屋は、ジュニアスイートルームにUPグレードしてもらい素敵なお部屋でした。
夕食前に、ラウンジで食前酒のカクテルを。
キールロワイヤルです。みかんの日本酒も。みかん果汁96%でジュース代わりに。
夕食は、ホテル内にある「Dominique Bouchet Kyoto Le Teppanyaki」に行きました。
ドミニク・ブシェが監修するレストランには、フレンチと鉄板焼きがありますが、フレンチスタイルの鉄板焼きが気になっていたので、初訪問。
エントランスからロビーは、広々とした空間。
長い廊下の途中の空間も広々しています。
見せるセラーも素敵。
鉄板焼きのお部屋は5つありました。
今回は、こちらのお部屋よりも広い奥のL字カウンターのお部屋に案内されました。
ケースに入ったお箸は、Dominique Bouchet の焼き印があり、持ち帰ることができます。
鉄板焼きのコースは3種類あり、ECLAT(エクラ)という、牛肉に加えて、オマール海老や鮑がある一番上のコースを頼みました。
一緒にワインペアリングもお願いしました。
Dominique Bouchet Brut Nature Zero Dossage
シャンパンは、ドミニク・ブシェのハウスシャンパンで、Pierre Mignon。
ムニエ60%、シャルドネ35%、ピノノワール10%。ノンドセで、すっきりとした柑橘系の酸からヘーゼツナッツやホワイトマッシュルームの香りとまろやかなコクも広がります。
カリフラワーのブルーテ
蟹とコンソメジュレの上に、なめらかなカリフラワーのブルーテ。
焼いたカリフラワーをのせて。
Riesling Grand cru Sommerberg 2019 Domaine Albert Boxler
洋梨や花梨の香りが上品に広がりながら、シャープなミネラル感のリースリング。
帆立貝のタルタル
細かくたたいた帆立貝のタルタルに、マンゴーやライムの香り。
リースリングの酸味とミネラル感が、帆立の甘みを引き立てます。
豚肩ロースのコンフィ ポトフ
あらかじめ火入れした豚肩ロースのコンフィと菜の花。
豚肩ロースは鉄板で焼き温めて、菜の花は、小鍋に。
ドミニク・ブシェ特製のコンソメスープに、蕪や人参、牛蒡などを入れて加熱し、最後に鉄板で焼き温めた豚肉を入れます。
そのポトフは、極上な旨みのコンソメスープに、豚肉や野菜の旨みが溶けだし、優しい味わい。
IG Lisboa 2022
ポルトガルの白ワイン。アフリカンカラーのカラフルなエチケットが印象的です。
ほのかな樽香が、シェリーのようにコンソメを引き立てます。
そして、これから焼くオマール海老と黒鮑には、いろいろなソースや調味料が用意されていました。
鉄板で、どういう風に焼くのか興味津々。
長崎の大きな黒鮑は、活きていて、うようよと動いています。
カナダのオマール海老は、爪身だけ火入れして、殻の身は、生から火入れしていきます。
海老味噌も生だとクリーミーなグリーン色なんですね。
まずは、黒鮑から。
殻ごと鉄板にのせ、溶かしたバターをのせて。
銅のクロッシュをかぶせて、蒸し焼きにします。
パンもバターで焼きます。
オマール海老も焼いていきます。
焼き上がった殻は香ばしい朱色に。
身だけ取り出し、切り分けて再度加熱します。
オマール海老の殻ごとロティ アニス風味のビスクソース
殻に身を戻し、アニス風味のビスクソースとからすみをかけて。
ぷりっとしっとりしたオマール海老。
からすみやビスクソースと絡めながら。
Poully Fusse 2021 Louis Jadot
ルイ・ジャドのプイ・フュイッセは、アーモンドやヘーゼルナッツの香りと繊細な酸。
後の鮑にも合わせて。
その鮑は、ふっくらと厚みを増して蒸しあがりました。
スライスして、再度加熱。
黒鮑 トリュフソース
しっとりと蒸し上げるように焼いた黒鮑には、黒トリュフとバターのブールブランソース。
むちっとした食感と柔らかな旨味。
バターをしみ込ませて焼いたパンで、ソースを拭って。
シェフ推奨の和牛
この日は、佐賀牛フィレ肉と宮崎牛のサーロインです。
表面をさっと焼き。
余熱で、少し休ませます。
そして、フランベ。
お肉は、直接鉄板にのせるのではなく、網にのせたままフランベします。
ファイヤ〜
大きな炎が立ち昇りながら、お肉はそれ以上焦げずに、肉汁を閉じ込めように加熱するそうです。
Les Fiefs de Lagrange 2020 Chateau Lagrange
シャトー・ラグランジュのセカンドで、メルロー100%、
ブラックカラントやカカオの風味に、ほどよいタンニン。
宮崎牛サーロイン
宮崎牛のサーロインから。
付け合わせは、ゲラルド塩、胡椒、山葵、玉ねぎスライス。
タレは、左から合わせ醤油、おろしポン酢、フォンドボーと黒七味、赤ワインとエシャロット。
の4種類がありました。
切り分けてもぷっくりとしたサーロインを、まずはそのままで。
山葵と合わせ醤油で。
おろしポン酢につけたり、フォンドボーソースも濃厚で美味。
薄切りのガーリックチップスが軽やかに揚げてあって、サラダにのせたり、おつまみにも。
佐賀牛 フィレ
表面をこんがりと焼き。
レアで柔らかな繊維から、綺麗な旨みが広がります。
このお肉は、シンプルに塩だけで頂きました。
コースでは、ご飯と味噌汁でしたが、ガーリックライスを追加。
薄切りのニンニクを炒めます。
それを刻んで、香りを出すように少し炒めて刻んで。
ご飯にのせてさらに炒めます。
半生のしっとりニンニクに、さらに砕いたガーリックチップスのカリカリを混ぜて炒めます。
パラパラの炒飯のように炒めるガーリックライスに、ニンニク醬油を加えて香ばしさを。
盛り付けた後、残った米を引き伸ばし、おこげに。
ガーリックライス
おこげの生地をのせたマウンテンガーリックライス。
パラパラに炒めたガーリックライスと、おこげの食感やニンニク醤油の香ばしい風味が美味しい。
味噌汁と香物。
ブイヤーベースラーメン
これも追加しましたが、濃厚な魚介の旨みを凝縮したブイヤーベーススープに青葱。
鮑やオマール海老も入っていて、細麺で。
相方のお誕生日プレート。
薔薇のブーケを立体感があるジュレで綺麗に描いてくださいました。
食べてもちゃんと美味しい。
デザート
苺やクランベリーなどのベリーのマチェドニア風に、フロマージュブランのムースとバニラアイス。
プティフール
紅茶のフィナンシェ、ナッツのメレンゲ、フランボワーズのマカロン、カヌレ。
鉄板焼きは、シンプルなだけに素材を活かした焼き手の個性がでますが、
鮑や海老などの魚介や、お肉の火入れが素晴らしかったです。
色々聞くと、その疑問を解消しながら、さらに納得する解答で、色々勉強になりました。
食後は、ラウンジで、コーヒーとヴァローナのチョコレート。
フルーツのコンポート。常時あるけれど、これ好きなの。
「Dominique Bouchet Kyoto Le Teppanyaki」
京都府京都市東山区粟田口華頂町1 三条蹴上 ウェスティン都ホテル京都3F
075-771-7158続きを読む
ranmarun at 19:30|Permalink│Comments(0)│
January 09, 2024
middle@京都
「middle ミドル」に行きました。
Michel Arbould Blanc de Noirs Grand Cru
ピノノワール100%で2022年にデコルジュマン。
細かな泡と蜜の香りで、適度に熟成感のある果実味のボリューム感とエレガントな酸。
菊芋 トリュフ
皮付きの菊芋を揚げ、菊芋のピュレにコンテチーズと国産の黒トリュフを削って。
国産の稀少な黒トリュフは小田原から。
菊芋のピュレには角切りの奈良漬けが入っています。
揚げた菊芋の皮の香ばしさと奈良漬けやコンテチーズの風味が、国産黒トリュフの落ち着いた香りに芳醇さを導きながら、菊芋のピュレが優しく調和する美味しさ。
フランス産の黒トリュフだとそれが香りの主役になってしまいますが、希少でありながら国産の黒トリュフを使うことで、菊芋の美味しさも引き出しています。
Chablis ”Saint Pierre" 2020 Le Domaine d'Henri
淡いゴールドに完熟したグレープフルーツやゴールデンデリシャスのリンゴの香りとピュアなミネラル感と酸。
カリフラワー あおりいか
カリフラワーのムースに、生のあおりいかを刻み、ソブラサーダと、カリフラワーのスライスをのせて、白と赤のコントラストがお正月らしい。
ソブラサーダは、チョリソよりも香辛料が穏やかで柔らかいスペインのサラミですが、京都の近くで作ってもらっているそうで、より優しい味わいと柚子の香りが、爽やかに。
昔のpassage53を少し思い出しましたが、藤尾シェフも数か月いたのでしたね。
そういえば佐藤伸一シェフは、新しいお店になってからどんな料理を出しているのかな。
Gavi Alborina 2018 Castello di Tassarolo
イタリアのコルテーゼ100%。
青りんごや柑橘の香りとしっかりとしたクリーンな酸。
石鯛と本鮪のタルタル
石鯛と本鮪のタルタルに、刻んだ紅心大根のマリネと山椒オイルを合わせて。
卵黄と胡麻油のソースに、山わさびを添えた和風タルタル仕立て。
胡麻油は、江戸時代からの玉締法で作られる小野田製油所のもので、あっさりとした胡麻風味。
こちらも紅白と黄色の彩が、初日の出のような情景を思い浮かべます。
山椒オイルや胡麻油など和の香りを合わせ、細かくたたいたタルタルに紅心大根マリネがピクルスがわりの酸味になり、山わさびのパツンとした辛みがアクセント。
Framingo orange 国分酒造
フラミンゴオレンジという鹿児島の芋焼酎のソーダ割。
以前飲んだことありますが、フルーティな香りの芋焼酎をソーダで割ると、よりフルーティさとすっきりした酸味が。
ぶり お粥
伊勢湾の鰤は、脂がのった部分に塩を立たせて皮目を焼いて。
お粥は、発酵さつまいもを加えてゆるりとした甘みと酸味に、ライムリーフの香り。
芋焼酎のマリアージュも面白い組み合わせです。
Bourgogne Blanc 2021 Gilles Bouton
シトラスの香りとほんのりバターや蜂蜜の香りに、すっきりとした酸。
せみえび 京人参
伊勢のせみ海老に、黄色や朱色の京人参のマリネをのせて。
人参のピュレの間には、サクサクのフィユタージュをはさんで。
クミン香る人参のジュと人参の葉のオイル。
せみ海老は初めて食べましたが、むっちりと弾力のある身厚な海老です。
そこに色とりどり重ねた人参と、香ばしくサクサクのフィユタージュの立体感をくずしながら。
しっとり合わさってでてくる人参の甘みや海老の旨み。
Alsace Gewurztraminer 2020 Cave du Roi Dagobert
洋梨やりんごの香るアルザスのゲベルツトラミネール。
ほんのり甘みと酸を、次の料理の隠れたクリーミさと酸味に。
白子 蕪
からし菜や三つ葉、りんごのスライスなどのサラダ仕立てに、水キムチのコンソメを注ぎます。
注いだ器も素敵でした。
そして、サラダの中には白子のベニエと焼いた蕪が。
からし菜や三つ葉の苦みと水キムチコンソメの発酵した旨酸味が葉野菜のドレッシング代わりとなり、
りんごの甘みも追いかけながら、さっくり揚げた白子と蕪の甘みを。
Crozes Hermitage Domaine de Thalabert Rouge 2015 Domaines Paul Jaboulet Aine
シラー100%で、スパイシーなアロマと肉厚な果実味に深いタンニン。
鴨 九条葱
網獲りの鴨胸肉と軽くソテーした九条葱に、バターを利かせたサルミソース。
一味唐辛子をかけて。
鴨肉は、低温調理しているのかな。レアな火入れ具合ですが、しっとりと柔らかで薄切りにしてあるので、九条葱をからめながらお箸で頂きました。
鴨と葱という組み合わせに、濃厚なサルミソースがウラシックなフレンチらしく仕上げ、赤ワインがすすむ美味しさです。
特別なおまけで、刻んだ鴨の腿肉を、自家製味噌と加熱したカマンベール、ガリ、葱をどら皮ではさんで、北京ダックorタコス的な感じで出してくれました。
こういう遊び心も面白いですね。
フロマージュ
フルムダンベール、モンドール、サンドリアン、コンテ36ヵ月、サンネクテール。
それぞれの熟成具合も丁度いいです。
天穏 Itonami Brewery Mead
静岡産大島桜の生蜂蜜を蜂蜜酵母で醗酵させたミード。
アルコール3%で、優しくすっきりとした甘みと蜂蜜の香り。
洋梨
ル・レクチェ。
紅白餅 牛蒡
カリカリ食感の牛蒡のチュイルをのせて。
その下には、ビーツで色付けした紅白餅。
生姜風味の白味噌のソースに、煮崩した白豆が入っています。
花びら餅の再構築と白味噌雑煮を合わせた感じで、ほっこり豆の甘みに、牛蒡が香る、これまたお正月らしいデザートでした。
食後はほうじ茶。
和とフレンチを巧みに昇華し、融合させながら、独創的な美味しさを作り出す藤尾シェフの料理は、今回お正月らしい季節感も加えて、ワクワクするような楽しい時間でした。
「middle」
京都府京都市左京区下鴨上川原町5-3
075-744-0572
Michel Arbould Blanc de Noirs Grand Cru
ピノノワール100%で2022年にデコルジュマン。
細かな泡と蜜の香りで、適度に熟成感のある果実味のボリューム感とエレガントな酸。
菊芋 トリュフ
皮付きの菊芋を揚げ、菊芋のピュレにコンテチーズと国産の黒トリュフを削って。
国産の稀少な黒トリュフは小田原から。
菊芋のピュレには角切りの奈良漬けが入っています。
揚げた菊芋の皮の香ばしさと奈良漬けやコンテチーズの風味が、国産黒トリュフの落ち着いた香りに芳醇さを導きながら、菊芋のピュレが優しく調和する美味しさ。
フランス産の黒トリュフだとそれが香りの主役になってしまいますが、希少でありながら国産の黒トリュフを使うことで、菊芋の美味しさも引き出しています。
Chablis ”Saint Pierre" 2020 Le Domaine d'Henri
淡いゴールドに完熟したグレープフルーツやゴールデンデリシャスのリンゴの香りとピュアなミネラル感と酸。
カリフラワー あおりいか
カリフラワーのムースに、生のあおりいかを刻み、ソブラサーダと、カリフラワーのスライスをのせて、白と赤のコントラストがお正月らしい。
ソブラサーダは、チョリソよりも香辛料が穏やかで柔らかいスペインのサラミですが、京都の近くで作ってもらっているそうで、より優しい味わいと柚子の香りが、爽やかに。
昔のpassage53を少し思い出しましたが、藤尾シェフも数か月いたのでしたね。
そういえば佐藤伸一シェフは、新しいお店になってからどんな料理を出しているのかな。
Gavi Alborina 2018 Castello di Tassarolo
イタリアのコルテーゼ100%。
青りんごや柑橘の香りとしっかりとしたクリーンな酸。
石鯛と本鮪のタルタル
石鯛と本鮪のタルタルに、刻んだ紅心大根のマリネと山椒オイルを合わせて。
卵黄と胡麻油のソースに、山わさびを添えた和風タルタル仕立て。
胡麻油は、江戸時代からの玉締法で作られる小野田製油所のもので、あっさりとした胡麻風味。
こちらも紅白と黄色の彩が、初日の出のような情景を思い浮かべます。
山椒オイルや胡麻油など和の香りを合わせ、細かくたたいたタルタルに紅心大根マリネがピクルスがわりの酸味になり、山わさびのパツンとした辛みがアクセント。
Framingo orange 国分酒造
フラミンゴオレンジという鹿児島の芋焼酎のソーダ割。
以前飲んだことありますが、フルーティな香りの芋焼酎をソーダで割ると、よりフルーティさとすっきりした酸味が。
ぶり お粥
伊勢湾の鰤は、脂がのった部分に塩を立たせて皮目を焼いて。
お粥は、発酵さつまいもを加えてゆるりとした甘みと酸味に、ライムリーフの香り。
芋焼酎のマリアージュも面白い組み合わせです。
Bourgogne Blanc 2021 Gilles Bouton
シトラスの香りとほんのりバターや蜂蜜の香りに、すっきりとした酸。
せみえび 京人参
伊勢のせみ海老に、黄色や朱色の京人参のマリネをのせて。
人参のピュレの間には、サクサクのフィユタージュをはさんで。
クミン香る人参のジュと人参の葉のオイル。
せみ海老は初めて食べましたが、むっちりと弾力のある身厚な海老です。
そこに色とりどり重ねた人参と、香ばしくサクサクのフィユタージュの立体感をくずしながら。
しっとり合わさってでてくる人参の甘みや海老の旨み。
Alsace Gewurztraminer 2020 Cave du Roi Dagobert
洋梨やりんごの香るアルザスのゲベルツトラミネール。
ほんのり甘みと酸を、次の料理の隠れたクリーミさと酸味に。
白子 蕪
からし菜や三つ葉、りんごのスライスなどのサラダ仕立てに、水キムチのコンソメを注ぎます。
注いだ器も素敵でした。
そして、サラダの中には白子のベニエと焼いた蕪が。
からし菜や三つ葉の苦みと水キムチコンソメの発酵した旨酸味が葉野菜のドレッシング代わりとなり、
りんごの甘みも追いかけながら、さっくり揚げた白子と蕪の甘みを。
Crozes Hermitage Domaine de Thalabert Rouge 2015 Domaines Paul Jaboulet Aine
シラー100%で、スパイシーなアロマと肉厚な果実味に深いタンニン。
鴨 九条葱
網獲りの鴨胸肉と軽くソテーした九条葱に、バターを利かせたサルミソース。
一味唐辛子をかけて。
鴨肉は、低温調理しているのかな。レアな火入れ具合ですが、しっとりと柔らかで薄切りにしてあるので、九条葱をからめながらお箸で頂きました。
鴨と葱という組み合わせに、濃厚なサルミソースがウラシックなフレンチらしく仕上げ、赤ワインがすすむ美味しさです。
特別なおまけで、刻んだ鴨の腿肉を、自家製味噌と加熱したカマンベール、ガリ、葱をどら皮ではさんで、北京ダックorタコス的な感じで出してくれました。
こういう遊び心も面白いですね。
フロマージュ
フルムダンベール、モンドール、サンドリアン、コンテ36ヵ月、サンネクテール。
それぞれの熟成具合も丁度いいです。
天穏 Itonami Brewery Mead
静岡産大島桜の生蜂蜜を蜂蜜酵母で醗酵させたミード。
アルコール3%で、優しくすっきりとした甘みと蜂蜜の香り。
洋梨
ル・レクチェ。
紅白餅 牛蒡
カリカリ食感の牛蒡のチュイルをのせて。
その下には、ビーツで色付けした紅白餅。
生姜風味の白味噌のソースに、煮崩した白豆が入っています。
花びら餅の再構築と白味噌雑煮を合わせた感じで、ほっこり豆の甘みに、牛蒡が香る、これまたお正月らしいデザートでした。
食後はほうじ茶。
和とフレンチを巧みに昇華し、融合させながら、独創的な美味しさを作り出す藤尾シェフの料理は、今回お正月らしい季節感も加えて、ワクワクするような楽しい時間でした。
「middle」
京都府京都市左京区下鴨上川原町5-3
075-744-0572
ranmarun at 12:30|Permalink│Comments(0)│
December 14, 2023
虓@虎ノ門
「虓」に行きました。
1年振りですが、年内でお店を閉めるそうなので、最後の訪問となりました。
Comte de Lamotte Grande Reserve
ピノノワール70%、シャルドネ30%。
きめ細かな泡立ちとバランスがいいシャンパンです。
最初の一口は、この日に使う魚介のお出汁。
貝や魚の優しい旨味。
こちらでは、鰹や昆布の出汁は使わず、砂糖や醤油も使わない料理。
そして、この出汁をベースに色々な料理を仕上げていきます。
白子
鱈の白子の天ぷらに、紫蘇の実と、そのお出汁と白バルサミコ酢を合わせたものをかけて、揚げ出し風に仕上げてあります。
こちらでは、その素材にもこだわりがありました。巷で売っているのは、白さを保つために漂白してあり味が落ちるので、真鱈から買い、その白子だけを使ったそうです。
私が行くスーパーは、出始めの無漂白の薄ピンク色の新鮮なものが売っていたので、さっと湯引きにして、塩だけで甘く、後で少しのポン酢で食べましたが、大きくなると変色しやすく漂白するというのは、初めて知りました。
こだわりの白子は、弾力感とクリーミーな旨みがあって美味しいです。
でも、白子だけを取り出すために、真鱈ごと仕入れるとなると、残った身はどうするのかな。
浜坂新温泉町の香箱蟹は、ほぐして綺麗に甲羅に詰めてあります。
後で出てくるのが楽しみです。
龍勢 虓ラベル
広島の八反35号を醸し、2022年に醸造したものを1年氷温熟成。
純米吟醸の香りと綺麗な米の旨み。虓のために作られたボトルです。
佐藤シェフが炭火の焼き台で焼いているのは、何か貝かしら。
ほっき貝
活ほっき貝を剥き、少し肝をつけたままで焼き、最初のスープと白バルサミコ酢を塗って、香ばしく焼いてあります。木の芽をのせて。
身厚なほっき貝は、甘みがあり、そのつけだれを纏って、旨みが倍増。
かわはぎ
氷見の松本幸一郎氏からのかわはぎは、細切りにし、肝と淡路の藻塩、三河の海苔、オリーブオイルで和え、山葵をのせて。
Milestone Riesling Oestrich Doosberg 2010 Querbath
ドイツ、クヴェアバッハの完熟したリースリング。
洋梨のコンポートや蜂蜜のフレーバーに、複雑味のある果実味とミネラル感。
お料理は、パイ生地の上に、何やらクリームを搾り、スイーツのような見た目。
あん肝
そのクリームはあん肝でした。
シャンパンで蒸したあん肝をクリーム状にして、桜海老を練りこんで焼いたフィユタージュにのせて。
上には、その刻んだフィユタージュと葱をのせ、白胡椒をかけて。
サクサク口どけのいい生地と共に、和食とはまた違った発想で、あん肝を食べさせてくれました。
Chablis 2020 Domaine Philippe Charlopin
柑橘や果実のミネラルとクリスピーな酸。
厚みと丸みがある果実味から次第にバタリーな香りと甘みが出てきます。
雲丹と白海老のカペッリーニ
極細のカペッリーニは、最初のスープと黄色く熟したヘベスを搾って冷製に和え、
白海老と淡路海山からの雲丹をのせて。
季節柄雲丹は少し苦みもありますが、混ぜ合わせながら頂くと、白海老の甘みとへべスの酸味と魚介のスープの旨みでまろやかに。
焼き立ての自家製パンに、北海道の非加熱の牛乳を使った自家製バターをはさんで。
クラムはこんがり、中はもちっとした生地に、ミルキーなバターが溶けていきます。
これが、ワインともいいマリアージュ。
十四代 龍月 七垂二十貫
これまた特別に高価な十四代。
開いたグラスで、華やかな香りときりっとした旨味を楽しみます。
白甘鯛
北九州響灘の白甘鯛。
魚介のスープを塗ってふんわりと焼き、大きな羽釜で炊いたご飯にのせて。
Henriot Blanc de Blancs
シャンパンはアンリオ。
自家製バター。
パンは、さらに焼き立てのバゲットを。
こちらは料理に合わせるようにクラムをなめらかに焼いたそうです。
香箱蟹のグラタン
ここで、最初に見せてもらった香箱蟹の料理が出てきました。
ほぐした身や内子は、ベシャメルソースで和え、足身をのせて、外子は別添え。
オープンで焼き、殻の旨みを出すように温かく仕立ててあります。
半分はそのまま頂き、もう半分は、バターを塗ったパンに、ほぐした内子や身とベシャメルソースをのせると、絶妙な味わいの蟹トーストになり、パンが止まらない(笑)
そこに、すっきりとしたシャンパンが合いました。
次は、肉料理ですが、角切りに切った赤身肉は鹿肉かしら。
Volnay 1ercru les Brouillards 1992 Domaine Glantenay a Volnay
赤ワインは、ヴォルネイの1992年。
古酒のひね感も含めて、見事な熟成具合となめらかなタンニン。
蝦夷鹿のラグーとトマトソースのタヤリン
十勝の蝦夷鹿のヒレ肉は、さっと焼いて、1時間ほど炊いたトマトソースと合わせたラグーにし、手打ちのタヤリンと絡めて。
器のサイドには、削ったグラナパダーノと、白胡椒を添えて。
まずは、濃厚なトマトソースを纏ったタヤリンと、柔らかな鹿ヒレ肉と共に。
途中から、グラナパダーノと白胡椒を入れて、チーズと白胡椒の風味を混ぜ合わせながら頂きました。
最後は、お誕生日の方の為に、ケーキを作ってくださいましたが、
写真はNGという事で。美味しいデザートでした。
今月で閉店となりますが、佐藤シェフのこだわりをもった食材と料理は、和をベースにしたイノベーティブで、独自の感性と巧みなアイデア料理を楽しませていただきました。
今後は、体調を整えるように休んで頂き、また復活する日を心待ちにしています。
「虓」
1年振りですが、年内でお店を閉めるそうなので、最後の訪問となりました。
Comte de Lamotte Grande Reserve
ピノノワール70%、シャルドネ30%。
きめ細かな泡立ちとバランスがいいシャンパンです。
最初の一口は、この日に使う魚介のお出汁。
貝や魚の優しい旨味。
こちらでは、鰹や昆布の出汁は使わず、砂糖や醤油も使わない料理。
そして、この出汁をベースに色々な料理を仕上げていきます。
白子
鱈の白子の天ぷらに、紫蘇の実と、そのお出汁と白バルサミコ酢を合わせたものをかけて、揚げ出し風に仕上げてあります。
こちらでは、その素材にもこだわりがありました。巷で売っているのは、白さを保つために漂白してあり味が落ちるので、真鱈から買い、その白子だけを使ったそうです。
私が行くスーパーは、出始めの無漂白の薄ピンク色の新鮮なものが売っていたので、さっと湯引きにして、塩だけで甘く、後で少しのポン酢で食べましたが、大きくなると変色しやすく漂白するというのは、初めて知りました。
こだわりの白子は、弾力感とクリーミーな旨みがあって美味しいです。
でも、白子だけを取り出すために、真鱈ごと仕入れるとなると、残った身はどうするのかな。
浜坂新温泉町の香箱蟹は、ほぐして綺麗に甲羅に詰めてあります。
後で出てくるのが楽しみです。
龍勢 虓ラベル
広島の八反35号を醸し、2022年に醸造したものを1年氷温熟成。
純米吟醸の香りと綺麗な米の旨み。虓のために作られたボトルです。
佐藤シェフが炭火の焼き台で焼いているのは、何か貝かしら。
ほっき貝
活ほっき貝を剥き、少し肝をつけたままで焼き、最初のスープと白バルサミコ酢を塗って、香ばしく焼いてあります。木の芽をのせて。
身厚なほっき貝は、甘みがあり、そのつけだれを纏って、旨みが倍増。
かわはぎ
氷見の松本幸一郎氏からのかわはぎは、細切りにし、肝と淡路の藻塩、三河の海苔、オリーブオイルで和え、山葵をのせて。
Milestone Riesling Oestrich Doosberg 2010 Querbath
ドイツ、クヴェアバッハの完熟したリースリング。
洋梨のコンポートや蜂蜜のフレーバーに、複雑味のある果実味とミネラル感。
お料理は、パイ生地の上に、何やらクリームを搾り、スイーツのような見た目。
あん肝
そのクリームはあん肝でした。
シャンパンで蒸したあん肝をクリーム状にして、桜海老を練りこんで焼いたフィユタージュにのせて。
上には、その刻んだフィユタージュと葱をのせ、白胡椒をかけて。
サクサク口どけのいい生地と共に、和食とはまた違った発想で、あん肝を食べさせてくれました。
Chablis 2020 Domaine Philippe Charlopin
柑橘や果実のミネラルとクリスピーな酸。
厚みと丸みがある果実味から次第にバタリーな香りと甘みが出てきます。
雲丹と白海老のカペッリーニ
極細のカペッリーニは、最初のスープと黄色く熟したヘベスを搾って冷製に和え、
白海老と淡路海山からの雲丹をのせて。
季節柄雲丹は少し苦みもありますが、混ぜ合わせながら頂くと、白海老の甘みとへべスの酸味と魚介のスープの旨みでまろやかに。
焼き立ての自家製パンに、北海道の非加熱の牛乳を使った自家製バターをはさんで。
クラムはこんがり、中はもちっとした生地に、ミルキーなバターが溶けていきます。
これが、ワインともいいマリアージュ。
十四代 龍月 七垂二十貫
これまた特別に高価な十四代。
開いたグラスで、華やかな香りときりっとした旨味を楽しみます。
白甘鯛
北九州響灘の白甘鯛。
魚介のスープを塗ってふんわりと焼き、大きな羽釜で炊いたご飯にのせて。
Henriot Blanc de Blancs
シャンパンはアンリオ。
自家製バター。
パンは、さらに焼き立てのバゲットを。
こちらは料理に合わせるようにクラムをなめらかに焼いたそうです。
香箱蟹のグラタン
ここで、最初に見せてもらった香箱蟹の料理が出てきました。
ほぐした身や内子は、ベシャメルソースで和え、足身をのせて、外子は別添え。
オープンで焼き、殻の旨みを出すように温かく仕立ててあります。
半分はそのまま頂き、もう半分は、バターを塗ったパンに、ほぐした内子や身とベシャメルソースをのせると、絶妙な味わいの蟹トーストになり、パンが止まらない(笑)
そこに、すっきりとしたシャンパンが合いました。
次は、肉料理ですが、角切りに切った赤身肉は鹿肉かしら。
Volnay 1ercru les Brouillards 1992 Domaine Glantenay a Volnay
赤ワインは、ヴォルネイの1992年。
古酒のひね感も含めて、見事な熟成具合となめらかなタンニン。
蝦夷鹿のラグーとトマトソースのタヤリン
十勝の蝦夷鹿のヒレ肉は、さっと焼いて、1時間ほど炊いたトマトソースと合わせたラグーにし、手打ちのタヤリンと絡めて。
器のサイドには、削ったグラナパダーノと、白胡椒を添えて。
まずは、濃厚なトマトソースを纏ったタヤリンと、柔らかな鹿ヒレ肉と共に。
途中から、グラナパダーノと白胡椒を入れて、チーズと白胡椒の風味を混ぜ合わせながら頂きました。
最後は、お誕生日の方の為に、ケーキを作ってくださいましたが、
写真はNGという事で。美味しいデザートでした。
今月で閉店となりますが、佐藤シェフのこだわりをもった食材と料理は、和をベースにしたイノベーティブで、独自の感性と巧みなアイデア料理を楽しませていただきました。
今後は、体調を整えるように休んで頂き、また復活する日を心待ちにしています。
「虓」
ranmarun at 19:30|Permalink│Comments(0)│
November 23, 2023
ロオジェ@銀座
「L’OSIER ロオジェ」に行きました。
昨年までは、青いツリーのイルミネーションでしたが、
今年は、赤やピンクを基調とした電飾にライトアップされていました。
この大きなツリーは見事で、レストランに来るお客様やそれ以外の観光客も写真を撮っていました。
写真撮影で混雑していたので、ちょっと寄り道したAngel Champagneも、ツリーと白い汽車が走る素敵なショーウィンドウでした。先月は、ハロウィン使用の紫でしたけどね。
そして、ロオジェに入店。
ロビーにも、ツリーと松ぼっくりの可愛いオブジェが。
そして、ダイニングルームから、見上げるのは、クリスマスツリーを逆さにしたような巨大なオブジェが。ベルギーのアーティストの作品だそうです。
白トリュフのコースを頂きます。
トスカーナからの大きな白トリュフは、300g。
香りも素晴らしいです。
ワインは、ペアリングで。
以前、エスキスにいて、ルシーニュに助っ人で来ていた太田さんに、再会。
最近のロオジェは、いろんなお店からの名ソムリエがいらっしゃるのが面白いです。
Dom Ruinart Blanc de Blancs Millesime 2010
まずは、ルイナールのブラン・ド・ブラン。
9〜11年の長い熟成期間を王冠キャップの代わりに、コルク栓を復活させて、手作業によるデコルジュマン。きめ細かな泡に、きれいな酸と旨みが合わさります。
アミューズブーシュ
竹炭のタルトには、根セロリのムースとチョリソーをのせて。
枝型のひよこ豆の生地に、クミンを利かせた人参のムースと3色の人参。
海藻タルトに、帆立のムースとからすみ。
ツリー型のパルミジャーノのサブレには、クリームチーズと星形にくり抜いたトリュフをのせて。
焼き立てのカンパーニュ。
バゲット、ミルクバターのパン、オリーブのパン、栗のカンパーニュ。
パンには、スペインのオヴェルデというエキストラバージンオリーブオイル。
JESTIN Vintage 2009
エルベ・ジェスタンの2009年。
ダヴィッド・レクラパールのシャルドネ50%と、キュミエールのヴァンサン・ラヴァルによるピノノワール50%とピノムニエ50%を使用。
シェリーのような熟成感を、次の貝やキャビアの料理に合わせます。
貝のタルタル 海水のジュレ キャビアをのせて
赤貝、みる貝、ほっき貝を軽くボイルして、タルタル仕立てにし、
ほうれん草パウダーの泡と貝から出る海水のジュレ。
ベルギーのオシェトラキャビアと宮崎のキャビアライムをのせて。
貝の料理にキャビアを合わせるのは、意外に初めてですが、貝から出る海水のジュレのミネラル感がつなぎ役になり、貝の旨みと魚卵の旨みが合わさるとより深い海の恵みを感じます。
そこに合わせたジェスタンのマリアージュが素晴らしいです。
そして、この料理には、黒オリーブのパンにオリーブオイルを浸したものがよく合います。
Villa Soleilla 2020 Gerard Bertrand
近年注目されているラングドックのベルトランのトップキュベの一つで、2020年がファーストヴィンテージのオレンジワインだそうです。
ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、ヴィオニエを使い、紅茶やオレンジピールや陳皮、オリエンタルスパイスの香りと複雑味に、滑らかなタンニンで後味も綺麗に仕上げたガストロノミックなオレンジワイン。
佐賀産半熟卵 エシャロットのキャラメリゼとセロリラブのムースリーヌ
ソーストリュフ
白トリュフを添えたフィユテ セップ茸のブイヨン
ガラスの器に藁を詰め、巣籠り卵のように盛り付けてあります。
エシャロットのキャラメリゼと根セロリのムースに、黒トリュフのソース。
佐賀産卵のポーチドエッグと白トリュフをのせて。
よく見ると、角切りにソテーしたエリンギの上に、鶏の形をしたほうれん草の緑のゼリーが可愛い。
根セロリのピュレと佐賀のサフランのムース。
パルミジャーノを削って焼いたサクサクのパイ生地には、白トリュフをのせて。
そして、セップ茸の泡のソースをかけます。
半熟卵を割ると、中の黄身は、薄いレモン色。
色は薄いけれど、味わいは濃厚です。
エシャロットのキャラメリゼや、セップ茸の泡の風味。
それに負けない白トリュフの香りと共に。
そして、白トリュフをのせたフィユテを一緒に頂くと、また香りが広がります。
Ermitage L’Ermite 2009 M.Chapoutier
シャプティエのエルミタージュ・ブラン。
蜂蜜、花梨や黄桃の香りと果実味に、とろみがある口あたりながら、滑らかな舌触り。
エレガントな熟成感のエルミタージュです。
フランス産オマール・ブルー 栗のラビオル カリフラワーの花びら仕立て
ソースビスク
栗のパウダーを練りこんだ生地のラビオルで、オマール海老を包み、
オマール海老の爪や身とスライスしたカリフラワー、白トリュフをのせて。
そこに、オマール海老のビスクソースをかけます。
ラビオルの中にもオマール海老のファルシが詰まっています。
オマール海老のそれぞれの部位の味わいや、薄切りにしたカリフラワーの食感。
重ねて削った白トリュフと濃厚なオマールビスクを絡めながら頂くと、最高に美味しい。
そして、エルミタージュの味わいが、より増します。
ソースはおかわりしてしまいました。
Chevalier Montrachet Les Demoiselles Grand Cru 2017 Louis Jadot
ルイ・ジャドのシュヴァリエ・モンラッシェ。
エッジの利いた骨格と酸があり、
次第にバニラやカラメルの香りのふくよかな甘みや樽感が出てきます。
三陸産帆立貝のロティ プティオニオンのパピヨット
帆立のムース エキュームヴェール キャラメリゼしたジュ
盛岡の泳ぐ帆立をロティして、プティオニオンのパピヨット。
フランのようになめらかな帆立のムースには、サラダ菜の泡と白トリュフをのせて。
そこに、帆立のヒモからとったとろみのあるジュを注ぎます。
泳ぐ帆立って、面白いネーミングですが、しっかり弾力感のある帆立の旨み。
プティオニオンの酸味があるピュレに、ひものソースが合わさると絶妙な美味しさ。
Bruno Paillard Le Mesnil 1990
ここで、ちょっとシャンパンが欲しいなと思っていたので、嬉しい。
しかもブルーノ・パイヤールの1990年。
アーモンドやヘーゼルナッツの香る熟成感のシャルドネ。
昔飲んだオールドヴィンテージの85年くらいのドンペリにも似たニュアンスの香りとふくよかな甘みや複雑味がありました。
白トリュフのリゾット
白トリュフを味わうならば、リゾットも食べたいと特別なオーダーです。
雪椿米とチーズやクリームなどを合わせたリゾットに、黒トリュフソース。
そこに、白トリュフをたっぷり削って。
キッチンが立て込んでいるというのに、我儘オーダーして申し訳ありません。
でも、白トリュフの香りが引きたつ格別の美味しさでした。
Vosne Romanee 2009 Meo Camuzet
最初は、グラスのみだったので、ブラインドかなと思い、無花果や干し葡萄の香りと凝縮したベリーの果実味に、土的なタンニンもあり、色々連想。
でも、自分が好きでいつも飲んでいたのを思いだせずにいたら、メオ・カミュゼですと。
ああ、そうだった。
Romanee St .Vivant 2009 Romanne Conti
そして、こちらのワインも最初はブラインドでしたが、
この香りは圧倒的な強さがあったので、絶対DRCと思いながら、次の料理に出すならエシェゾーかなと思っていたら、これまた素晴らしいロマネ・サンヴィヴァンでした。
プラムやチェリー、ドライな薔薇の香りの中に、ベリーや黒果実の落ち着いた果実味とエレガントな余韻。広がる優雅な香りと飲むたびに、情報量の多い豊かな味わいを感じます。
対馬地鶏胸肉のフォンダン フォアグラを詰めたモモ肉のバロティーヌ
カブのファルシー バターナッツのポアンテ ソースシュプレーム
対馬地鶏の胸肉をしっとりと火入れし、白トリュフをのせて。
ここで使う白トリュフは、少し赤身がかった香りの強く熟成感のある白トリュフを使うそうです。
蕪のファルシーに栗のチャツネをはさみ、栗のチップス。バターナッツとそのピュレ。
フォアグラを詰めたもも肉とほうれん草を巻いたバロティーヌ。
そこに、鶏のボライユにクリームを加えた、ソースシュプレーム。
きめ細かくなめらかな質感の胸肉と、鶏の旨みを凝縮した極上のソースが美味しい。
最高のワインと共に、至福の味わいを楽しみました。
柿と黒糖のマリネ チコリとシナモンのアイスクレーム
アバンデセールは、柿と黒糖のマリネに、チコリとシナモンのアイスクリーム。
トンカ豆のメレンゲとバニラのスポンジ。白トリュフを削って。
プティフール
チェリーのゼリー。コーヒーマカロン。
グァヴァとパイナップルのタルト。ラズベリーシュークリーム。
Chateau d’Yquem 2018
デザートワインは、2018年の、イケム。
こっくりとした甘みと芳醇な香りです。
シュクルに詰めたバニラのクレームと佐賀産サフランのアイスクリーム
白トリュフのラペ
トリュフで型取り飴で作ったシュクレに、白トリュフをのせて。
ライスクリスプとサフランのメレンゲを添えて。
そのシュクレの飴細工を割ると、中には、バニラのクリームとサフランのアイスクリーム。
サフランは、「AKAITO」ブランドの佐賀産のサフラン。
イラン産のサフランなどよりも、香りや色合いもよく、非常に強く繊細でバランスのとれた香りを持ち、余韻も長いそうです。
料理とデザートでその魅力の引き出し方を変えているそうですが、アイスクリームにすると、その冷たさから溶けていくときに、優雅な香りを放ち、アイスクリームの甘みがより香りを上品にのばしてくれます。そして、バニラや白トリュフの香りが合わさり、さらに高貴な香りの演出でした。
おまけで、響21年のアイスクリームとマロンラムのアイスクリーム。
これもまた素晴らしい香りと風味を引き出したアイスクリームです。
フリヤンディーズのワゴン
30種類以上あるので、説明を聞きながらいつも迷います。
チョコレートとココナッツのギモーブ、オレンジピールのチョコがけ、カヌレ、
トリュフショコラ、チョコレートクッキー、薔薇とレミーマルタンの琥珀糖、
金柑のコンポート、生姜のチョコかけ、洋梨とベリーのパートドフリュイ。
今回新しく、栗のカリソン。
食後の紅茶は、ジャルダン・スクレ(秘密の園)
オーク樽でスリランカの有機栽培の茶葉を2週間熟成させたもの。
深いコクと綺麗なタンニンに、落ち着いた香り。
白トリュフの料理と素晴らしいワインを頂いた、優雅な時間でした。
「Losier」
東京都中央区銀座7-5-5
03-3571-6050続きを読む
昨年までは、青いツリーのイルミネーションでしたが、
今年は、赤やピンクを基調とした電飾にライトアップされていました。
この大きなツリーは見事で、レストランに来るお客様やそれ以外の観光客も写真を撮っていました。
写真撮影で混雑していたので、ちょっと寄り道したAngel Champagneも、ツリーと白い汽車が走る素敵なショーウィンドウでした。先月は、ハロウィン使用の紫でしたけどね。
そして、ロオジェに入店。
ロビーにも、ツリーと松ぼっくりの可愛いオブジェが。
そして、ダイニングルームから、見上げるのは、クリスマスツリーを逆さにしたような巨大なオブジェが。ベルギーのアーティストの作品だそうです。
白トリュフのコースを頂きます。
トスカーナからの大きな白トリュフは、300g。
香りも素晴らしいです。
ワインは、ペアリングで。
以前、エスキスにいて、ルシーニュに助っ人で来ていた太田さんに、再会。
最近のロオジェは、いろんなお店からの名ソムリエがいらっしゃるのが面白いです。
Dom Ruinart Blanc de Blancs Millesime 2010
まずは、ルイナールのブラン・ド・ブラン。
9〜11年の長い熟成期間を王冠キャップの代わりに、コルク栓を復活させて、手作業によるデコルジュマン。きめ細かな泡に、きれいな酸と旨みが合わさります。
アミューズブーシュ
竹炭のタルトには、根セロリのムースとチョリソーをのせて。
枝型のひよこ豆の生地に、クミンを利かせた人参のムースと3色の人参。
海藻タルトに、帆立のムースとからすみ。
ツリー型のパルミジャーノのサブレには、クリームチーズと星形にくり抜いたトリュフをのせて。
焼き立てのカンパーニュ。
バゲット、ミルクバターのパン、オリーブのパン、栗のカンパーニュ。
パンには、スペインのオヴェルデというエキストラバージンオリーブオイル。
JESTIN Vintage 2009
エルベ・ジェスタンの2009年。
ダヴィッド・レクラパールのシャルドネ50%と、キュミエールのヴァンサン・ラヴァルによるピノノワール50%とピノムニエ50%を使用。
シェリーのような熟成感を、次の貝やキャビアの料理に合わせます。
貝のタルタル 海水のジュレ キャビアをのせて
赤貝、みる貝、ほっき貝を軽くボイルして、タルタル仕立てにし、
ほうれん草パウダーの泡と貝から出る海水のジュレ。
ベルギーのオシェトラキャビアと宮崎のキャビアライムをのせて。
貝の料理にキャビアを合わせるのは、意外に初めてですが、貝から出る海水のジュレのミネラル感がつなぎ役になり、貝の旨みと魚卵の旨みが合わさるとより深い海の恵みを感じます。
そこに合わせたジェスタンのマリアージュが素晴らしいです。
そして、この料理には、黒オリーブのパンにオリーブオイルを浸したものがよく合います。
Villa Soleilla 2020 Gerard Bertrand
近年注目されているラングドックのベルトランのトップキュベの一つで、2020年がファーストヴィンテージのオレンジワインだそうです。
ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、ヴィオニエを使い、紅茶やオレンジピールや陳皮、オリエンタルスパイスの香りと複雑味に、滑らかなタンニンで後味も綺麗に仕上げたガストロノミックなオレンジワイン。
佐賀産半熟卵 エシャロットのキャラメリゼとセロリラブのムースリーヌ
ソーストリュフ
白トリュフを添えたフィユテ セップ茸のブイヨン
ガラスの器に藁を詰め、巣籠り卵のように盛り付けてあります。
エシャロットのキャラメリゼと根セロリのムースに、黒トリュフのソース。
佐賀産卵のポーチドエッグと白トリュフをのせて。
よく見ると、角切りにソテーしたエリンギの上に、鶏の形をしたほうれん草の緑のゼリーが可愛い。
根セロリのピュレと佐賀のサフランのムース。
パルミジャーノを削って焼いたサクサクのパイ生地には、白トリュフをのせて。
そして、セップ茸の泡のソースをかけます。
半熟卵を割ると、中の黄身は、薄いレモン色。
色は薄いけれど、味わいは濃厚です。
エシャロットのキャラメリゼや、セップ茸の泡の風味。
それに負けない白トリュフの香りと共に。
そして、白トリュフをのせたフィユテを一緒に頂くと、また香りが広がります。
Ermitage L’Ermite 2009 M.Chapoutier
シャプティエのエルミタージュ・ブラン。
蜂蜜、花梨や黄桃の香りと果実味に、とろみがある口あたりながら、滑らかな舌触り。
エレガントな熟成感のエルミタージュです。
フランス産オマール・ブルー 栗のラビオル カリフラワーの花びら仕立て
ソースビスク
栗のパウダーを練りこんだ生地のラビオルで、オマール海老を包み、
オマール海老の爪や身とスライスしたカリフラワー、白トリュフをのせて。
そこに、オマール海老のビスクソースをかけます。
ラビオルの中にもオマール海老のファルシが詰まっています。
オマール海老のそれぞれの部位の味わいや、薄切りにしたカリフラワーの食感。
重ねて削った白トリュフと濃厚なオマールビスクを絡めながら頂くと、最高に美味しい。
そして、エルミタージュの味わいが、より増します。
ソースはおかわりしてしまいました。
Chevalier Montrachet Les Demoiselles Grand Cru 2017 Louis Jadot
ルイ・ジャドのシュヴァリエ・モンラッシェ。
エッジの利いた骨格と酸があり、
次第にバニラやカラメルの香りのふくよかな甘みや樽感が出てきます。
三陸産帆立貝のロティ プティオニオンのパピヨット
帆立のムース エキュームヴェール キャラメリゼしたジュ
盛岡の泳ぐ帆立をロティして、プティオニオンのパピヨット。
フランのようになめらかな帆立のムースには、サラダ菜の泡と白トリュフをのせて。
そこに、帆立のヒモからとったとろみのあるジュを注ぎます。
泳ぐ帆立って、面白いネーミングですが、しっかり弾力感のある帆立の旨み。
プティオニオンの酸味があるピュレに、ひものソースが合わさると絶妙な美味しさ。
Bruno Paillard Le Mesnil 1990
ここで、ちょっとシャンパンが欲しいなと思っていたので、嬉しい。
しかもブルーノ・パイヤールの1990年。
アーモンドやヘーゼルナッツの香る熟成感のシャルドネ。
昔飲んだオールドヴィンテージの85年くらいのドンペリにも似たニュアンスの香りとふくよかな甘みや複雑味がありました。
白トリュフのリゾット
白トリュフを味わうならば、リゾットも食べたいと特別なオーダーです。
雪椿米とチーズやクリームなどを合わせたリゾットに、黒トリュフソース。
そこに、白トリュフをたっぷり削って。
キッチンが立て込んでいるというのに、我儘オーダーして申し訳ありません。
でも、白トリュフの香りが引きたつ格別の美味しさでした。
Vosne Romanee 2009 Meo Camuzet
最初は、グラスのみだったので、ブラインドかなと思い、無花果や干し葡萄の香りと凝縮したベリーの果実味に、土的なタンニンもあり、色々連想。
でも、自分が好きでいつも飲んでいたのを思いだせずにいたら、メオ・カミュゼですと。
ああ、そうだった。
Romanee St .Vivant 2009 Romanne Conti
そして、こちらのワインも最初はブラインドでしたが、
この香りは圧倒的な強さがあったので、絶対DRCと思いながら、次の料理に出すならエシェゾーかなと思っていたら、これまた素晴らしいロマネ・サンヴィヴァンでした。
プラムやチェリー、ドライな薔薇の香りの中に、ベリーや黒果実の落ち着いた果実味とエレガントな余韻。広がる優雅な香りと飲むたびに、情報量の多い豊かな味わいを感じます。
対馬地鶏胸肉のフォンダン フォアグラを詰めたモモ肉のバロティーヌ
カブのファルシー バターナッツのポアンテ ソースシュプレーム
対馬地鶏の胸肉をしっとりと火入れし、白トリュフをのせて。
ここで使う白トリュフは、少し赤身がかった香りの強く熟成感のある白トリュフを使うそうです。
蕪のファルシーに栗のチャツネをはさみ、栗のチップス。バターナッツとそのピュレ。
フォアグラを詰めたもも肉とほうれん草を巻いたバロティーヌ。
そこに、鶏のボライユにクリームを加えた、ソースシュプレーム。
きめ細かくなめらかな質感の胸肉と、鶏の旨みを凝縮した極上のソースが美味しい。
最高のワインと共に、至福の味わいを楽しみました。
柿と黒糖のマリネ チコリとシナモンのアイスクレーム
アバンデセールは、柿と黒糖のマリネに、チコリとシナモンのアイスクリーム。
トンカ豆のメレンゲとバニラのスポンジ。白トリュフを削って。
プティフール
チェリーのゼリー。コーヒーマカロン。
グァヴァとパイナップルのタルト。ラズベリーシュークリーム。
Chateau d’Yquem 2018
デザートワインは、2018年の、イケム。
こっくりとした甘みと芳醇な香りです。
シュクルに詰めたバニラのクレームと佐賀産サフランのアイスクリーム
白トリュフのラペ
トリュフで型取り飴で作ったシュクレに、白トリュフをのせて。
ライスクリスプとサフランのメレンゲを添えて。
そのシュクレの飴細工を割ると、中には、バニラのクリームとサフランのアイスクリーム。
サフランは、「AKAITO」ブランドの佐賀産のサフラン。
イラン産のサフランなどよりも、香りや色合いもよく、非常に強く繊細でバランスのとれた香りを持ち、余韻も長いそうです。
料理とデザートでその魅力の引き出し方を変えているそうですが、アイスクリームにすると、その冷たさから溶けていくときに、優雅な香りを放ち、アイスクリームの甘みがより香りを上品にのばしてくれます。そして、バニラや白トリュフの香りが合わさり、さらに高貴な香りの演出でした。
おまけで、響21年のアイスクリームとマロンラムのアイスクリーム。
これもまた素晴らしい香りと風味を引き出したアイスクリームです。
フリヤンディーズのワゴン
30種類以上あるので、説明を聞きながらいつも迷います。
チョコレートとココナッツのギモーブ、オレンジピールのチョコがけ、カヌレ、
トリュフショコラ、チョコレートクッキー、薔薇とレミーマルタンの琥珀糖、
金柑のコンポート、生姜のチョコかけ、洋梨とベリーのパートドフリュイ。
今回新しく、栗のカリソン。
食後の紅茶は、ジャルダン・スクレ(秘密の園)
オーク樽でスリランカの有機栽培の茶葉を2週間熟成させたもの。
深いコクと綺麗なタンニンに、落ち着いた香り。
白トリュフの料理と素晴らしいワインを頂いた、優雅な時間でした。
「Losier」
東京都中央区銀座7-5-5
03-3571-6050続きを読む
ranmarun at 18:00|Permalink│Comments(2)│
November 05, 2023
啓蟄@渋谷
「啓蟄」に行きました。
オープン当初は、5月から7月までの限定期間の営業でしたが、
その後好評で常設レストランとなり、4回目の訪問です。
シェフの松本さんは、フランスの「La Grenouillere」のスーシェフ時代に出会いましたが、
日本に帰国して、ここで再会してから、さらに日本の食材を使ったガストロノミーな料理を作っていて、毎回驚きと感銘を受ける料理を作っています。
今回も食材が書かれたシンプルなメニューから、どんな料理が出てくるのか楽しみです。
Laherte Freres Urtradition Grand Brut
ピノムニエ60%、シャルドネ30%、ピノノワール10%。
秋なので、ムニエ主体のコクと甘みを前半に合わせたそうです。
メークイン 炭化檸檬
ジャガイモのメークインを極細切りにして毛糸玉のように丸めて揚げ、炭化させたレモンのパウダーとレモンのピュレ。
以前は3種類のフィンガーフードがでてきましたが、この1つに絞ったそう。
緑大根 帆立
緑大根は、桂剥きのように薄く削いで、アップルビネガーでマリネし、帆立のタルタルやセロリの葉を巻くように包んであります。
中には、粒マスタードなどで和えた帆立のタルタルと、
フロマージュブラン、ほぐしたブロッコリー。セロリのオイル。
青みのある野菜や、フロマージュブランのほのかな酸味から、帆立の甘みを引き出すように。
MT Vins L.06 Couleur Capucine Selectione par Marc Tempe
マルク・テンペの新プロジェクトのワインで、サンスフルかつ、普段とは違う仕込みが面白いワインです。ピノグリ55%にピノオーセロワ45%をアッサンブラージュ。
夕陽のようなオレンジ色とフランボワーズやおろしりんごのような果実味とミネラル感。
根セロリ ふりかけ
根セロリは、薄くスライスして昆布締めにしたものを重ねて。
根セロリのピュレと発酵野菜のブイヨン、自家製ふりかけをかけて。
ふりかけは、夏の間使った色々な魚のあらなどを乾燥粉末にしてたもの。
食材は根セロリ、魚の風味は乾燥粉末ですが、発酵ブイヨンなどが合わさり、蕪寿司の再構築的な味わいが面白いです。
Rose D’un Jour 2022 La Ferme de la Sansonniere
ロワールのグローログリの貴腐葡萄をアンフォラ醗酵した、柔らかなロゼの甘口ワイン。
軽やかで上品な甘みを次のフォアグラに。
マッシュルーム フォアグラ カカオ
フォアグラは、ブルガリア産の冷凍だそう。それを焼いた後にブランデーでマリネして、コロンビアのカカオとチョコレートを削って。マッシュルームピュレを添えて。
フォアグラは脂の強いものは苦手ですが、余分な脂は抜くように柔らかくソテーして。
そこに削ったカカオの風味と甘みがちょうどよく寄り添う甘さになり、マッシュルームのピュレと一緒に食べると、柔らかな茸を食べている食感になります。
勿論食べるとフォアグラの味わいなんですが、そう思わせないような工夫に関心しました。
芒 NOGI White 2022 98WINEs
白は甲州、赤はマスカットベーリーAの国内固有2品種のみで作っている、山梨塩山のワイナリー。
その白は、甲州でも透き通ったクリアな色合いで、きりっとした酸とクールなミネラル。
菊花 蕪
蕪のブイヨンと菊のフリット、菊のパウダー。
蕪は、それだけを長時間煮込んでいき、ぐつぐつして茶色く煮詰まったら水を足していき、最後の10分だけトマトを入れて、酸味と旨みを足すそうです。
そうしてとった蕪のブイヨンに、蕪のピュレとクリームを合わせた餅のようなものと、菊花のフリットを浮かべて。
蕪の綺麗な旨みのあるスープに、サクサクした菊花の食感と香りが溶け込み、天ぬきを食べているような和の雰囲気を感じる一皿。
STYVER 2022 Vejrhoj Vingard
デンマークのワインで、葡萄はソラリス。
エルダーフラワーの香りや、甘さと酸味。
バターナッツ チョリソー
バターナッツかぼちゃの上頭部を薄くスライスして、重ね、間にチョリソーをはさんで焼いたもの。
ミルフィーユのように、薄く何層にも重ねたかぼちゃに、チョリソーの塩気と旨みが合わさり、下のマスタードとバターナッツのピュレや、トマトウォーターとコリアンダーのソースが、しゃきしゃき感と焼いた香ばしさのあるバターナッツの甘みを引き出すように。
Rotschiefer Riesling Kabinett 2022 Van Volxm
ドイツ・モーゼル・ザール地方のリースリング。
透明感がありますが、吟醸酒のような爽やかな香りと綺麗な甘みです。
毛蟹 銀杏
銀杏のピュレと毛蟹の身とクリームチーズを合わせて、毛蟹とリソのソース。
まず、ベイクドチーズケーキのような見た目に驚きました。
もっちりとした生地には、銀杏の風味と毛蟹の旨みが合わさり、毛蟹が入ったキッシュのような味わい。
松本シェフは、素材を他の料理人とはまた違った視点と発想からアレンジして、その見た目とのギャップがありながら、素材の持ち味を十二分に引き出すような調理法をしてくるので、いつも面白く驚かされます。
Soliszt 2020 Liszt
オーストリア・ブルゲラント地方のメルロー。
ドライな口あたりに、ブラックチェリーやカシスの果実味や、スモーキさも。
占地 春菊
しめじの頭を取って、塊のままフリットにし、春菊のピュレ。
その頭はブイヨンをとり、牛のコンソメと合わせてソースにしたそうです。
その発想は、松本家のすき焼きだそうで、松本家ではすき焼きにしめじを入れるのだとか。
でも、すき焼きに頭だけ切り落としていたわけではなくて、この料理のフリットにする際に、茸の頭はぬめりがあるので、分けて牛肉のコンソメと合わせたそうです。
春菊のなめらかな香りと苦みもアクセント。
GN 2020 Domaine la Terrasse d’Elise
フランス・ラングドックのグルナッシュ。
ブラックベリーやカシスの果実味に苦みのインパクト。
秋刀魚 茄子 珈琲
秋刀魚は、半身を香ばしくソテーして、2時間蒸した茄子と重ね、
秋刀魚のクリームソースとコーヒーパウダー。
皮目をカリッとソテーした秋刀魚に、しっとりと蒸した茄子を重ねて、コーヒーの香りと苦みが秋刀魚の肝を連想させるように。
ワインの苦みと果実味もいいマリアージュで、途中で少し料理に垂らすと、酸味が加わり後味をさっぱりと。
Gevrey Chambertin ”Lavaut St Jacques” 2019 Frederic Magnien
ルロワのワイン造りを理想としているフレデリック・マニャンのジュブレ・シャンベルタン。
0.22haの小さな区画で作られるピノノワールを50%アンフォラ、50%古バリックで19ヵ月熟成。
濃厚かつ繊細で複雑な果実味。
鹿 山椒
岡山の本土鹿のローストに、白菜と舞茸のブレゼ。
鹿のジュと山椒の香るソース。
ここではあまり遊ばずに、シンプルに鹿肉の味わいを。
ブリオッシュ
前回までは、ハーブを練りこんだパンと砂山バターのホイップでしたが、
バターをつけないパンということで、バターを練りこんだブリオッシュを。
ブリオッシュならば、前半のフォアグラの料理から出てきても良かったな。
この料理にブリオッシュはいらないし、せっかく美味しいブリオッシュにフォアグラを合わせた方がより美味しく食べられたかも。最後に出てくると、ちと重いので。
デセールに、合わせて食後酒も頂きました。
ハーブなどを色々漬け込んだ瓶もあり、料理に使うのかな。
Ring of Fire Wicked Way Mead
こだわりの蜂蜜と酵母で作っているクラフトミード。
以前も違う種類を頂いたことがありますが、こちらは信州のりんごの蜂蜜をキャラメル状になるまで熱し、ブルゴーニュのワイン酵母を加えて醸し、マダガスカル産バニラの香りをつけた甘い風味豊かなミードです。
太秋 紅茶 ベルガモット
立川高橋果樹園の太秋という柿のコンポートに、紅茶とベルガモット、ホワイトバルサミコの柿のグラニテ。
林檎 パンデピス
秋映というりんごをスライスして、そのりんごのエスプーマとバニラアイスクリーム。
メレンゲやフィユタージュ。パンデピスやシナモンの香りで。
南瓜 醤油 フィナンシェ
カボチャのスポンジに醤油クリーム。
キャラメル風味のフィナンシェ。
Golden Eight The Williams Pear By Massenez
アルザスで作る洋梨の8年熟成のオードヴィ。
琥珀色の色合いに、フレッシュな洋梨の香りや完熟した洋梨のまろやかな甘みに、コンポート、キャラメリゼした芳醇で力強い果実味が広がります。
野草茶
食後は、おおばこ、りんご、レーズン、ローズペタル、枸杞、黒豆、陳皮などを煎じた野草茶を。
不協和音のように重なりながら、驚きと楽しさを作りだし、独特の彼の感性を表現する料理は、今回は少しだけクラシックに回帰するように、誠実な美味しさを奏でていました。
「啓蟄」
東京都渋谷区松濤2-13-12
03-5738-8070
オープン当初は、5月から7月までの限定期間の営業でしたが、
その後好評で常設レストランとなり、4回目の訪問です。
シェフの松本さんは、フランスの「La Grenouillere」のスーシェフ時代に出会いましたが、
日本に帰国して、ここで再会してから、さらに日本の食材を使ったガストロノミーな料理を作っていて、毎回驚きと感銘を受ける料理を作っています。
今回も食材が書かれたシンプルなメニューから、どんな料理が出てくるのか楽しみです。
Laherte Freres Urtradition Grand Brut
ピノムニエ60%、シャルドネ30%、ピノノワール10%。
秋なので、ムニエ主体のコクと甘みを前半に合わせたそうです。
メークイン 炭化檸檬
ジャガイモのメークインを極細切りにして毛糸玉のように丸めて揚げ、炭化させたレモンのパウダーとレモンのピュレ。
以前は3種類のフィンガーフードがでてきましたが、この1つに絞ったそう。
緑大根 帆立
緑大根は、桂剥きのように薄く削いで、アップルビネガーでマリネし、帆立のタルタルやセロリの葉を巻くように包んであります。
中には、粒マスタードなどで和えた帆立のタルタルと、
フロマージュブラン、ほぐしたブロッコリー。セロリのオイル。
青みのある野菜や、フロマージュブランのほのかな酸味から、帆立の甘みを引き出すように。
MT Vins L.06 Couleur Capucine Selectione par Marc Tempe
マルク・テンペの新プロジェクトのワインで、サンスフルかつ、普段とは違う仕込みが面白いワインです。ピノグリ55%にピノオーセロワ45%をアッサンブラージュ。
夕陽のようなオレンジ色とフランボワーズやおろしりんごのような果実味とミネラル感。
根セロリ ふりかけ
根セロリは、薄くスライスして昆布締めにしたものを重ねて。
根セロリのピュレと発酵野菜のブイヨン、自家製ふりかけをかけて。
ふりかけは、夏の間使った色々な魚のあらなどを乾燥粉末にしてたもの。
食材は根セロリ、魚の風味は乾燥粉末ですが、発酵ブイヨンなどが合わさり、蕪寿司の再構築的な味わいが面白いです。
Rose D’un Jour 2022 La Ferme de la Sansonniere
ロワールのグローログリの貴腐葡萄をアンフォラ醗酵した、柔らかなロゼの甘口ワイン。
軽やかで上品な甘みを次のフォアグラに。
マッシュルーム フォアグラ カカオ
フォアグラは、ブルガリア産の冷凍だそう。それを焼いた後にブランデーでマリネして、コロンビアのカカオとチョコレートを削って。マッシュルームピュレを添えて。
フォアグラは脂の強いものは苦手ですが、余分な脂は抜くように柔らかくソテーして。
そこに削ったカカオの風味と甘みがちょうどよく寄り添う甘さになり、マッシュルームのピュレと一緒に食べると、柔らかな茸を食べている食感になります。
勿論食べるとフォアグラの味わいなんですが、そう思わせないような工夫に関心しました。
芒 NOGI White 2022 98WINEs
白は甲州、赤はマスカットベーリーAの国内固有2品種のみで作っている、山梨塩山のワイナリー。
その白は、甲州でも透き通ったクリアな色合いで、きりっとした酸とクールなミネラル。
菊花 蕪
蕪のブイヨンと菊のフリット、菊のパウダー。
蕪は、それだけを長時間煮込んでいき、ぐつぐつして茶色く煮詰まったら水を足していき、最後の10分だけトマトを入れて、酸味と旨みを足すそうです。
そうしてとった蕪のブイヨンに、蕪のピュレとクリームを合わせた餅のようなものと、菊花のフリットを浮かべて。
蕪の綺麗な旨みのあるスープに、サクサクした菊花の食感と香りが溶け込み、天ぬきを食べているような和の雰囲気を感じる一皿。
STYVER 2022 Vejrhoj Vingard
デンマークのワインで、葡萄はソラリス。
エルダーフラワーの香りや、甘さと酸味。
バターナッツ チョリソー
バターナッツかぼちゃの上頭部を薄くスライスして、重ね、間にチョリソーをはさんで焼いたもの。
ミルフィーユのように、薄く何層にも重ねたかぼちゃに、チョリソーの塩気と旨みが合わさり、下のマスタードとバターナッツのピュレや、トマトウォーターとコリアンダーのソースが、しゃきしゃき感と焼いた香ばしさのあるバターナッツの甘みを引き出すように。
Rotschiefer Riesling Kabinett 2022 Van Volxm
ドイツ・モーゼル・ザール地方のリースリング。
透明感がありますが、吟醸酒のような爽やかな香りと綺麗な甘みです。
毛蟹 銀杏
銀杏のピュレと毛蟹の身とクリームチーズを合わせて、毛蟹とリソのソース。
まず、ベイクドチーズケーキのような見た目に驚きました。
もっちりとした生地には、銀杏の風味と毛蟹の旨みが合わさり、毛蟹が入ったキッシュのような味わい。
松本シェフは、素材を他の料理人とはまた違った視点と発想からアレンジして、その見た目とのギャップがありながら、素材の持ち味を十二分に引き出すような調理法をしてくるので、いつも面白く驚かされます。
Soliszt 2020 Liszt
オーストリア・ブルゲラント地方のメルロー。
ドライな口あたりに、ブラックチェリーやカシスの果実味や、スモーキさも。
占地 春菊
しめじの頭を取って、塊のままフリットにし、春菊のピュレ。
その頭はブイヨンをとり、牛のコンソメと合わせてソースにしたそうです。
その発想は、松本家のすき焼きだそうで、松本家ではすき焼きにしめじを入れるのだとか。
でも、すき焼きに頭だけ切り落としていたわけではなくて、この料理のフリットにする際に、茸の頭はぬめりがあるので、分けて牛肉のコンソメと合わせたそうです。
春菊のなめらかな香りと苦みもアクセント。
GN 2020 Domaine la Terrasse d’Elise
フランス・ラングドックのグルナッシュ。
ブラックベリーやカシスの果実味に苦みのインパクト。
秋刀魚 茄子 珈琲
秋刀魚は、半身を香ばしくソテーして、2時間蒸した茄子と重ね、
秋刀魚のクリームソースとコーヒーパウダー。
皮目をカリッとソテーした秋刀魚に、しっとりと蒸した茄子を重ねて、コーヒーの香りと苦みが秋刀魚の肝を連想させるように。
ワインの苦みと果実味もいいマリアージュで、途中で少し料理に垂らすと、酸味が加わり後味をさっぱりと。
Gevrey Chambertin ”Lavaut St Jacques” 2019 Frederic Magnien
ルロワのワイン造りを理想としているフレデリック・マニャンのジュブレ・シャンベルタン。
0.22haの小さな区画で作られるピノノワールを50%アンフォラ、50%古バリックで19ヵ月熟成。
濃厚かつ繊細で複雑な果実味。
鹿 山椒
岡山の本土鹿のローストに、白菜と舞茸のブレゼ。
鹿のジュと山椒の香るソース。
ここではあまり遊ばずに、シンプルに鹿肉の味わいを。
ブリオッシュ
前回までは、ハーブを練りこんだパンと砂山バターのホイップでしたが、
バターをつけないパンということで、バターを練りこんだブリオッシュを。
ブリオッシュならば、前半のフォアグラの料理から出てきても良かったな。
この料理にブリオッシュはいらないし、せっかく美味しいブリオッシュにフォアグラを合わせた方がより美味しく食べられたかも。最後に出てくると、ちと重いので。
デセールに、合わせて食後酒も頂きました。
ハーブなどを色々漬け込んだ瓶もあり、料理に使うのかな。
Ring of Fire Wicked Way Mead
こだわりの蜂蜜と酵母で作っているクラフトミード。
以前も違う種類を頂いたことがありますが、こちらは信州のりんごの蜂蜜をキャラメル状になるまで熱し、ブルゴーニュのワイン酵母を加えて醸し、マダガスカル産バニラの香りをつけた甘い風味豊かなミードです。
太秋 紅茶 ベルガモット
立川高橋果樹園の太秋という柿のコンポートに、紅茶とベルガモット、ホワイトバルサミコの柿のグラニテ。
林檎 パンデピス
秋映というりんごをスライスして、そのりんごのエスプーマとバニラアイスクリーム。
メレンゲやフィユタージュ。パンデピスやシナモンの香りで。
南瓜 醤油 フィナンシェ
カボチャのスポンジに醤油クリーム。
キャラメル風味のフィナンシェ。
Golden Eight The Williams Pear By Massenez
アルザスで作る洋梨の8年熟成のオードヴィ。
琥珀色の色合いに、フレッシュな洋梨の香りや完熟した洋梨のまろやかな甘みに、コンポート、キャラメリゼした芳醇で力強い果実味が広がります。
野草茶
食後は、おおばこ、りんご、レーズン、ローズペタル、枸杞、黒豆、陳皮などを煎じた野草茶を。
不協和音のように重なりながら、驚きと楽しさを作りだし、独特の彼の感性を表現する料理は、今回は少しだけクラシックに回帰するように、誠実な美味しさを奏でていました。
「啓蟄」
東京都渋谷区松濤2-13-12
03-5738-8070
ranmarun at 18:00|Permalink│Comments(0)│
November 03, 2023
レストラン・パッション@代官山
「レストラン・パッション」に行きました。
代官山にある老舗のフレンチです。
シェフのアンドレ・パッションは、1944年南仏ラングドック・オクシタニー地方のモンペリエ生まれ。
フランスで修行してから、カナダのモントリオールの「ホテル・モン・ガブリエル」のスーシェフへ。
大阪万国博覧会にて、カナダ館の「ウ・ピック」のシェフとして来日。
1971年に、六本木の「イル・ド・フランス」のシェフを経て、1984年に「レストラン・パッション」を開きました。
外にはテラス席があり、中に入ると、エントランスも広々しています。
奥に続くダイニングルームへと。
シェフの料理本「フランス郷土料理」も並んでいます。
この表紙にもある、シェフのスペシャリテの「カスレ」を食べにきました。
ダイニングルームの奥には、大きく素敵な暖炉があり、楢の薪を使った暖かい炎が燃えています。
サン・ジャック・ド・ポステルへの巡礼路の修道院で使われていた歴史ある暖炉で、ここでガスがない時代の熱源を再現しながら、スペシャリテのカスレや、仔羊や牛肉、鴨肉などの塊肉も焼いています。
日本でも薪窯や暖炉で火入れしたお店はありますが、規模や造りが異なり、現地の暖炉で火入れした料理やお肉は格別なんです。
今回は、仲良くして頂いているマダムとフランス人のムッシュのご夫妻とI先生達5人で伺いました。
ご夫妻は、六本木の「イル・ド・フランス」時代に、シェフが作るお料理で披露宴をあげたそうで、昔からの思い出のお店だそうです。
メニューに描かれている絵や店内の絵画は、全てシェフが描かれたそう。
多才な方なんですね。
メニューの絵柄は、皆色々異なりました。
お料理やワインなどの説明は、シェフの御子息のパトリックさんと、ティエリーさんがしてくださいます。
Comtes de Champagne 2006 Blanc de Blancs
まずは、コント・デ・シャンパーニュの2006年で乾杯。
大好きなシャンパーニュです。
アミューズブーシュ
牛肉のアスピック。
タルトには、クリームチーズとオレンジのコンフィチュール。
さつま芋のババロア。鶏胸肉の蒸し焼きに、柿とナッツ。
アンチョビ、黒オリーブ、フェンネルのパイ。
バゲット。
ズワイガニのタルト仕立て キャビア添え 柚子の香り 蜂蜜風味のヴィネグレット
マダム達は、ズワイガニのネージュと帆立のタルト仕立てに、キャビアをのせて。
柚子の香りと、蜂蜜風味のヴィネグレット。
私達は、
丹波黒鶏とリー・ド・ヴォのパイ包み焼き 根セロリのムスリーヌ トリュフソース
サクサクのパイ生地の中には、リードヴォと丹波黒鶏のパテが入っています。
根セロリのムースとペリグーソースを絡めながら頂きます。
ビーフコンソメスープ 野菜、シャテーニュ
最近ちゃんと作ったコンソメスープを飲めるお店が少ないので、嬉しい。
ビーフダブルコンソメの優しい味わいに、癒されます。
刻んだインゲンや栗などが入っていました。
Cigalus Rouges 2020 Gerard Bertrand
次のカスレに合わせて、ラングドックの赤ワインを。
メルローや、シラー、カベルネソーヴィニヨン、カラドック、グルナッシュノワール、ムールヴェドル、カリニャンなどが入った濃い赤紫色で、ブラックチェリーやプラム、ミントなどのハーブや黒胡椒のスパイス感がエレガントに合わさります。
カスレ ”オード・ペイ・カタール”
そして、待望のカスレが焼き上がりました。
日本で初めてカスレを紹介し。広めたアンドレ・パッション氏のスペシャリテです。
息子でサービスのパトリックさんが色々説明してくださいました。
シェフが来日以来、フランス料理以前に、シェフが生まれた地元の地方郷土料理を大切にし、時代に流されないクラシックなフレンチを作り続けることに、思いを重ねているそうです。
少し長くなりますが、カスレは、オクシタニー地方の料理の神と呼ばれ、「父なる神はカステルダノリー」、「神の子は、カルカッソンヌ」、「精霊はトゥールズ」とキリスト教の教義である三位一体に表現されています。
これは、プロスペール・モンタニュが唱え始めたことで、3つのカスレがどれも本質で、優劣なく、平等で価値があることを意味しています。
カステルダノリーは、豚肉全般と鴨のコンフィを使い、カルカッソンヌでは、豚肉全般とヤマウズラのブレゼを使い、トゥールズでは、豚肉全般とラムや、トゥールズソーセージを使います。
こちらのカスレは、当時カスレの王様と言われるマルセル・エムリック氏の元で、シェフが1960年代に修行を始め、そのルセットを踏襲したもの。
カステルダノリー生まれのマルセルが、カルカッソンヌに店を開いていたので、3つの都市とのどれも少し異なり、いいとこどりをした独自のルセットが人気だったそうです。
その伝統的なルセットで煮込み、暖炉で焼き上げた熱々のカスレを分けて頂きます。
鴨肉や豚肉のコンフィに、ソーセージのぷりっとした食感。
白いんげん豆もしっとりとほくほくとした甘み。
シェフは、煮込んでも崩れないようなタルブ種の白いんげん豆を使っています。
香味野菜やハーブの香りもなじみ、お母さんが作ってくれるような家庭料理的な優しい味わい。
そこに、ワインのいいマリアージュ。
焼いた見た目はこってりしているように見えますが、脂もさらっとしていて、日本でいう肉じゃがのようなほっこりする料理なんです。
寒い時期には、これと赤ワインが最高。
Chambolle Musigny Combe d’Orveaux 2019 Domaine Anne Gros
次の仔羊の暖炉焼きには、アンヌ・グロのシャンボール・ミュージニーを合わせて。
濃いルビー色で、綺麗なタンニンとダークチェリーやラズベリーなどのふくよかな果実味に、力強さや複雑味もあり、次第に甘みと旨みが出てきて、香りも膨らんできます。
仔羊背肉1本ロースト マスタードとハーブの香り
暖炉で焼いたニュージランドの仔羊の背肉に、マスタードと香草をまぶして。
これは2名からですが、せっかく5名で来たので、ジゴダニョー(腿肉)を塊で焼いて頼めば良かったわとマダムが。それも魅力的ですね、次回お願いします。
暖炉の薪火でしっとりと焼かれた仔羊の背肉の柔らかさは、ジューシーで格別でした。
電気やガスのオーブンでは、味わえない美味しさ。
都会でも、薪焼きのお店もありますが、全く違います。
あの特別に造られた大きな暖炉で焼くからこその火入れ。
添えてあるのは、ドフィノワとラタトゥイユ。
オイル焼きしたニンニクも。
それぞれ合わせながら仔羊を頂くと、ワインがすすみます。
ワゴンフロマージュ
フロマージュも色々用意されています。
どれも魅力的。
エポワス、オリーブオイルに漬けたブリケット、北海道のサンネクテール、熟成したカマンベールのアイスクリームなどに、南仏のローズマリーの蜂蜜とアーモンドを添えて。
ディジェフティフも色々ありました。
Fonseca Porto 20year old
フロマージュやデセールには、20年物のポルトを。
ワゴンデセール
普段はあまり甘い物は食べませんが、クラシックなデセールが並ぶワゴンだと、心ときめく。
洋梨のシブースト。フレッシュフルーツタルト。
パリブレスト。ピスターシュと栗、赤スグリ。
バニラアイスクリーム。
パンプキンケーキや紫芋のスフレ、ダークチェリーのタルトも食べたかったけど、お腹いっぱいでした。
食後は、コーヒーと焼き菓子。
「レストラン・パッション」
東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスB棟1号
03-3476-5025
代官山にある老舗のフレンチです。
シェフのアンドレ・パッションは、1944年南仏ラングドック・オクシタニー地方のモンペリエ生まれ。
フランスで修行してから、カナダのモントリオールの「ホテル・モン・ガブリエル」のスーシェフへ。
大阪万国博覧会にて、カナダ館の「ウ・ピック」のシェフとして来日。
1971年に、六本木の「イル・ド・フランス」のシェフを経て、1984年に「レストラン・パッション」を開きました。
外にはテラス席があり、中に入ると、エントランスも広々しています。
奥に続くダイニングルームへと。
シェフの料理本「フランス郷土料理」も並んでいます。
この表紙にもある、シェフのスペシャリテの「カスレ」を食べにきました。
ダイニングルームの奥には、大きく素敵な暖炉があり、楢の薪を使った暖かい炎が燃えています。
サン・ジャック・ド・ポステルへの巡礼路の修道院で使われていた歴史ある暖炉で、ここでガスがない時代の熱源を再現しながら、スペシャリテのカスレや、仔羊や牛肉、鴨肉などの塊肉も焼いています。
日本でも薪窯や暖炉で火入れしたお店はありますが、規模や造りが異なり、現地の暖炉で火入れした料理やお肉は格別なんです。
今回は、仲良くして頂いているマダムとフランス人のムッシュのご夫妻とI先生達5人で伺いました。
ご夫妻は、六本木の「イル・ド・フランス」時代に、シェフが作るお料理で披露宴をあげたそうで、昔からの思い出のお店だそうです。
メニューに描かれている絵や店内の絵画は、全てシェフが描かれたそう。
多才な方なんですね。
メニューの絵柄は、皆色々異なりました。
お料理やワインなどの説明は、シェフの御子息のパトリックさんと、ティエリーさんがしてくださいます。
Comtes de Champagne 2006 Blanc de Blancs
まずは、コント・デ・シャンパーニュの2006年で乾杯。
大好きなシャンパーニュです。
アミューズブーシュ
牛肉のアスピック。
タルトには、クリームチーズとオレンジのコンフィチュール。
さつま芋のババロア。鶏胸肉の蒸し焼きに、柿とナッツ。
アンチョビ、黒オリーブ、フェンネルのパイ。
バゲット。
ズワイガニのタルト仕立て キャビア添え 柚子の香り 蜂蜜風味のヴィネグレット
マダム達は、ズワイガニのネージュと帆立のタルト仕立てに、キャビアをのせて。
柚子の香りと、蜂蜜風味のヴィネグレット。
私達は、
丹波黒鶏とリー・ド・ヴォのパイ包み焼き 根セロリのムスリーヌ トリュフソース
サクサクのパイ生地の中には、リードヴォと丹波黒鶏のパテが入っています。
根セロリのムースとペリグーソースを絡めながら頂きます。
ビーフコンソメスープ 野菜、シャテーニュ
最近ちゃんと作ったコンソメスープを飲めるお店が少ないので、嬉しい。
ビーフダブルコンソメの優しい味わいに、癒されます。
刻んだインゲンや栗などが入っていました。
Cigalus Rouges 2020 Gerard Bertrand
次のカスレに合わせて、ラングドックの赤ワインを。
メルローや、シラー、カベルネソーヴィニヨン、カラドック、グルナッシュノワール、ムールヴェドル、カリニャンなどが入った濃い赤紫色で、ブラックチェリーやプラム、ミントなどのハーブや黒胡椒のスパイス感がエレガントに合わさります。
カスレ ”オード・ペイ・カタール”
そして、待望のカスレが焼き上がりました。
日本で初めてカスレを紹介し。広めたアンドレ・パッション氏のスペシャリテです。
息子でサービスのパトリックさんが色々説明してくださいました。
シェフが来日以来、フランス料理以前に、シェフが生まれた地元の地方郷土料理を大切にし、時代に流されないクラシックなフレンチを作り続けることに、思いを重ねているそうです。
少し長くなりますが、カスレは、オクシタニー地方の料理の神と呼ばれ、「父なる神はカステルダノリー」、「神の子は、カルカッソンヌ」、「精霊はトゥールズ」とキリスト教の教義である三位一体に表現されています。
これは、プロスペール・モンタニュが唱え始めたことで、3つのカスレがどれも本質で、優劣なく、平等で価値があることを意味しています。
カステルダノリーは、豚肉全般と鴨のコンフィを使い、カルカッソンヌでは、豚肉全般とヤマウズラのブレゼを使い、トゥールズでは、豚肉全般とラムや、トゥールズソーセージを使います。
こちらのカスレは、当時カスレの王様と言われるマルセル・エムリック氏の元で、シェフが1960年代に修行を始め、そのルセットを踏襲したもの。
カステルダノリー生まれのマルセルが、カルカッソンヌに店を開いていたので、3つの都市とのどれも少し異なり、いいとこどりをした独自のルセットが人気だったそうです。
その伝統的なルセットで煮込み、暖炉で焼き上げた熱々のカスレを分けて頂きます。
鴨肉や豚肉のコンフィに、ソーセージのぷりっとした食感。
白いんげん豆もしっとりとほくほくとした甘み。
シェフは、煮込んでも崩れないようなタルブ種の白いんげん豆を使っています。
香味野菜やハーブの香りもなじみ、お母さんが作ってくれるような家庭料理的な優しい味わい。
そこに、ワインのいいマリアージュ。
焼いた見た目はこってりしているように見えますが、脂もさらっとしていて、日本でいう肉じゃがのようなほっこりする料理なんです。
寒い時期には、これと赤ワインが最高。
Chambolle Musigny Combe d’Orveaux 2019 Domaine Anne Gros
次の仔羊の暖炉焼きには、アンヌ・グロのシャンボール・ミュージニーを合わせて。
濃いルビー色で、綺麗なタンニンとダークチェリーやラズベリーなどのふくよかな果実味に、力強さや複雑味もあり、次第に甘みと旨みが出てきて、香りも膨らんできます。
仔羊背肉1本ロースト マスタードとハーブの香り
暖炉で焼いたニュージランドの仔羊の背肉に、マスタードと香草をまぶして。
これは2名からですが、せっかく5名で来たので、ジゴダニョー(腿肉)を塊で焼いて頼めば良かったわとマダムが。それも魅力的ですね、次回お願いします。
暖炉の薪火でしっとりと焼かれた仔羊の背肉の柔らかさは、ジューシーで格別でした。
電気やガスのオーブンでは、味わえない美味しさ。
都会でも、薪焼きのお店もありますが、全く違います。
あの特別に造られた大きな暖炉で焼くからこその火入れ。
添えてあるのは、ドフィノワとラタトゥイユ。
オイル焼きしたニンニクも。
それぞれ合わせながら仔羊を頂くと、ワインがすすみます。
ワゴンフロマージュ
フロマージュも色々用意されています。
どれも魅力的。
エポワス、オリーブオイルに漬けたブリケット、北海道のサンネクテール、熟成したカマンベールのアイスクリームなどに、南仏のローズマリーの蜂蜜とアーモンドを添えて。
ディジェフティフも色々ありました。
Fonseca Porto 20year old
フロマージュやデセールには、20年物のポルトを。
ワゴンデセール
普段はあまり甘い物は食べませんが、クラシックなデセールが並ぶワゴンだと、心ときめく。
洋梨のシブースト。フレッシュフルーツタルト。
パリブレスト。ピスターシュと栗、赤スグリ。
バニラアイスクリーム。
パンプキンケーキや紫芋のスフレ、ダークチェリーのタルトも食べたかったけど、お腹いっぱいでした。
食後は、コーヒーと焼き菓子。
「レストラン・パッション」
東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスB棟1号
03-3476-5025
ranmarun at 19:00|Permalink│Comments(0)│
October 25, 2023
ロオジェ@銀座
「L’osier ロオジェ」に行きました。
ダイニングの中央には、秋の収穫祭をイメージし、
よく見ると、洋梨などのいろいろな果実や栗、豆や茸、黄色い蘭などのアレンジメント。
果実などもイミテーションではなく、現物を使っているので、縄でしっかり縛ってありました。
今回は、ロオジェの創立50周年の特別メニュー。
1973年にオープンしてから、今年で50年だそうです。
その当時のメニューから回想するというわけではなく、料理は現代のオリビエシェフが作る料理だそうで、5日間限定のメニューです。
De Venoge Grand vin des Princes
まずは、ドゥ・ヴィノージュのブランドブランのロオジェボトルを。
きめ細かな泡と共に熟成感のある味わいで、ブリオッシュやレモンタルトの風味。
アミューズブーシュ
チーズサブレに、クリームと秋トリュフ。
枯れ葉を模したチュイルに、2種のビーツ。根セロリのタルト。
パンは、焼きたてのカンパーニュ。
中には、ほくほくの栗が入っています。
バゲットとミルクバターのパン。
そして、今回は、50周年のワインペアリングのコースが、4種類ありました。
価格は、5万、10万。そして、30万、50万という驚きのお値段。
SOMM'S FAVORITEは、どれも素晴らしいワインですが、飲んだことある感じ。
50yrs of HISTORYは、50年物のマデラ酒から始まり、73年、83年、93年など10年刻みで料理に合わせて色んなビンテージのシャンパンやワインを。
ALL STARは、クリスタルから始まり、ジャックセロスのリューディー4種類、オーブリオンとジャンルイシャーブの白赤、モンラッシェの飲み比べや、アルマンルソーなど、ワイン好きには魅力的なラインナップ。
DREAM COMES TRUEは、サロンから始まり、ジャックセロスのリューディー6種類、モンラッシェは、DRCとルフレーブ。そして、DRCの当たり年がロマネコンティを始め、ラターシュやロマネ・サンヴィヴァン、エシェゾーなど7種類も飲めるという魅力的な夢の競演。
なかなかこういったラインナップを同時に頂く機会はないので、
50yrs of HISTORYとDREAM COMES TRUEをお願いしました。
Madeira Familias 50years Barbeito
ポルトガルの50年物のマデラ酒は、ふくよかな香りと芳醇な甘みとビターなまろみ。
次の料理の松茸と地鶏のコンソメに合わせて。
Salon Le Mesnil Blanc de Blancs 2002
シャンパーニュはサロンの2002年。
淡いゴールドに輝き、豊かな果実味と酸が綺麗に合わさりながら、20年熟成された心地よい旨味。
焼き立ての小さな秋のタルト バターナッツのロザス
秋トリュフと松茸 光り輝く対馬地鶏のコンソメと共に
タルト生地の上に、煮込んだオニオンピュレと、バターナッツ、マッシュルームのスライスを敷き、
松茸と秋トリュフを重ね、紅葉型のバターナッツ。
そこに、トリュフと赤ワインのソースをかけて。
秋の香りを楽しむ一皿。
対馬地鶏でとったコンソメには、松茸をたっぷり入れて。
松茸が香るコンソメも美味しいです。
Jacques Selosse Initial
黄金色に輝くイニシアルは、きめ細かく柔らかに溶け込んだ泡と、豊かな香り。
熟成された旨味も綺麗に溶け込んでいます。
Jacques Selosse Complite 6 Lieut-Dits
ジャック・セロスのリューディーシリーズは、4種類は単体で飲んだことがありますが、6種類は初めて。そもそもCollectionの6本セットでないと飲めないし、それらをグラスで飲み比べできるのはまたとない貴重な経験です。この木箱に入っているのも初めて見ました。
しかも2013年にデコルジュマンして、10年ほど熟成されているそうなので、味わいは格別でしょう。
6本の中で、まずは、3本飲み比べです。
ブランドブランは酸があるので、まずはブランドノワールから飲み比べしてほしいそうです。
Mareuil sur Ay sous le Mont Premier Cru
ス・ル・モンのプレミアクリュ。
力強さがありながら、エレガントな果実味。
Ambonnay Le bour du clos
ル・ブー・デュ・クロ。
アンボネは、アイと比べるときりっと涼しげな印象。
Ay La cote Faron
ラ・コート・ファロンも独自のソレラで、複雑味があります。
北海道の毛蟹とキャビア・オシェトラ トピナンブールのヴァバロワとジュレ
イラン産シトロン・ノワール シトロン香るレタスのクーリ
毛蟹の身には、菊芋のヴァバロワと、菊芋のスライス、キャビア。
サブレに、蟹身と甲殻類のムース、キャビア。
爪肉には、オマールのコンソメジュレを纏わせて。
透明のジュレは、菊芋のゼリーと炭化させたレモンパウダー。サラダ菜のピュレ。
Le Mesnil sur oger Les Carelles
そして、ブランドブランは、3種類は、
メニル・シュールオジェの、キャレル。
力強いミネラル感を感じます。
Cramant Chemin de Charon
クラマンの、シュマン・ド・シャロン。
3つの中で、一番しっかりしたリッチな旨味があります。
Avise Les Chantreines
アヴィズの、レ・シャントレヌ。
平地でも水はけが良い畑からの綺麗な果実味から、甘みが出てきます。
この6本をグラスで飲み比べできるなんて・・・
それぞれ飲み終えた後に並べましたが、
6種類を同時に飲むことはなかなかできないので、少しづつ変化する個性を楽しみました。
Jacques Selosse Subutance
そして、シュブスタンスはメニューにはなかったですが、前日空いたものがあったので、こちらも少し飲ませて頂きました。
やはり、シュブスタンスは完成されたバランスのとれた味わいで、エレガントな酸と綺麗な果実味が素晴らしいです。
Chassagne Montrachet Abbaye de Morgeot 1993 Domaine Fleurot Larose
熟成された心地よい樽香。
蜂蜜や焼き栗の香りとしっかりとした酸に支えられ、豊満なミネラル感に、ほろ苦い甘みが絡みます。
そして、DRCは、2種類出てきました。
Echezeaux 2015 Domainne de la Romanne conti
Grands Echezeaux 2015 Domainne de la Romanne conti
左のエシェゾーは、一番早く歌声が聞こえてくる感じで、ラズベリーやプラムなどのふくよかな香りがと果実味が開いていきます。
右のグランエシェゾーは、もう少し落ち着いた奥行きがある感じで、葡萄の葉やブラッドオレンジの香りから、次第にブラックカラントやカシスなどの果実味が。
どちらもまだ若さを感じる明るい色合いで、色艶のあるチャーミングな双子の姉妹のような印象。
房州黒鮑のバターポッシェ 花紫蘇
岩海苔入りカリフラワーのエクラゼ ヴァンジョーヌ風味のサバイヨンソース
黒鮑は、バターでポッシェして。
カリフラワーは、茹で潰すように岩海苔と和えて。
ヴァンジョーヌ風味のサバイヨンソースと鮑の肝のソースをかけて。
カリフラワーのスライス、花紫蘇でなく、菊花と木の芽を添えてありました。
Bandol Rouge 1983 Chateau Vannieres
バンドールの古酒は初めて飲みました。
ムールヴェードル95%、グルナッシュ5%。
深みと共に透明感があり、黒胡椒や丁子などのスパイスのニュアンスに、干したプラムやブラックベリーの果実味。
そして、DRCは2種類。
Richebourg 2005 Domaine de la Romanee Conti
Romanee Saint Vivant 2005 Domaine de la Romanee Conti
右のリシュブールは、畑の上部だそうですが、煮詰めたチェリーやバニラ、チョコレートの香りが合わさり、フルーティな果実味と綺麗なタンニンが広がります。
左のロマネ・サンヴィヴァンは、畑の下部に位置し、ブラムやブラックベリーの香りに、ビターチョコレートやローストした胡桃、シナモンの香りも。
そこから、次第にフローラルな香りが出てきて、ほのかに塩味を感じる余韻が長く続きます。
栗のパートを纏ったフォアグラのヴァプール 栗のチャツネ
甘酸っぱいビーツ フォアグラのエミュリュション
ロオジェでフォアグラの料理は珍しいです。
パート・ア・ラ・シャテーヌという栗の生地でフォアグラのヴァプールを包み、フォアグラのソース。
ビーツに栗のチャツネを合わせて。
しっとりとした栗の生地とフォアグラの甘い油脂が合わさり、フォアグラのソースがこれまた美味。
バンドールの古酒のこなれたタンニンと深い旨みがいいマリアージュ。
もちろんDRCも素晴らしく、味の変化を感じたいので、ちびちび飲みながら、次の料理を待ちます。
料理と合わせるより、単体で飲む方が繊細なニュアンスをより感じられるので。
Champagne de Venoge Rose 1973
ヴィノージュは、最初のロオジェボトルで出てきましたが、ロゼの古酒は、なんと1973年です。
しかもマグナムボトル。ロゼシャンパンのオールドヴィンテージは、希少ですが、蔵元から頂いたそうで、これほど綺麗な状態のオールドシャンパンは、見たことがないくらい。
その深く、ひね感を感じない熟成された味わいも格別でした。
そして、モンラッシェ飲み比べは、DRCとルフレーヴ。
Montrachet Grand Cru 2006 Domaine Leflaive
今や稀少なルフレーヴのモンラッシェ。
熟したマンゴーやパイナップル、アカシアの蜂蜜の香りに、柑橘の香りや果実味と粘度のある甘み。
次第に、絹のようになめらかなミネラル感のある酸味と余韻へ。
Montrachet 2015 Domaine de la Romanee Conti
DRCが造る唯一の白ワイン、モンラッシェは初めて飲みました。
わずか0.6haの畑で、平均樹齢62年のごく僅かな生産量の稀少な白ワイン。
バニラやバター、トーストの香り、スパイス感も控えめなくらいエレガントで、メロンやパッションフルーツ、洋梨などのフルーティな果実味も極めて繊細。でも、力強さと長い余韻を感じる魅惑的な美味しさ。モンラッシェの最高峰ですね。
フランス産オマール・ブルーと白トリュフ
魚沼産こしひかり”雪椿”のリゾット・ヴェール
軽やかなビスクソース コンソメ・クリュスタッセのエキューム
フランス産のオマール海老に、グリーンピースのリゾット。
あわちびてという茸のソテーと甲殻類のソース、コンソメの泡。
そこにイタリアマルケの白トリュフをたっぷり削ってくれました。
Chambolle Musigny Les Amoureuses 2013 Domaine Francois Bertheau
野性の力強さと可憐さの相対する魅力がある、ミュージニーのレザムルーズ。
ラズベリーやオレンジの皮、薔薇の香りと綿密なタンニンが相互に広がっていきます。
次の鴨の料理には、素晴らしいマリアージュでした。
La Tache 2005 Domaine de la Romanee Conti
DRCの中では、一番好きなのは、ラターシュ。
といっても、最後に飲んだのは10年以上前。今はほんと高価になってしまいました。
ラターシュは、ムスクやローズ、アニスなど香水的な香りがありながら、内側にジビエのようなワイルドさもほんのり秘め、口に含むと色んな赤果実のフレッシュさや、花の辛み、スパイス感がほどよく溶けたクリアな口あたりが上品でなめらかに。
ふんわりと次第に、ダイナミックに広がっていく香りと余韻がこの上なく素晴らしい。
Romanee Conti 2005 Domaine de la Romanee Conti
そして、待望のロマネ・コンティ。
ロマネ・コンティは初めて飲みました。
2005年は、ラターシュもそうですが、さらに複雑味があります。
最初に感じたのは、意外にもピンクグレープフルーツやブラッドオレンジなどの柑橘の若々しい香り。
そこからシナモンや、セージなどの香り、薔薇やベリーの甘い香り。さらに牧草を食べている赤身の牛肉のようなレアな血の味わいを感じながら、瞬間にさらっと消えていく感じ。
そして、シルキーなタンニンの中から、また溢れ出てくる薔薇やトリュフの香り、豆の香りなど、色々折り重なる香りはさらに繊細で、余韻は儚いです。
この一口ごとの万華鏡のような一瞬の香りの変化が凄まじく、ワインだけで色んな料理を食べているようなポテンシャルの深みに驚きました。
これが、最高峰と言われるロマネ・コンティの魅力なんですね。
そして、それに合わせる鴨料理。
青森県の”銀の鴨”をロティしてからココットに入れ、
佐賀のシナモンの枝を醸して甘い香りを纏わせているそうです。
シナモンの枝がとてもいい香りがするので、その枝だけを嗅がせてもらいました。
これだけを煎じてもいいシナモンティーになりそう。
青森県産 "銀の鴨”のココット・ロティ もも肉のミトネ
シードルビネガーを効かせたリンゴ シナモン風味のジュ
鴨胸肉は、しっとりと柔らかに火入れしてあり、厚めにスライスして。
フォア・ド・キャナールのソースとシナモン風味のジュ。
シードルを効かせたリンゴのソテーのピュレを添えて。
銀の鴨は、バルバリー種なので、
赤身の鴨肉の旨みと鴨らしい香りが濃厚で、脂も甘みがあります。
もも肉は、柔らかく煮込んでキャベツで包み、
スライスしたりんごのしゃきっとした食感と共に。
そして、DRCが7種類並ぶなんて、圧巻なビジュアル。
DRCの飲み比べなんて一生に一度の贅沢です。
2005年と2015年を料理と織り交ぜながら、それぞれの優雅な香りと深く官能的な香りにうっとりする贅沢な時間。
料理には、50yrs Historyで合わせたワインの数々が素晴らしいマリアージュでした。
こんな素晴らしいワインを一度に飲めることはまたとないので、こういったイベントでの機会を作ってくれたことに感謝します。本当に夢の饗宴でした。
そして、デセールに合わせた甘口ワインへ。
L’Extravant 2003 Chateau Doisy Daene
熟成した深く甘い香りのソーテルヌをデセールに。
甘い紅茶やジャスミンのような香りが広がりながら、ふくよかな果実味。
Tokaji Eszensia 1993 Domaine Disznoko
ハンガリーのトカイですが、黒蜜のような色をしています。
メニューでは、ヴィノージュのロゼでしたが、前半に飲んだので、
特別に違うものを出して下さいました。
糖度が高く、まさに黒蜜のようにとろりとしているので、グラスでなく、面白い形をした専用のスプーンのような器で飲みます。煮詰めたマーマレードアプリコットの香りとミネラルのある甘みが、50年以上熟成したバルサミコのような。
これはイケムなどよりも高価で、ぐぐると12万とか。なかなか飲めることのできない希少なものです。
まあ、それ以前に飲ませて頂いている凄いワインのラインナップは、価格がつけられないほどのものですから。
柑橘類の一皿
素晴らしいワインと料理の興奮をなだめるように、さっぱりとしたアバンデセール。
オレンジや河内晩柑、色んな柑橘のコンフィチュールに、ベルガモットのゼリー。
ピンクグレープフルーツのソルベとライムとバジルのソルベ。
マロンのクレームとアイスクリーム 白トリュフをのせて
メレンゲとラム酒の泡に、マロンクリームと白トリュフ。
小さなモンブランの再構築。
これに、トカイを少しだけ垂らすと、また大人の味わいに。
ショコラとコニャックのマリアージュ シトロンのアクセント
チョコレートとレミーマルタンのコニャックを色々組み合わせて。
ムースやアイスクリーム、バニラゼリー。
チョコレートクランチやガナッシュ、シトロンコンフィ。
それらが溶け合う味わいを。
フリヤンディーズ ワゴン
洋梨とグレープフルーツのパートドフリュイ。
黒糖のグールドネージュ。シークワーサ、抹茶と柚子のトリュフショコラ。
アルマニャックのショコラ。マンダリンオレンジのサブレ。チョコとココナッツのギモーブ。
ピーカンナッツのクロッカン、串に刺したパウンドケーキ、薔薇とレミーマルタンの琥珀糖。
生姜のチョコかけ、生キャラメル。
コーヒーと共に頂きました。
ワインの余韻は、家に帰ってからも消えずに、うっとりと回想しながら、眠りにつくことにします。
「Losier」
東京都中央区銀座7-5-5
03-3571-6050
ダイニングの中央には、秋の収穫祭をイメージし、
よく見ると、洋梨などのいろいろな果実や栗、豆や茸、黄色い蘭などのアレンジメント。
果実などもイミテーションではなく、現物を使っているので、縄でしっかり縛ってありました。
今回は、ロオジェの創立50周年の特別メニュー。
1973年にオープンしてから、今年で50年だそうです。
その当時のメニューから回想するというわけではなく、料理は現代のオリビエシェフが作る料理だそうで、5日間限定のメニューです。
De Venoge Grand vin des Princes
まずは、ドゥ・ヴィノージュのブランドブランのロオジェボトルを。
きめ細かな泡と共に熟成感のある味わいで、ブリオッシュやレモンタルトの風味。
アミューズブーシュ
チーズサブレに、クリームと秋トリュフ。
枯れ葉を模したチュイルに、2種のビーツ。根セロリのタルト。
パンは、焼きたてのカンパーニュ。
中には、ほくほくの栗が入っています。
バゲットとミルクバターのパン。
そして、今回は、50周年のワインペアリングのコースが、4種類ありました。
価格は、5万、10万。そして、30万、50万という驚きのお値段。
SOMM'S FAVORITEは、どれも素晴らしいワインですが、飲んだことある感じ。
50yrs of HISTORYは、50年物のマデラ酒から始まり、73年、83年、93年など10年刻みで料理に合わせて色んなビンテージのシャンパンやワインを。
ALL STARは、クリスタルから始まり、ジャックセロスのリューディー4種類、オーブリオンとジャンルイシャーブの白赤、モンラッシェの飲み比べや、アルマンルソーなど、ワイン好きには魅力的なラインナップ。
DREAM COMES TRUEは、サロンから始まり、ジャックセロスのリューディー6種類、モンラッシェは、DRCとルフレーブ。そして、DRCの当たり年がロマネコンティを始め、ラターシュやロマネ・サンヴィヴァン、エシェゾーなど7種類も飲めるという魅力的な夢の競演。
なかなかこういったラインナップを同時に頂く機会はないので、
50yrs of HISTORYとDREAM COMES TRUEをお願いしました。
Madeira Familias 50years Barbeito
ポルトガルの50年物のマデラ酒は、ふくよかな香りと芳醇な甘みとビターなまろみ。
次の料理の松茸と地鶏のコンソメに合わせて。
Salon Le Mesnil Blanc de Blancs 2002
シャンパーニュはサロンの2002年。
淡いゴールドに輝き、豊かな果実味と酸が綺麗に合わさりながら、20年熟成された心地よい旨味。
焼き立ての小さな秋のタルト バターナッツのロザス
秋トリュフと松茸 光り輝く対馬地鶏のコンソメと共に
タルト生地の上に、煮込んだオニオンピュレと、バターナッツ、マッシュルームのスライスを敷き、
松茸と秋トリュフを重ね、紅葉型のバターナッツ。
そこに、トリュフと赤ワインのソースをかけて。
秋の香りを楽しむ一皿。
対馬地鶏でとったコンソメには、松茸をたっぷり入れて。
松茸が香るコンソメも美味しいです。
Jacques Selosse Initial
黄金色に輝くイニシアルは、きめ細かく柔らかに溶け込んだ泡と、豊かな香り。
熟成された旨味も綺麗に溶け込んでいます。
Jacques Selosse Complite 6 Lieut-Dits
ジャック・セロスのリューディーシリーズは、4種類は単体で飲んだことがありますが、6種類は初めて。そもそもCollectionの6本セットでないと飲めないし、それらをグラスで飲み比べできるのはまたとない貴重な経験です。この木箱に入っているのも初めて見ました。
しかも2013年にデコルジュマンして、10年ほど熟成されているそうなので、味わいは格別でしょう。
6本の中で、まずは、3本飲み比べです。
ブランドブランは酸があるので、まずはブランドノワールから飲み比べしてほしいそうです。
Mareuil sur Ay sous le Mont Premier Cru
ス・ル・モンのプレミアクリュ。
力強さがありながら、エレガントな果実味。
Ambonnay Le bour du clos
ル・ブー・デュ・クロ。
アンボネは、アイと比べるときりっと涼しげな印象。
Ay La cote Faron
ラ・コート・ファロンも独自のソレラで、複雑味があります。
北海道の毛蟹とキャビア・オシェトラ トピナンブールのヴァバロワとジュレ
イラン産シトロン・ノワール シトロン香るレタスのクーリ
毛蟹の身には、菊芋のヴァバロワと、菊芋のスライス、キャビア。
サブレに、蟹身と甲殻類のムース、キャビア。
爪肉には、オマールのコンソメジュレを纏わせて。
透明のジュレは、菊芋のゼリーと炭化させたレモンパウダー。サラダ菜のピュレ。
Le Mesnil sur oger Les Carelles
そして、ブランドブランは、3種類は、
メニル・シュールオジェの、キャレル。
力強いミネラル感を感じます。
Cramant Chemin de Charon
クラマンの、シュマン・ド・シャロン。
3つの中で、一番しっかりしたリッチな旨味があります。
Avise Les Chantreines
アヴィズの、レ・シャントレヌ。
平地でも水はけが良い畑からの綺麗な果実味から、甘みが出てきます。
この6本をグラスで飲み比べできるなんて・・・
それぞれ飲み終えた後に並べましたが、
6種類を同時に飲むことはなかなかできないので、少しづつ変化する個性を楽しみました。
Jacques Selosse Subutance
そして、シュブスタンスはメニューにはなかったですが、前日空いたものがあったので、こちらも少し飲ませて頂きました。
やはり、シュブスタンスは完成されたバランスのとれた味わいで、エレガントな酸と綺麗な果実味が素晴らしいです。
Chassagne Montrachet Abbaye de Morgeot 1993 Domaine Fleurot Larose
熟成された心地よい樽香。
蜂蜜や焼き栗の香りとしっかりとした酸に支えられ、豊満なミネラル感に、ほろ苦い甘みが絡みます。
そして、DRCは、2種類出てきました。
Echezeaux 2015 Domainne de la Romanne conti
Grands Echezeaux 2015 Domainne de la Romanne conti
左のエシェゾーは、一番早く歌声が聞こえてくる感じで、ラズベリーやプラムなどのふくよかな香りがと果実味が開いていきます。
右のグランエシェゾーは、もう少し落ち着いた奥行きがある感じで、葡萄の葉やブラッドオレンジの香りから、次第にブラックカラントやカシスなどの果実味が。
どちらもまだ若さを感じる明るい色合いで、色艶のあるチャーミングな双子の姉妹のような印象。
房州黒鮑のバターポッシェ 花紫蘇
岩海苔入りカリフラワーのエクラゼ ヴァンジョーヌ風味のサバイヨンソース
黒鮑は、バターでポッシェして。
カリフラワーは、茹で潰すように岩海苔と和えて。
ヴァンジョーヌ風味のサバイヨンソースと鮑の肝のソースをかけて。
カリフラワーのスライス、花紫蘇でなく、菊花と木の芽を添えてありました。
Bandol Rouge 1983 Chateau Vannieres
バンドールの古酒は初めて飲みました。
ムールヴェードル95%、グルナッシュ5%。
深みと共に透明感があり、黒胡椒や丁子などのスパイスのニュアンスに、干したプラムやブラックベリーの果実味。
そして、DRCは2種類。
Richebourg 2005 Domaine de la Romanee Conti
Romanee Saint Vivant 2005 Domaine de la Romanee Conti
右のリシュブールは、畑の上部だそうですが、煮詰めたチェリーやバニラ、チョコレートの香りが合わさり、フルーティな果実味と綺麗なタンニンが広がります。
左のロマネ・サンヴィヴァンは、畑の下部に位置し、ブラムやブラックベリーの香りに、ビターチョコレートやローストした胡桃、シナモンの香りも。
そこから、次第にフローラルな香りが出てきて、ほのかに塩味を感じる余韻が長く続きます。
栗のパートを纏ったフォアグラのヴァプール 栗のチャツネ
甘酸っぱいビーツ フォアグラのエミュリュション
ロオジェでフォアグラの料理は珍しいです。
パート・ア・ラ・シャテーヌという栗の生地でフォアグラのヴァプールを包み、フォアグラのソース。
ビーツに栗のチャツネを合わせて。
しっとりとした栗の生地とフォアグラの甘い油脂が合わさり、フォアグラのソースがこれまた美味。
バンドールの古酒のこなれたタンニンと深い旨みがいいマリアージュ。
もちろんDRCも素晴らしく、味の変化を感じたいので、ちびちび飲みながら、次の料理を待ちます。
料理と合わせるより、単体で飲む方が繊細なニュアンスをより感じられるので。
Champagne de Venoge Rose 1973
ヴィノージュは、最初のロオジェボトルで出てきましたが、ロゼの古酒は、なんと1973年です。
しかもマグナムボトル。ロゼシャンパンのオールドヴィンテージは、希少ですが、蔵元から頂いたそうで、これほど綺麗な状態のオールドシャンパンは、見たことがないくらい。
その深く、ひね感を感じない熟成された味わいも格別でした。
そして、モンラッシェ飲み比べは、DRCとルフレーヴ。
Montrachet Grand Cru 2006 Domaine Leflaive
今や稀少なルフレーヴのモンラッシェ。
熟したマンゴーやパイナップル、アカシアの蜂蜜の香りに、柑橘の香りや果実味と粘度のある甘み。
次第に、絹のようになめらかなミネラル感のある酸味と余韻へ。
Montrachet 2015 Domaine de la Romanee Conti
DRCが造る唯一の白ワイン、モンラッシェは初めて飲みました。
わずか0.6haの畑で、平均樹齢62年のごく僅かな生産量の稀少な白ワイン。
バニラやバター、トーストの香り、スパイス感も控えめなくらいエレガントで、メロンやパッションフルーツ、洋梨などのフルーティな果実味も極めて繊細。でも、力強さと長い余韻を感じる魅惑的な美味しさ。モンラッシェの最高峰ですね。
フランス産オマール・ブルーと白トリュフ
魚沼産こしひかり”雪椿”のリゾット・ヴェール
軽やかなビスクソース コンソメ・クリュスタッセのエキューム
フランス産のオマール海老に、グリーンピースのリゾット。
あわちびてという茸のソテーと甲殻類のソース、コンソメの泡。
そこにイタリアマルケの白トリュフをたっぷり削ってくれました。
Chambolle Musigny Les Amoureuses 2013 Domaine Francois Bertheau
野性の力強さと可憐さの相対する魅力がある、ミュージニーのレザムルーズ。
ラズベリーやオレンジの皮、薔薇の香りと綿密なタンニンが相互に広がっていきます。
次の鴨の料理には、素晴らしいマリアージュでした。
La Tache 2005 Domaine de la Romanee Conti
DRCの中では、一番好きなのは、ラターシュ。
といっても、最後に飲んだのは10年以上前。今はほんと高価になってしまいました。
ラターシュは、ムスクやローズ、アニスなど香水的な香りがありながら、内側にジビエのようなワイルドさもほんのり秘め、口に含むと色んな赤果実のフレッシュさや、花の辛み、スパイス感がほどよく溶けたクリアな口あたりが上品でなめらかに。
ふんわりと次第に、ダイナミックに広がっていく香りと余韻がこの上なく素晴らしい。
Romanee Conti 2005 Domaine de la Romanee Conti
そして、待望のロマネ・コンティ。
ロマネ・コンティは初めて飲みました。
2005年は、ラターシュもそうですが、さらに複雑味があります。
最初に感じたのは、意外にもピンクグレープフルーツやブラッドオレンジなどの柑橘の若々しい香り。
そこからシナモンや、セージなどの香り、薔薇やベリーの甘い香り。さらに牧草を食べている赤身の牛肉のようなレアな血の味わいを感じながら、瞬間にさらっと消えていく感じ。
そして、シルキーなタンニンの中から、また溢れ出てくる薔薇やトリュフの香り、豆の香りなど、色々折り重なる香りはさらに繊細で、余韻は儚いです。
この一口ごとの万華鏡のような一瞬の香りの変化が凄まじく、ワインだけで色んな料理を食べているようなポテンシャルの深みに驚きました。
これが、最高峰と言われるロマネ・コンティの魅力なんですね。
そして、それに合わせる鴨料理。
青森県の”銀の鴨”をロティしてからココットに入れ、
佐賀のシナモンの枝を醸して甘い香りを纏わせているそうです。
シナモンの枝がとてもいい香りがするので、その枝だけを嗅がせてもらいました。
これだけを煎じてもいいシナモンティーになりそう。
青森県産 "銀の鴨”のココット・ロティ もも肉のミトネ
シードルビネガーを効かせたリンゴ シナモン風味のジュ
鴨胸肉は、しっとりと柔らかに火入れしてあり、厚めにスライスして。
フォア・ド・キャナールのソースとシナモン風味のジュ。
シードルを効かせたリンゴのソテーのピュレを添えて。
銀の鴨は、バルバリー種なので、
赤身の鴨肉の旨みと鴨らしい香りが濃厚で、脂も甘みがあります。
もも肉は、柔らかく煮込んでキャベツで包み、
スライスしたりんごのしゃきっとした食感と共に。
そして、DRCが7種類並ぶなんて、圧巻なビジュアル。
DRCの飲み比べなんて一生に一度の贅沢です。
2005年と2015年を料理と織り交ぜながら、それぞれの優雅な香りと深く官能的な香りにうっとりする贅沢な時間。
料理には、50yrs Historyで合わせたワインの数々が素晴らしいマリアージュでした。
こんな素晴らしいワインを一度に飲めることはまたとないので、こういったイベントでの機会を作ってくれたことに感謝します。本当に夢の饗宴でした。
そして、デセールに合わせた甘口ワインへ。
L’Extravant 2003 Chateau Doisy Daene
熟成した深く甘い香りのソーテルヌをデセールに。
甘い紅茶やジャスミンのような香りが広がりながら、ふくよかな果実味。
Tokaji Eszensia 1993 Domaine Disznoko
ハンガリーのトカイですが、黒蜜のような色をしています。
メニューでは、ヴィノージュのロゼでしたが、前半に飲んだので、
特別に違うものを出して下さいました。
糖度が高く、まさに黒蜜のようにとろりとしているので、グラスでなく、面白い形をした専用のスプーンのような器で飲みます。煮詰めたマーマレードアプリコットの香りとミネラルのある甘みが、50年以上熟成したバルサミコのような。
これはイケムなどよりも高価で、ぐぐると12万とか。なかなか飲めることのできない希少なものです。
まあ、それ以前に飲ませて頂いている凄いワインのラインナップは、価格がつけられないほどのものですから。
柑橘類の一皿
素晴らしいワインと料理の興奮をなだめるように、さっぱりとしたアバンデセール。
オレンジや河内晩柑、色んな柑橘のコンフィチュールに、ベルガモットのゼリー。
ピンクグレープフルーツのソルベとライムとバジルのソルベ。
マロンのクレームとアイスクリーム 白トリュフをのせて
メレンゲとラム酒の泡に、マロンクリームと白トリュフ。
小さなモンブランの再構築。
これに、トカイを少しだけ垂らすと、また大人の味わいに。
ショコラとコニャックのマリアージュ シトロンのアクセント
チョコレートとレミーマルタンのコニャックを色々組み合わせて。
ムースやアイスクリーム、バニラゼリー。
チョコレートクランチやガナッシュ、シトロンコンフィ。
それらが溶け合う味わいを。
フリヤンディーズ ワゴン
洋梨とグレープフルーツのパートドフリュイ。
黒糖のグールドネージュ。シークワーサ、抹茶と柚子のトリュフショコラ。
アルマニャックのショコラ。マンダリンオレンジのサブレ。チョコとココナッツのギモーブ。
ピーカンナッツのクロッカン、串に刺したパウンドケーキ、薔薇とレミーマルタンの琥珀糖。
生姜のチョコかけ、生キャラメル。
コーヒーと共に頂きました。
ワインの余韻は、家に帰ってからも消えずに、うっとりと回想しながら、眠りにつくことにします。
「Losier」
東京都中央区銀座7-5-5
03-3571-6050
ranmarun at 19:00|Permalink│Comments(0)│
October 17, 2023
メゾン・ラフィット@福岡 那珂川
「メゾン・ラフィット」に行きました。
1年ぶりの訪問です。
アペリティフは、敷地内で採れるグリーンレモンとミントを浮かべたジントニック。
爽やかな香りとすっきりとしたのど越しです。
ジンは、五島福江島で作っているクラフトジンの「ゴトジン」を使って。
島に咲く椿の実やジュニパーベリーなど、17種類のボタニカルを蒸留したものをブレンドしてあり、アルコール50度。
フロマージュブラン 馬肉
糸島のフロマージュブランの軽やかなムースに、
フルーツトマトのソルベ、ナスタチウムなどをのせて。
その下には、パープルバジル、ガーリックオイルで和えた熊本の馬肉のタルタルと宮崎キャビア、松の実が入っていて、底のバジルのピュレと合わせながら頂きます。
鮑 パプリカ
唐津の蒸し鮑に、焼きパプリカ、トマトのオランデーズソース。
さくさくしたパプリカパウダーやデュカのスパイスの香りと、アマランサスをのせて。
温かい前菜です。
自家製のホイップバターと糸島の海藻塩。
天草オリーブ園のエキストラバージンオイル。
パンは、ローズマリーの香るフォカッチャ。
Michel Genet MGBB Spirit Grand Cru
シャルドネ100%。きめ細かく持続性のある泡と柑橘や洋梨、ほんのりナッティさ。
きす
姪浜のきすは、糸島のわかめやハーブなどの衣をつけてフリットに。
きすの骨からとったお出汁のヴァン・ブランソース。
浜防風や赤紫蘇を添えて。
Bourgogne Hautes cotes de Nuits Le Prieure 2021 Aurelien Verdet
樹齢40年のピノノワールを古樽で15ヵ月熟成。
ほんのりセサミに赤いベリーの香り。綺麗なタンニンと心地よい酸の後に、果実味が膨らんできます。
猪 栗
糸島の猪のポルペッティーニに、敷地内で採れた栗の渋皮煮。
栗のピュレとミルクのソース。
アーモンドやピスタチオなどのナッツに、ローズマリーの素揚げや竹炭クッキーのパウダー。
Sancerre le Charmes 2021 Domaine Andre Vatan
清涼感のある柑橘系のフレッシュな酸と、青りんごや香味のミネラル感あるソーヴィニオンブランのサンセール。
柿 あおりいか
敷地の横で採れた柿を薄くスライスしてレモンマリネ。
マリーゴールドの葉やアニスの花、ハーブなどをのせて。
下には、玄海のあおりいかを軽く炙って、茗荷や人参などのマリネとパースニップのピュレ。
柿は酸味がないので、柑橘でマリネすることで渋みが消え、丁度いい酸味と甘さが出てきます。
マリーゴールドの苦みやハーブの香りもアクセントになり、いかの甘みも引き立てるように。
Gewurztraminer Amzelle 2019 Marc Tempe
アルザスのマルク・テンペのゲヴェルツトラミネール。
まろやかな果実味の丸い甘さと金木犀やキャラメリゼの香り。
海老 牛蒡
牛蒡のフランに、鹿児島阿久根のタカ海老とその甲殻のソース。
タカエビは薩摩の甘海老と言われ、甘海老のような甘さやプリプリ食感。
牛蒡の香るふんわりとしたフランをその甲殻のソースと共に。
Tsolikouri Krakhuna 2020 Martvilis Marani
ジョージアのオレンジワインで、葡萄は、ツォリコウリとクラフナを6ヵ月クヴェヴリで醗酵。
粘度があり、キャラメルや蜂蜜の香りと、アプリコットや花梨の果実味。
甘鯛
皮目を香ばしく焼いた甘鯛に、インゲンや紅心大根、木耳などを刻んで。
下には、バルサミコ酢で和えた米。
甘木の古処鶏(こしょどり)のコンソメとしじみ出汁を合わせたものを注ぎます。
これらをスープとくずし合わせながら、茶漬け的に。
古処鶏自体食べた事ないのですが、そのお肉も食べてみたかったです。
今回のビジュアルのように壱岐の鶏飯のような仕立てにしてもいいし、ワイルドに焼いたお肉も食べてみたい。
コンコード
キャンディー型にしたコンコードのソルベ。
キシリトールのパウダーをまぶして。
Vacqueyras Les Truffieres 2015 Domaine des Amouriers
ローヌのグルナッシュ60%、シラー40%。
スパイスの香りのありながら、エレガントに染み込むタンニン。
真鴨
糸島産真鴨のロースト。
さつま芋やすぎ茸、銀杏、むかご、無花果、シャンピニオンデュクセルを添えて。
しっとりと柔らかな鴨です。
巨峰のしずく
熊本産の巨峰を氷点凍結した濃厚な果汁だけを搾って作った極甘口のデザートワイン。
秋月 シャインマスカット
秋月という梨のソルベに、シャインマスカット。
ピスタチオのアイスクリーム。
ローストココナッツとローストアーモンドミルク。
ハーブティの具材は、チェリーセージ、アップルミント、ドライミカン、ローズマリーとその花など。
これをハーブティにします。
小菓子
蓬のフィナンシェは、うぐいす豆の甘納豆を入れて。
柿と生姜のパート・ド・フリュイ。
ハーブティと共に頂きました。
「Maison Lafite」
福岡県那珂川市西畑941
092-953-2161
1年ぶりの訪問です。
アペリティフは、敷地内で採れるグリーンレモンとミントを浮かべたジントニック。
爽やかな香りとすっきりとしたのど越しです。
ジンは、五島福江島で作っているクラフトジンの「ゴトジン」を使って。
島に咲く椿の実やジュニパーベリーなど、17種類のボタニカルを蒸留したものをブレンドしてあり、アルコール50度。
フロマージュブラン 馬肉
糸島のフロマージュブランの軽やかなムースに、
フルーツトマトのソルベ、ナスタチウムなどをのせて。
その下には、パープルバジル、ガーリックオイルで和えた熊本の馬肉のタルタルと宮崎キャビア、松の実が入っていて、底のバジルのピュレと合わせながら頂きます。
鮑 パプリカ
唐津の蒸し鮑に、焼きパプリカ、トマトのオランデーズソース。
さくさくしたパプリカパウダーやデュカのスパイスの香りと、アマランサスをのせて。
温かい前菜です。
自家製のホイップバターと糸島の海藻塩。
天草オリーブ園のエキストラバージンオイル。
パンは、ローズマリーの香るフォカッチャ。
Michel Genet MGBB Spirit Grand Cru
シャルドネ100%。きめ細かく持続性のある泡と柑橘や洋梨、ほんのりナッティさ。
きす
姪浜のきすは、糸島のわかめやハーブなどの衣をつけてフリットに。
きすの骨からとったお出汁のヴァン・ブランソース。
浜防風や赤紫蘇を添えて。
Bourgogne Hautes cotes de Nuits Le Prieure 2021 Aurelien Verdet
樹齢40年のピノノワールを古樽で15ヵ月熟成。
ほんのりセサミに赤いベリーの香り。綺麗なタンニンと心地よい酸の後に、果実味が膨らんできます。
猪 栗
糸島の猪のポルペッティーニに、敷地内で採れた栗の渋皮煮。
栗のピュレとミルクのソース。
アーモンドやピスタチオなどのナッツに、ローズマリーの素揚げや竹炭クッキーのパウダー。
Sancerre le Charmes 2021 Domaine Andre Vatan
清涼感のある柑橘系のフレッシュな酸と、青りんごや香味のミネラル感あるソーヴィニオンブランのサンセール。
柿 あおりいか
敷地の横で採れた柿を薄くスライスしてレモンマリネ。
マリーゴールドの葉やアニスの花、ハーブなどをのせて。
下には、玄海のあおりいかを軽く炙って、茗荷や人参などのマリネとパースニップのピュレ。
柿は酸味がないので、柑橘でマリネすることで渋みが消え、丁度いい酸味と甘さが出てきます。
マリーゴールドの苦みやハーブの香りもアクセントになり、いかの甘みも引き立てるように。
Gewurztraminer Amzelle 2019 Marc Tempe
アルザスのマルク・テンペのゲヴェルツトラミネール。
まろやかな果実味の丸い甘さと金木犀やキャラメリゼの香り。
海老 牛蒡
牛蒡のフランに、鹿児島阿久根のタカ海老とその甲殻のソース。
タカエビは薩摩の甘海老と言われ、甘海老のような甘さやプリプリ食感。
牛蒡の香るふんわりとしたフランをその甲殻のソースと共に。
Tsolikouri Krakhuna 2020 Martvilis Marani
ジョージアのオレンジワインで、葡萄は、ツォリコウリとクラフナを6ヵ月クヴェヴリで醗酵。
粘度があり、キャラメルや蜂蜜の香りと、アプリコットや花梨の果実味。
甘鯛
皮目を香ばしく焼いた甘鯛に、インゲンや紅心大根、木耳などを刻んで。
下には、バルサミコ酢で和えた米。
甘木の古処鶏(こしょどり)のコンソメとしじみ出汁を合わせたものを注ぎます。
これらをスープとくずし合わせながら、茶漬け的に。
古処鶏自体食べた事ないのですが、そのお肉も食べてみたかったです。
今回のビジュアルのように壱岐の鶏飯のような仕立てにしてもいいし、ワイルドに焼いたお肉も食べてみたい。
コンコード
キャンディー型にしたコンコードのソルベ。
キシリトールのパウダーをまぶして。
Vacqueyras Les Truffieres 2015 Domaine des Amouriers
ローヌのグルナッシュ60%、シラー40%。
スパイスの香りのありながら、エレガントに染み込むタンニン。
真鴨
糸島産真鴨のロースト。
さつま芋やすぎ茸、銀杏、むかご、無花果、シャンピニオンデュクセルを添えて。
しっとりと柔らかな鴨です。
巨峰のしずく
熊本産の巨峰を氷点凍結した濃厚な果汁だけを搾って作った極甘口のデザートワイン。
秋月 シャインマスカット
秋月という梨のソルベに、シャインマスカット。
ピスタチオのアイスクリーム。
ローストココナッツとローストアーモンドミルク。
ハーブティの具材は、チェリーセージ、アップルミント、ドライミカン、ローズマリーとその花など。
これをハーブティにします。
小菓子
蓬のフィナンシェは、うぐいす豆の甘納豆を入れて。
柿と生姜のパート・ド・フリュイ。
ハーブティと共に頂きました。
「Maison Lafite」
福岡県那珂川市西畑941
092-953-2161
ranmarun at 14:00|Permalink│Comments(0)│
September 30, 2023
フロリレージュ@神谷町
「フロリレージュ」に行きました。
以前の外苑前の店舗から、麻布台ヒルズに9月18日にプレオープンしました。
麻布台ヒルズは、マンションやレジデンスの敷地内に、数々の有名なレストランやショップなどが色々入るので、今注目される話題のスポットで、全体のオープンは11月24日以降の予定です。
フロリレージュは、いち早くオープンし、その麻布台ヒルズ ガーデンプラザD棟にあります。
エレベーターで2階に上がると、Florillegeのロゴのガラス扉があります。
フロリレージュは、2009年のオープン当初から通っていて、2015年に外苑前に新たに移転してからも何度か行きましたが、最後に行ったのは、2019年でした。
なので、ほんと久しぶり。
ウェイティングルームは、大きな植木鉢のようなモニュメントが鎮座し、周りにはお祝いの胡蝶蘭がたくさん飾ってありました。
グレーを基調とした店内の奥の長廊下を進むと、ダイニングがあります。
薄暗くちょっと監獄の扉っぽい雰囲気。
長廊下を過ぎて、奥の自動扉が開くと、奥まで続く細長いカウンターテーブルとキッチンが見えてきました。右側には、テーブル席もあります。
以前は、オープンキッチンを囲むようなコの字型のカウンターテーブルでしたが、新店舗では、また間取りも変わりましたね。
私達は、今回6名でこの手前のテーブルに座ります。
お料理は、1コースのみ。
メインは、肉か野菜かで事前に予約の段階で選ぶようになっていました。
お酒は、アルコールカクテルペアリングをお願いしました。
まずは、パイナップルジュースをシャンパンで割ったカクテル。
南瓜 さつま芋
いちじくの葉にのせてあるのは、黒文字の枝に刺したさつま芋のアイスキャンディ。
さつま芋のムースを凍らせて飴でコーティングし、さつま芋の皮のパウダーをかけて。
サイドには、カボチャのチュイル。
カボチャのピュレをミカンのゼリーで包み、カボチャのピクルスを添えて。
豆乳
豆乳と卵白を使って蒸した大豆のフランに、長野清水牧場のバッカスチーズを焦がし溶かしたものを浮かべ、牛蒡のスープと梅のオイル。バッカスチーズは、ブラウンスイス牛の乳を10か月以上熟成したハードタイプのチーズ。
豆腐のようなもっちりとしたフランに、牛蒡の香るスープとバッカスチーズのほんのりナッティ香りとミルキーな味わいが溶け込みます。
サイドには、干し大根のなますをおからのシートで巻き、花山椒のピクルスをのせて。
途中で食べると、この酸味がもったりしたフランに、旨みを加えるアクセントに。
合わせたカクテルは、ケフィアライムを浸けたウォッカに、ココナッツとパンダンリーフの香りを加えて。
根セロリ
根セロリのマリネとムースを重ねて、ほうじ茶のゼリーで作ったミルクレープ仕立て。
柑橘で和えた根セロリのサラダをのせ、白トリュフを削って。
根セロリの器に入れた根セロリのソースをかけて。
根セロリのマリネとムースが、ミルクレープみたいに幾層に重なっているのに驚きました。
この見た目が凄い。ほうじ茶ゼリーの香ばしさもありながら、甘くないミルクレープです。
でも、根セロリのほんのり甘さに、まだ香りは薄いですが、白トリュフの香りが加わり、根セロリ独特の香りもやんわりと仕上げた一皿。
それに合わせた枡に入ったカクテルが面白い。
テパチェとルコラの泡。
テパチェは、パイナップルの茎や皮と砂糖やスパイスなどを発酵させたメキシコジュース。
それとパイナップルに漬けたラムと煎茶を合わせた温かいカクテルに、ルッコラの泡の苦み。
カクテル自体が料理になっているの驚き、ちゃんと料理とのマリアージュしているのが素晴らしいです。
茄子
群馬のすずかぜ茄子という緑茄子に、キャビアオーベルジーヌとクルトン、サワークリームのシートをのせ、さらにいくらとニラの花をのせて。
茶葉のオイル。
カクテルは、コールドブリューコーヒーに、サフランウォッカ、月桃、ジンジャー、ビーツ。
タマリンドパウダーをかけ、複雑味のある味わい。
パンは、温かいまま麻の袋に入っています。
おからのパウダーをかけた豆乳バターを添えて。
ルルソールから、酒粕の蒸しパンと、ライ麦パン。
こちらは、舞茸、松茸、椎茸、セミドライトマト、昆布の佃煮などを蒸し焼きにしたもので、次のスープ料理に使うそうです。
舞茸
先ほど舞茸などの茸に、舞茸や椎茸などを無加水真空でとったお出汁のスープを注いで、焦がし昆布オイルをかけて。お椀に入っていて、舞茸を中心としたキノコの滋味深い味わいにほっこりします。
サイドには、きのこ餡の揚げパイ包みに、塩昆布パウダーをかけて。
さくっと揚げた生地の中には、出汁を取るために使ったきのこの餡が入っています。
これに合わせたのは、シェリーとコアントローに、昆布、鰹、あごの顆粒だしと、カルダモンや東方美人をすり潰した自家製スパイスティー、少しのビネガー。
こちらは、メインに出す蝦夷鹿の骨付きローストの塊肉。
1時間オーブンで焼いたそうで、後で出てきます。
鰻
能登の鰻を炭火で白焼きに、色んな海藻サラダと煎り酒を使ったクリームソースの泡。
ヨーグルトのブラマンジェとレモンコンフィのムース。
鰻にヨーグルトやレモン、海藻などを合わせるのが面白いですが、鰻自体美味しく焼き、肉厚で脂がのっているので、さっぱりと食べさせてくれました。
これには、牛蒡を漬けこんだ焼酎と酒粕酢、数滴のタバスコを金宣烏龍茶で割って。
牛蒡の香りが鰻の白焼きの皿にない土的なニュアンスで、ふくよかな旨みを引き出してくれます。
こういうカクテル考えるのも凄いな。
メインのカトラリーは、ナイフが変わり、燕三条のナイフだそうです。
蝦夷鹿
先ほどローストした蝦夷鹿の赤身とばら肉。
野菜のソースをインゲンで包み、外側は黒いちじくのコンフィチュールに、黒ニンニクと黒胡椒を合わせたもの。
赤身肉は柔らかくしっとりと、バラ肉の脂もクセがない甘みを感じます。
万願寺唐辛子のシートでアリッサを包み、お肉につけながらスパイシーなアクセント。
合わせたのは、セロリ、人参、生姜などの野菜をウォッカと合わせ真空調理し、そのジュとトマトジュース、ジンジャーシロップ、アーモンドを加えたもの。
Nana tsu mori Pinot Noir 2021 Domaine Takahiko
赤ワインは、ナナツモリのピノノワール。
スパイスや黒果実の香りときれいなタンニン。
お肉には、赤ワインが飲みたかったので嬉しい。
野菜
今回から、メインは野菜かお肉かで選びますが、両方食べたかったので、相方とシェアしました。
つるむらさきで巻いた中には、野菜出汁で炊いた冬瓜とイチジクの赤ワイン煮込みをすりおろした蓮根のファルシ。イチジクのジュースとフォンドボーのソースに、イチジクの葉のオイル。
2年熟成のジャガイモのピュレを添えて。
野菜といっても、ヴィーガン対応ということではなく、動物性も使い、色々重ねているので、味わいは深く、しっかりとしたソース。
ただ私はイチジクアレルギーなので、それを使ったものは控えめにしましたが、季節野菜の組み合わせが面白く、ボリュームもあるので、満足できます。むしろ野菜の料理の方が興味深い。
これにも万願寺唐辛子のシートで包んだアリッサを。
マスカット
静岡大井川の「おおまさりネオ」というジャンボ生落花生を使ったブラマンジェに、シャインマスカットの薄切りと青森りんごのジュレとソルベをのせて。
これには、グレープフルーツを浸けたテキーラとゴーヤのカクテル。
ゴーヤと言っても苦みは穏やかで、むしろグレープフルーツの香りと合わせるとテキーラのアルコール感をすっきりとさせ、ブラマンジェのミルキーさやマスカットの甘みを強調するように。
栗
モンブランの再構築で、下はババのブリオッシュ生地に、沖縄のイエローラムをしみ込ませたもの。
丹波栗のペーストを絞り、土のミルクという玄米飲料のクリームをエスプーマに。
上にのせたメレンゲは硬かったので残しました。メレンゲはくちどけが良くないとw
食後酒は、焼酎とビターリキュールを合わせて、ネグロ―ニ風に作ったそうです。
綺麗に削った氷にフロリレージュのマーク。
アレンジも芸が細かく感心します。
画像だとわかりにくいですが、氷用の焼き印だそうです。
焼酎は、蔵の師魂と一尚の樽と原酒を交換して醸造したブレンデッド焼酎に、茶葉を浸けたもの。
ビターリキュールは、リレとアマーロ。
これらを合わせたそうです。
小菓子
レモンバーベナの香りをつけた琥珀糖。
フロリレージュで焼き菓子が出てくるのは珍しいですね。
黒文字のフィナンシェ。
マスカットベリーAのドライフルーツ。
柿の寒天ゼリーと発酵餡子。餡子といっても小豆でなく、デーツとレーズンを使ったそうです。
エスプレッソ
最後に封蝋で綴じた封筒。
ここに、この日のメニューが書かれていました。
以前のメイン的な料理の分かち合いは、兼ね合いと書かれていました。
今回から野菜と肉を選択しながら、肉には野菜のソースを使ったり、野菜には、肉のニュアンスをもたせたりして、その均衡やつり合いを料理に表現しているようです。
新天地での新たな進化を感じました。
「Florillege」
東京都港区虎ノ門5-10-7 麻布台ヒルズ ガーデンプラザD 2階
03-6435-8018
以前の外苑前の店舗から、麻布台ヒルズに9月18日にプレオープンしました。
麻布台ヒルズは、マンションやレジデンスの敷地内に、数々の有名なレストランやショップなどが色々入るので、今注目される話題のスポットで、全体のオープンは11月24日以降の予定です。
フロリレージュは、いち早くオープンし、その麻布台ヒルズ ガーデンプラザD棟にあります。
エレベーターで2階に上がると、Florillegeのロゴのガラス扉があります。
フロリレージュは、2009年のオープン当初から通っていて、2015年に外苑前に新たに移転してからも何度か行きましたが、最後に行ったのは、2019年でした。
なので、ほんと久しぶり。
ウェイティングルームは、大きな植木鉢のようなモニュメントが鎮座し、周りにはお祝いの胡蝶蘭がたくさん飾ってありました。
グレーを基調とした店内の奥の長廊下を進むと、ダイニングがあります。
薄暗くちょっと監獄の扉っぽい雰囲気。
長廊下を過ぎて、奥の自動扉が開くと、奥まで続く細長いカウンターテーブルとキッチンが見えてきました。右側には、テーブル席もあります。
以前は、オープンキッチンを囲むようなコの字型のカウンターテーブルでしたが、新店舗では、また間取りも変わりましたね。
私達は、今回6名でこの手前のテーブルに座ります。
お料理は、1コースのみ。
メインは、肉か野菜かで事前に予約の段階で選ぶようになっていました。
お酒は、アルコールカクテルペアリングをお願いしました。
まずは、パイナップルジュースをシャンパンで割ったカクテル。
南瓜 さつま芋
いちじくの葉にのせてあるのは、黒文字の枝に刺したさつま芋のアイスキャンディ。
さつま芋のムースを凍らせて飴でコーティングし、さつま芋の皮のパウダーをかけて。
サイドには、カボチャのチュイル。
カボチャのピュレをミカンのゼリーで包み、カボチャのピクルスを添えて。
豆乳
豆乳と卵白を使って蒸した大豆のフランに、長野清水牧場のバッカスチーズを焦がし溶かしたものを浮かべ、牛蒡のスープと梅のオイル。バッカスチーズは、ブラウンスイス牛の乳を10か月以上熟成したハードタイプのチーズ。
豆腐のようなもっちりとしたフランに、牛蒡の香るスープとバッカスチーズのほんのりナッティ香りとミルキーな味わいが溶け込みます。
サイドには、干し大根のなますをおからのシートで巻き、花山椒のピクルスをのせて。
途中で食べると、この酸味がもったりしたフランに、旨みを加えるアクセントに。
合わせたカクテルは、ケフィアライムを浸けたウォッカに、ココナッツとパンダンリーフの香りを加えて。
根セロリ
根セロリのマリネとムースを重ねて、ほうじ茶のゼリーで作ったミルクレープ仕立て。
柑橘で和えた根セロリのサラダをのせ、白トリュフを削って。
根セロリの器に入れた根セロリのソースをかけて。
根セロリのマリネとムースが、ミルクレープみたいに幾層に重なっているのに驚きました。
この見た目が凄い。ほうじ茶ゼリーの香ばしさもありながら、甘くないミルクレープです。
でも、根セロリのほんのり甘さに、まだ香りは薄いですが、白トリュフの香りが加わり、根セロリ独特の香りもやんわりと仕上げた一皿。
それに合わせた枡に入ったカクテルが面白い。
テパチェとルコラの泡。
テパチェは、パイナップルの茎や皮と砂糖やスパイスなどを発酵させたメキシコジュース。
それとパイナップルに漬けたラムと煎茶を合わせた温かいカクテルに、ルッコラの泡の苦み。
カクテル自体が料理になっているの驚き、ちゃんと料理とのマリアージュしているのが素晴らしいです。
茄子
群馬のすずかぜ茄子という緑茄子に、キャビアオーベルジーヌとクルトン、サワークリームのシートをのせ、さらにいくらとニラの花をのせて。
茶葉のオイル。
カクテルは、コールドブリューコーヒーに、サフランウォッカ、月桃、ジンジャー、ビーツ。
タマリンドパウダーをかけ、複雑味のある味わい。
パンは、温かいまま麻の袋に入っています。
おからのパウダーをかけた豆乳バターを添えて。
ルルソールから、酒粕の蒸しパンと、ライ麦パン。
こちらは、舞茸、松茸、椎茸、セミドライトマト、昆布の佃煮などを蒸し焼きにしたもので、次のスープ料理に使うそうです。
舞茸
先ほど舞茸などの茸に、舞茸や椎茸などを無加水真空でとったお出汁のスープを注いで、焦がし昆布オイルをかけて。お椀に入っていて、舞茸を中心としたキノコの滋味深い味わいにほっこりします。
サイドには、きのこ餡の揚げパイ包みに、塩昆布パウダーをかけて。
さくっと揚げた生地の中には、出汁を取るために使ったきのこの餡が入っています。
これに合わせたのは、シェリーとコアントローに、昆布、鰹、あごの顆粒だしと、カルダモンや東方美人をすり潰した自家製スパイスティー、少しのビネガー。
こちらは、メインに出す蝦夷鹿の骨付きローストの塊肉。
1時間オーブンで焼いたそうで、後で出てきます。
鰻
能登の鰻を炭火で白焼きに、色んな海藻サラダと煎り酒を使ったクリームソースの泡。
ヨーグルトのブラマンジェとレモンコンフィのムース。
鰻にヨーグルトやレモン、海藻などを合わせるのが面白いですが、鰻自体美味しく焼き、肉厚で脂がのっているので、さっぱりと食べさせてくれました。
これには、牛蒡を漬けこんだ焼酎と酒粕酢、数滴のタバスコを金宣烏龍茶で割って。
牛蒡の香りが鰻の白焼きの皿にない土的なニュアンスで、ふくよかな旨みを引き出してくれます。
こういうカクテル考えるのも凄いな。
メインのカトラリーは、ナイフが変わり、燕三条のナイフだそうです。
蝦夷鹿
先ほどローストした蝦夷鹿の赤身とばら肉。
野菜のソースをインゲンで包み、外側は黒いちじくのコンフィチュールに、黒ニンニクと黒胡椒を合わせたもの。
赤身肉は柔らかくしっとりと、バラ肉の脂もクセがない甘みを感じます。
万願寺唐辛子のシートでアリッサを包み、お肉につけながらスパイシーなアクセント。
合わせたのは、セロリ、人参、生姜などの野菜をウォッカと合わせ真空調理し、そのジュとトマトジュース、ジンジャーシロップ、アーモンドを加えたもの。
Nana tsu mori Pinot Noir 2021 Domaine Takahiko
赤ワインは、ナナツモリのピノノワール。
スパイスや黒果実の香りときれいなタンニン。
お肉には、赤ワインが飲みたかったので嬉しい。
野菜
今回から、メインは野菜かお肉かで選びますが、両方食べたかったので、相方とシェアしました。
つるむらさきで巻いた中には、野菜出汁で炊いた冬瓜とイチジクの赤ワイン煮込みをすりおろした蓮根のファルシ。イチジクのジュースとフォンドボーのソースに、イチジクの葉のオイル。
2年熟成のジャガイモのピュレを添えて。
野菜といっても、ヴィーガン対応ということではなく、動物性も使い、色々重ねているので、味わいは深く、しっかりとしたソース。
ただ私はイチジクアレルギーなので、それを使ったものは控えめにしましたが、季節野菜の組み合わせが面白く、ボリュームもあるので、満足できます。むしろ野菜の料理の方が興味深い。
これにも万願寺唐辛子のシートで包んだアリッサを。
マスカット
静岡大井川の「おおまさりネオ」というジャンボ生落花生を使ったブラマンジェに、シャインマスカットの薄切りと青森りんごのジュレとソルベをのせて。
これには、グレープフルーツを浸けたテキーラとゴーヤのカクテル。
ゴーヤと言っても苦みは穏やかで、むしろグレープフルーツの香りと合わせるとテキーラのアルコール感をすっきりとさせ、ブラマンジェのミルキーさやマスカットの甘みを強調するように。
栗
モンブランの再構築で、下はババのブリオッシュ生地に、沖縄のイエローラムをしみ込ませたもの。
丹波栗のペーストを絞り、土のミルクという玄米飲料のクリームをエスプーマに。
上にのせたメレンゲは硬かったので残しました。メレンゲはくちどけが良くないとw
食後酒は、焼酎とビターリキュールを合わせて、ネグロ―ニ風に作ったそうです。
綺麗に削った氷にフロリレージュのマーク。
アレンジも芸が細かく感心します。
画像だとわかりにくいですが、氷用の焼き印だそうです。
焼酎は、蔵の師魂と一尚の樽と原酒を交換して醸造したブレンデッド焼酎に、茶葉を浸けたもの。
ビターリキュールは、リレとアマーロ。
これらを合わせたそうです。
小菓子
レモンバーベナの香りをつけた琥珀糖。
フロリレージュで焼き菓子が出てくるのは珍しいですね。
黒文字のフィナンシェ。
マスカットベリーAのドライフルーツ。
柿の寒天ゼリーと発酵餡子。餡子といっても小豆でなく、デーツとレーズンを使ったそうです。
エスプレッソ
最後に封蝋で綴じた封筒。
ここに、この日のメニューが書かれていました。
以前のメイン的な料理の分かち合いは、兼ね合いと書かれていました。
今回から野菜と肉を選択しながら、肉には野菜のソースを使ったり、野菜には、肉のニュアンスをもたせたりして、その均衡やつり合いを料理に表現しているようです。
新天地での新たな進化を感じました。
「Florillege」
東京都港区虎ノ門5-10-7 麻布台ヒルズ ガーデンプラザD 2階
03-6435-8018
ranmarun at 18:30|Permalink│Comments(0)│
September 13, 2023
シャントレル@代々木八幡
「シャントレル」に行きました。
2011年にオープンした時に行って以来、久しぶりの訪問です。
Bereche Brut Reserve
最初のシャンパンは、ベレッシュ。
3品種を1/3づつブレンドし、NVですが、2017年にデコルジュマンしたもので、リザーブワインも含んだ熟成感があります。
アミューズ
茸のクロックムッシュは、焼きたてで温かく、オープン当初から出している懐かしい一品。
サーモンのリエットは、ケッパーと粒マスタードが練りこんであり、薄く焼いたバゲットにのせて。
どちらもにシャンパンがすすみます。
茸のスープ フォアグラのマカロン
一見コーヒーとマカロンのように見えますが、茸のスープとフォアグラのマカロンです。
2011年に行った時は、ポルチーニ茸のクリーミーで濃厚なスープに、カリカリでにキャラメリゼしたフォアグラがのっていたのを覚えています。
ここ数年は、茸のお茶と題したコンソメを出しているそうで、玉ねぎや人参、セロリ、ウイキョウなどの香味野菜に、マッシュルームや乾燥ポルチーニ、ジロール茸などを煮出し、さらっとしながらも茸の香りや旨みと野菜の味わい深いコンソメ。
フォアグラのマカロンのさくっとした軽い食感と甘みが、茸の旨みを引き立たせています。
Chassagne Montrachet Grand Ruchottes 1er Cru 2010 Fernand et Laurent Pillot
この作り手のシャサーニュ・モンラッシェは、リストに色々あったのですが、シェフに料理に合うものを選んでもらいました。
綺麗な酸とミネラル感の果実味の中に、ローストしたアーモンドやバターの香りと粘性のある余韻。
めひかりのフリットと茸のベニエ
宮城のめひかりのフリットに、松茸と舞茸のベニエ。
赤万願寺唐辛子と燻製パプリカのピュレを添えて。
トマトのガスパチョと共に。
バゲット。
バターはないので、ソースなどを拭いながら。
Savigny les Beaune Vieilles Vignes 2012 Catherien et Claude Marechal
ボーヌの軽めのピノノワール。
綺麗な酸と果実味、ミネラル感を魚介に。
イワシと鰹のマリネ
銚子の鰯のマリネに、白胡麻ペーストとミント、フランボワーズビネガー、シャインマスカット。
他の方はイチジクで和食の白胡麻和えをイメージしたそうです。私はアレルギーなので、替えてもらいました。
鰹は、紫キャベツを焦がすように焼いて、生姜やニンニクなどと甘くキャラメリゼしたピュレを和えて、黒オリーブのパウダーをかけて。
Entre Ciel &Terre Extra Brut Fracoise Bedel
ピノムニエ50%、ピノノワール35%、シャルドネ15%。
こちらもNVですが、2018年デコルジュマンで、熟成感と調和のとれた甘みと酸が魚介にぴったり。
カマスの燻製 ロックフォール
シェフは、以前からカマスやマナガツオなども使っていましたが、
こちらは、カマスの燻製に、ロックフォールのクリームソース。
ブルーチーズのクセは程よく抑えたまろやかなクリームとカマスの燻製香が合わさり、胡瓜や菊、ディルがさっぱりとした後味に。
白イカとトランペット茸 金時草
白イカには、トランペット茸と金時草を詰めてソテーし、レモンバターに醤油とバジルを加えたジェノベーゼソース。
ぷりっとしたイカの甘みの中に、トランペット茸と金時草がたっぷり詰まっています。
セップ茸とトマトのソテーを添えて。
鮑 肝ソース
千葉の黒鮑は、日本酒で3時間蒸してから、シャンパン蒸しにし、なめらかな肝ソースで。
Vosne Romanee 1er Cru Les Gaudichots 2018 Domaine Machard de Gramont
グラモンの、ヴォーヌ・ロマネの中で、ロマネコンティの単独所有畑ラ・ターシュとラマルシュのラ・グランクリュに囲まれた希少特別区画で作られるゴーディショ。
バニラやモカ、ハーブや紅茶、タバコなどのニュアンスもありながら、エレガントな果実味と余韻が素晴らしいです。
ムール貝とジャガイモのスープ
モンサンミッシェルのムール貝と、ジャガイモ、ポワローをクリームをヴィシソワーズのように仕立てて。
ふんわりと軽い泡のクリームに、ムール貝の旨みとジャガイモやポワローの甘みが溶け合います。
ビュルゴー産鴨のロースト 賀茂茄子
ビュルゴー産のシャラン鴨は3年振りに入荷したそうです。
賀茂茄子、カボチャのピュレ。ジロール茸と枝豆のソテーを添えて。
しっとりと焼いた鴨肉には、ガストリック。鴨出汁とシェリー、蜂蜜、ビネガーを合わせたソース。
ここまでの料理が色々多皿だったので、鴨肉は一口サイズでしたが、鴨はもっと食べたかったかも。
そんなお腹を満たすように、舞茸などを合わせた茸のピラフが。
〆の米料理があるのも嬉しいです。
Coteaux du Layon Chaume 2015 Domaine du Petit Mertis
ロワールのデザートワイン。
アーモンドプードルやバター、アカシア蜂蜜の香りととろみ感。
スフレ
パッションフルーツのスフレだったかな。
上面香ばしい焼き色で膨らみ、中はパッションフルーツの酸味と甘みに種の食感も。
甘口のデザートワインが合います。
ライムのソルベを添えて。
クレームブリュレ
フェンネルのクレームブリュレ。
Marc de Bourgogne Hors d’Age
前半に飲んだシャサーニュモンラッシェの作り手、フェルナンド・エ・ローラン・ピヨのマール・デ・ブルゴーニュ。Al.47%あるので、一口だけ頂きましたが、甘く芳醇な香りをほろ苦いクレームブリュレと。
コーヒー。
6人で行ったので、いろんなワインと料理を楽しみました。
「シャントレル」
東京都渋谷区元代々木町24-1 アブニール元代々木1F
03-5465-0919
2011年にオープンした時に行って以来、久しぶりの訪問です。
Bereche Brut Reserve
最初のシャンパンは、ベレッシュ。
3品種を1/3づつブレンドし、NVですが、2017年にデコルジュマンしたもので、リザーブワインも含んだ熟成感があります。
アミューズ
茸のクロックムッシュは、焼きたてで温かく、オープン当初から出している懐かしい一品。
サーモンのリエットは、ケッパーと粒マスタードが練りこんであり、薄く焼いたバゲットにのせて。
どちらもにシャンパンがすすみます。
茸のスープ フォアグラのマカロン
一見コーヒーとマカロンのように見えますが、茸のスープとフォアグラのマカロンです。
2011年に行った時は、ポルチーニ茸のクリーミーで濃厚なスープに、カリカリでにキャラメリゼしたフォアグラがのっていたのを覚えています。
ここ数年は、茸のお茶と題したコンソメを出しているそうで、玉ねぎや人参、セロリ、ウイキョウなどの香味野菜に、マッシュルームや乾燥ポルチーニ、ジロール茸などを煮出し、さらっとしながらも茸の香りや旨みと野菜の味わい深いコンソメ。
フォアグラのマカロンのさくっとした軽い食感と甘みが、茸の旨みを引き立たせています。
Chassagne Montrachet Grand Ruchottes 1er Cru 2010 Fernand et Laurent Pillot
この作り手のシャサーニュ・モンラッシェは、リストに色々あったのですが、シェフに料理に合うものを選んでもらいました。
綺麗な酸とミネラル感の果実味の中に、ローストしたアーモンドやバターの香りと粘性のある余韻。
めひかりのフリットと茸のベニエ
宮城のめひかりのフリットに、松茸と舞茸のベニエ。
赤万願寺唐辛子と燻製パプリカのピュレを添えて。
トマトのガスパチョと共に。
バゲット。
バターはないので、ソースなどを拭いながら。
Savigny les Beaune Vieilles Vignes 2012 Catherien et Claude Marechal
ボーヌの軽めのピノノワール。
綺麗な酸と果実味、ミネラル感を魚介に。
イワシと鰹のマリネ
銚子の鰯のマリネに、白胡麻ペーストとミント、フランボワーズビネガー、シャインマスカット。
他の方はイチジクで和食の白胡麻和えをイメージしたそうです。私はアレルギーなので、替えてもらいました。
鰹は、紫キャベツを焦がすように焼いて、生姜やニンニクなどと甘くキャラメリゼしたピュレを和えて、黒オリーブのパウダーをかけて。
Entre Ciel &Terre Extra Brut Fracoise Bedel
ピノムニエ50%、ピノノワール35%、シャルドネ15%。
こちらもNVですが、2018年デコルジュマンで、熟成感と調和のとれた甘みと酸が魚介にぴったり。
カマスの燻製 ロックフォール
シェフは、以前からカマスやマナガツオなども使っていましたが、
こちらは、カマスの燻製に、ロックフォールのクリームソース。
ブルーチーズのクセは程よく抑えたまろやかなクリームとカマスの燻製香が合わさり、胡瓜や菊、ディルがさっぱりとした後味に。
白イカとトランペット茸 金時草
白イカには、トランペット茸と金時草を詰めてソテーし、レモンバターに醤油とバジルを加えたジェノベーゼソース。
ぷりっとしたイカの甘みの中に、トランペット茸と金時草がたっぷり詰まっています。
セップ茸とトマトのソテーを添えて。
鮑 肝ソース
千葉の黒鮑は、日本酒で3時間蒸してから、シャンパン蒸しにし、なめらかな肝ソースで。
Vosne Romanee 1er Cru Les Gaudichots 2018 Domaine Machard de Gramont
グラモンの、ヴォーヌ・ロマネの中で、ロマネコンティの単独所有畑ラ・ターシュとラマルシュのラ・グランクリュに囲まれた希少特別区画で作られるゴーディショ。
バニラやモカ、ハーブや紅茶、タバコなどのニュアンスもありながら、エレガントな果実味と余韻が素晴らしいです。
ムール貝とジャガイモのスープ
モンサンミッシェルのムール貝と、ジャガイモ、ポワローをクリームをヴィシソワーズのように仕立てて。
ふんわりと軽い泡のクリームに、ムール貝の旨みとジャガイモやポワローの甘みが溶け合います。
ビュルゴー産鴨のロースト 賀茂茄子
ビュルゴー産のシャラン鴨は3年振りに入荷したそうです。
賀茂茄子、カボチャのピュレ。ジロール茸と枝豆のソテーを添えて。
しっとりと焼いた鴨肉には、ガストリック。鴨出汁とシェリー、蜂蜜、ビネガーを合わせたソース。
ここまでの料理が色々多皿だったので、鴨肉は一口サイズでしたが、鴨はもっと食べたかったかも。
そんなお腹を満たすように、舞茸などを合わせた茸のピラフが。
〆の米料理があるのも嬉しいです。
Coteaux du Layon Chaume 2015 Domaine du Petit Mertis
ロワールのデザートワイン。
アーモンドプードルやバター、アカシア蜂蜜の香りととろみ感。
スフレ
パッションフルーツのスフレだったかな。
上面香ばしい焼き色で膨らみ、中はパッションフルーツの酸味と甘みに種の食感も。
甘口のデザートワインが合います。
ライムのソルベを添えて。
クレームブリュレ
フェンネルのクレームブリュレ。
Marc de Bourgogne Hors d’Age
前半に飲んだシャサーニュモンラッシェの作り手、フェルナンド・エ・ローラン・ピヨのマール・デ・ブルゴーニュ。Al.47%あるので、一口だけ頂きましたが、甘く芳醇な香りをほろ苦いクレームブリュレと。
コーヒー。
6人で行ったので、いろんなワインと料理を楽しみました。
「シャントレル」
東京都渋谷区元代々木町24-1 アブニール元代々木1F
03-5465-0919
ranmarun at 18:00|Permalink│Comments(0)│
September 08, 2023
middle@京都
「middle」に行きました。
まずは、水出しの緑茶で喉を潤します。
Beaumont des Crayeres Fleur Noire Millesime 2014
ピノノワール100%。黄金色で、果実の砂糖漬けやアプリコットの香りと、しっかりと果実味に繊細な泡。
茄子とトマト
絹川茄子を油通しして、トマトのソルベと梅のペースト。
冷たいソルベのトマトの酸味と梅の酸味が、しっとりとした茄子の甘みを、キュッと引き締めるように。
Reuilly les Fossiles Blanc 2018 Denis Jamain
ロワールのソーヴィニオンブラン100%。
グレープフルーツやレモン、パイナップルの果実味と酸。
アボカド あおりいか
あおりいかは、生のものと火を入れたもの。
アボカドやライム、3か月漬けた玉葱麹と合わせ、花穂紫蘇や真妻の山葵をのせて。
富山のピーター・アイビーさんのブルーのガラスの器も素敵。
蒼い器に緑のものを盛ると写真映えしないのですが、あえて狙うその清涼感の中に、イカやアボカドの味がくっきり出てきます。
IWA 5 アッサンブラージュ3
富山でリシャール・ジョロフワが作る3期目の日本酒。
少しの熟成感が、後のくえの脂を切って、酒の旨みが広がります。
くえ ほっき貝 クレソン
くえのお出汁に、くえの身とほっき貝、クレソンをのせて。
くえの出汁には、ほっき貝の甘みも加わり、レモングラスのオイルとコブミカンの風味。
ほんのりエスニックテイスト。
Sav’Or 2022 Domaine de la Pinte
ジュラのサヴァニャンを使ったオレンジワイン。
薔薇やエキゾチックフルーツに、スパイスが加わった複雑味。
さわら 人参
伊勢湾の鰆は、皮目をパリっと焼き、身はミキュイのようにしっとりとしっとりと火入れして。
京かんざしという人参の葉を揚げたものをのせ、焼いた人参とピュレを添えて。
京かんざし人参は、金時人参を早採りしたもので、人参自体もかんざしのように細長く、葉や茎も柔らかいですが、人参の風味はしっかりあります。
人参のピュレは、酸味を利かせ、フェンネルオイルをかけて。
しっとりと脂がのった鰆の旨みを引き立たせていました。
Bourgogne Hautes-cotes de Nuits ”Demoiselle Huguette” 2021 Guy&Yvan Dufouleur
若いシャルドネですが、バターやオーク、バニラの香りとりんごや桃の果実味に、酸やミネラル感。
まながつお 赤万願寺唐辛子
まながつおと赤万願寺唐辛子をベニエにして、へしこのクリームソース。
自家製からすみを削って、葱を刻んで。
ふんわりと揚げたまながつおに、へしこのクリームソースの酸味がまろやか。
へしこの発酵した酸味と旨みを、くせがないようにまろやかに仕立てていて、たっぷり削ったからすみや葱がアクセント。
ワインがすすみますし、ちょっと残しておいたIWA5の日本酒ももちろん合いました。
Chateau Senejac Haut Medoc Cru Bourgeois 2018
カベルネソーヴィニヨン59%、メルロー29%、カベルネフラン7%、プティヴェルド5%。
ブラックベリーやインディアンスパイス、ローストしたハーブなどの香りと柔らかなタンニン。
松茸 発酵ジロール むかご
松茸、舞茸、発酵ジロール茸、むかごをおじや風にさらっと炊いたリゾット。
いろいろな茸とそれらの旨みを含んだお米に、むかごのほっこり食感。
茸の香りと土のニュアンスに、赤ワインのコクと酸、ほんのりスパイス感がちょうどいいマリアージュ。
Bourgogne Les Bons Batons 2015 Philippe Leclerc
見ためは薄旨系の色をしていますが、スミレや色々なベリー、チェリーの香りと果実味にしっかりと樽香がありながら、シルキーなタンニンとしなやかさ。
八雲牛
北海道北里大学の八雲牧場で育てている八雲牛。
日本の短角種とフランスサレール種を交雑した黒毛和牛で、輸入穀物飼料を使わず、地元の草のみで育てているそうです。
北海道のカシスと北海道のゴルゴンゾーラのソース。
ローストした八雲牛は、赤身のしっかりとした繊維が引き締まった食感から、肉汁がじんわりと出てきて、嚙みしめる旨み。ほのかな牧草の香りが、肉の自然な旨みを感じます。
カシスの酸味があるソースやゴルゴンゾーラ特有のクセが、よりワイルドな牛肉の赤身の味わいを増長させてくれます。
カトラリーは、イギリスのマッピン&ウェッブ。
私もここのアンティークの銀食器が好きで、カトラリーやプレートを持っています。
シェフィールドという刃物の町で作られた銀食器は、クラシックでシンプルなデザインで、磨くほどに愛着が出てくるので、ある王室御用達のメーカーもいろんな柄をそれぞれフルセットで持っているのですが、家だと使いきれないので、イギリスの銀食器が好きなお店に寄付して活用してもらった方がいいかしらと思ったり。
フロマージュもあります。
コンテ36ヵ月、ブリードモー、フルムダンベールかな。
ロン・サンドレ、マニゴディーン。
サンドレは、灰かぶり(シンデレラ)という意味で、植物灰をまぶした山羊のチーズです。
マニゴディーンは、夏のモンドール的な熟成チーズ。
ブルーチーズ以外を少しづつ頂きました。
どれもいい熟成具合。
レーズン入りのパンと共に。
巨峰 スコッチウイスキー
ウイスキー・マックというカクテルをアレンジして、スコッチウイスキーとジンジャーワインのゼリーに、巨峰をのせて。
食後は、焼きたてのマドレーヌとアイスエスプレッソ。
マドレーヌは、クローブなどのスパイスが香ります。
「middle」
京都府京都市左京区下鴨上川原町5-3
075-744-0572
続きを読む
まずは、水出しの緑茶で喉を潤します。
Beaumont des Crayeres Fleur Noire Millesime 2014
ピノノワール100%。黄金色で、果実の砂糖漬けやアプリコットの香りと、しっかりと果実味に繊細な泡。
茄子とトマト
絹川茄子を油通しして、トマトのソルベと梅のペースト。
冷たいソルベのトマトの酸味と梅の酸味が、しっとりとした茄子の甘みを、キュッと引き締めるように。
Reuilly les Fossiles Blanc 2018 Denis Jamain
ロワールのソーヴィニオンブラン100%。
グレープフルーツやレモン、パイナップルの果実味と酸。
アボカド あおりいか
あおりいかは、生のものと火を入れたもの。
アボカドやライム、3か月漬けた玉葱麹と合わせ、花穂紫蘇や真妻の山葵をのせて。
富山のピーター・アイビーさんのブルーのガラスの器も素敵。
蒼い器に緑のものを盛ると写真映えしないのですが、あえて狙うその清涼感の中に、イカやアボカドの味がくっきり出てきます。
IWA 5 アッサンブラージュ3
富山でリシャール・ジョロフワが作る3期目の日本酒。
少しの熟成感が、後のくえの脂を切って、酒の旨みが広がります。
くえ ほっき貝 クレソン
くえのお出汁に、くえの身とほっき貝、クレソンをのせて。
くえの出汁には、ほっき貝の甘みも加わり、レモングラスのオイルとコブミカンの風味。
ほんのりエスニックテイスト。
Sav’Or 2022 Domaine de la Pinte
ジュラのサヴァニャンを使ったオレンジワイン。
薔薇やエキゾチックフルーツに、スパイスが加わった複雑味。
さわら 人参
伊勢湾の鰆は、皮目をパリっと焼き、身はミキュイのようにしっとりとしっとりと火入れして。
京かんざしという人参の葉を揚げたものをのせ、焼いた人参とピュレを添えて。
京かんざし人参は、金時人参を早採りしたもので、人参自体もかんざしのように細長く、葉や茎も柔らかいですが、人参の風味はしっかりあります。
人参のピュレは、酸味を利かせ、フェンネルオイルをかけて。
しっとりと脂がのった鰆の旨みを引き立たせていました。
Bourgogne Hautes-cotes de Nuits ”Demoiselle Huguette” 2021 Guy&Yvan Dufouleur
若いシャルドネですが、バターやオーク、バニラの香りとりんごや桃の果実味に、酸やミネラル感。
まながつお 赤万願寺唐辛子
まながつおと赤万願寺唐辛子をベニエにして、へしこのクリームソース。
自家製からすみを削って、葱を刻んで。
ふんわりと揚げたまながつおに、へしこのクリームソースの酸味がまろやか。
へしこの発酵した酸味と旨みを、くせがないようにまろやかに仕立てていて、たっぷり削ったからすみや葱がアクセント。
ワインがすすみますし、ちょっと残しておいたIWA5の日本酒ももちろん合いました。
Chateau Senejac Haut Medoc Cru Bourgeois 2018
カベルネソーヴィニヨン59%、メルロー29%、カベルネフラン7%、プティヴェルド5%。
ブラックベリーやインディアンスパイス、ローストしたハーブなどの香りと柔らかなタンニン。
松茸 発酵ジロール むかご
松茸、舞茸、発酵ジロール茸、むかごをおじや風にさらっと炊いたリゾット。
いろいろな茸とそれらの旨みを含んだお米に、むかごのほっこり食感。
茸の香りと土のニュアンスに、赤ワインのコクと酸、ほんのりスパイス感がちょうどいいマリアージュ。
Bourgogne Les Bons Batons 2015 Philippe Leclerc
見ためは薄旨系の色をしていますが、スミレや色々なベリー、チェリーの香りと果実味にしっかりと樽香がありながら、シルキーなタンニンとしなやかさ。
八雲牛
北海道北里大学の八雲牧場で育てている八雲牛。
日本の短角種とフランスサレール種を交雑した黒毛和牛で、輸入穀物飼料を使わず、地元の草のみで育てているそうです。
北海道のカシスと北海道のゴルゴンゾーラのソース。
ローストした八雲牛は、赤身のしっかりとした繊維が引き締まった食感から、肉汁がじんわりと出てきて、嚙みしめる旨み。ほのかな牧草の香りが、肉の自然な旨みを感じます。
カシスの酸味があるソースやゴルゴンゾーラ特有のクセが、よりワイルドな牛肉の赤身の味わいを増長させてくれます。
カトラリーは、イギリスのマッピン&ウェッブ。
私もここのアンティークの銀食器が好きで、カトラリーやプレートを持っています。
シェフィールドという刃物の町で作られた銀食器は、クラシックでシンプルなデザインで、磨くほどに愛着が出てくるので、ある王室御用達のメーカーもいろんな柄をそれぞれフルセットで持っているのですが、家だと使いきれないので、イギリスの銀食器が好きなお店に寄付して活用してもらった方がいいかしらと思ったり。
フロマージュもあります。
コンテ36ヵ月、ブリードモー、フルムダンベールかな。
ロン・サンドレ、マニゴディーン。
サンドレは、灰かぶり(シンデレラ)という意味で、植物灰をまぶした山羊のチーズです。
マニゴディーンは、夏のモンドール的な熟成チーズ。
ブルーチーズ以外を少しづつ頂きました。
どれもいい熟成具合。
レーズン入りのパンと共に。
巨峰 スコッチウイスキー
ウイスキー・マックというカクテルをアレンジして、スコッチウイスキーとジンジャーワインのゼリーに、巨峰をのせて。
食後は、焼きたてのマドレーヌとアイスエスプレッソ。
マドレーヌは、クローブなどのスパイスが香ります。
「middle」
京都府京都市左京区下鴨上川原町5-3
075-744-0572
続きを読む
ranmarun at 12:00|Permalink│Comments(0)│