ペルー

January 08, 2024

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。

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ピスコサワー

泡立てた卵白とレモン果汁や砂糖などを加えたピスコサワーは、大好きなカクテル。
カンチャという香ばしく揚げたトウモロコシが定番のおつまみです。

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Oro   2019 Fattoria Al Fiore

ワインは持ち込みさせてもらいました。
ファットリア・アル・フィオーレの白ワイン。
シャルドネを、50%バリックで、50%アンフォラで寝かせ、適度な酸化熟成させた丸みのあるニュアンス。

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Rosso  2017   Fattoria Al Fiorre

メルロー100%は、アンフォラで熟成。
淡い色合いですが、骨格はしっかりとし、綺麗なタンニンに品のある酸と余韻が長く続きます。

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セビーチェ・ミスト

毎回いろんな魚介でセビーチェを作ってくれますが、
今回は、千葉勝山のメジナ、ヤリイカ、真タコ、バナメイ海老のセビーチェ・ミックス。
それぞれの食感や味わいを楽しみながら、さつまいもやチョクロという白いトウモロコシと共に。
アヒ・チャラピータという小粒の黄色い激辛唐辛子の辛さがアクセント。

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イワシのフリット

岩手の鰯のフリットに、アイオリソースとライムを添えて。

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脂ののった鰯に、パプリカを挟んで、さっくりふわふわに揚げてあります。
サンセバスチャンのタンボリルの鰯のフリットを思い出す仕立てで美味しい。
もっと食べたいくらいでした。

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チョロ

ペルーでは。チョロというムール貝に似た貝があるそうですが、今回は、カナダのムール貝を使って、ニンニクとキヌア、アヒ・アマリーヨという黄色唐辛子のソースで蒸し煮にして。
ふっくらとしたムール貝の旨みがしみでたアヒ・アマリーヨのまろやかなソースに、キヌアの食感が溶け合います。

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オコパ・アレキペーニャ

ペルー第二の都市アレキパの名物料理で、その歴史は古くインカ帝国までさかのぼるといいます。
パパ・ア・ラ・ワンカイナにも似たジャガイモ料理ですが、茹でたジャガイモの上に、ワカタイというハーブと炒めた玉ねぎやニンニク、ピーナッツ、ミルク、チーズ、アヒ・アマリーヨなどを加えたソースをかけて。ゆで卵と紫オリーブを添えて。

インカ帝国時代に、皇帝からの伝令や地方からの情勢を伝達するチャスキと呼ばれる飛脚達が、わずかな時間に栄養補給できるように、すりおろしたマニ(ピーナッツ)やアヒ、ハーブなどを入れた食糧袋を持っていて、その袋が”ocopa  オコパ”と呼ばれていたそう。
後のスペイン統治時代に、そのオコパに入っていた素材に乳製品などが加えられ、今のような形になったそうです。

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アロス・コン・パト

ペルーなど中南米で食べられる鴨肉のピラフ的な炊き込みご飯ですが、ペルーでは、クラントロというメキシカンコリアンダーや黒ビールを加えて煮込むのが特徴です。
骨付きの鴨肉に焼き色をつけ、玉ねぎやニンニク、アヒ・パンカ、クミン、ターメリックなどを加え、コリアンダーやトウモロコシ、人参などとブイヨンでリゾットのように炊いたご飯。
こちらでは、アロス・コン・ポヨ(鶏肉の炊き込みご飯)は頂いたことがありますが、鴨は初めて。
以前セビーチェ・ディ・パトという鴨の煮込み料理は食べたことがありますが、それは白ご飯を添えていました。

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それを骨を外してほぐした鴨肉と煮詰めたソースを混ぜながら頂きます。
赤玉ねぎと唐辛子やパクチーのマリネと合わせながら、鴨肉やその煮汁を含んだ米が絶妙な味わいで美味しいです。

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ペルーのグリーンオリーブを箸休めに。
ペルーのオリーブは大きな楕円形をしていて、肉厚です。

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赤紫色のブラックオリーブは、付け合わせに食べたことがありますが、グリーンオリーブは最近入ってきたとか。

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タヤリン・サルタード

牛肉と赤玉ねぎ、トマトなどを、スパゲティと赤ワインビネガーと醤油などのコクのあるソースで炒めたチーファ(ペルー中華風)の焼きそば的な麺料理。

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ごろっとした牛肉や野菜に、濃いめに味付けしたパスタと目玉焼きをくずしながら食べます。
ほどよい酸味が赤ワインもすすみます。
何度か食べていますが、大好きなので、嬉しい〆。

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ロコトソースをかけると、その辛味と酸味がくせになります。

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正月明け、ちょっとだるかった体もスパイシーな刺激のある料理で、しゃきっと元気になりました。


「エル・セビチェロ」

東京都目黒区五本木2-15-3

070-4087-4146

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August 29, 2023

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。

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ピスコサワー

泡立てた卵白とレモン果汁や砂糖などを加えたピスコサワーは、大好きなカクテル。

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カンチャという香ばしく揚げたとうもろこしが定番のおつまみです。

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Luigi  Bosca  Chardonnay 2019

アルゼンチンのシャルドネ100%。
蜂蜜やトースト感のある樽香に、パイナップルやマンゴー、スイカのニュアンスの果実味。

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セビーチェ

いつも色んなお魚のセビーチェが楽しみなのですが、今回は静岡のオオニベのセビーチェ。
オオニベは、かまぼこなどのすり身に使われ、普段なかなか食べる機会がない魚ですが、確か5年前に初めて来た時にもこれで、セビーチェを作ってくれました。
ちょっと緩い身もライムやレモンなどの酸味で締めると丁度いい感じ。
赤玉ねぎやコリアンダー、唐辛子などと和え、チョクロとさつま芋を添えて。

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タコの紫オリーブソース

モーリタリアの蛸のスライスに、ペルーの紫オリーブと卵、オリーブオイル、ニンニクなどを合わせたソース。クラッカーでソースを拭いながら。久しぶりに食べました。

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アンティクーチョ

スパイスに漬けた牛ハツの串焼き。

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ロコトにクミンやオレガノ、ワカタイ、ミルクやチーズなどを混ぜたこのソースの辛みと酸味が絶品なんです。

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これを牛ハツのアンティクーチョにかけると最高。
ぷりっとジューシーな焼き加減も素晴らしいです。

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イワシのア・ラ・プランチャ

プランチャは、鉄板焼きという意味で、魚介や肉などを焼いた料理です。
銚子の鰯を開いてフライパンで焼き、ペルーリマ西部の港町カヤオでよく食べられるイワシのア・ラ・チャラカ風に仕立てて。
トマトや赤玉ねぎ、枝豆、コリアンダー、唐辛子などを細かく刻んでライムやレモン果汁で和えたものをのせて、じゃがいもを添えて。

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ペルー料理は、ライスと一緒に食べるのが一般的です。

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このサルサ的な野菜のマリネがイワシをさっぱりと食べさせてくれて、ライスと一緒にくずして混ぜながら食べると美味しいんです。

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アパナード デ ポジョ

ペルー風チキンカツレツです。
たたいた鶏胸肉にハーブやスパイスを混ぜた衣をつけてサクッと揚げ、目玉焼きとアボカド、ジャガイモを添えて。

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薄くのばした鶏のサクサク感。

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目玉焼きをくずしながら、ライスと一緒に食べるのが、ペルーの定食スタイル。
アンティクーチョにかけた特製ソースをかけながら、頂きました。

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「エル・セビチェロ」

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070-4087-4146




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May 08, 2023

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。

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ピスコサワー

大好きなピスコサワーは、カンチャという揚げたトウモロコシのおつまみと共に。

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Bianco  2017   Fattoria  Al Fiore

ワインは持ち込みさせてもらいました。
ファットリア・アル・フィオーレの白ワイン。
葡萄は、スチューベン、ネオマスカット、ロザリオビアンコ、シャインマスカットなどを使い、グレープフルーツやレモンの果実味に、ハーブのニュアンス。後からピンクグレープフルーツや洋梨の果実味も出てきます。

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Paeonia  Lactiflora Takahata Field blend 2018 Kunoh Wines

シャクヤクという名のワインは、芍薬が咲く今の季節にぴったりです。
ニュージランドで葡萄の世話をしている九能ワインズの中野雄揮さんがファットリア・アル・フィオーレで醸造したロゼワイン。
デラウェア60%、シャルドネ25%、メルロー10%、ピノグリ、カベルネフラン、カベルネソーヴィニヨン5%。チェリーやプラムの果実味、土のニュアンスと酸味が追いかけ、後からブラッドオレンジのような果実味に。

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コイチのセビーチェ

毎回いろんな魚でセビーチェを作ってくれますが、今回は徳島のコイチ。
西日本ではよく食べられるそうですが、東日本では獲れないので初めて食べました。
くせがない白身で適度に脂ものっているので、セビーチェにするとぴったりです。
シルクスイートというさつま芋とチョクロを添えて。

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ホタルイカのフリット

ホタルイカのフリットは、セビーチェの残りの酸味のある汁をつけながら食べると、さらに美味しいです。

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イワシのア・ラ・プランチャ

プランチャは、鉄板焼きという意味で、魚介や肉などを焼いた料理ですが、ペルーリマの西部の港町カヤオでよく食べられるイワシのア・ラ・チャラカ風に仕立てて。

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開いて焼いた鰯に、トマトや赤玉ねぎ、チョクロ、枝豆、コリアンダー、青唐辛子、赤唐辛子、葱などを細かく刻んで、ライムやレモン果汁と和えたものをのせて。このサルサ的な薬味が鰯をさっぱりと食べさせてくれ、焼いたジャガイモやライスと一緒にくずしながら食べると美味しいんです。

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ポジョ・ア・ラ・チミチュリ

皮付の鶏肉を香ばしく焼き、オレガノ、バジル、ニンニク、唐辛子、オリーブオイル、ビネガーなどを合わせたチミチュリソースをかけて。アボカドやジャガイモとライスを添えて。

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香草たっぷりのチミチュリソースが美味しくて、さらにかけます。

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皮目はかりっと身はしっとりと焼いた鶏肉にこのソースがよく合います。
アボカドやジャガイモ、ライスに混ぜても。

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ルクマのアイスクリーム

デザートはルクマのアイスクリーム。
ルクマは果実なのですが、黒糖のような風味と甘みがあって、アイスクリームにすると美味しいの。

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「エル・セビチェロ」

東京都目黒区五本木2-15-3

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January 26, 2023

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。

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ピスコサワー

大好きなピスコサワー。
香ばしく揚げたとうもろこしのおつまみと共に。

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TSUGANE  Chardonnay 2017     Beau Paysage  

ワインは持ち込みさせてもらい、ボーペイサージュのシャルドネ。
花梨や洋梨の香りに、熟成してこなれた酸味。ボーペイサージュの白は、リリース仕立ては酸がきりりと強いので、数年置いた方がまろやかになります。

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TSUGANE la montagne  trance   2017   Beau Paysage

もう一本は、メルロー。
少し赤茶けた薄色で、ロゼのような紅茶やドライフルーツのニュアンス。
色よりもしっかりとした旨味があり、次第に甘みが出てきます。

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メジナのセビーチェ

今回も色々なセビーチェを作ってもらいました。
最初は、宮崎のメジナを使ったセビーチェ。
メジナは、透明感のある白身と赤い血合いで、冬が美味しいです。
角切りに切った身をタイガーミルクや赤玉ねぎ、唐辛子などで和えて。
チョクロや安納芋を添えて。

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やりいかのフリット

小振りのやりいかをフリットにして。
軽い衣をつけてサクッと揚げた小さなゲソや柔らかな身の美味しいこと。
ペルーに行った時、リマの市場横の食堂で食べたチチャロンデペスカードを思い出しました。
それよりも繊細でいくらでも食べられる美味しさです。

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アジのセビーチェ 

もう一つのセビーチェは、長崎の鯵。
軽く炙ってから薄切りにし、ティラディート風に、黄色唐辛子のソースと赤唐辛子、赤玉ねぎやコリアンダーを刻んで。見た目よりもじわじわ唐辛子の辛みが出てきますが、くせになる辛さでワインがすすみました。

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カラプルクラ

カラプルクラは、豚肉とパパ・セカという乾燥ジャガイモ、ピーナッツやパンカペッパー、ワヒーヨ、クローブなどのスパイスなどで煮込んだアンデスの古い伝統料理です。
本来は、シチューのようにくたくたに煮込んだ料理ですが、シェフは豚肉は煮込まず、熊本のどんぐり豚を塊のままローストしたものを切り分けて、マラスの塩をかけ、煮込んだパパ・セカの上にのせた再構築。

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パパセカは、日本でいう切り干し大根や高野豆腐のように、ジャガイモを乾燥させた保存食で、それをから煎りした後、水に一晩漬けて戻したものを玉ねぎやニンニク、砕いたピーナッツ、チョコレートやシナモン、クローブ、チチャ・デ・ホラというとうもろこしを発酵させたジュースなどで煮込んだもの。
サルサ・クリオージャという玉ねぎと唐辛子のマリネを添えて。

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どんぐりを食べて育ったという豚の脂の甘みを活かしながら、
ほくほく煮込んだ芋や豆の旨味と玉ねぎや唐辛子の辛みがアクセントになる再構築が素晴らしい。

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こちらが、トウモロコシで作るチチャ・デ・ホラという発酵飲料。
どぶろくのようなお酒はペルーでも飲んだことがありますが、これはノンアルコールの料理用で、ホラコーンやジャイアントコーン、大麦、小麦、砂糖を発酵させたジュースです。

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アロス・コンポージョ

鶏一羽を骨付きのまま焼き、ペルーの黒ビールやチチャ・デ・ホラ、コリアンダーとほうれん草、アヒ・アマリージョでとった煮汁で炊き上げたご飯。
そこに、焼いたもも肉と煮詰めた煮汁のソースをかけて。
パパ・アラ・ワンカイナと茹で卵を添えて。

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パパ・アラ・ワンカイナは、茹でたジャガイモにチーズやアヒ・アマリージョのソースをかけたもの。
それらを合わせて食べるご飯と鶏肉が絶妙な味わいです。

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デザート

ルクマのアイスクリーム。
黒糖のような風味がありますが、あっさりとした甘みとミルキーさ。

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Hil  Bing Rose  Gin

食後酒は、アルゼンチンのピンクジン。
ロゼ色のジンは初めて飲みました。
薔薇や苺のジュニパーの香りがしますが、何で色付けしているんだろうな。

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Ron  Caetavio   XO

ペルーの18年物の高級なラム。
ルクマのアイスクリームにちょっとかけても美味でした。

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「エル・セビチェロ」

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September 12, 2022

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。

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ピスコサワー

大好きなピスコサワー。
ピスコに泡立てた卵白とレモン果汁や砂糖で作るペルーの代表的なカクテルです。

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香ばしく揚げたとうもろこしのおつまみと共に。

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Cirol 2018 Fattoria  Al Fiore  

ワインは持ち込みさせてもらって、アルフィオーレのネコシリーズを。
2018年のチロルは、山形県南陽市のネオマスカットと山梨県穂坂町の甲州のブレンド。
ジャスミンティーやカモミールのような香りとほどよい酸、少し寝かせた渋みがセビーチェに合い、唐辛子の辛みがワインを甘い旨味を引き出してくれます。

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セビーチェ

毎回いろんなセビーチェを作ってくれるのが楽しみなのですが、
今回のセビーチェは、屋久島のヒメ鯛で作ってくれました。
角切りに切ったヒメ鯛の身をレチェ・デ・ティーグレ(タイガーミルクと呼ばれる魚介のスープとハーブ、柑橘や唐辛子などを合わせたもの)や赤玉ねぎ、唐辛子などで和えて。チョクロや安納芋を添えて。
いい感じに身が締まったヒメ鯛は、まさにペルーの白身魚のような食感で美味しい。
辛く酸っぱいけど旨味があるタイガーミルクも美味しくて全部飲み干しちゃいました。

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もう一つのセビーチェは、気仙沼のトビウオを使ったティラディート風味。
黄色唐辛子や赤唐辛子、柑橘の搾り汁やセロリなどの香味野菜とミルクを加えた黄色いソースがティラディート。薄切りにしたトビウオになじんだティラディートソースが、辛いのですが、黄色唐辛子の香りと旨味があり、これまた美味しくて。

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パチャマンカ・ア・ラ・オジャ

パチャマンカは、ペルーやボリビアにおける伝統的な調理法の一つで、肉や根菜などをバナナやヤシの葉で包み、焼け石と共に、土中に埋めて蒸し上げる料理で、お祭りやお祝いの時に作られるそうです。

骨付きの鶏肉や豚肉を、チンチョ、ワカタイ、コリアンダー、黒ビール、トウモロコシのどぶろくやスパイスと香味野菜のソースに漬けこみ、お店では、焼け石や土中に埋めることはできないので、オジャ(蓋付きの鍋)で蒸し煮込みにして。
皮付のジャガイモや安納芋、チョクロ、インゲンを添えて。

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ここのアンティクーチョなどにも付ける、ワカタイソースが美味しいのですが、添えてあるフレッシュなワカタイは初めて。日本で千葉の生産者が作っているそうですが、香りがいいですね。

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チンチョもペルーでよく使われるハーブですが、これもフレッシュは、青い苦みのある香り。

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漬けこんだソースがなじんだ豚肉や鶏肉が、エキゾチックな味わいでとっても美味しい。
ワカタイソースをかけながら、ほっこりした芋やチョクロと共に頂きました。

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塩味はあまり加えていないそうなので、マラスの塩もふりかけながら。

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Hana 2018 Fattoria Al Fiore  

ワインは、山形南陽市のスチューベンを使ったロゼ。
ローズやハイビスカス、ブラックチェリーの果実味がこなれたふくよかなロゼ。
スパイスが合わさった肉の旨みに、酸味と甘さを加えてくれます。

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タヤリン・サルタード

牛肉と赤玉ねぎ、トマトなどをスパゲティを、赤ワインビネガーと醤油などのコクのあるソースで炒めたチーファ(ペルー中華)の焼きそば的な料理。

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ごろっとした牛肉や野菜、濃いめのパスタと、目玉焼きをくずしながら食べます。
いわゆる食堂の味なんですが、ワインにも合って、〆パスタ的に。

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「エル・セビチェロ」

東京都目黒区五本木2-15-3

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July 20, 2022

MAZ 〜Vol.2〜赤坂見附

MAZの続きです。

海霧の画像のシート。

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石窯をイメージしたような中に、木のスプーンが用意されています。

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 Sancerre Auksinis 2012 Sebastian  Riffault   

フランスの好きな作り手です。
牡馬による耕作で、ソーヴィニオンブランの貴腐葡萄50%と熟した葡萄50%。
蜂蜜や花梨の香り、熟成感のあるアプリコットの果実味。

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”Old Vines 1958"   2017   Elesteco

アルゼンチンのクリオージャ100%。
1958年は植樹年を表し、チェリーや苺の果実味とミネラル感のあるロゼ。

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海霧 タコ - スピリナ - イカ  0MASL

ここで、海抜0mに戻ります。
使うのは、丸ごと乾燥させたタコ。
これを戻して煮込むことで、旨味が出るそう。

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そして、青いソースにも驚き。
スピルリナから出る色素だそうです。

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スピルリナはクロレラやユーグリナと同じ藻類の一種で、塩水湖に生息する今から30億年も前に地球に誕生したらせん状に形をした最古の植物で、色々なビタミンやアミノ酸、ミネラルが多く含まれていますが、鮮やかな蒼色になるのは、スピルリナに含まれる青色素のフィコシアニンを抽出して。

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その下には、戻して煮た温かい蛸と戻し汁に、グラパラリーフ、イカ墨のチュイルが入っています。
蛸も乾燥させると保存食になり、しっかり旨味がでてきます。

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次のお皿に敷くのは、ペルーの古代魚と呼ばれるパイチェ(ピラルク)の皮を乾燥させたもの。
鱗も厚くしっかりとしています。

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本で見せてくれましたが、こんな感じの魚だそうです。
アマゾン川などに生息し、成長すると体長3mから大きいものだと5mにもなるそうで、世界最大級の淡水魚と言われています。白身で美味しい魚ですが、天然物は希少で保護活動が推進されているため、現地で食用とされているのは、養殖物に限定されているようです。
セントラルでは、一口サイズに揚げたものを食べさせてもらいました。

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そして、2色の和紙はアマゾンの森と川をイメージしているのかな。

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淡水  イワナ - スイカ - ココナッツ  225 MASL

日本ではパイチェは獲れないので、イワナを使います。
秋田のイワナとじゅんさい。
スイカとスイカのパウダーに発酵ココナッツミルク、緑茶とケールのハーブオイルとほおずきのビネガー。

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イワナは、角切りにして、塩で締めてからほおずきのビネガーで和え、その酸味がちょっとしたセビーチェ的な味わいに仕上げています。
じゅんさいを使うのも日本らしく、スイカの爽やかな甘みと発酵ココナッツミルクがフロマージュブランのように心地よい酸味。
また、パイチェは、木から落ちた果実を食べるそうで、そこからの味の発想を日本の食材で表現しています。

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次は、アンデス高地へ急上昇するので、そこに生える草や大地の写真。

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Domaine  Sogga  No.3 Cru   Vin Sans Chimie   2019   Obuse  Winery

長野の小布施ワイナリーで、カベルネフランとタナ。
プラムやアメリカンチェリーのような果実味と軽いタンニン。

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Ninquen  2014   Domaine  Montgras

チリのセントラルバレーのカベルネソーヴィニヨン57%とシラー43%。
ブラックベリーやアニスの香りになめらかなタンニン。

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アンデスの森  チャコ -  豚 -  ヤーコン 3260 MASL

小振りの紫芋を粘土釜に包んで焼いたものだそうです。
通常アンデスでは、収穫した芋に土を盛って、ハーブ類を詰め、チャコという焼き石で蒸し釜のように火入れして食べます。セントラルやミルではアンデスで採れた色々な芋を食べさせてくれましたが、ここでは、千葉で作っているペルー品種の芋やヤーコンを使っているそうです。

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紫色のほくっとした食感で、皮も香りがあり、甘みもあるので、何もつけなくても美味しいです
ソースは、ウチュクタソース。チンチョというペルーのハーブやチーズ、コーン、ワカタイなどを混ぜたディップソースです。爽やかな青い香りは、日本でいう山椒のようなほのかにピリッとした辛味があります。

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お肉は、国産の黒豚。現地では、季節によって、山羊や仔羊、鴨やアルパカなども使ったりしますが、日本では誰でも食べやすい豚肉を使っています。

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その豚肉をしっとりとローストして薄切りに、ヤーコンやオユコ(これが乾燥ジャガイモを戻したものかな)、揚げたチョクロや豆などを香味野菜で煮込んだもの。ビーツとハイビスカスのパウダーをかけて、ポルコンマッシュルームのクリスプ。アンデスの素朴な煮込み料理をガストロノミックに表現していました。

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このシートは実際の見た目はうぐいす色的なうす緑色をしていました。
その茎は何だろう、ルピナス?
ここからデザートです。

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Grosse  Lage  Atenberg   2018   Weingut Van Volxem

デザートワインは、ドイツのリースリングの貴腐ワイン。

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O Tuber   amarillo

Oca(オカ)という芋に似た細長い根菜を発酵させたお酒で、芋焼酎のような独特の香りと甘みがあります。

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高地の森 カブヤ - パワハナッツ -  ピタハヤ  1890 MASL

最初のデザートは、チェリモヤのクリームに、バワハナッツというブラジリアンナッツをスライスして。
チェリモヤは、アンデス山地1000〜2000mの比較的冷涼な地域で作られ、緑色の果皮と白い果肉ですが、マンゴーとパパイヤを合わせたような南国フルーツの香りで発酵させるとカルピスのようなミルキーな甘み。そこに、バワハナッツの生アーモンドのような甘いナッツの香りが合わさります。

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カブヤのソルベ。
カブヤはサボテンと言ってましたが、リュウゼツランの一種。
アンデスで見たマゲイという巨大なアロエにも似ているのかな。
そのピュレに、レモングラスやレモンバーベナ、マリーゴールドの葉のエキスとミードを加えたソルベに、バワハナッツを砕いたものをのせて。

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最後のデザートはカカオなので、砕いたカカオのシートかな。

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Yamabuki Gold Kinmon      Akita  Brewery

秋田の金紋山吹ゴールドは、10年の熟成古酒をベースに、20年物をブレンドしたもの。
熟成したシェリーのような香りと甘みがありながら、後味はドライ。

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Q’AQE  

アンデス高地で採取された20種類の植物から作られた薬草の香るリキュールに、ウイスキーやベルモットを合わせたカクテル。後のカカオに合わせると、色々なハーブの香りが出てきて面白いです。

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アマゾニア  チュンチョカカオ -  マカンボ  -  コポアス  750 MASL

最後のデザートは、ペルー南部クスコで採れる希少品種のチュンチョカカオを使った6種類のデザート。
カカオは、通常チョコレートの原料として使われていますが、果実なので、その果肉や種子、胚乳(カカオニブ)など、色々な部位が食べられるのです。

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コポアスのソルベ。
コポアス(クプアス)は、アマゾンで採れるラグビーボールの形をした果実で、カカオの代わりに、それを原料としたクプレートというチョコレートのようなものもありますが、基本的はジュースやお菓子などに使われるようです。ここではソルベにして、砕いたマカンボナッツをのせて。
味は、梨やバナナをさっぱりさせた感じ。

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カカオのジュレ。
現地では、生の種子に纏わりつく部分を食べたことがあり、ライチのような香りと酸味がありました。
ここでも、その繊細な風味を。

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最近麺みたいに仕立てるのが流行っているみたい。

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カカオのピュレ。

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マカンボのクレームブリュレ。

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カカオ72%で作ったスポンジ生地に、ドライフラワー。

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ハーブティ

色々なハーブを使っているようです。

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コーヒー

ペルーのコーヒーも煎れてもらいました。
標高1700mで採れるコーヒー豆を生豆のまま輸入し、目黒のスイッチコーヒーで焙煎したそうです。

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甘い香りや苦みの中に、酸もしっかりありました。

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それぞれのシートや、メニューは、麻のような封筒に入れて持ち帰ることができます。

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まだオープンして1ヶ月ですが、テンポよくお料理が出てきて食べ疲れしないし、スタッフも丁寧に説明してくださいました。

そして、Centralの料理をちゃんと日本の食材で組合わせたクオリティの高さに驚きました。
千葉でペルーの唐辛子や野菜、ジャガイモなどを作っているという生産者の協力もあって、シェフ達のポテンシャルが上がり、ペルーの食材と組み合わせながら、これからどう表現され変化するのかも楽しみです。

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「MAZ」

東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町3F

03-6272-8513





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MAZ 〜Vol.1〜@赤坂見附

7月にオープンした「MAZ(マス)」に行きました。

ペルーの「Central」のシェフであり、ディレクターでもあるヴィルヒリオ・マルティネスと、彼が主催する研究機関であるMater Iniciativa(マテル・イニシアティバ)によって、デザインされた東京におけるレストランです。

「Central」は2009年ペルーのリマにオープンし、2015年に世界のベストレストラン50では第4位。
2018年には、リマのバランコ地区に移転。ラボも併設しながら、「Kjole」というレストランと「MAYO」というボタニカルBarもオープン。その時に私も伺いました。
そして、常に上位にいながら、今年は第2位に輝きました。
2017年には、ペルーのクスコのモライ遺跡のすぐ横に、「MIL」をオープン。
そこでは、アンデス高地の食材の採取と調査しながら、現地の人達と交流し、色々な食材をどう料理に使い、活かせるかを研究していて、こちらも素晴らしかった。
アマゾンの食材も調査・研究しながら、レストランも出す予定でしたが、これは今だ準備中のようです。
コロナ禍もあって、東京での出店も予定より遅いオープンになりましたが、2年以上の準備期間を経て。自身の世界観とペルーの食物の多様性と日本の食材を組み合わせながら、どう表現するのかを楽しみにしていました。

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店名の「MAZ」は、スペイン語の”mas ” もっと、多くの、プラスという意味で、
Afuera hay  mas (外にはもっと存在する)というコンセプトに、amazon(アマゾン)のZを組み合わせ、MAZと名付けました。


MAZのヘッドシェフは、サンティアゴ・フェルナンデス・サイム。
ベネズエラ出身で、バスクの4年生料理専門大学を卒業後、Centralに加わり、クリエイティブプログラムを担当。ヴィルヒリオと共に、世界各地で開催される美食イベントに参加しながら彼の右腕として活躍してきました。年齢を聞くと26歳の若さに驚き。
スーシェフは、以前セララバアドでもお会いした瀬戸さん。その後デンマークのKadeauなどで修行したそうですが、彼も25歳と若い。会った時は19歳でしたからね。
その他スタッフもペルーと日本のハーフの方や、皆若手で優秀な方が勢ぞろい。

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ペルーと言っても、単純なペルー料理ではありません。
かなり先端を行った複雑なガストロノミーなので、初めて行く方は、なかなかわかりにくいと思います。

私は、2018年に「Central」と「MIL」の両方に行ったので、ある程度の流れやコンセプトは理解していました。
その記事は、ご参考までに、以下にリンクを貼っておきますね。
少しだけでも、ヴィルヒリオの目指すものを理解することで、食べる印象が違いますから。


リマのガストロノミー CENTRALへの訪問

さらなる可能性の追求をクスコのモライ遺跡から  MILへの訪問




さて、Mazにまず入店すると、入口の前には、料理に使われる食材などが展示してあります。
Centralに行った時は、もう少し大きなこのようなコーナーがありました。

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バワハナッツ(ブラジリアンナッツ)。
豆はTarwi(タルイ)かなあ。
白い塊は、ジャガイモの皮を剥いて乾燥させた保存食。
Chunoという凍結乾燥させる南米の伝統製法で、凍結抵抗性のあるジャガイモの品種を夜間低い温度の水にさらし、昼間は強い日差しで乾燥させることを繰り返す過程で、フリーズドライのようになったジャガイモを数年間保存させることができます。

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色々なトウモロコシや豆を乾燥させたもの。

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アチョテという赤い種子の染料や、ターメリック、粘土、マカンボなど。

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店内の壁には、ペルーの湿地帯に生えるトトラ葦で作ったオブジェが。

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席に着くと、個性的な位置皿。
ペルーの作家さんがここで使う器を作っているそうです。

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料理は、Vertical Experience  という9つの異なる高度の旅ということで、ペルーの地形や高度別に掲げたテーマと食材をアレンジした料理がでてきます。
ペルーは、海と川、山、アンデス高地やアマゾンなどのジャングルがあり、それぞれ異なった気候と高度で、採れる食材も異なります。
セントラルでは、さらに16種類の高度に分けてあり、かなり長い旅の料理でした。

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アルコールペアリングは、世界のワインを合わせるワールドペアリングか、南米のワインとラボで開発したリキュールなどで構成されるサウスアメリカンテロワールがあり、それぞれを頼みました。(現在は、それらを合わせたペアリングになっています)
ノンアルコールペアリングもあります。


Vidonia 2017 Suertes del  Marques

スペインカナリア諸島のワインで、葡萄はパロミノ。
ヘーゼルナッツの香りや青りんごの果実味とミネラル感。

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Cocktail  MAYO Coastal Hills

MAYOというCentralの敷地内にあるBarで作られた蒸留酒と、岩海苔、コリアンダー、ベルモットを使ったカクテル。爽やかな青みに、コリアンダーの花を浮かべて。

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そして、料理が出てくる前に、それぞれの料理の背景をイメージさせる押し花風のシートが出てきます。
1枚目は、赤い海藻の若芽をはさんで。

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冷たい海  海藻 -  貝 - ウニ ー2 MBSL

海抜−2mから。
マテ貝に、アヒ・アマリージョとタイガーミルク、ライムのソースが詰めてあります。
ひと口で食べると、タイガーミルクのような魚の旨味と黄色唐辛子の辛み、ライムの酸味がじゅわっと溢れます。セントラルでは、この器にあるペルセベス(亀の手)を使って、同じように表現していました。

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クリスプの上にのせた蛤は、発酵させた海藻パウダーと海ぶどう。

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帆立のムースに、前者二つの貝出汁のジュレと北海道の雲丹をのせ、アチヨテオイルをかけて。
ペルーの雲丹や貝も食べたことがありますが、かなり大味でくさみがあったので、やはり日本の雲丹や貝の方が断然美味しいです。

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次のシートは、砕いた小豆をはさんで。

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Balaton  Hidden Treasures   2018 Moric  Project

ハンガリーのワインで、リースリングとフルミント。
すっきりとした酸とミネラル感。

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Tara 2014 Ch.vuna Ventisquero   

チリのアタカマ砂漠のシャルドネ。
ナッツやバター、バニラの香りと黄桃や蜜りんごのようなふくよかな果実味。

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砂漠海岸 タラバガニ -  バターナッツ・スクワッシュ - キュウリ 85 MASL

生のボタン海老と柑橘のムース。
コールラビのピクルスを薄く重ね、胡瓜は自家製ハイビスカスビネガーで赤く色づけ、オイスターリーフをのせて。砂漠にあるオアシス的なイメージなのかな。ハンガリーのワインが合います。
ちなみにセントラルでは、黄色く丸い瓜をサボテンから取れるコチニール色素で色付けしていました。

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バターナッツかぼちゃをくり抜いた器にバターナッツの温かいエスプーマ。
海老とタラバガニの2色のパウダーで砂漠をイメージしています。

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中には、タラバガニの身と甲殻のソースが入っていて、かぼちゃの甘みをより引き立ててくれます。
チリのワインが合いました。

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次のシートは、樹皮のようなものをはさんで。

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Kakheti   2017    Lagvinari   

ジョージアのワインで、葡萄はツィツカとツォリコウリ。
ドライでビターな口あたり。

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Pirque  Vineyard   2017   Garage Wine Co

チリのカベルネフラン。
最初ちりっとした刺激を感じながら、次第に落ち着いたタンニンに。

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熱帯雨林 アボカド - キャビア - キウィチャ 178 MASL

アボカドにキャッサバの根のクリーム、パッションフルーツとアヒ・アマリージョのソース。
キウィチャは、ペルーのアマランサスのこと。キヌアよりも粒が小さいスーパーフードです。
黄色いのは、アチオテで色付けし、紫色のは、紫トウモロコシで色付けし、キャビアものせて。

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もっちり熟したアボカドの食感に、アマランサスの粒感、キャビアの旨味、パッションフルーツの酸味が。セントラルでは、カニワというキヌアに似た赤い穀物を使っていましたが、日本ではなかなか手に入らないので、アマランサスを色付けして使っていました。

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次のシートは、矢車草をはさんで。

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極端な高さ トウモロコシ - 熟成牛肉 - ワカタイ  4200 MASL

標高4200mは、今回一番高い所ですね。
山形の熟成牛肉の薄切りをカルパッチョのように仕立て、椎茸とジャガイモのチリパウダーをかけて。
紫トウモロコシのチュイルや卵黄を麺のようにしたものをのせて。
それがはみ出すような盛り付けは、最近の流行りみたい(笑)

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下には、チョクロというペルーでよく使われる大粒の白いトウモロコシとワカタイソース。
ほくほく粒感のあるチョクロはセビーチェなどの付け合わせに使われることが多いですが、ワカタイソースと牛肉をからめると、また美味しい。ユッケみたいな感じ?
現地では、鴨や仔羊などをタルタルにして使っていましたが、日本は牛肉が美味しいので、まずは牛肉がベストかと思います。

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そして、マカの粉を練りこんだパンをこんがりとトーストして、トウモロコシのひげをのせて。
ここで初めてパンが出てきたのですが、さくっとした食感に、油脂や他の旨味も含ませているのかな。
ちゃんと料理されたパンが美味しかった。

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まだまだ前半で、これから後半に続きます。


「MAZ」

東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町3F

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May 07, 2022

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。

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ピスコサワー

いつもの大好きなピスコサワー。

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前回は4種類のセビーチェを作ってくれましたが、今回は、豆野菜や肉を使った珍しいものも作ってくださるそうで楽しみです。


イサキのセビーチェ

まずは、イサキのセビーチェ。
長崎のイサキを赤玉ねぎや唐辛子、レチェ・デ・ティーグレ(タイガーミルクと呼ばれ、魚介とハーブ、柑橘や唐辛子、ミルクなどを合わせたもの)で和えます。
ノーマルな酸味と辛みが利いた定番のスタイルで、チョクロやさつま芋を添えて。
アヒ・チャラピータという黄色唐辛子がアクセント。
今が旬のイサキは、セビーチェとして抜群の食材で美味しいです。

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揚げたトウモロコシをおつまみに。

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ペルーのワインも色々あります。

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Blanco de Blancos  2018   Tacama

ペルーのソーヴィニオンブラン、ヴィオニエ、シャルドネ。
青りんごやグレープフルーツなどの爽やかな香りとすっきりとした酸味と果実味とミネラル感がありながら、4本の中ではふくよかな味わい。

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セビーチェ・デ・チョチョ

チョチョという豆のセビーチェです。
セビーチェは、魚介を使うことが多いですが、山岳地方のワラスなどでは、保存食である豆を使ってセビーチェにします。数日水に浸して苦み成分を取ったものを茹でて、トマトや赤玉ねぎ、タイガーミルクにロコトという唐辛子をまぶして、和えたもの。
ほっこりとした豆の食感と野菜類が合わさっていますが、これはロコトの辛みがかなり効いています。しかし、この辛みが淡泊な豆に旨みを加えてくれます。
揚げトウモロコシを合いの手に食べると、その香ばしさと塩気が辛み和らげてくれました。
現地ではこれにイカなどのフリットも添えて食べるそうです。

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この豆は、フジ豆ともいうそう。
見た目は大豆のような大きさですが、戻すと白いんげん豆のような風味がありながら、それとも違うほっこり豆の味。ペルーの豆料理はあまり食べたことがないので、面白いです。
キノコのセビーチェもあるそうで、次回食べてみたいです。

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カルド・デ・ガジーニャ

ペルーでよく食べられている、鶏肉のスープスパゲティです。
鶏手羽元肉でとったスープに、鶏肉と卵やジャガイモが具材となり、フォトチーネ風の平打ちパスタ。
私がペルーに行った時も、ホテルの朝食で出てきてよく食べました。

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別添えの薬味は、青レモン、生姜、葱、オレガノ、カンチャ(揚げトウモロコシ)、ロコトソース。

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それらを加えながら、辛みが欲しい場合は、ロコトソースを。

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ゆで卵とジャガイモも必須で、鶏手羽元肉をほぐしながら、からめて頂くパスタとスープが美味しい。

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セビーチェ・ディ・パト(鴨のセビーチェ)

セビーチェというと魚介のマリネなど冷たいものが一般的ですが、肉を使った温かいセビーチェもあります。
今回は、鴨の温かいセビーチェ。
骨付きのバルバリー鴨を玉葱などの香味野菜とアヒ・アマリーヨという黄色唐辛子、日向夏、ブラッドオレンジ、レモンなどで漬け込んだものを軽く煮込みます。
そして、じゃがいもと赤玉ねぎのマリネを添えて、ご飯と一緒に食べます。

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骨からほぐした鴨の身は、しっとりと柔らかく、いろんな柑橘の香りや甘みがちょうどよく溶け込んでいます。

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さらに、ロコトやスパイス、ワカタイなどを合わせたソースをかけると、辛みと酸味がアクセントに。

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Cono  Sur   

チリのビオのスパークリングワイン。
シャルドネ95%、ピノノワール5%で、すっきりとした酸。

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ルクマのアイスクリーム

デザートはルクマのアイスクリーム。
黒糖のような風味であっさりとした甘みです。

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ルクマは、ペルーの果実で、ビタミンや食物繊維を多く含んだスーパーフード。
日本で生は手に入らないため、冷凍のものを使っているそうです。

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Anis Najar Semi Dulce Espesial

食後に、アニサード。
氷を入れて溶けるとペルノーのように白く濁ります。
消化を促し、胃がすっきりするお酒です。

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Ron Cartavio  XO

ペルーの18年物の高級なラム。
甘い優雅な香りで、ルクマのアイスクリームにもぴったりでした。

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「エル・セビチェロ」

東京都目黒区五本木2-15-3

070-4087-4146






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February 14, 2022

エルセビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。

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ピスコサワー

まずは、ピスコサワー。
ここのピスコサワーは、大好きです。
揚げたトウモロコシをおつまみに頂きます。

そういえば、2月の第一土曜日は、ペルーではピスコサワーの日で、各地ではイベントが行われ、ピスコサワーを無料で振る舞ったりするそうですが、今年はどうだったのかな?

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セビーチェ

今回は、いろいろなセビーチェを作ってくれるということで、楽しみ。
ペルーというとセビーチェは代表的な料理ですが、魚介はもちろん、肉や野菜を使ったものや、温かいセビーチェまでたくさんの種類があります。

まず一皿めは、平目のセビーチェ。
千葉の平目を数日寝かせて、赤玉ねぎや唐辛子、ライム果汁とレチェ・デ・ティーグレ(タイガーミルクと呼ばれ、魚介とハーブ、柑橘や唐辛子、ミルクなどを合わせたもの)で和えます。
定番のノーマルな酸味と辛味が利いたスタイルで、チョクロやさつまいもを添えて。

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ホタルイカのフリット

もうホタルイカが出ているんですね。
さっくりと揚げてあり、中はふわっとワタの旨みも。
ライムを絞ったり、セビーチェの残り汁につけながら食べると、飽きない美味しさでいくらでも食べられます。

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ペルーのビールも頼みました。

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二皿めのセビーチェは、ほっき貝とタコとアボカドに、ロコトソースで和えたもの。
ロコトソースは、唐辛子とチーズが入っていて、クリーミーな中に唐辛子の辛み。
アボカドも加わり、まろやかな味わいのセビーチェです。

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Blanco de Blancos 2018   Tacama  

ペルーのワインは、ソーヴィニオンブラン、ヴィオニエ、シャルドネ。
青りんごやグレープフルーツなどの爽やかな香りとすっきりとした酸味と果実味。

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三皿めのセビーチェは、ホウボウに橙を使ったもの。
もともとのセビーチェはは、レモンやライムでなく、酸っぱいオレンジを使っていたという昔のレシピで、それに似た橙を使ったそうです。
熟した橙は絞ると香りが良く、甘みもありるので、最初のセビーチェよりも酸や柔らかで、辛さも和らげてくれます。

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四皿めのセビーチェは、豚足を使った北部風。
現地では冷菜で食べることが多いそうですが、クミンやオレガノ、黄色唐辛子とビネガーで炒めたもの。とろとろの食感とハーブやスパイスに、ビネガーの酸味が加わり、よりエキゾチックな味わいです。ワインもすすみますね。

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カウカウ

カウカウは、ハチノスとジャガイモや玉ねぎ、ニンニク、黄色唐辛子、クミン、ターメリック、キューバミントなどを煮込んだ料理。日本でいう肉じゃが的な料理。現地では、ご飯と一緒に食べるのが主流です。

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ハチノスは、国産のものを使い下処理してあるので、くさみがなく、プルンとした食感。
香辛料を利かせ、アフリカ料理の影響も受けているそうです。
煮込んだソースがとても美味しく、じゃがいもと絡ませながら。

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アパナード デ ポジョ

ペルー風チキンカツレツです。
たたいた鶏胸肉にハーブやスパイスを混ぜた衣をつけて揚げた上に、目玉焼をのせて。

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サクサクチキンが美味し。
これを目玉焼きをくずしながら、ご飯と一緒に食べるのが、ペルーの定食スタイル。

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ライムや特製ソース。
いつものアンティクーチョにつけるソースですが、ロコト唐辛子に、クミンやオレガノ、ワカタイ、ミルク、チーズなどを合わせた絶妙の自家製ソース。

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これをかけて混ぜ合わせながら食べるのが最高です。

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下には、ダイス状のジャガイモをカリっと揚げたものが隠れていました。
そこにもソースが旨し。
次回もまた食べたいな。

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Amazon  Gin  Company  

食後酒はアマゾンのボタニカルジンを。
アマゾンで採れる果実(ジュニパーベリー、インカベリー、シドラレモン、スイートレモン、サチャインナッツ、ホオズキ、カムカム、トンカビーン、栗など)を蒸留し、サトウキビベースで作ったプレミアムジン。エチケットのイラストも素敵。

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「エル・セビチェロ」

東京都目黒区五本木2-15-3

070-4087-4146

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November 01, 2021

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。

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ピスコサワー

今回は、ペルーの唐辛子を漬けた自家製ピスコに、泡立てた卵白とレモン果汁や砂糖を加えたピスコサワー。爽やかな唐辛子の香りと辛みがピリッときて、食前酒としても、後のセビーチェにも合います。

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ピスコに、ロコトとアヒ・チャラビータを漬けたそうで、そのピスコも飲ませてもらいました。
そのままだとアルコール40度で強いですが、これも唐辛子の香りが素晴らしい。

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通常のピスコサワーと飲み比べ。

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セビーチェ

いつも違った魚でセビーチェを作ってくれますが、今回は、赤カマス。
赤玉ねぎや唐辛子、ライム果汁とレチェ・デ・ティーグレ(タイガーミルクと呼ばれる魚介とハーブ、柑橘や唐辛子、ミルクなどを合わせたもの)で和えて。
チョクロやサツマイモを添えて。

カマスのセビーチェは初めて食べましたが、いい感じに身がしまって、美味しい。
ここのセビーチェはいつも楽しみなのですが、日本の魚を使い、ちゃんとペルーの味に仕上げている。
漬けたソースまで、全部飲んじゃったものね^^:
現地でも美味しいのは、そのスープだけ出されるんです。

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カングレ・ホレ・ベンタード

現地では、ムラサキガニの身を使うことが多いそうですが、
せこ蟹を使い、にんにくや玉葱、卵と黄色唐辛子で、さらっと炒めて。
身はある程度ほぐしてあり、足の身は殻から外しながら食べます。

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Blanco de Blancos 2018 Takama

蟹には、ペルーの白ワインを合わせました。
ソーヴィニオンブラン。

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アロス・コンチャ・ネグラ

ペルーではコンチャ・ネグラというフネガイ科の二枚貝があり、その身と貝の中の黒い汁で煮込んだピラフがあります。
日本にその貝はないので、赤貝とイカスミを使って、赤玉ねぎのマリネを添え、チーズを削って。
コンチャ・ネグラだと貝の味やエグミが強いそうですが、赤貝とイカスミなので、マイルドな味わいです。これも白ワインが合います。

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アンティクーチョ

スパイスに漬けた牛ハツの串焼きにジャガイモを添えて。
大好きな定番の一品です。

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ソースは、ロコト唐辛子にクミンやオレガノ、ワカタイ、ミルク、チーズなどを合わせたソースで、これをかけると辛味と酸味がアクセントに。

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ペルーのビールを合わせて。

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チリのカベルネソーヴィニヨンのロゼワインも合います。

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ミラネサ

ミラネサは、ペルーやアルゼンチンなどのカツ料理で、叩いて薄く伸ばした牛肉をパン粉をつけて揚げたもの。アルゼンチンでは、卵をつけてからパン粉をつけて揚げますが、ペルーでは破れるくらいまで薄くたたいた牛肉に下味を含ませてから細かく砕いたパン粉だけをまぶしてカリカリに揚げるそうです。ミラネサという名前はミラノ風カツレツからきてきるのでしょうね。

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これにも先程の黄色いロコトソースをかけて。
アボカドやトマト、ご飯と共に頂きました。

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タジャリン・サルタード

牛肉と赤玉ねぎ、人参などとスパゲッティを炒めて、目玉焼きをのせて。
ペルーでは、スープ仕立てのスパゲッティや焼きそばのように炒めたスパゲッティがあり、現地でも食べたときは、平打ち麺のタヤリンでした。チーファ(ペルー風中華)の焼きそば的な料理ですね。
赤ワインビネガーの酸味がきいた特製ソースで炒めて、目玉焼きをくずしながら、頂きます。

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Amazonian Gin Company

食後は、アマゾンのボタニカルジンを。
アマゾンで採れる果実(ジュニパーベリーやインカベリー、シドラレモン、スイートレモン、サチャインナッツ、ホオズキ、カムカム、トンカビーン、栗など)を蒸留し、サトウキビベースで作ったプレミアムジン。
ベースのスピリッツがジンなので、まろやかな口当たりです。

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エチケットのイラストが綺麗で、カエルの紳士と淑女が可愛いです。

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「エル・セビチェロ」

東京都目黒区五本木2-15-3

070-4087-4146

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June 21, 2021

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。


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まずは、ピスコサワー。
ピスコにレモン果汁と砂糖を加え、泡立てた卵白で作るペルーの代表的なカクテル。


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香ばしく揚げたトウモロコシをつまみながら、料理が出てくるのを待ちます。

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セビーチェ

まこがれいのセビーチェ。毎回違ったお魚で作ってくれるので、楽しみにしていました。
まこがれいは、赤玉ねぎや唐辛子、魚のあらでとった出汁やライム果汁で和え、アヒ・リモとアヒ・チャラピータというペルーの唐辛子をのせて。紅はるかという甘いさつま芋とチョクロ(白いトウモロコシ)を添えて。
まこがれいのぶりっと脂ものった身を柑橘などで締め、ちょっと贅沢なセビーチェ。
でも。美味しいお魚だからこそ、活きる味。

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アンティクーチョ

スパイスに漬けた牛ハツの串焼きに、ジャガイモを添えて。
アンティクーチョは、南米ではポピュラーな串焼き料理で、ペルーでは牛ハツを焼くことが多いです。
こちらでは、国産の牛ハツを使っています。

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ロコトにクミン、オレガノ、ワカタイ、チーズを混ぜた特製ソースが美味しいの。

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牛ハツにロコトソース。これが最高なのですが、添えたジャガイモも美味しくて。
三方原男爵という静岡の新じゃがで、皮が薄くほくほくした食感とじゃがいも本来の香り。

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ロゼワインと。

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鯖のプランチャ チャラカ風

鯖はフライパンで焼いて、ペルーのホワイトアスパラと赤玉ねぎ、フルーツトマト、パクチーなどを柑橘で和えたものをのせて。アサリ出汁にアヒ・アマリーヨ(ペルーの黄色唐辛子)のソース。
チャラカとは、リマのカジャオという港町の漁師のことで、その荒くれ者を意味するそうです。
赤・緑・黄色の鮮やかな色合いで、香ばしく焼いた鯖に、野菜のマリネの酸味やアヒ・アマリーヨのマイルドで旨味のある辛さ。

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これをライスと共に頂きます。
ペルー料理は、ご飯に合うおかずが色々。南米の中でも一番米を食べる文化ではないでしょうか。

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カラプルクラ

カラプルクラは、ペルーのアンデス高地の伝統料理で、豚肉とパパ・セカ(乾燥ジャガイモ)をピーナッツやワンカペッパー、ワヒーヨ、ニンニク、クローブなどで煮込んだシチューのようなもの。
シェフは、その再構築で、豚肉は塊のまま鉄板で焼いてから、スライスして別添えに。ワカタイソースとマラスの塩をかけて。

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ちなみに、こちらがパパ・セカ。
凍結抵抗性のあるジャガイモの品種を夜間の低い温度の水にさらし、昼間の陽射しで乾燥させることを繰り返す工程で、フリーズドライのようになったジャガイモを数年間保存させる伝統製法で、インカ時代から保存食として作られてきたそうです。
これを一晩水で戻してから煮込んで料理します。

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このパパ・セカをアヒ・パンカ、アヒ・ミラソル、シナモン、クローブ、チョコレート、赤ワイン、ピーナッツ、玉ねぎ、ニンニクなどで、煮込んだもの。
乾燥ジャガイモの独特の食感と辛味や旨味が合わさって、美味しいですね。
こちらもライスと一緒に頂きました。

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ペルーの赤ワインと共に。

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ピカロネスとカカオパルプのアイスクリーム

デザートは、ピカロネスというペルー風ドーナツとカカオパルプのアイスクリーム。
ピカロネスは、カボチャやさつま芋の裏漉しに、小麦粉や卵、砂糖、イーストを練り合わせた生地をドーナッツのように油で揚げたもの。添えてあるシロップは、黒糖、アニス、シナモン、クローブ、イチジクの葉で煮詰めたもの。これをドーナッツにかけて食べます。
カカオパルプは、生のカカオの種子を包んでいる白くてふわふわの綿のような果肉の部分。以前ペルーの「MIL」のラボでもその現物を味見したことがありますが、ライチのようなほんのり甘酸っぱい味でした。
こちらでは、その冷凍ピュレとミルクで作ったなめらかなアイスクリーム。

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熱々のドーナッツに、シロップをかけ、アイスクリームと共に。
もちっとした食感のドーナッツに、甘いシロップと冷たいアイスクリームの爽やかなハーモニー。

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ペルーのラム酒も一緒に、合いますね。

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現地の味を忠実に表現しながらも、シェフの解釈で調理したペルー料理は、洗練された味わい。
そして、現地に行った時にも食べたことない地方料理が毎回出てくるので、また次回も楽しみです。



「エル・セビチェロ」

東京都目黒区五本木2-15-3

070-4087-4146

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March 07, 2021

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店です。
昨年11月以来の訪問。

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まずは、定番のピスコサワー。
ピスコにレモン果汁と砂糖を加え、泡立てた卵白で作るペルーの代表的なカクテル。

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セビーチェ

セビーチェもペルーの定番料理ですが、毎回お魚が変わると味わいが異なるので、いつも楽しみしています。
今回は、徳島の真鯛と鹿児島のえびす鯵を使ったセビーチェ。
チョクロという白いトウモロコシとシルクスイートというさつま芋を添えて。

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徳島の真鯛は、そのあらでとった出汁やライム果汁と赤玉ねぎやアヒ・リモという赤唐辛子で和え、アヒ・チャラピータという黄唐辛子をのせて。
これが激辛なのですが、ペルーの唐辛子は直球的な辛さだけでなく、それぞれの香りや味わいの奥深い魅力があり、料理を引き立てるクセになる辛さが特徴です。

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鹿児島のえびす鯵という脂がのった鯵は、アヒ・ロコトというパプリカのように大きな赤唐辛子をペーストにしたロコトソースをかけて。
ペルーは、いろいろな種類の唐辛子がありますが、ロコトは煮詰めるとパプリカのようなフルーティな甘みや旨味が出る唐辛子です。それを鯵のような青魚にかけることで、くさみが消え、柑橘の酸味もまろやかにしてくれます。

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ホタルイカのフリト

現地ではヤリイカなどをフリットにしますが、季節柄ホタルイカをフリットに。
ホタルイカ好きなので、嬉しいです。
さくっと揚げたホタルイカにライムを絞って。
セビーチェと共に頂きました。

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Blanco  de Blancos  2018   Tacama

ペルーの白ワインで、ソーヴィニオンブラン37%、シャルドネ34%、ヴィオニエ29%。
ライムやパイナップルなどのフルーティーな果実味とすっきりとした酸に、あとひく渋みもあります。


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チョロ

ペルーでは、チョロというムール貝に似た貝があるそうですが、今回は、カナダの大きなムール貝を、ニンニクとキヌア、アヒ・アマリーヨという黄唐辛子のソースで蒸し煮にして。

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ふっくらとしたムール貝に、キヌアの食感とアヒ・アマリーヨのまろやかな辛さに貝の旨みが溶け合います。

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アロス コン ポーヨ

ペルーなど中南米で食べられる鶏肉のピラフ的な炊き込みご飯料理ですが、ペルーでは、クラントロというメキシカンコリアンダーや黒ビールを加えて煮込むのが特徴です。
焼き色をつけた鶏肉と玉ねぎとニンニク、アヒ・パンカ、クミン、ターメリックなどを加え、コリアンダーやグリーンピース、人参などとチキンブイヨンでリゾットのように炊いたご飯。火が通って味が出た鶏肉はいったん取り出し、後から皮目を焼いて添えます。
パパ・アラ・ワンカイナという茹でたジャガイモにチーズソースをのせたものとペルーの紫オリーブを添えて。鶏の旨みとコリアンダーの香りがしみた米が旨し。
ペルーで食べた食堂の味を懐かしみながら、食べました。

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CUMA Oeganic  Malbec  Rose 2020

アルゼンチンのロゼ。
有機栽培のマルベックを使い、熟れたふくよかな果実味に、レーズンやカカオのような風味。

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ミラネサ・デ・ポヨとポヨ・アラ・ブランチャ

たたいて薄くのばした鶏の胸肉にパン粉をつけて揚げたミラネサと、焼き色と香りをつけたアラ・ブランチャ。目玉焼きをのせ、アボカドとライムを添えて。
今回は現地で食べる鶏肉料理のリクエストだったので、いろいろな調理法で作ってもらいました。

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ロコトに、クミンやオレガノ、ワカタイ、チーズなどを混ぜ合わせたソースが絶品。

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まずは、ミラネサ ペルー風チキンカツレツ。
ミラノ風カツレツが起源だと思いますが、溶き卵はつけずに、パン粉のみをまぶして揚げたもの。
アボカドを添え、いつもアンティクーチョ用に添えてくれる特製のロコトソースをかけて。

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通常はご飯と共に食べる定食的な料理です。

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鶏胸肉のソテーもソースをかけて、ご飯と共に。

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目玉焼きをのせ、くずしながら食べるのが現地風です。

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アヒ・デ・ガジーナ

鶏胸肉をアヒ・アマリーヨという黄色唐辛子のペーストとパンやミルク、ターメリックなどで煮込んだもので、ペルーに行った時には、よく食べていた大好きな料理です。
下には、茹でたジャガイモが添えてあります。これもご飯と共に頂きました。

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今回も美味しいペルー料理を堪能しました。

「エル・セビチェロ」

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November 30, 2020

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。


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まずは、ピスコサワー。
ピスコに泡立てた卵白とレモン果汁や砂糖で作るペルーの代表的なカクテル。
香ばしく揚げたとうもろこしのおつまみと共に。

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セビーチェとペスカド・フリト

セビーチェは、ペルーの定番料理ですが、毎回お魚が変わると味わいも異なるので、いつも楽しみにしています。今回は、平目と天使の海老のセビーチェ。チョクロやサツマイモを添えて。
そして、ペスカド・フリトは、めひかりのフリットと天使の海老の頭を揚げたもの。
さくっと熱々をほおばります。

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セビーチェは、ぶりっと厚めに切った平目と茹でた海老を、赤玉ねぎやアヒ・リモという赤唐辛子、魚のあらでとった出汁やライム果汁で和えてあります。
アヒ・チャラピータという黄色唐辛子は、かなり攻撃的に辛いのですが、その香りと辛さがセビーチェの酸味や旨味を引き立ててくれます。

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揚げ物もあったので、キリンIPAの生ビール。

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Intipalka   Sauvignion  Blanc   2017

そして、ペルーのソーヴィニオンブランの白ワインも頂きました。

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オコパとロコト・レジェーノ


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オコパは、茹でたジャガイモのスライスに、牛乳、チーズ、ピーナッツ、唐辛子、玉葱、海老、ワカタイというハーブで作ったグリーンソースをかけたもの。ゆで卵とペルーの紫オリーブを添えて。


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アレキパ名物のロコト・レジェーノは、一見トマトのように見えますが、そのくらいの大きさの赤くて丸い唐辛子に、豚挽き肉や玉葱などの香味野菜、クミンなどのスパイスを炒めて、チチャ・デホラというトウモロコシから作るどぶろくを加えて煮込んだミートソースのようなものを詰め、チーズをのせてオーブン焼きにしたもの。ロコトは生からだとかなり辛いのですが、あらかじめ茹でて辛味が抜いてあるので、食べやすいです。

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これをほぐして混ぜると、挽肉の旨味と唐辛子の辛味とチーズが合わさり、絶妙な味わい。
オコパと共に頂きました。通常は、ドフィノワ的なジャガイモのグラタンと一緒に食べますが、オコパのジャガイモとハーブソースとの相性がとてもいいです。

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Aransat   Vorgo  Savaian   2018   

イタリアフリウリのオレンジワイン。
ピノグリージョ85%、ソーヴィニオンブラン15%で、くせがないさらっとしたオレンジワインです。

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Torreon   de   Paredes  2019

チリのカベルネソーヴィニヨンのロゼは、次のアンティクーチョにも合います。

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アンティクーチョ

スパイスに漬けた牛ハツの串焼きにジャガイモを添えて。

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ソースは、ロコトにクミンやオレガノ、ワカタイ、ミルク、チーズなどを混ぜ合わせたソース。
これがまた絶品で、ソースだけでお酒が飲めます(笑)


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ぷりっとジューシーな牛ハツに、このソースが美味しい♪

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スダード デ ペスカード

Sudadoは、汗をかいたの意で、いろいろな魚介を唐辛子、赤玉ねぎ、ニンニク、トマトなどをお酒で煮込んだアクアパッツァ的な料理です。
今回は、キンキとムール貝、ヤリイカ、タコなどの魚介と赤玉ねぎ、トマト、ニンニク、アヒ・デ・アマリーヨなどを、ビールやチチャデホラで煮込んだもの。


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ぷりっとしたキンキにその他の魚介や野菜の旨味がしみわたり、ほんのりピリ辛なスープとご飯と共に美味しい。ペルー料理は、おかずとご飯を一緒に食べる文化なので、日本人にはとてもなじみやすい味。スープもご飯に浸して余すことなく頂きました。

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ミラネサ

ミラネサは、ペルーやアルゼンチンなどのカツ料理で、たたいて薄く伸ばした牛肉を塩胡椒で味付けして、パン粉をつけて揚げたもの。揚げたジャガイモや、アボカド、トマト、ライムを添えて。
アルゼンチンでは卵をつけてからパン粉をまぶして揚げたりしますが、ペルーでは、破れるくらいまで薄くたたいて、細かく砕いたパン粉をまぶして、カリカリに揚げるそうです。そして、目玉焼きをのせて。

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今回は、牛肉のザブトンの部位を薄くたたいて、カリカリサクサクに揚げてくださいました。
アンティクーチョ用の唐辛子ソースもかけてライムを絞り、目玉焼きを刻みながら食べると美味しい♪
本来は、ご飯やパスタなどと合わせて定食風に食べるのだそうです。
アルゼンチンでは野菜と共にパンにはさんで食べたりもします。
ミラネサという名前は、ミラノ風カツレツからきているのかな。
いろいろな現地料理を再現してくださるのが楽しいです。

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パネトン

デザートはパネトン。
イタリアのパネトーネが起源で、ペルーでもクリスマス菓子として食べるそうです。
ドライフルーツと天然酵母で焼き上げたふんわりやわらかな生地。
現地ではホットチョコレートやアイスクリームと一緒に食べたり、さらにはバターをつけたりするのだとか。

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ダークラムと共に頂きました。

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魅惑のペルー料理をいろいろ楽しませてくださいました。



余談ですが、来年は、ペルー、リマの「CENTRAL」のオーナーシェフ、ヴィルヒリト・マルティネス氏が東京に「MAZ」というお店を開くそうなので、日本の食材をペルー料理を昇華させたガストロノミーが楽しみです。
今まであまりなじみのないペルー料理もブレイクするのではないかな。
それまでに早く落ち着いた世の中になってくれるのを望みます。




「エル・セビチェロ」

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August 24, 2020

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

ペルー料理のお店。
5月に予約していた時は、お休みになってしまったので、7か月ぶりかな。

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まずは、ピスコサワー。
ピスコに泡立てた卵白とレモン果汁や砂糖で作るペルーの代表的なカクテル。
香ばしく揚げたトウモロコシのおつまみと共に。

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セビーチェ

定番の料理ですが、毎回いろんなお魚が変わると味わいも異なるのでいつも楽しみにしていました。
今回はメイロとつぶ貝のセビーチェ。ペルー特にリマでは魚介が豊富なので、いろいろな貝もセビーチェにするのですが、つぶ貝を合わせたセビーチェもいいですね。
赤玉葱やアヒ・リモという赤唐辛子、魚のあらでとった出汁やライム果汁などで和えてあります。
アヒ・チャラピータという豆粒くらいの黄唐辛子はアマゾンの唐辛子ですが、これが結構攻撃力がある辛さですが、セビーチェと一緒に食べると爽快な辛さで唐辛子の旨味もあります。
チョクロ(白いトウモロコシ)やサツマイモを添えて。

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プルポ デ オリーボ

タコの紫オリーブソース。
こちらも定番の美味しさ。ペルーの紫オリーブと卵、オリーブオイル、ニンニクなどを合わせたソースで。

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ペルーの紫オリーブはこんな色合いで瓶詰めに入っています。

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ワインが飲みたくなったので、チリのカベルネソーヴィニヨンのロゼとペルーの白ワイン。
どちらもくいくい飲める軽やかなワインです。

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パパ・レジェーナ 

パパ・レジェーナは、潰したジャガイモに挽肉と玉葱をクミンなどのスパイスとトマトソースで煮込んだミートソースのようなものや黒オリーブ、卵などを包んで揚げたコロッケのような料理です。
赤玉ねぎと乾燥オレガノ。

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ふわりと揚げたジャガイモ生地の中には、黒オリーブやゆで卵、チーズやミートソースなどが入っています。下には、アドーモという荒く刻んだ豚肉とアヒ・パンカという唐辛子をチチャデホラというどぶろく的なお酒で煮込んだものを。
ジャガイモのほっくり感とスパイス風味の挽肉が美味い。ロゼワインが合いました。

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次のお酒はムール貝に合わせてシェリー。

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チョロ

ペルーでは、チョロというムール貝に似た貝があるそうですが、今回はカナダの大きなムール貝をニンニクとキヌアで蒸し煮に。

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ふっくらとしたムール貝に、アヒ・アマリーヨという黄唐辛子のソースとキヌアの食感がペルーらしい味わい。大粒ですがくさみのないムール貝の旨味が加わるとまた格別。

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ちなみにアヒ・アマリーヨはこんな形の大きなオレンジ色の唐辛子。
次回は、この唐辛子を使ったアヒ・デ・ガジーナ食べたいな。

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アンティクーチョ

スパイスに漬けた牛ハツの串焼きにジャガイモを添えて。
ジューシーな焼き加減も素晴らしく、これも大好きな一品。

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そして、ロコトに、クミンやオレガノ、ワカタイ、ミルクやチーズなどを混ぜたこのソースがまた絶品。ソースだけでお酒が飲めます(笑)

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タクタク コン ロモ サルタード

タクタクの目玉焼きのせに。定番のロモ サルタードは、牛肉と赤玉ねぎ、トマトなどを炒めたもの。

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タクタクは、豆の煮込みと米を合わせてオムレツのように焼いたもの。
シーフードを混ぜたりもしますが、今回はロモ・サルタードで。
ご飯よりも味わい深くて、砕いて混ぜながら食べるのが美味しいです。

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豆はカナリオ豆を使っているそうです。

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食後は、ラムを。
ペルーもしばらく行けないので、一昨年の思い出を回想しながら・・・

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「エル・セビチェロ」

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January 13, 2020

エル・セビチェロ@祐天寺

「エル・セビチェロ」に行きました。

昨年秋から2度目の訪問です。

前回の訪問記はこちら

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黒板メニューにはペルーの代表料理が書かれています。
今宵もそれらを中心に、メニューにないものも含め、おまかせのコースで頂きました。

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ピスコサワー

まずはピスコサワー。
葡萄から作られるペルーの国民的なお酒で、度数は40度くらいあるので、カクテルで飲むことが主流です。
その中でも泡立てた卵白とレモン果汁や砂糖を加え、氷とミキサーで砕いたピスコサワーは代表的なカクテルです。
ちなみに2月の第一土曜日は、ペルーではピスコサワーの日だそうで、今年は2月1日にあたりますが、各地でイベントが行われて、ピスコサワーを無料で振る舞うとか!?
香ばしく揚げたトウモロコシのおつまみと共に、料理が出てくるのを待ちます。

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セビーチェ

ペルー料理というとセビーチェ。
前回はオオニベという魚を使っていましたが、今回はハガツオを使い、赤玉葱や唐辛子、魚のあらでとった出汁やライム果汁や香辛料で和えてあります。ハガツオのゆるっとした食感と脂ののり具合が、柑橘と唐辛子でマリネされ、ちょうどいい塩梅に。
安納芋とチョクロ(白いトウモロコシ)を添えて。

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前回は添えた唐辛子にハラペーニョを使っていましたが、今回は、アヒ・チャラピータという、黄色くて丸く、豆粒のようにとても小さいアマゾンの唐辛子を添えて。
これが小さいながら一粒でとても攻撃力がある辛さで、そのまま食べると辛すぎて痛いくらいに舌が麻痺するくらい。辛いだけならば、ジョロキアやスコーピオンなどの激辛赤唐辛子もありますが、チャラピータは辛いだけでなく、その香りと後からくる旨味が素晴らしく、くせになる辛さです。
少しづつ切り分けて、破片をちょっと舐めながら飲むピスコサワーが最高。

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タコの紫オリーブソース

モーリタリアの蛸のスライスに、紫オリーブ、卵、オリーブオイル、ニンニクなどを合わせたアイオリソース。残ったソースはクラッカーにつけて。

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Torreon de Paredes   Rose 2018

ここで、ワインが飲みたくなったので、チリのロゼを。
カベルネソーヴィニヨンのロゼで、エチケットの絵柄のとおり薔薇や苺ジャムの香り。
ほのかな甘みときりりとした酸でスクリューキャップの安価ながらもポテンシャルが高いワイン。

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ロコト・レレーノとパパ・アラ・ワンカイナ

ロコト・レレーノという赤唐辛子の詰め物とパパ・アラ・ワンカイナという茹で卵とジャガイモのチーズ風味の唐辛子ソース。

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ペルーの南部にある第二都市アレキパ名物料理のロコト・レレーノ。
トマトのように見えますが、そのくらいの大きさの赤くて丸い唐辛子です。

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その中には、豚挽肉と玉ねぎなどの香味野菜やクミンなどのスパイスを炒めて、チチャ・ルホラというトウモロコシから作るどぶろくで煮込んだものを詰め、チーズをのせて、蒸し焼きにしたもの。
赤ピーマンの肉詰にチーズをのせたような料理で、加熱すると甘くなる唐辛子ですが、軸のある蓋の部分は結構辛く、それがまた煮込んだミートソース的な旨味とチーズといい相性。


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現地では、じゃがいもの薄切りとチーズを重ね焼いたドフィノワっぽいものが添えられるのですが、こちらでは、パパ・アラ・ワンカイナと紫オリーブを添えて、軽めに辛さを緩和してくれます。

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辛さの緩和には、ピスコサワーもおかわり。

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チュペ・デ・カマロネス

ペルー南部のアレキパの名物料理のスープで、海老などの魚介と野菜、ニンニクが利いた、チーズやミルクのチャウダースープ。本来はザリガニで作るそう。

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殻付きの海老や香味野菜の中に、枝豆やかぼちゃ、ジャガイモ、人参、ニンニク、チョクロ、うずら卵の目玉焼き。米も入っています。ハーブはワカタイ。他の料理にも使ってありましたが、香りはマリーゴールドに近いかもしれません。
クリーミーで優しい味わいに、本来はお米をもう少し入れて雑炊風に仕上げるのですが、品数があるので、さらっと軽めのスープで作ってくれました。

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アンティクーチョ

スパイスに漬けた牛ハツの串焼きに焼いたジャガイモを添えて。
アンティクーチョは、南米ではポピュラーな串焼き料理で、いろんなお肉や魚介を串焼きにしますが、ペルーでは牛ハツを焼くことが多いです。
ペルーに行った時には、アルパカのアンティクーチョも食べたことがありました。

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こちらの牛ハツは、火入れやスパイス加減も素晴らしく、ジューシーで柔らかな牛ハツです。
前回はサルサベルデのソースでしたが、今回は、ロコトにクミン、オレガノ、ワカタイ、ミルクやチーズを混ぜたソース。ミルクやチーズが唐辛子の辛さを吸収しながら旨味をのばしてくれるので、くせになる美味しさ。

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セコ・デ・カルネ

牛肉のコリアンダーソース煮込み。
牛赤身肉と人参、ジャガイモ、コリアンダーやほうれん草、香味野菜やスパイスを煮込み、ほんのりピリ辛に煮込んだもの。セコはスペイン語で乾いたという意味で、肉と野菜を汁気がなくなるまでじっくりと煮込み、このコリアンダーソースに野菜の旨味が凝縮しています。
ライスと共に頂きながら、先程のアンティクーチョのソースを加えるとさらに風味が増します。

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食後は、自家製のピスコ漬け酒。

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ピスコに梅と砂糖を加えて漬けたピスコは、梅の香りと甘みがやんわりと美味しい梅酒です。

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もう一つは、ロコト唐辛子を漬けたピスコ。
唐辛子の香りとぴりっとした辛味が食後にすっきりと。

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現地の味を忠実に表現しながらも、洗練された味わい。
また次回が楽しみです。


「El  Cebichero」


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