メキシコ
August 16, 2019
テピート@下北沢
「テピート」に行きました。
下北沢と東北沢の間の住宅街にあるメキシコ料理のお店です。
シェフは、日本人の滝沢久美さん。幼少より、母から表千家の茶道を学び、母と娘の三代で、茶道・茶事教室を主宰。数江瓢鮎子氏のもとで、茶事・懐石を修業。その後、目黒の竹亭でフランス料理を、メキシコ人シェフのガブリエル氏にメキシコ料理を学び、2006年に「テピート」を開店したそうです。
一軒家を改装したお店で、扉を開けると玄関には、大きな写真が飾られていました。
お聞きすると、今は亡き旦那様のチューチョ・デ・メヒコは、その昔有名だった「トリオ・デルフィネス」のメンバーのミュージシャンだったそうです。解散後、日本でソロ活躍の場を移した彼の為に、故郷の味を食べさせたいとメキシコ料理を学び、作り始めたそうで、店名の「テピート」は、彼の出身地。メキシコシティの少し治安が悪い町ですが、そこで生まれた彼の音楽は、優しさと哀しさと美しさがあり、その原点である町の名前を店名にしたそうです。
2階に上がると、鮮やかな色彩のクロスが敷かれたテーブルと椅子。
棚には、テキーラの瓶やメキシコの雑貨がいろいろ飾ってあります。
ドリンクは、メキシコのビールやオリジナルカクテルが豊富で、テキーラソムリエの資格を持つ滝沢さんが揃えているテキーラはなんと100種もあるそう。
今回は、テキーラベースのカクテルを頼みました。
手前が「パローマ」
メキシコではポピュラーなテキーラをグレープフルーツジュースで割ったカクテルです。
奥は「コーヒーテキーラ」
コーヒーとテキーラに泡立てたミルクを合わせ、濃厚なカルーアミルクのような味です。
そういえば、カルーアもメキシコ原産のリキュールでしたね。
ナチョス
お通しでナチョスが出てきました。
トルティーヤチップスの上に、アボカド、トマト、サルサ、チーズなどをのせたTEXMEXの代表的なおつまみです。テクス・メクスは、メキシコ風のアメリカテキサス料理。本場のメキシコではこういう料理は出てきませんが、日本ではテクス・メクスの料理がメキシコ料理として馴染んできたので、受け入れやすい定番のものですね。
ソパ・デ・ポジョ
メキシコのスープというとポソレが有名です。メキシコでも食べましたが、具沢山でボリュームがあるので(実は2軒目だったので)、軽めのソパ・デ・ポジョを頼みました。
9時間煮込んだという鶏肉のスープ。
中にはレタス、トルティーヤチップス、トマト、アボガド、チーズと、ナチョスの具材とかぶりましたが、化学調味料などは一切使わないというあっさりとした優しい鶏のお出汁に癒されます。
タコス・デ・コチニータ・ピビル
最近は日本でもメキシコ料理のタコスのお店が増えて、テクス・メクスのシェルタコス(揚げた硬いトルティー)ではないお店も出てきましたが、こちらでは、10年以上前から、メキシコでは各家庭にあるトルティーヤプレスを使った自家製生地を一枚づつ丁寧に焼いたもの。
「コチニータ・ピビル」は、豚肉をアチョーテという香辛料に漬け込んで蒸し煮したスパイシーポークで、カンクンやユカタン半島の郷土料理。オレンジジュースを煮込むとデカルニータスというもう少しふっくら柔らかな煮込みになります。
ほぐした豚肉と赤玉葱、コリアンダーをのせて。ここにメキシコでは、辛いサルサをのせてライムを搾ったりするので、その方が好みですが、これはこれでメキシコ料理初心者でも食べれるようにアレンジしてありました。
次のカクテルは、「リンダ メヒカーナ」
プレミアムテキーラをハイビスカスのジュースで割ったテピートのオリジナルカクテルです。
甘酸っぱいハイビスカスジュースがテキーラの香りを引き立てます。
アラチュラ
牛ハラミのステーキに、豆煮込みとサルサ、ライスを添えて。
ライスと一緒に食べてもいいし、焼きたてのトルティーヤに包んで食べると最高です。
最後のカクテルは、「ミドリータ」
プレミアムテキーラと最高級の濃茶を使い、シェーカーで泡立てたカクテル。
通常のカクテルの2倍くらいお値段がするのですが(それでも1500円)、茶道のマスターでもある店主が選んだ最高級の抹茶を使っているので、そのまろやかな甘みと苦みに、テキーラの香りが合わさる和テイストが素晴らしいです。
これもここでしか味わえないオリジナルカクテルで、食後にさっぱりとします。
メキシコの家庭料理を日本人向けにアレンジした優しい料理。
この日は数品しか食べませんでしたが、日本ではなかなか食べられないメキシコのサボテン料理や、その他のメニューも色々あります。
月に数回、メキシコ音楽のイベントもあるそう。
「テピート」
東京都世田谷区北沢3−19−9
03−3460−1077
下北沢と東北沢の間の住宅街にあるメキシコ料理のお店です。
シェフは、日本人の滝沢久美さん。幼少より、母から表千家の茶道を学び、母と娘の三代で、茶道・茶事教室を主宰。数江瓢鮎子氏のもとで、茶事・懐石を修業。その後、目黒の竹亭でフランス料理を、メキシコ人シェフのガブリエル氏にメキシコ料理を学び、2006年に「テピート」を開店したそうです。
一軒家を改装したお店で、扉を開けると玄関には、大きな写真が飾られていました。
お聞きすると、今は亡き旦那様のチューチョ・デ・メヒコは、その昔有名だった「トリオ・デルフィネス」のメンバーのミュージシャンだったそうです。解散後、日本でソロ活躍の場を移した彼の為に、故郷の味を食べさせたいとメキシコ料理を学び、作り始めたそうで、店名の「テピート」は、彼の出身地。メキシコシティの少し治安が悪い町ですが、そこで生まれた彼の音楽は、優しさと哀しさと美しさがあり、その原点である町の名前を店名にしたそうです。
2階に上がると、鮮やかな色彩のクロスが敷かれたテーブルと椅子。
棚には、テキーラの瓶やメキシコの雑貨がいろいろ飾ってあります。
ドリンクは、メキシコのビールやオリジナルカクテルが豊富で、テキーラソムリエの資格を持つ滝沢さんが揃えているテキーラはなんと100種もあるそう。
今回は、テキーラベースのカクテルを頼みました。
手前が「パローマ」
メキシコではポピュラーなテキーラをグレープフルーツジュースで割ったカクテルです。
奥は「コーヒーテキーラ」
コーヒーとテキーラに泡立てたミルクを合わせ、濃厚なカルーアミルクのような味です。
そういえば、カルーアもメキシコ原産のリキュールでしたね。
ナチョス
お通しでナチョスが出てきました。
トルティーヤチップスの上に、アボカド、トマト、サルサ、チーズなどをのせたTEXMEXの代表的なおつまみです。テクス・メクスは、メキシコ風のアメリカテキサス料理。本場のメキシコではこういう料理は出てきませんが、日本ではテクス・メクスの料理がメキシコ料理として馴染んできたので、受け入れやすい定番のものですね。
ソパ・デ・ポジョ
メキシコのスープというとポソレが有名です。メキシコでも食べましたが、具沢山でボリュームがあるので(実は2軒目だったので)、軽めのソパ・デ・ポジョを頼みました。
9時間煮込んだという鶏肉のスープ。
中にはレタス、トルティーヤチップス、トマト、アボガド、チーズと、ナチョスの具材とかぶりましたが、化学調味料などは一切使わないというあっさりとした優しい鶏のお出汁に癒されます。
タコス・デ・コチニータ・ピビル
最近は日本でもメキシコ料理のタコスのお店が増えて、テクス・メクスのシェルタコス(揚げた硬いトルティー)ではないお店も出てきましたが、こちらでは、10年以上前から、メキシコでは各家庭にあるトルティーヤプレスを使った自家製生地を一枚づつ丁寧に焼いたもの。
「コチニータ・ピビル」は、豚肉をアチョーテという香辛料に漬け込んで蒸し煮したスパイシーポークで、カンクンやユカタン半島の郷土料理。オレンジジュースを煮込むとデカルニータスというもう少しふっくら柔らかな煮込みになります。
ほぐした豚肉と赤玉葱、コリアンダーをのせて。ここにメキシコでは、辛いサルサをのせてライムを搾ったりするので、その方が好みですが、これはこれでメキシコ料理初心者でも食べれるようにアレンジしてありました。
次のカクテルは、「リンダ メヒカーナ」
プレミアムテキーラをハイビスカスのジュースで割ったテピートのオリジナルカクテルです。
甘酸っぱいハイビスカスジュースがテキーラの香りを引き立てます。
アラチュラ
牛ハラミのステーキに、豆煮込みとサルサ、ライスを添えて。
ライスと一緒に食べてもいいし、焼きたてのトルティーヤに包んで食べると最高です。
最後のカクテルは、「ミドリータ」
プレミアムテキーラと最高級の濃茶を使い、シェーカーで泡立てたカクテル。
通常のカクテルの2倍くらいお値段がするのですが(それでも1500円)、茶道のマスターでもある店主が選んだ最高級の抹茶を使っているので、そのまろやかな甘みと苦みに、テキーラの香りが合わさる和テイストが素晴らしいです。
これもここでしか味わえないオリジナルカクテルで、食後にさっぱりとします。
メキシコの家庭料理を日本人向けにアレンジした優しい料理。
この日は数品しか食べませんでしたが、日本ではなかなか食べられないメキシコのサボテン料理や、その他のメニューも色々あります。
月に数回、メキシコ音楽のイベントもあるそう。
「テピート」
東京都世田谷区北沢3−19−9
03−3460−1077
ranmarun at 19:00|Permalink│Comments(0)│
March 12, 2019
KIYAS@恵比寿
「KIYAS」に行きました。
恵比寿駅から徒歩10分くらい。昨年8月にオープンしたモダンメキシカンレストランです。
店内はコンクリートの壁に、ナチュラルな木のテーブルと椅子でシンプルでスタイリッシュな雰囲気です。
入り口のドアの取っ手は斧をモチーフにしたデザインになっています。
折りたたみ自転車も気になるな。
オープンキッチンのカウンター席に座りました。
「KIYAS」の店名は、オーナーシェフの木屋太一さんのお名前から。以前は恵比寿のイタリアンの「ikura」やバル「i-table」にいらしたそうです。
こちらでは、タコスを中心として、モダンにアレンジしたメキシコ料理をコースで提供しています。それに合わせたお酒は、佐藤友子さんが自然派のワインを中心にペアリングで出してくれます。
メキシコでは死者の日に装飾されるカラフルなカラベラ(骸骨)が置いてあったので、聞いてみると今年2月にメキシコシに研修旅行に行き、その時に買ってきたものだそうです。
私も昨年11月にメキシコとペルーに行ってきたので、そのレストラン話題で話が盛り上がりました。
L. Benard Pitois Brut
まずは、シャンパンからスタートしました。ピノノワール75%、シャルドネ20%、ピノムニエ5%。芳醇ながらきりっと爽やかな飲み心地です。
前菜
蕪のポタージュ。大黒しめじとスティックセニョールに自家製のタバスコをかけて。自家製タバスコの唐辛子の辛味と旨味がメキシコの唐辛子の味を思い起してくれました。
なめこと紅芯大根のタコス
続いて出てきたのはタコス。赤色の生地は、ビーツとトウモロコシの粉を練りこんだもの。上には、なめこと紅芯大根おろしとメキシコの唐辛子のソース合わせたものに、春菊のスプラウトがのっています。なめこおろしのメキシコ風が面白いアイデアで、さっぱりとした中に、唐辛子の辛味が利いているタコス。
Emiliana 2016 Lusenti
イタリアエミリアロマーニャのマルヴァジア。女性の造り手だそうですが、ほんのり薄濁りでグレープフルーツやパイナップルの香る微発泡のナチュラルワイン。
メジマグロのセビーチェ
ペルーではおなじみのセビーチェですが、こちらでは醤油を使った柑橘のソースで和え、パルミジャーノがかかっていました。辛さはマイルドなので、カルパッチョ感覚で日本人にも食べやすい味に仕上げてあります。
豚バラ肉とワカモーレのタコス
鮮やかなグリーンの生地はほうれん草とトウモロコシの粉を練りこんで。
豚バラ肉の煮込みとワカモーレに、青唐辛子やコリアンダーのスプラウトをのせて。添えてある黄色いピュレは、ライムベースにスパイスと唐辛子を練り合わせたもの。
これらを合わせて食べると、青唐辛子の爽やかな香りと辛味が鼻孔をくすぐりながら、豚肉の旨味とワカモーレという定番の組み合わせにスプラウトのしゃきしゃき感、ライムと唐辛子の旨味。
メキシコシティにある「Pujol」で食べたタコステイスティングを思い出して、わくわくしました。
聞くと「Pujol」ではタコス生地の作り方を学んできたのだそうです。「Pujol」は、メキシコシティに2008年にオープンしたレストランで、ラテンアメリカベストレストランでは昨年3位。ガストロノミーなメキシカンレストランの先駆けになったお店ですが、ここでは近年タコステイスティングメニューをだしていて、また話題になっています。
Marani Rkatsiteli Mtsvane 2015 Stori
2014年にジョージア東部にカヘティに設立された新しいグルジアのワイナリー。ムツヴァネという葡萄を使い、新しいといえどもクヴェベリという素焼きの壺を使った、アンフォラ的な伝統醸造法で作っているそうです。オレンジワインですが、クリアな果実味はハーブのニュアンスがあり個性的な味わい。
イクラとワカモーレのソペス
ソペスはトウモロコシの粉に塩をお湯を練って作る生地を厚めにのばして、丸っこく焼く家庭料理的なものです。こちらでは福島で作っている無農薬のトウモロコシを粗挽きにしたペーストを揚げて、ワカモーレとイクラの醤油漬けがのっていました。トルティーヤとはまた違った食感が楽しめます。
ここで、入店してから気になっていた青色の器具について聞いてみました。
これはトルティーヤ生地をプレスして薄く伸ばす器具なのだそうです。
ハンディタイプの丸いものは日本でも販売されていますが、こういう大きなものは初めて見ました。
メキシコで購入してきたそうです。
仕込んだ生地をシートで挟み、蓋を締めてプレスします。
こんな感じで均一に薄く伸ばした生地が出来上がります。工程は単純ですが、どんな大きさの生地にも対応できるのが便利だそう。ただ重くて税関にも引っかかったと言ってました。そんな苦労もありながら日本でも美味しいタコスを食べさせるために仕入れてきてくれたことに感謝します。
薄くのばした生地は鉄板で焼きます。これは国産のものだそう。
炭火焼きの調理場がありますが、今回は使っていない感じでした。
フォアグラとミカンのタコス
こんな工程で焼いたトルティーヤには、フォアグラとミカンのコンポートをのせて。炭塩とミカンのソース。
Sangiovese 2017 Colli Ripani
イタリアのサンジョベーゼ。ドライフルーツの果実味と柔らかなタンニン。
牛スジとフレッシュチーズのソペス
こちらは、柔らかい生地のソペス。トウモロコシの香りが豊かで、煮込んだ牛スジ肉とフレッシュチーズに、ピンクペッパーなど。
仔羊
低温調理した仔羊に、付け合わせの唐辛子ソースが色々。
メキシコの発酵青唐辛子、発酵赤唐辛子、青唐辛子とニンニク醤油、醤油。柔らかな仔羊にソースが多彩でした。クミンや岩塩も添えてあります。
ケサディア
ラクレットを焼いたものを自家製のトルティーヤにかけてくれます。
こんがりした部分ととろとろの溶け具合が絶妙のラクレット。チーズの旨味が芳醇な贅沢なケサディアです。
食後は、テキーラを3種飲み比べ。
右は日本人が作っているそうで、熟成感ある色合いとまろやかな甘み。
真ん中は、ジョージクルーニーが資本提携したというサイン入りボトル、一番飲みやすいクリアな感じ。左はメスカルでかなりピート香があり個性的ですが、後のポストレに出てくるプリンと合わせるとまた面白いです。
食後は、コーヒー、ルイボスティー、ハーブティーがあり、コーヒーを煎れてもらいました。少し前までは、メキシコのコーヒー豆だったそうですが、今回はブラジルだったかな。フィルターにもこだわりを感じます。
プリン
ポストレは自家製プリン。隠し味に少しテキーラを入れているそうです。
コーヒー
日本ではメキシコ料理やタコスというとテックスメックス風のお店が多い中、本番のタコスの味をいろんなハーブのスプラウトや和の食材なども使い、自由にアレンジしたコース料理に仕立てて、とても美味しく楽しい時間を過ごしました。
春からはメキシコ人の料理人も加わるそうで、また楽しみです。
「KIYAS」
東京都渋谷区恵比寿2−9−2 AW恵比寿1F
03−6432−5725
恵比寿駅から徒歩10分くらい。昨年8月にオープンしたモダンメキシカンレストランです。
店内はコンクリートの壁に、ナチュラルな木のテーブルと椅子でシンプルでスタイリッシュな雰囲気です。
入り口のドアの取っ手は斧をモチーフにしたデザインになっています。
折りたたみ自転車も気になるな。
オープンキッチンのカウンター席に座りました。
「KIYAS」の店名は、オーナーシェフの木屋太一さんのお名前から。以前は恵比寿のイタリアンの「ikura」やバル「i-table」にいらしたそうです。
こちらでは、タコスを中心として、モダンにアレンジしたメキシコ料理をコースで提供しています。それに合わせたお酒は、佐藤友子さんが自然派のワインを中心にペアリングで出してくれます。
メキシコでは死者の日に装飾されるカラフルなカラベラ(骸骨)が置いてあったので、聞いてみると今年2月にメキシコシに研修旅行に行き、その時に買ってきたものだそうです。
私も昨年11月にメキシコとペルーに行ってきたので、そのレストラン話題で話が盛り上がりました。
L. Benard Pitois Brut
まずは、シャンパンからスタートしました。ピノノワール75%、シャルドネ20%、ピノムニエ5%。芳醇ながらきりっと爽やかな飲み心地です。
前菜
蕪のポタージュ。大黒しめじとスティックセニョールに自家製のタバスコをかけて。自家製タバスコの唐辛子の辛味と旨味がメキシコの唐辛子の味を思い起してくれました。
なめこと紅芯大根のタコス
続いて出てきたのはタコス。赤色の生地は、ビーツとトウモロコシの粉を練りこんだもの。上には、なめこと紅芯大根おろしとメキシコの唐辛子のソース合わせたものに、春菊のスプラウトがのっています。なめこおろしのメキシコ風が面白いアイデアで、さっぱりとした中に、唐辛子の辛味が利いているタコス。
Emiliana 2016 Lusenti
イタリアエミリアロマーニャのマルヴァジア。女性の造り手だそうですが、ほんのり薄濁りでグレープフルーツやパイナップルの香る微発泡のナチュラルワイン。
メジマグロのセビーチェ
ペルーではおなじみのセビーチェですが、こちらでは醤油を使った柑橘のソースで和え、パルミジャーノがかかっていました。辛さはマイルドなので、カルパッチョ感覚で日本人にも食べやすい味に仕上げてあります。
豚バラ肉とワカモーレのタコス
鮮やかなグリーンの生地はほうれん草とトウモロコシの粉を練りこんで。
豚バラ肉の煮込みとワカモーレに、青唐辛子やコリアンダーのスプラウトをのせて。添えてある黄色いピュレは、ライムベースにスパイスと唐辛子を練り合わせたもの。
これらを合わせて食べると、青唐辛子の爽やかな香りと辛味が鼻孔をくすぐりながら、豚肉の旨味とワカモーレという定番の組み合わせにスプラウトのしゃきしゃき感、ライムと唐辛子の旨味。
メキシコシティにある「Pujol」で食べたタコステイスティングを思い出して、わくわくしました。
聞くと「Pujol」ではタコス生地の作り方を学んできたのだそうです。「Pujol」は、メキシコシティに2008年にオープンしたレストランで、ラテンアメリカベストレストランでは昨年3位。ガストロノミーなメキシカンレストランの先駆けになったお店ですが、ここでは近年タコステイスティングメニューをだしていて、また話題になっています。
Marani Rkatsiteli Mtsvane 2015 Stori
2014年にジョージア東部にカヘティに設立された新しいグルジアのワイナリー。ムツヴァネという葡萄を使い、新しいといえどもクヴェベリという素焼きの壺を使った、アンフォラ的な伝統醸造法で作っているそうです。オレンジワインですが、クリアな果実味はハーブのニュアンスがあり個性的な味わい。
イクラとワカモーレのソペス
ソペスはトウモロコシの粉に塩をお湯を練って作る生地を厚めにのばして、丸っこく焼く家庭料理的なものです。こちらでは福島で作っている無農薬のトウモロコシを粗挽きにしたペーストを揚げて、ワカモーレとイクラの醤油漬けがのっていました。トルティーヤとはまた違った食感が楽しめます。
ここで、入店してから気になっていた青色の器具について聞いてみました。
これはトルティーヤ生地をプレスして薄く伸ばす器具なのだそうです。
ハンディタイプの丸いものは日本でも販売されていますが、こういう大きなものは初めて見ました。
メキシコで購入してきたそうです。
仕込んだ生地をシートで挟み、蓋を締めてプレスします。
こんな感じで均一に薄く伸ばした生地が出来上がります。工程は単純ですが、どんな大きさの生地にも対応できるのが便利だそう。ただ重くて税関にも引っかかったと言ってました。そんな苦労もありながら日本でも美味しいタコスを食べさせるために仕入れてきてくれたことに感謝します。
薄くのばした生地は鉄板で焼きます。これは国産のものだそう。
炭火焼きの調理場がありますが、今回は使っていない感じでした。
フォアグラとミカンのタコス
こんな工程で焼いたトルティーヤには、フォアグラとミカンのコンポートをのせて。炭塩とミカンのソース。
Sangiovese 2017 Colli Ripani
イタリアのサンジョベーゼ。ドライフルーツの果実味と柔らかなタンニン。
牛スジとフレッシュチーズのソペス
こちらは、柔らかい生地のソペス。トウモロコシの香りが豊かで、煮込んだ牛スジ肉とフレッシュチーズに、ピンクペッパーなど。
仔羊
低温調理した仔羊に、付け合わせの唐辛子ソースが色々。
メキシコの発酵青唐辛子、発酵赤唐辛子、青唐辛子とニンニク醤油、醤油。柔らかな仔羊にソースが多彩でした。クミンや岩塩も添えてあります。
ケサディア
ラクレットを焼いたものを自家製のトルティーヤにかけてくれます。
こんがりした部分ととろとろの溶け具合が絶妙のラクレット。チーズの旨味が芳醇な贅沢なケサディアです。
食後は、テキーラを3種飲み比べ。
右は日本人が作っているそうで、熟成感ある色合いとまろやかな甘み。
真ん中は、ジョージクルーニーが資本提携したというサイン入りボトル、一番飲みやすいクリアな感じ。左はメスカルでかなりピート香があり個性的ですが、後のポストレに出てくるプリンと合わせるとまた面白いです。
食後は、コーヒー、ルイボスティー、ハーブティーがあり、コーヒーを煎れてもらいました。少し前までは、メキシコのコーヒー豆だったそうですが、今回はブラジルだったかな。フィルターにもこだわりを感じます。
プリン
ポストレは自家製プリン。隠し味に少しテキーラを入れているそうです。
コーヒー
日本ではメキシコ料理やタコスというとテックスメックス風のお店が多い中、本番のタコスの味をいろんなハーブのスプラウトや和の食材なども使い、自由にアレンジしたコース料理に仕立てて、とても美味しく楽しい時間を過ごしました。
春からはメキシコ人の料理人も加わるそうで、また楽しみです。
「KIYAS」
東京都渋谷区恵比寿2−9−2 AW恵比寿1F
03−6432−5725
ranmarun at 18:30|Permalink│Comments(2)│
November 20, 2018
Pujol@メキシコシティ
メキシコの最終日は「Pujor」に行きました。
最初にメキシコシティに着いた翌日の昼にも来たレストラン。その時はタコステイスティングのコースを頂いたのですが、今回はディナーで通常のコースを予約していました。
店内は、夜だとかなり照明が暗いので、段差のある足元の通路も注意です。
前回タコスを頂いたバーカウンター。ディナーの時間も、もちろんタコステイスティングコースは食べることができます。
テーブル席に案内されました。この日の天候が寒いにもかかわらず冷房を入れているのか、店内はかなり冷え切っていてガクガクブルブル凍えるほどに寒いw あらかじめセーターを着てきたけど、途中でダウンジャケットやストールを纏いながらの食事です。店員もマフラー巻いたりコート着たりしているので、かなり寒いと思うけど、暖房はつけないのかしら。
スパークリングウォーター。エクアドルのピエドラという火山温泉の天然炭酸水です。
コースは6皿構成になっていて、そのうち4皿は3品からプリフィックスで選びます。
Street snacks
最初にスナックが出てきました。
パイ生地タルトの上に、刻んだ野菜やチレなどを煮込んだソース。
タコスの時にも出てきた燻香をつけたベビーコーンにチレマヨネーズとチカタナ(蟻)とコーヒーのパウダー。これは毎回出てくるようです。
ドリンクはカクテルを頼みました。
タマリンドとメスカルのカクテル。グラスの縁には燻製塩がついています。
Chayote squash,spiny lobster
薄くスライスしてマリネしたハヤトウリに、そのピクルスをたたいたものとイセエビのタルタル、ディルをのせて。
Octopus, habanero ink ,ayocote, veracruzana sauce
タコに墨のハバネロソースを纏わせて。アヨコテという豆は日本でいう花豆のように大きくほっこりとしています。紫や黄色などいろんなトマトやオリーブ、ケイパー、玉ねぎのベラクルスソース。
Sunchoke tamal ,green curry
菊芋のピュレをのせたタマルとグリーンカレー。グリーンカレーといってもいろんなハーブのニュアンスが合わさった濃厚なサルサベルデのようなピュレでした。
Cauliflower ,almond and chile de arbol ,salsa macha
握りこぶしくらいのカリフラワーを焼いたもの。アーモンドやアルボルという唐辛子、ニンニクなどで作ったマチャソース。チキンスキンクリスプや赤玉ねぎを添えて。
トルティーヤが一緒に出てきました。
カリフラワーは焼くと、さっくりと甘みが増します。マチャソースがまた美味しい。
サボテンの赤い色素を使ったカクテルとカカオ塩のカクテル。
Wild herb open papadzul, quail egg , chiltomate
緑色のトルティーヤにゆで卵とソースをはさんだ料理がパパヅゥルです。色んなハーブの葉や花を散らして。これも中庭に植えてあるハーブかしら。
こちらでは野生のハーブを練った濃い緑色のトルティーヤにうずらの卵を3個のせて、アボカドとチルトマテのサルサ。ユカタン料理のパパヅゥルの再構築です。
Barbacoa ox tongue , black bean, romeritos , cactus
バルバコアは、メキシコでは穴を掘って焼けた炭や石の上にマゲイの葉を敷き、味付けした肉をゆっくりと焼くバーベキュー料理ですが、その再構築でチレ・アヒーヨとカカオでマリネした牛タンをおそらく低温調理で煮込んでから焼いたもの。上にはオカヒジキ、サボテン、小玉ねぎのスライス、青唐辛子をのせて。
下には、小豆を煮込んだもの。豆の煮込み料理もメキシコ料理ではかかせない存在ですが、キューバで毎日食べていたコングリの味を少し思い出しました。
これもトルティーヤにはさんで食べました。巻いて食べた方が肉や豆、チレなどが合わさったバランスがよく、オカヒジキの食感も活きます。
前回のタコステイスティングメニューでは、アジアンフレーバーを加えた遊び心がある料理でしたが、通常メニューはメキシコの地方の伝統料理をアレンジしていて、なるほどと思える料理ばかりでした。
Mole madre 1740 days ,mole nuevo
前回も出てきた2種類のモレ。シグネチャーメニューで必ず出てきます。
内側の色が浅いモレは、作ったばかりのもので酸味や甘みがあります。外側の濃い色の方が熟成させた1740日目のモレで、ざっというと4年半熟成。八丁味噌のようなコクと苦みがあります。
まずは、別々に食べて味の違いを感じながら、途中から混ぜて食べてくださいと。1740日という日は手書きになっているので、毎日更新されていくのでしょうが、継ぎ足しながらつくっているのかな?
これには、前回と同じくホヤ・サンタという葉を重ねたトルティーヤがついてきます。
2種のモレをのせて、甘辛酸苦の複雑味を堪能しました。前回は後半お腹いっぱいでモレも残してしまったのですが、今回は美味しく頂けたので良かった。
ポストレの前座には、タマリンドのソルベとチリパウダーにヒカマという豆科の野菜を刻んだもので、日本では葛芋ともいうそう。現物の見た目は芋の皮がついた蕪のような感じですが、シャキシャキした食感は大根やヤーコンにも似ています。
Wild mushroom cake ,fennel ,pear , lavender
マッシュルームのパウンドケーキに梨とフェンネル、ラベンダーのアイスクリーム。
Coffee tamal ,ginger icecream ,honeycomb
コーヒー風味のタマル、蜂の巣、生姜のアイスクリーム。
最後は揚げたてのチュロス。
夕食を終えた後は、メキシコシティの空港まで行き、深夜便で東京に戻ります。
「Pujor」
Tennyson 133,Polanco V session ,C.P.11560 ,CDMX,Mexico
pujol.com.mex
最初にメキシコシティに着いた翌日の昼にも来たレストラン。その時はタコステイスティングのコースを頂いたのですが、今回はディナーで通常のコースを予約していました。
店内は、夜だとかなり照明が暗いので、段差のある足元の通路も注意です。
前回タコスを頂いたバーカウンター。ディナーの時間も、もちろんタコステイスティングコースは食べることができます。
テーブル席に案内されました。この日の天候が寒いにもかかわらず冷房を入れているのか、店内はかなり冷え切っていてガクガクブルブル凍えるほどに寒いw あらかじめセーターを着てきたけど、途中でダウンジャケットやストールを纏いながらの食事です。店員もマフラー巻いたりコート着たりしているので、かなり寒いと思うけど、暖房はつけないのかしら。
スパークリングウォーター。エクアドルのピエドラという火山温泉の天然炭酸水です。
コースは6皿構成になっていて、そのうち4皿は3品からプリフィックスで選びます。
Street snacks
最初にスナックが出てきました。
パイ生地タルトの上に、刻んだ野菜やチレなどを煮込んだソース。
タコスの時にも出てきた燻香をつけたベビーコーンにチレマヨネーズとチカタナ(蟻)とコーヒーのパウダー。これは毎回出てくるようです。
ドリンクはカクテルを頼みました。
タマリンドとメスカルのカクテル。グラスの縁には燻製塩がついています。
Chayote squash,spiny lobster
薄くスライスしてマリネしたハヤトウリに、そのピクルスをたたいたものとイセエビのタルタル、ディルをのせて。
Octopus, habanero ink ,ayocote, veracruzana sauce
タコに墨のハバネロソースを纏わせて。アヨコテという豆は日本でいう花豆のように大きくほっこりとしています。紫や黄色などいろんなトマトやオリーブ、ケイパー、玉ねぎのベラクルスソース。
Sunchoke tamal ,green curry
菊芋のピュレをのせたタマルとグリーンカレー。グリーンカレーといってもいろんなハーブのニュアンスが合わさった濃厚なサルサベルデのようなピュレでした。
Cauliflower ,almond and chile de arbol ,salsa macha
握りこぶしくらいのカリフラワーを焼いたもの。アーモンドやアルボルという唐辛子、ニンニクなどで作ったマチャソース。チキンスキンクリスプや赤玉ねぎを添えて。
トルティーヤが一緒に出てきました。
カリフラワーは焼くと、さっくりと甘みが増します。マチャソースがまた美味しい。
サボテンの赤い色素を使ったカクテルとカカオ塩のカクテル。
Wild herb open papadzul, quail egg , chiltomate
緑色のトルティーヤにゆで卵とソースをはさんだ料理がパパヅゥルです。色んなハーブの葉や花を散らして。これも中庭に植えてあるハーブかしら。
こちらでは野生のハーブを練った濃い緑色のトルティーヤにうずらの卵を3個のせて、アボカドとチルトマテのサルサ。ユカタン料理のパパヅゥルの再構築です。
Barbacoa ox tongue , black bean, romeritos , cactus
バルバコアは、メキシコでは穴を掘って焼けた炭や石の上にマゲイの葉を敷き、味付けした肉をゆっくりと焼くバーベキュー料理ですが、その再構築でチレ・アヒーヨとカカオでマリネした牛タンをおそらく低温調理で煮込んでから焼いたもの。上にはオカヒジキ、サボテン、小玉ねぎのスライス、青唐辛子をのせて。
下には、小豆を煮込んだもの。豆の煮込み料理もメキシコ料理ではかかせない存在ですが、キューバで毎日食べていたコングリの味を少し思い出しました。
これもトルティーヤにはさんで食べました。巻いて食べた方が肉や豆、チレなどが合わさったバランスがよく、オカヒジキの食感も活きます。
前回のタコステイスティングメニューでは、アジアンフレーバーを加えた遊び心がある料理でしたが、通常メニューはメキシコの地方の伝統料理をアレンジしていて、なるほどと思える料理ばかりでした。
Mole madre 1740 days ,mole nuevo
前回も出てきた2種類のモレ。シグネチャーメニューで必ず出てきます。
内側の色が浅いモレは、作ったばかりのもので酸味や甘みがあります。外側の濃い色の方が熟成させた1740日目のモレで、ざっというと4年半熟成。八丁味噌のようなコクと苦みがあります。
まずは、別々に食べて味の違いを感じながら、途中から混ぜて食べてくださいと。1740日という日は手書きになっているので、毎日更新されていくのでしょうが、継ぎ足しながらつくっているのかな?
これには、前回と同じくホヤ・サンタという葉を重ねたトルティーヤがついてきます。
2種のモレをのせて、甘辛酸苦の複雑味を堪能しました。前回は後半お腹いっぱいでモレも残してしまったのですが、今回は美味しく頂けたので良かった。
ポストレの前座には、タマリンドのソルベとチリパウダーにヒカマという豆科の野菜を刻んだもので、日本では葛芋ともいうそう。現物の見た目は芋の皮がついた蕪のような感じですが、シャキシャキした食感は大根やヤーコンにも似ています。
Wild mushroom cake ,fennel ,pear , lavender
マッシュルームのパウンドケーキに梨とフェンネル、ラベンダーのアイスクリーム。
Coffee tamal ,ginger icecream ,honeycomb
コーヒー風味のタマル、蜂の巣、生姜のアイスクリーム。
最後は揚げたてのチュロス。
夕食を終えた後は、メキシコシティの空港まで行き、深夜便で東京に戻ります。
「Pujor」
Tennyson 133,Polanco V session ,C.P.11560 ,CDMX,Mexico
pujol.com.mex
ranmarun at 18:00|Permalink│Comments(0)│
November 19, 2018
El Pialadero de Guadalajara@メキシコシティ
メキシコシティは、珍しく雨模様。
これまでの旅で特にマチュピチュなどは雨に降られなかったのが幸運でした。
せっかく用意していた使い捨てのレインコートもこの日に活用することにしました。しかし、気温は前日の20度から3度くらいに下がって寒いなあ。
通りがかりのタコス屋台。ここはかなり簡易的ですが、タコス屋台はだいたいこんな感じ。途中にもうちょっと美味しそうな屋台もありました。でも今回のお目当てはタコスではありません。
「El Pialadero de Guadalajara(エル・ピアラデロ・デ・グアダラハラ)」というハリスコ州グアダラハラ料理のお店に行きました。グアダラハラはテキーラの原産地で年間2億リットルが生産されているテキーラ村があり、ここで生産されたアガペ以外の酒はテキーラと称されないそうで、グルメの街でもあるそうです。
そんな地元の料理を出すお店は、ソノラ通りとリエハ通りの角にあります。ここは朝9時から営業しているので、9時過ぎに行ったところ、なんとまだ開いていないw 何時から開くのか聞いてみると今日は午後1時からだと…なんで〜雨だから?と聞くとにんまり笑っていました。ラテンの国は笑ってOK
。
店の横の窓からは、トマトや肉を煮込んでいるような仕込みしているいい匂いが漂っていました。寒いから温かいポソレ飲みたいのになあ・・・
というわけで、一度ホテルに戻り、午後1時の開店を目指して出直してきました。
まだ店内は掃除してるらしく、テラス席でメニューを見せてもらい待つことに。
頼む料理はあらかじめ決めていたのですが、料理の細かいことを聞いてから3品をオーダー。
何飲む?というので、とりあえずビール。ちなみにここは英語がほとんど通じなかったので、カタコトのスペイン語です。昔はもう少しスペイン語話せたのですが、だいぶ忘れてしまったなあ。
寒いけど、すぐ中に入れるのでちょっと待っててねと。
しばらくすると店内に案内されました。テレビが置いてあるのは、サッカーの試合時には盛り上がるからね。
パリパリのトルティーヤとサルサをおつまみに。クラッカーのようなものもありました。
Torta Ahogada
ここの名物は、トルタ・アオガダ。”溺れたサンドイッチ”と言われるハリスコのグアダラハラ料理です。現地から直送されるというバケットのようなパンに、煮込んだ肉をはさみ、トマトや玉ねぎなどの香味野菜と香辛料と共に煮込んだスープをかけたもの。メニューには海老をはさんだものもありましたが、ほとんどの人が肉をはさんだこの料理をオーダーする人気の一品です。
どうやって食べるかというと、まず食べる前にビニール手袋を渡されます。
そして、手袋をつけた手でパンを持って豪快にかぶりつき食べます。半分スープに浸ったパンとたっぷり入った煮込んだ豚肉。さらにスープに浸しながら、固めのパンがなじんで柔らかくなっていく方が食べやすいかもしれません。
くたくたになるまでスープを吸ったパンを崩して食べていると、スープ足しますか?と追いスープをかけてくれました。こうやってしんなりスープの旨味が浸みたパンを余すことなく食べました。現地ではもっと野菜などの具材をはさんだりするところもあるようですが、余計なものを入れずにシンプルに食べさせるのがいいです。
Aguachille de Camaron
生の海老をハヤトウリや赤玉ねぎのスライスとライムや唐辛子で和えたもの。海老のセビーチェのようですが、それよりもかなり辛く、酸味が利いています。剥きたての海老はぷりっとして、くさみは全くありません。他の店だとアボカドを和えたりしているようですが、瓜のサクッとした食感や赤玉ねぎのざく切りした感じが、またいいんです。
Birria
ビリアとは山羊のことで、その肉をトマトや香味野菜と煮込んだスープです。
柔らかくほぐれた山羊肉は、クセがなく、むしろ煮込まれたスープは優しい山羊の旨味。濃厚そうに見えますが、スープの塩加減もあっさりとしているので、さらっと食べれる感じ。
刻み玉ねぎも用意されています。
玉ねぎを加えると旨味と甘みが増します。
スープを飲んだ後は残った肉をトルティーヤにはさんで、サルサやライムと共に。
二つ折りにして、小指を立てて食べるのが流儀とか。
店主とその息子さん。似てますね^^ごちそうさまでした。
「El Pialadero de Guadalajara」
Hambrgo 332 ,Colonia Juarez, Mexicocity ,Mexico
5211 7708
elpialaderodeguadalajara.mx
9:00〜19:30
これまでの旅で特にマチュピチュなどは雨に降られなかったのが幸運でした。
せっかく用意していた使い捨てのレインコートもこの日に活用することにしました。しかし、気温は前日の20度から3度くらいに下がって寒いなあ。
通りがかりのタコス屋台。ここはかなり簡易的ですが、タコス屋台はだいたいこんな感じ。途中にもうちょっと美味しそうな屋台もありました。でも今回のお目当てはタコスではありません。
「El Pialadero de Guadalajara(エル・ピアラデロ・デ・グアダラハラ)」というハリスコ州グアダラハラ料理のお店に行きました。グアダラハラはテキーラの原産地で年間2億リットルが生産されているテキーラ村があり、ここで生産されたアガペ以外の酒はテキーラと称されないそうで、グルメの街でもあるそうです。
そんな地元の料理を出すお店は、ソノラ通りとリエハ通りの角にあります。ここは朝9時から営業しているので、9時過ぎに行ったところ、なんとまだ開いていないw 何時から開くのか聞いてみると今日は午後1時からだと…なんで〜雨だから?と聞くとにんまり笑っていました。ラテンの国は笑ってOK
。
店の横の窓からは、トマトや肉を煮込んでいるような仕込みしているいい匂いが漂っていました。寒いから温かいポソレ飲みたいのになあ・・・
というわけで、一度ホテルに戻り、午後1時の開店を目指して出直してきました。
まだ店内は掃除してるらしく、テラス席でメニューを見せてもらい待つことに。
頼む料理はあらかじめ決めていたのですが、料理の細かいことを聞いてから3品をオーダー。
何飲む?というので、とりあえずビール。ちなみにここは英語がほとんど通じなかったので、カタコトのスペイン語です。昔はもう少しスペイン語話せたのですが、だいぶ忘れてしまったなあ。
寒いけど、すぐ中に入れるのでちょっと待っててねと。
しばらくすると店内に案内されました。テレビが置いてあるのは、サッカーの試合時には盛り上がるからね。
パリパリのトルティーヤとサルサをおつまみに。クラッカーのようなものもありました。
Torta Ahogada
ここの名物は、トルタ・アオガダ。”溺れたサンドイッチ”と言われるハリスコのグアダラハラ料理です。現地から直送されるというバケットのようなパンに、煮込んだ肉をはさみ、トマトや玉ねぎなどの香味野菜と香辛料と共に煮込んだスープをかけたもの。メニューには海老をはさんだものもありましたが、ほとんどの人が肉をはさんだこの料理をオーダーする人気の一品です。
どうやって食べるかというと、まず食べる前にビニール手袋を渡されます。
そして、手袋をつけた手でパンを持って豪快にかぶりつき食べます。半分スープに浸ったパンとたっぷり入った煮込んだ豚肉。さらにスープに浸しながら、固めのパンがなじんで柔らかくなっていく方が食べやすいかもしれません。
くたくたになるまでスープを吸ったパンを崩して食べていると、スープ足しますか?と追いスープをかけてくれました。こうやってしんなりスープの旨味が浸みたパンを余すことなく食べました。現地ではもっと野菜などの具材をはさんだりするところもあるようですが、余計なものを入れずにシンプルに食べさせるのがいいです。
Aguachille de Camaron
生の海老をハヤトウリや赤玉ねぎのスライスとライムや唐辛子で和えたもの。海老のセビーチェのようですが、それよりもかなり辛く、酸味が利いています。剥きたての海老はぷりっとして、くさみは全くありません。他の店だとアボカドを和えたりしているようですが、瓜のサクッとした食感や赤玉ねぎのざく切りした感じが、またいいんです。
Birria
ビリアとは山羊のことで、その肉をトマトや香味野菜と煮込んだスープです。
柔らかくほぐれた山羊肉は、クセがなく、むしろ煮込まれたスープは優しい山羊の旨味。濃厚そうに見えますが、スープの塩加減もあっさりとしているので、さらっと食べれる感じ。
刻み玉ねぎも用意されています。
玉ねぎを加えると旨味と甘みが増します。
スープを飲んだ後は残った肉をトルティーヤにはさんで、サルサやライムと共に。
二つ折りにして、小指を立てて食べるのが流儀とか。
店主とその息子さん。似てますね^^ごちそうさまでした。
「El Pialadero de Guadalajara」
Hambrgo 332 ,Colonia Juarez, Mexicocity ,Mexico
5211 7708
elpialaderodeguadalajara.mx
9:00〜19:30
ranmarun at 13:00|Permalink│Comments(0)│
November 18, 2018
Taqueria los Cocoyos@メキシコシティ
「El Cardenal」で食事した後は、繁華街を少しお散歩。
香水店や飲食店が並ぶ通りを過ぎると、楽器やスピーカーなどを売っている通りがあります。
その通り沿いにあるタコスタンド「Taqueria los Cocoyos」に行きました。
メキシコシティには、歩いていると至るところにタコスなどの屋台が並んでいますが、ここは牛モツのタコスのお店です。大鍋に煮込んだいろんな部位のモツ煮込みが圧巻!このビジュアルから惹かれるわぁ♪
メニューは内臓の部位ごとにいろいろかかれています。
上からミックス的な感じで、叩いたものや薄切り、塊とか。
頭肉や頬肉、トリッパ、Ojoって訳すと目だけど目も食べれるの!?Longanizaはソーセージ、Lenguaは舌、Sesosは脳みそ。と、珍しい部位がタコスで食べれるわけです。
前の客が頼んでいたのはSuadero。お腹か脚の肉を薄切りにしたものだそうです。
とりあえず、Lengua(牛タン)を頼んでみました。鍋から取り出した熱々のものを切って、右の鉄板ではトルティーヤを焼いています。
焼きたてのトルティーヤを2枚重ねした上に、スライスした牛タンと玉ねぎやコリアンダーをのせて。
サルサは好みでかけてくださいと。
こんな感じで、サルサをかけてライムを絞って頂きました。タンはとても柔らかく味付けも薄味なのでさくっと食べてしまいました。これで1つ100円くらいと安いです。他の内臓部位も食べてみたかったのですが、なにせ食事を終えたばかりだったので、お腹いっぱいで・・・朝5時までやっているので、メキシコシティに来た時には、また寄ってみようと思います。
「Taqueria los Cocoyos」
Calle de Bolivar 57,Centro Histrico,Centro 06000 Ciudad de Mexico ,CDMX,
10:00〜5:00
続きを読む
香水店や飲食店が並ぶ通りを過ぎると、楽器やスピーカーなどを売っている通りがあります。
その通り沿いにあるタコスタンド「Taqueria los Cocoyos」に行きました。
メキシコシティには、歩いていると至るところにタコスなどの屋台が並んでいますが、ここは牛モツのタコスのお店です。大鍋に煮込んだいろんな部位のモツ煮込みが圧巻!このビジュアルから惹かれるわぁ♪
メニューは内臓の部位ごとにいろいろかかれています。
上からミックス的な感じで、叩いたものや薄切り、塊とか。
頭肉や頬肉、トリッパ、Ojoって訳すと目だけど目も食べれるの!?Longanizaはソーセージ、Lenguaは舌、Sesosは脳みそ。と、珍しい部位がタコスで食べれるわけです。
前の客が頼んでいたのはSuadero。お腹か脚の肉を薄切りにしたものだそうです。
とりあえず、Lengua(牛タン)を頼んでみました。鍋から取り出した熱々のものを切って、右の鉄板ではトルティーヤを焼いています。
焼きたてのトルティーヤを2枚重ねした上に、スライスした牛タンと玉ねぎやコリアンダーをのせて。
サルサは好みでかけてくださいと。
こんな感じで、サルサをかけてライムを絞って頂きました。タンはとても柔らかく味付けも薄味なのでさくっと食べてしまいました。これで1つ100円くらいと安いです。他の内臓部位も食べてみたかったのですが、なにせ食事を終えたばかりだったので、お腹いっぱいで・・・朝5時までやっているので、メキシコシティに来た時には、また寄ってみようと思います。
「Taqueria los Cocoyos」
Calle de Bolivar 57,Centro Histrico,Centro 06000 Ciudad de Mexico ,CDMX,
10:00〜5:00
続きを読む
ranmarun at 18:00|Permalink│Comments(0)│
El Cardenal@メキシコシティ
リマからメキシコシティまでの往復はアエロメヒコのビジネスクラスでした。
共に早朝便だったので、朝食はオムレツとキヌア、豆とサルサ。
6時間のフライトには、途中ミックスナッツも出てきたので、スパークリングワインも飲んだっけ。
なにげない卵料理ですが、キヌアやサルサと合わせながら食べるとバランスがとれた味付けで、コーヒーやパンなども美味しいです。
メキシコシティに着いたのは午後で15時半頃、遅い昼飯を食べにセントロまで来ました。
ここは医学博物館。もとは、異端審問の宮殿として拷問が続けられてきた場所です。今ではメキシコ医学博物館になっていますが、当時の拷問器具なども展示され、異端審問を再現した博物館であることも知られています。入らなかったけど、ちょっと見てみたい気もしました。
その先にある路地を入り、「El Cardenal」に行きました。
メキシコシティには支店も多くあるメキシコ料理屋。昼間しかやっていないのですが、メニューも豊富で、トラディショナルなメキシコ料理が頂けるお店です。天井が高い店内は、明るくて常に地元客で賑わっています。
まずでてきたのは、おつまみのトルティーヤとサルサベルデ。
ぱりっと焼いたトルティーヤにサルサベルデのうまいこと。やはりメキシコのチレはフレッシュな辛味とトマトやライムの酸味が絶妙です。
ビールはXXと定番のドスエキス。Amberはほろ苦く甘いテイスト。
Tacos marineros de Camaron
トルティーヤの上に刻んだ海老と玉ねぎ、ニンニク、コリアンダーがのったタコスです。この海老がトマトやチリ、アボカドなどのマイルドなアメリケーヌソースを纏っていて、そのソースがめちゃ美味しいです。海老のタコスはここが一番美味しいかも。
ライムを絞るとさっぱりと。メキシコ料理ではライムは必須ですが、このライムが種がなく大きくて綺麗でした。
Rancho
ランチョという緑色のスープは、グリーントマトやアボカド、コリアンダーのとチキンのスープ。
中には大きな青唐辛子が入っています。これはそんなに辛くないけれど、香りと旨味があります。中には、鶏の内臓などもいろいろ入っていて、マイルドな辛さのグリーンスープで癒されました。
Pulpo adobado a la parrilla 180g
お勧めされたタコ料理は、唐辛子などの香辛料とライムでマリネしたタコのグリル。ジャガイモや玉ねぎ、ニンニクの芽のソテーを添えて。
トルティーヤ入れには、布に包まれたトルティーヤが入っています。メキシコでは主食で、だいたいどの料理にもついてきます。
トルティーヤにタコや玉ねぎ、ジャガイモ、ワカモーレなどを包んで食べるタコのタコス。スパイシーな味もちょうどいい塩梅になります。
Mixiote de Cordero 250g
仔羊のミショテ。イダルゴ州の名物料理で、Chille Guajillo(チレ・ワヒーヨ)とトマトや玉ねぎやニンニク、クミンシードなどのスパイスを合わせたソースでマリネした仔羊を、マゲイの葉皮で包んで蒸し焼きにしたものです。チレ・ワヒーヨは、Mirasol(ミラソル)という唐辛子を乾燥させたもので、辛くはなく、むしろ煮込むと旨味がじっくりでてくる唐辛子です。
ワカモーレとサボテンを合わせたものがついてきます。
柔らかく煮込まれた仔羊はスパイシーな旨味があり、ワカモーレやサルサベルデと共にトルティーヤで包みながら食べました。個人的にはタコにはワカモーレで仔羊にはサルサベルデを合わせるのが好みでした。
スパイシーな料理には、カクテルが飲みたかったので、テキーラサンライズ。食べ終えたのは夕刻でしたが、楽しいランチでした。昼時は常に満席のようで、時間をずらしていくとすんなり入れる感じです。朝8時から営業していますが、朝食のホットチョコレートもここの名物のようです。
「El Cardenal」
Palma 23, Centro Histrico,Entre 5 De Mayo y Francisco l, Mexico City 06000 ,Mexico
010 52 55 5521 3080
8:00~18:30
restauranteelcardenal.com
共に早朝便だったので、朝食はオムレツとキヌア、豆とサルサ。
6時間のフライトには、途中ミックスナッツも出てきたので、スパークリングワインも飲んだっけ。
なにげない卵料理ですが、キヌアやサルサと合わせながら食べるとバランスがとれた味付けで、コーヒーやパンなども美味しいです。
メキシコシティに着いたのは午後で15時半頃、遅い昼飯を食べにセントロまで来ました。
ここは医学博物館。もとは、異端審問の宮殿として拷問が続けられてきた場所です。今ではメキシコ医学博物館になっていますが、当時の拷問器具なども展示され、異端審問を再現した博物館であることも知られています。入らなかったけど、ちょっと見てみたい気もしました。
その先にある路地を入り、「El Cardenal」に行きました。
メキシコシティには支店も多くあるメキシコ料理屋。昼間しかやっていないのですが、メニューも豊富で、トラディショナルなメキシコ料理が頂けるお店です。天井が高い店内は、明るくて常に地元客で賑わっています。
まずでてきたのは、おつまみのトルティーヤとサルサベルデ。
ぱりっと焼いたトルティーヤにサルサベルデのうまいこと。やはりメキシコのチレはフレッシュな辛味とトマトやライムの酸味が絶妙です。
ビールはXXと定番のドスエキス。Amberはほろ苦く甘いテイスト。
Tacos marineros de Camaron
トルティーヤの上に刻んだ海老と玉ねぎ、ニンニク、コリアンダーがのったタコスです。この海老がトマトやチリ、アボカドなどのマイルドなアメリケーヌソースを纏っていて、そのソースがめちゃ美味しいです。海老のタコスはここが一番美味しいかも。
ライムを絞るとさっぱりと。メキシコ料理ではライムは必須ですが、このライムが種がなく大きくて綺麗でした。
Rancho
ランチョという緑色のスープは、グリーントマトやアボカド、コリアンダーのとチキンのスープ。
中には大きな青唐辛子が入っています。これはそんなに辛くないけれど、香りと旨味があります。中には、鶏の内臓などもいろいろ入っていて、マイルドな辛さのグリーンスープで癒されました。
Pulpo adobado a la parrilla 180g
お勧めされたタコ料理は、唐辛子などの香辛料とライムでマリネしたタコのグリル。ジャガイモや玉ねぎ、ニンニクの芽のソテーを添えて。
トルティーヤ入れには、布に包まれたトルティーヤが入っています。メキシコでは主食で、だいたいどの料理にもついてきます。
トルティーヤにタコや玉ねぎ、ジャガイモ、ワカモーレなどを包んで食べるタコのタコス。スパイシーな味もちょうどいい塩梅になります。
Mixiote de Cordero 250g
仔羊のミショテ。イダルゴ州の名物料理で、Chille Guajillo(チレ・ワヒーヨ)とトマトや玉ねぎやニンニク、クミンシードなどのスパイスを合わせたソースでマリネした仔羊を、マゲイの葉皮で包んで蒸し焼きにしたものです。チレ・ワヒーヨは、Mirasol(ミラソル)という唐辛子を乾燥させたもので、辛くはなく、むしろ煮込むと旨味がじっくりでてくる唐辛子です。
ワカモーレとサボテンを合わせたものがついてきます。
柔らかく煮込まれた仔羊はスパイシーな旨味があり、ワカモーレやサルサベルデと共にトルティーヤで包みながら食べました。個人的にはタコにはワカモーレで仔羊にはサルサベルデを合わせるのが好みでした。
スパイシーな料理には、カクテルが飲みたかったので、テキーラサンライズ。食べ終えたのは夕刻でしたが、楽しいランチでした。昼時は常に満席のようで、時間をずらしていくとすんなり入れる感じです。朝8時から営業していますが、朝食のホットチョコレートもここの名物のようです。
「El Cardenal」
Palma 23, Centro Histrico,Entre 5 De Mayo y Francisco l, Mexico City 06000 ,Mexico
010 52 55 5521 3080
8:00~18:30
restauranteelcardenal.com
ranmarun at 10:06|Permalink│Comments(0)│
November 04, 2018
PUJOL@メキシコシティ
「PUJOL」に行きました。
シェフのEnrique Olvera(エンリケ・オルベラ)が2000年にメキシコシティにオープンしたレストランで、ラテンアメリカベスト50では今年3位にランキング。メキシコ料理のガストロノミーの先駆けとなったお店ですが、シェフは数々の賞を受賞し、現在ではニューヨークに「コスメ」と「アトラ」の2軒のレストランを経営する他、メキシコ内でもいくつかのレストランをプロデュースしています。
エントランス。
その横にはマリーゴールドが生い茂っています。数年前から欧州などでもマリーゴールドの花や葉を食材として用いる所が増え、フレンチマリーゴールドやアフリカンマリーゴールドなどの種類もありますが、基はメキシコが原産です。
料理は通常メニューの他に、タコスのテイスティングメニューがあり、今回は後者を頂きました。ちなみに今回の旅行では最終日にも予約していて、その時は通常メニューを頂く予定です。
タコステイスティングはカウンター席に案内されます。
バーカウンターにはリキュールが並び、ここでカクテルなどを作っています。
まずは温かいお茶が出てきました。エルダーフラワーとコーンシロップのお茶です。
お酒はワインと日本酒、ビール、メスカルのペアリングがあります。ビールはメキシコのクラフトビールが色々出てきました。
Siervo
ベルギースタイルのビール。アルコール度は5.5%。
アミューズ
そして、3種のアミューズが出てきます。
ホワイトコーンで作った豆腐にチャイブとチレ。
エスカモーレのタルト。白い粒は先日食べた蟻の卵です。
サクッと揚げた生地の中には、白い豆のペーストが入っています。
燻香をつけたベビーコーンにチレマヨネーズと chicatana ant(蟻)とコーヒーのパウダー。こちらのシグネチャーで、毎回出されるものだそうです。
NAMI
日本酒はNAMIというメキシコのシナロア州で作っている日本酒。日本産の山田錦を使った純米酒で、マンゴーやパパイヤなどの熟れた果肉を思わせるトロピカルな香りとすっきりとした甘みや米の旨味を感じる味でした。メキシコでは日本酒ブームで、杜氏も20代後半の若さだとか。酒造りに関する指導は、岐阜の三千櫻酒造の山田氏が行っているそう。
そして、7品のタコスが出てきます。
最初は小麦粉の皮にフリホーレス(豆のペースト)を三角に包んで焼いたもの。バカトゥラと言ってたかな。
これに、トマトや玉ねぎ、チレなどの香味野菜と雲丹を和えたサルサ。
生地の中には、ブラックビーンズやピーナッツを裏ごししたペーストが入っていて、サルサをのせながら食べました。雲丹のくさみは日本酒が消してくれました。
Gruner Veltliner Terrassen Huber
オーストリアのゲルナーヴェルトリナー。甘口の白ワインです。
Eggplant
茄子とそのピュレ、アマス、グリーンピクルス。ナスタチウムを重ねたトルティーヤで。
トルティーヤ生地は、ハーブを練りこんでいるのかな濃い灰緑色でした。
Paramo No.2
アメリカのペールエールスタイルのメキシコビール。アルコール度は5.2%。
amberjack
アンバージャックはブリ科のカンパチやヒラマサの類。マリネして少し燻製していたかな、薄くスライスしたアボカドと重ね合わせて。ナスタチウムをのせて。
ちょっと返すと中には、昆布と海苔とライムの佃煮風が入っています。トルティーヤ生地はルッコラを練りこんだもの。シェフはちょうど今年の5月に東京のマンダリンオリエンタルホテルでポップアップレストランを開催していたので、日本の海藻などの食材にも影響を受けたようです。
天吹 吟乃紅衣 花酵母仕込み
紫黒米と花酵母による華やかな吟醸香と独特の風味が、ロゼワインのように香る日本酒。
Scallop
カリッっと焼いたハードシェルのトルティーヤに、帆立の薄切りとたっぷりのコリアンダーとボリジの花。
生地を覆うように重ねた帆立の上には、オニオンと皮目を焼いたアボカド。黒胡麻と醤油、ハバネロチレのセサミオイルがかかっています。
追いセサミチレオイルをかけるとさらに美味し。胡麻油の香りが意外に新鮮なフレーバーで、シェルも柔らかくなり、ハバネロの辛味がよく合います。
Roussanne Les Vignes d'a Cote 2016 Yves Cuilleron
ローヌのルーサンヌ。リーズナブルなワインですが、メキシコだと高いだろうに。バランスがとれたふくよかな甘みと酸味。
Morone saxatilis
ストライプドバス(ストライパー)と言われるスズキ科の大型魚。かなりこってりと脂がのっているので、スパイスでマリネしてからグリルして。大味な金目鯛の味噌漬けのような感じ。パイナップルやグリーントマトのダイスとチレをのせて。添えてある柑橘を絞って。
別添えのサルサベルデをかけると青々しいチレの辛味がアクセントになり、さらに美味しいです。
Soft shell crab
ソフトシェルクラブは、殻のまま揚げて衣もわりと柔らか。さっと火入れしたオニオンスライスやラベッジ、胡瓜をはさんで、紫蘇の天ぷらとチレ。
グリーントマト、ワサビ、ズッキーニ、オニオン、ローストガーリックとチレのサルサをのせるとさらに美味しい。
Harry Polaxco ren ale
赤褐色のビターな味わい。
Mole
モレは、メキシコ料理で使用されるソースの中では、代表的なもの。唐辛子やナッツ、トマト、カカオ、ハーブや香味野菜、香辛料などを煮詰めたソースですが、地方によってもその調理法は異なります。こちらでは、2種類のモレが出てきます。内側の赤いモレは、作られて間もないモレで、トマトなどの野菜の甘みが利いていて、外側のモレは茶褐色で、苦みと甘みに深いコクがあり、八丁味噌のような味でした。作ってから1700日以上経っているそう。
布袋の中に入っているのは、hoya santaのを重ねたトルティーヤ。
2種のモレは、その甘辛酸苦と複雑味があるソースで、それを混ぜながらトルティーヤではさんで食べます。モレは料理のソースとして使われることが多いけれど、熟成期間の異なるソースを単体として食べさせるのはとても面白いです。
これもシグネチャーメニューだそうです。
Hoja santaの葉に関しては、前日のQuintonilで書きましたが、ここでは、お店の中庭で栽培しているものを使っています。
食後は、中庭を抜けて奥のテラスでポストレを頂きました。
中庭はハーブ園があって、料理に使われるいろんなハーブが植えられています。
ミントフレーバーのコーヒー。
ポストレは、酒粕のクリームを入れたカンノーリみたいなお菓子とジンジャーアイスクリーム。酒粕はかなり濃厚でした。
食用ほおずき。
揚げたてのチュロス。これ美味しくて、お腹いっぱいでしたが、結構食べちゃいました。
タコスティスティングは、生地やその食感、具材やサルサを変化させ、それらの組み合わせが面白く、チレの清涼感ある辛さやハーブが合わさり、洗練されたタコスでした。
日本でも最近創作的なタコスのお店が増えていますが、さすが本場のメキシコはチレの種類も豊富で、香りがいい。食材の組み合わせも面白かったです。
「PUJOL」
Tennyson 133, Polanco V session,C.P.11560 ,CDMX,Mexico
pujol.com.mex
シェフのEnrique Olvera(エンリケ・オルベラ)が2000年にメキシコシティにオープンしたレストランで、ラテンアメリカベスト50では今年3位にランキング。メキシコ料理のガストロノミーの先駆けとなったお店ですが、シェフは数々の賞を受賞し、現在ではニューヨークに「コスメ」と「アトラ」の2軒のレストランを経営する他、メキシコ内でもいくつかのレストランをプロデュースしています。
エントランス。
その横にはマリーゴールドが生い茂っています。数年前から欧州などでもマリーゴールドの花や葉を食材として用いる所が増え、フレンチマリーゴールドやアフリカンマリーゴールドなどの種類もありますが、基はメキシコが原産です。
料理は通常メニューの他に、タコスのテイスティングメニューがあり、今回は後者を頂きました。ちなみに今回の旅行では最終日にも予約していて、その時は通常メニューを頂く予定です。
タコステイスティングはカウンター席に案内されます。
バーカウンターにはリキュールが並び、ここでカクテルなどを作っています。
まずは温かいお茶が出てきました。エルダーフラワーとコーンシロップのお茶です。
お酒はワインと日本酒、ビール、メスカルのペアリングがあります。ビールはメキシコのクラフトビールが色々出てきました。
Siervo
ベルギースタイルのビール。アルコール度は5.5%。
アミューズ
そして、3種のアミューズが出てきます。
ホワイトコーンで作った豆腐にチャイブとチレ。
エスカモーレのタルト。白い粒は先日食べた蟻の卵です。
サクッと揚げた生地の中には、白い豆のペーストが入っています。
燻香をつけたベビーコーンにチレマヨネーズと chicatana ant(蟻)とコーヒーのパウダー。こちらのシグネチャーで、毎回出されるものだそうです。
NAMI
日本酒はNAMIというメキシコのシナロア州で作っている日本酒。日本産の山田錦を使った純米酒で、マンゴーやパパイヤなどの熟れた果肉を思わせるトロピカルな香りとすっきりとした甘みや米の旨味を感じる味でした。メキシコでは日本酒ブームで、杜氏も20代後半の若さだとか。酒造りに関する指導は、岐阜の三千櫻酒造の山田氏が行っているそう。
そして、7品のタコスが出てきます。
最初は小麦粉の皮にフリホーレス(豆のペースト)を三角に包んで焼いたもの。バカトゥラと言ってたかな。
これに、トマトや玉ねぎ、チレなどの香味野菜と雲丹を和えたサルサ。
生地の中には、ブラックビーンズやピーナッツを裏ごししたペーストが入っていて、サルサをのせながら食べました。雲丹のくさみは日本酒が消してくれました。
Gruner Veltliner Terrassen Huber
オーストリアのゲルナーヴェルトリナー。甘口の白ワインです。
Eggplant
茄子とそのピュレ、アマス、グリーンピクルス。ナスタチウムを重ねたトルティーヤで。
トルティーヤ生地は、ハーブを練りこんでいるのかな濃い灰緑色でした。
Paramo No.2
アメリカのペールエールスタイルのメキシコビール。アルコール度は5.2%。
amberjack
アンバージャックはブリ科のカンパチやヒラマサの類。マリネして少し燻製していたかな、薄くスライスしたアボカドと重ね合わせて。ナスタチウムをのせて。
ちょっと返すと中には、昆布と海苔とライムの佃煮風が入っています。トルティーヤ生地はルッコラを練りこんだもの。シェフはちょうど今年の5月に東京のマンダリンオリエンタルホテルでポップアップレストランを開催していたので、日本の海藻などの食材にも影響を受けたようです。
天吹 吟乃紅衣 花酵母仕込み
紫黒米と花酵母による華やかな吟醸香と独特の風味が、ロゼワインのように香る日本酒。
Scallop
カリッっと焼いたハードシェルのトルティーヤに、帆立の薄切りとたっぷりのコリアンダーとボリジの花。
生地を覆うように重ねた帆立の上には、オニオンと皮目を焼いたアボカド。黒胡麻と醤油、ハバネロチレのセサミオイルがかかっています。
追いセサミチレオイルをかけるとさらに美味し。胡麻油の香りが意外に新鮮なフレーバーで、シェルも柔らかくなり、ハバネロの辛味がよく合います。
Roussanne Les Vignes d'a Cote 2016 Yves Cuilleron
ローヌのルーサンヌ。リーズナブルなワインですが、メキシコだと高いだろうに。バランスがとれたふくよかな甘みと酸味。
Morone saxatilis
ストライプドバス(ストライパー)と言われるスズキ科の大型魚。かなりこってりと脂がのっているので、スパイスでマリネしてからグリルして。大味な金目鯛の味噌漬けのような感じ。パイナップルやグリーントマトのダイスとチレをのせて。添えてある柑橘を絞って。
別添えのサルサベルデをかけると青々しいチレの辛味がアクセントになり、さらに美味しいです。
Soft shell crab
ソフトシェルクラブは、殻のまま揚げて衣もわりと柔らか。さっと火入れしたオニオンスライスやラベッジ、胡瓜をはさんで、紫蘇の天ぷらとチレ。
グリーントマト、ワサビ、ズッキーニ、オニオン、ローストガーリックとチレのサルサをのせるとさらに美味しい。
Harry Polaxco ren ale
赤褐色のビターな味わい。
Mole
モレは、メキシコ料理で使用されるソースの中では、代表的なもの。唐辛子やナッツ、トマト、カカオ、ハーブや香味野菜、香辛料などを煮詰めたソースですが、地方によってもその調理法は異なります。こちらでは、2種類のモレが出てきます。内側の赤いモレは、作られて間もないモレで、トマトなどの野菜の甘みが利いていて、外側のモレは茶褐色で、苦みと甘みに深いコクがあり、八丁味噌のような味でした。作ってから1700日以上経っているそう。
布袋の中に入っているのは、hoya santaのを重ねたトルティーヤ。
2種のモレは、その甘辛酸苦と複雑味があるソースで、それを混ぜながらトルティーヤではさんで食べます。モレは料理のソースとして使われることが多いけれど、熟成期間の異なるソースを単体として食べさせるのはとても面白いです。
これもシグネチャーメニューだそうです。
Hoja santaの葉に関しては、前日のQuintonilで書きましたが、ここでは、お店の中庭で栽培しているものを使っています。
食後は、中庭を抜けて奥のテラスでポストレを頂きました。
中庭はハーブ園があって、料理に使われるいろんなハーブが植えられています。
ミントフレーバーのコーヒー。
ポストレは、酒粕のクリームを入れたカンノーリみたいなお菓子とジンジャーアイスクリーム。酒粕はかなり濃厚でした。
食用ほおずき。
揚げたてのチュロス。これ美味しくて、お腹いっぱいでしたが、結構食べちゃいました。
タコスティスティングは、生地やその食感、具材やサルサを変化させ、それらの組み合わせが面白く、チレの清涼感ある辛さやハーブが合わさり、洗練されたタコスでした。
日本でも最近創作的なタコスのお店が増えていますが、さすが本場のメキシコはチレの種類も豊富で、香りがいい。食材の組み合わせも面白かったです。
「PUJOL」
Tennyson 133, Polanco V session,C.P.11560 ,CDMX,Mexico
pujol.com.mex
ranmarun at 12:00|Permalink│Comments(2)│
November 03, 2018
QUINTONIL@メキシコシティ
メキシコシティシティに着き、「QUINTONIL」行きました。
サンペレのラテンアメリカベスト50では2017年6位(先日発表された2018年では9位)のモダンメキシカンのレストラン。2012年にポランコ地区にオープンし、シェフのJorge Vallejoと彼の妻のAlejandora Flores が各国から集まったスタッフと共に、メキシコの食材と伝統料理を巧みにアレンジした料理を味わうことができます。シェフのJorge Vallejoは、37歳。2004年23歳の時にプリンセスクルーズという船の中で働きながら世界中を旅して、メキシコに戻ってきてからは、いろんなホテルやガストロノミーとして有名なレストランPujolやNomaなどで修業してきました。
店名のQuintonilは、メキシコでよく使われる植物の名前(アカザ)だそう。日本でもわりとその辺に生えていたりします。ここで使う野菜やハーブは自家農園で栽培しているそうです。
店内は、昼は天井のガラス窓から光がさすようになっていますが、夜はかなり暗い照明です。メニューはアラカルトとテイスティングメニュー(2050ペソ)があります。テイスティングメニューとワインペアリングを合わせたコース(3450ペソ 約2万円)を頼みました。店内はかなり暗いので、後で料理を光補正するのが大変でした。
テキーラとハーブ、ライムを合わせたカクテル。かなりアルコール度は高いですが、長いフライトで疲れていた私にはいい気付け薬♪
Milpa Alta
メキシコシティ郊外のミルパアルタでは、年間20万トンものウチワサボテンが生産されています。そこで採れるウチワサボテン、胡瓜、トマト、コリアンダー、チレを刻み、ライムとオイルを合わせて。ウチワサボテン独特のねばりがあり、チレの辛味とライムの酸味が爽やかです。
Fierro Pariente
まず3種類のソースが運ばれてきます。色んな香味野菜を刻んだサルサ、フリホーレス(小豆を裏ごしした温かいソース)、ハバネロソース。
布に包まれた焼きたてのトルティーヤ
熱々のトルティーヤに3種のソースをのせて食べます。ハバネロはほんのちょっとで激辛なので、要注意です。
壁に飾ってあるお花の絵。この絵をモチーフにしたチロリアンテープのような生地を使った黒いエプロンをサービススタッフが着けていました。
Pet Mex 2017 Bichi
メキシコの発泡ロゼ。ほんのり甘みと酸化熟成の香り。
Baby shrimp
生の小海老をオイルでマリネし、胡瓜とスパイスに漬けた丸い青りんご。海老はとろっと甘く、くさみを感じないようにマリネし、スパイスのきいた丸くくり抜いた青りんごと一緒に食べると独特の旨味が広がります。
Chiampagnis Vieris Chardonnay 2012 Via di Romans
イタリアフリウリのシャルドネ。樽感のある芳醇なシャルドネ。
Charrd avocado tartare with "escamoles" and mexican herb chips
escamoles(エスカモーレ)は蟻の卵。メキシコでは昆虫食の文化があり、芋虫やバッタ、カメムシなども食べるそう。エスカモーレは、ツヤハダアリという黒くて巨大な蟻の卵を使います。ここでは、刻んだアボカドやメキシコのハーブチップスと和え、ケールやチレ、オニオンをのせ、焦がしたアボカドパウダーをかけて。
中を崩していくと、蟻の卵がどっさり入っています。アボカドと一緒にバターで軽くソテーしてあり、ぷにっと柔らかな食感で、白子のような味。蟻そのものも以前北欧などで食べてきたけれど、あれは蟻酸と食感を味わうもの。それより全く抵抗感がなく、クリーミーな味わいで美味しいです。栄養価も高いのでしょう。ただだいぶバタリーなので、最初に出てきたハバネロソースをトッピングすると飽きることなく食べることができました。
Finisima
ペールエールスタイルのメキシコのクラフトビール。
琥珀色で、芳醇な酵母の香り。アルコール度は6.5%。
Jerusalem artichoke "tamal" and burnt yogurt with "chaya pipian"
白いトウモロコシのタマル。タマルとはすりつぶしたをトウモロコシをバナナやトウモロコシの葉で包んで蒸したものです。キューバではすりつぶした黄色いトウモロコシと豚肉やパプリカをバナナの皮で蒸してよく食べていた家庭料理でした。メキシコでは白いトウモロコシを使うようです。菊芋のチップスとコリアンダーの花をのせ、ヨーグルトとチャヤピピアン(チャヤの葉やコリアンダー、ニンニク、玉ねぎ、トマト、唐辛子などを合わせたソース)にチリパウダー。
タマルの中には、菊芋のピュレと松の実が入っています。ヨーグルトの酸味と独特の風味のチャヤピピアン。タマルは国によっても少しづつ異なります。後に行くペルーではタマーレスと呼ばれていました。
Viejyas Tinajas Cinsault 2016 De Martino
チリのサンソーを使った赤ワイン。スグリやグレナデンシロップのような濃厚な味わい。
Roasted eggplant with black garlic mojo,macademia nuts,purple basil and "hoja santa"sauce
茄子のソテー。黒ニンニクのピリ辛モホソース、マカデミアナッツと白胡麻ソース、ホヤ サンタソース。マカデミアナッツを削って、パープルバジルのパウダー。
hoja santa は、スペイン語で聖なる葉という意味で、学名では、Piper aurtum(ピペル・アウリツム)メキシコ原産のコショウ科の植物。こんな感じで、酸味や苦みのある大きな葉です。さまざまな薬効のために使われ、葉は料理のスパイスのして用いられます。
トーストしたパン、メキシカンリキュールとチリパウダーの自家製バター。
Mazuelo Cinsaut 2017 Somos
南オーストラリアのカリニャンとサンソー。
Potatoes "barbacoa" in a grasshopper "adobo" with nixtamalized "ayocote" and "vaquita" beans
ジャガイモと豆、グラスホッパー(バッタ)を使った一皿。
nixtamalized(ニシュタマライズ)は、石灰水で果皮をアルカリ水処理すること。紀元前からトウモロコシなどの穀物の果皮を洗い流すことで、すりつぶして練る調理を容易にした方法。アヨコテやバキータなどの豆の皮をアルカリ水処理してバッタと煮込んだアドボソースを添えて。ジャガイモは半生なくらいガリガリした食感ですが、その昔はこのくらいの火入れで食べていたのではないかという食感をあえて再現していたようでした。
Hidalgo Fino
まろやかなシェリー。
Nixtamalized tomato and sweet onion reduction
こちらもアルカリ水で皮むきしたトマトを玉ねぎと共に5時間煮込んで。ベースは牛骨からとったブイヨンで煮詰まるとドミグラスソースのように。そのまま食べるとかなり酸っぱいトマトですが、玉ねぎと一緒に煮込んだ香ばしさと甘みが酸味を緩和させてくれます。
Vira de Frannes Cabernet Franc 2015 Legat
メキシコのワインで、カベルネフラン、カベルネソーヴィニヨン、メルローのブレンド。カシスやスパイス、リコリスの香りにまろやかなタンニンです。
Braised oxtail in black "recado" ,"chile habanero" and red glazed onions "au jus"
relleno(レレーノ)というベリーズ料理の再構築。ベリーズはメキシコとグアテマラの国境に接する国で、メキシコやカリブ海、マヤの食文化が融合しています。rellenoは、black recado(レカド)と呼ばれる香辛料を煮込んだ黒いスープをベースにお肉やトマト、玉ねぎやハバネロなどを煮込む料理ですが、こちらでは、オックステールを煮込んでそのソースをかけ、ナッツやココナッツミルクのムースやパウダーが添えてあります。
独特の風味を持つレカドで煮込まれた柔らかなOXテールと、ムースをトルティーヤではさんで食べました。
ベリーズ料理についての説明はなかったので、後付けで調べたわけですが、こういう料理が頂けたのもとても興味深かったです。
Cactus sorbet
サボテンのソルベ。サボテン自体には味はないので、ライムの酸味と甘みをつけて、紫蘇パウダーがかかっています。口の中で溶けるとほんのりぬめりを感じるソルベです。
Louis Roederer
デザートワインは、〆シャン的にルイロデレールのシャンパン。
Sapodilla fruit rocks with sapodilla pulp and pink peppercorn gel
Sapodilla(サポジラ)は、メキシコ原産の見た目や食感がじゃがいもに似たような果実をつける植物で、樹皮はラテックスが多く含まれ、チューインガムの原料となります。和名ではチューインガムノキ、メキシコガキとも言われます。果実は柿のように甘く、こちらではそのジュースとホワイトチョコレートを液体窒素で固めて出てきました。
中には、サポジラの果肉のコンフィやピンクペッパーのジェルも入っています。
Jerusalem artichoke,"panochera"apple and smoked buttermilk ice cream
燻香をつけたバターミルクアイスクリームに、菊芋のチップスとpanochera(パノチェラ)という煮込みに使われるりんごのチップスやピュレのチュイルを添えて。お酒はGolfoというスペインのテンプラニーニョとベルモットの香るデザートワインで。
サボテンを使った料理から始まり、前半はライムの酸味や唐辛子の爽やかな辛味ですっきりと食べさせてくれます。全体的に味付けも繊細で、ポストレも軽く、長いテイスティングコースも流れよく、メキシコの食材や料理を面白くアレンジしていました。
まだ長旅の始まりですが、良いスタートです。
「QUINTONIL」
Newton55,Polanco,CDMX,
http;//www.quintonil.com/
サンペレのラテンアメリカベスト50では2017年6位(先日発表された2018年では9位)のモダンメキシカンのレストラン。2012年にポランコ地区にオープンし、シェフのJorge Vallejoと彼の妻のAlejandora Flores が各国から集まったスタッフと共に、メキシコの食材と伝統料理を巧みにアレンジした料理を味わうことができます。シェフのJorge Vallejoは、37歳。2004年23歳の時にプリンセスクルーズという船の中で働きながら世界中を旅して、メキシコに戻ってきてからは、いろんなホテルやガストロノミーとして有名なレストランPujolやNomaなどで修業してきました。
店名のQuintonilは、メキシコでよく使われる植物の名前(アカザ)だそう。日本でもわりとその辺に生えていたりします。ここで使う野菜やハーブは自家農園で栽培しているそうです。
店内は、昼は天井のガラス窓から光がさすようになっていますが、夜はかなり暗い照明です。メニューはアラカルトとテイスティングメニュー(2050ペソ)があります。テイスティングメニューとワインペアリングを合わせたコース(3450ペソ 約2万円)を頼みました。店内はかなり暗いので、後で料理を光補正するのが大変でした。
テキーラとハーブ、ライムを合わせたカクテル。かなりアルコール度は高いですが、長いフライトで疲れていた私にはいい気付け薬♪
Milpa Alta
メキシコシティ郊外のミルパアルタでは、年間20万トンものウチワサボテンが生産されています。そこで採れるウチワサボテン、胡瓜、トマト、コリアンダー、チレを刻み、ライムとオイルを合わせて。ウチワサボテン独特のねばりがあり、チレの辛味とライムの酸味が爽やかです。
Fierro Pariente
まず3種類のソースが運ばれてきます。色んな香味野菜を刻んだサルサ、フリホーレス(小豆を裏ごしした温かいソース)、ハバネロソース。
布に包まれた焼きたてのトルティーヤ
熱々のトルティーヤに3種のソースをのせて食べます。ハバネロはほんのちょっとで激辛なので、要注意です。
壁に飾ってあるお花の絵。この絵をモチーフにしたチロリアンテープのような生地を使った黒いエプロンをサービススタッフが着けていました。
Pet Mex 2017 Bichi
メキシコの発泡ロゼ。ほんのり甘みと酸化熟成の香り。
Baby shrimp
生の小海老をオイルでマリネし、胡瓜とスパイスに漬けた丸い青りんご。海老はとろっと甘く、くさみを感じないようにマリネし、スパイスのきいた丸くくり抜いた青りんごと一緒に食べると独特の旨味が広がります。
Chiampagnis Vieris Chardonnay 2012 Via di Romans
イタリアフリウリのシャルドネ。樽感のある芳醇なシャルドネ。
Charrd avocado tartare with "escamoles" and mexican herb chips
escamoles(エスカモーレ)は蟻の卵。メキシコでは昆虫食の文化があり、芋虫やバッタ、カメムシなども食べるそう。エスカモーレは、ツヤハダアリという黒くて巨大な蟻の卵を使います。ここでは、刻んだアボカドやメキシコのハーブチップスと和え、ケールやチレ、オニオンをのせ、焦がしたアボカドパウダーをかけて。
中を崩していくと、蟻の卵がどっさり入っています。アボカドと一緒にバターで軽くソテーしてあり、ぷにっと柔らかな食感で、白子のような味。蟻そのものも以前北欧などで食べてきたけれど、あれは蟻酸と食感を味わうもの。それより全く抵抗感がなく、クリーミーな味わいで美味しいです。栄養価も高いのでしょう。ただだいぶバタリーなので、最初に出てきたハバネロソースをトッピングすると飽きることなく食べることができました。
Finisima
ペールエールスタイルのメキシコのクラフトビール。
琥珀色で、芳醇な酵母の香り。アルコール度は6.5%。
Jerusalem artichoke "tamal" and burnt yogurt with "chaya pipian"
白いトウモロコシのタマル。タマルとはすりつぶしたをトウモロコシをバナナやトウモロコシの葉で包んで蒸したものです。キューバではすりつぶした黄色いトウモロコシと豚肉やパプリカをバナナの皮で蒸してよく食べていた家庭料理でした。メキシコでは白いトウモロコシを使うようです。菊芋のチップスとコリアンダーの花をのせ、ヨーグルトとチャヤピピアン(チャヤの葉やコリアンダー、ニンニク、玉ねぎ、トマト、唐辛子などを合わせたソース)にチリパウダー。
タマルの中には、菊芋のピュレと松の実が入っています。ヨーグルトの酸味と独特の風味のチャヤピピアン。タマルは国によっても少しづつ異なります。後に行くペルーではタマーレスと呼ばれていました。
Viejyas Tinajas Cinsault 2016 De Martino
チリのサンソーを使った赤ワイン。スグリやグレナデンシロップのような濃厚な味わい。
Roasted eggplant with black garlic mojo,macademia nuts,purple basil and "hoja santa"sauce
茄子のソテー。黒ニンニクのピリ辛モホソース、マカデミアナッツと白胡麻ソース、ホヤ サンタソース。マカデミアナッツを削って、パープルバジルのパウダー。
hoja santa は、スペイン語で聖なる葉という意味で、学名では、Piper aurtum(ピペル・アウリツム)メキシコ原産のコショウ科の植物。こんな感じで、酸味や苦みのある大きな葉です。さまざまな薬効のために使われ、葉は料理のスパイスのして用いられます。
トーストしたパン、メキシカンリキュールとチリパウダーの自家製バター。
Mazuelo Cinsaut 2017 Somos
南オーストラリアのカリニャンとサンソー。
Potatoes "barbacoa" in a grasshopper "adobo" with nixtamalized "ayocote" and "vaquita" beans
ジャガイモと豆、グラスホッパー(バッタ)を使った一皿。
nixtamalized(ニシュタマライズ)は、石灰水で果皮をアルカリ水処理すること。紀元前からトウモロコシなどの穀物の果皮を洗い流すことで、すりつぶして練る調理を容易にした方法。アヨコテやバキータなどの豆の皮をアルカリ水処理してバッタと煮込んだアドボソースを添えて。ジャガイモは半生なくらいガリガリした食感ですが、その昔はこのくらいの火入れで食べていたのではないかという食感をあえて再現していたようでした。
Hidalgo Fino
まろやかなシェリー。
Nixtamalized tomato and sweet onion reduction
こちらもアルカリ水で皮むきしたトマトを玉ねぎと共に5時間煮込んで。ベースは牛骨からとったブイヨンで煮詰まるとドミグラスソースのように。そのまま食べるとかなり酸っぱいトマトですが、玉ねぎと一緒に煮込んだ香ばしさと甘みが酸味を緩和させてくれます。
Vira de Frannes Cabernet Franc 2015 Legat
メキシコのワインで、カベルネフラン、カベルネソーヴィニヨン、メルローのブレンド。カシスやスパイス、リコリスの香りにまろやかなタンニンです。
Braised oxtail in black "recado" ,"chile habanero" and red glazed onions "au jus"
relleno(レレーノ)というベリーズ料理の再構築。ベリーズはメキシコとグアテマラの国境に接する国で、メキシコやカリブ海、マヤの食文化が融合しています。rellenoは、black recado(レカド)と呼ばれる香辛料を煮込んだ黒いスープをベースにお肉やトマト、玉ねぎやハバネロなどを煮込む料理ですが、こちらでは、オックステールを煮込んでそのソースをかけ、ナッツやココナッツミルクのムースやパウダーが添えてあります。
独特の風味を持つレカドで煮込まれた柔らかなOXテールと、ムースをトルティーヤではさんで食べました。
ベリーズ料理についての説明はなかったので、後付けで調べたわけですが、こういう料理が頂けたのもとても興味深かったです。
Cactus sorbet
サボテンのソルベ。サボテン自体には味はないので、ライムの酸味と甘みをつけて、紫蘇パウダーがかかっています。口の中で溶けるとほんのりぬめりを感じるソルベです。
Louis Roederer
デザートワインは、〆シャン的にルイロデレールのシャンパン。
Sapodilla fruit rocks with sapodilla pulp and pink peppercorn gel
Sapodilla(サポジラ)は、メキシコ原産の見た目や食感がじゃがいもに似たような果実をつける植物で、樹皮はラテックスが多く含まれ、チューインガムの原料となります。和名ではチューインガムノキ、メキシコガキとも言われます。果実は柿のように甘く、こちらではそのジュースとホワイトチョコレートを液体窒素で固めて出てきました。
中には、サポジラの果肉のコンフィやピンクペッパーのジェルも入っています。
Jerusalem artichoke,"panochera"apple and smoked buttermilk ice cream
燻香をつけたバターミルクアイスクリームに、菊芋のチップスとpanochera(パノチェラ)という煮込みに使われるりんごのチップスやピュレのチュイルを添えて。お酒はGolfoというスペインのテンプラニーニョとベルモットの香るデザートワインで。
サボテンを使った料理から始まり、前半はライムの酸味や唐辛子の爽やかな辛味ですっきりと食べさせてくれます。全体的に味付けも繊細で、ポストレも軽く、長いテイスティングコースも流れよく、メキシコの食材や料理を面白くアレンジしていました。
まだ長旅の始まりですが、良いスタートです。
「QUINTONIL」
Newton55,Polanco,CDMX,
http;//www.quintonil.com/
ranmarun at 21:30|Permalink│Comments(2)│