セントラル

November 11, 2018

CENTRAL~vol.2~@ペルー リマ

「Central」の後半です。
カクテルは、ジンとビターオレンジ、アラッサ、チリ。

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10.Amazonian Waters  piranha araza yuca root 120m

ピラニアのオブジェがインパクトありますが、キャッサバとピラニアの皮を揚げたもの。
特に味があるわけではなく、演出的な感じ。以前ピラニアはジャマイカで、その白身をカルパッチョで食べたことがありました。ここでは身はどうしているのかな。

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11.Jungle Plains amazonian lamgostine cecina bellaco plaintain 165m

アマゾンのラングスティーヌ。牛ハム、燻製ポーク、ダークチリソース。

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中にはバナナのピュレが入っていました。

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Rosell Boher Brut

アルゼンチンのスパークリングワイン。

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12.Deep Sea Coral  octopas squid sea lettuce -5m

タコとイカ、アオサとケール。イカスミ。

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Calicanto  2016 El Principal

チリのMaipovalleyの赤ワイン。シラー、カベルネソーヴィニヨン、プティヴェルドなど。

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13.  Andean Slopes  goat olluco  cabuya  3300m

olluco(オユコ)という芋のソテーの下には、山羊肉8か月のもの。山羊のミルクパウダーを添えて。

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山羊肉はしっとりと柔らかく、オユコはしゃきしゃきとした食感でした。

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Legado  semillon 2006 De Martino

チリの遅摘みのデザートワイン。

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14.Amber Woods  yacon root wrinkled lemon coffee 250m

ようやくポストレまできました。ヤーコン、ココナッツミルクと発酵ココナッツチーズ、コーヒーパウダー、チョコレートのメレンゲ。

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15.Mountain Rain   cacao  chaco clay coca leaves  2100m

カカオの皮やシードのジュレ、チャコ(ボリビア南部草原地帯)の土のパウダー、コカの葉のジュレ。

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コカのジュレがかなり青苦いけれど、カカオのムースの甘みで混ぜるとちょうどいい甘さと苦み。

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16.MIL Medicinals  congona cushuro qolle 3680m

クシュロというアンデスの湖で採れる緑の球体の海藻のようなものにqolleというアンデスの植物を乾燥させて煎じたお茶を注いで。

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カカオ80%のチョコレートにマカンボをのせて。

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最後に、使っている植物を押し花のようにしたカードが入っている冊子をお土産に。

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16のテーマを基に、海や砂漠、アンデス高地、アマゾンの熱帯雨林など-10mから4010mまでの高度で採れる食材をそれぞれ異なるアレンジで料理としてでてきたわけですが、ペルーに来てもなかなか踏み入れることのできない土地の食材を食べることができたのは素晴らしい経験でした。
ただ、美味しいと思う料理は数皿で、これだけ多種の食材を料理として提供していく中で、料理人達がどれだけその土地の文化や背景と食材を理解して作っているかどうかは不明です。例えば日本で、北海道から沖縄までの珍しい食材をコースにしようと思っても、かなり無理がありますよね。特にペルーのように高度や地形や文化がかなり異なる国では、単に珍しい食材だけを使って流れを作り料理という形にしたとしても、それが食べ手には掴みどころのない味に反映されてしまうわけです。
だからこそ、ヴィルヒリト・マルティネス氏は、クスコに「MIL」というアンデスの食材だけをつきつめたレストランを作ったのでしょう。「MIL」は数日後に訪問する予定ですが、そちらはとても楽しみにしています。

※食材に関して間違った記述があればご指摘ください。

「CENTRAL」

Av.Pedro de Osma 301,Barranco ,Lima, Peru 

centralrestrante.com.pe
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ranmarun at 15:30|PermalinkComments(0)

CENTRAL〜Vol.1~@ペルー リマ

「CENTRAL」に行きました。
ペルーの未知なる食材を知るためには、是非行きたいと思っていたレストランです。
オーナーシェフは、ヴィルヒリト・マルティネス氏41歳。2008年31歳の時に、自らのお店をオープンしてから、ペルー各地を回って発掘した希少な食材や、敷地内の菜園で栽培している植物を使った多彩な料理をガストロノミーな料理で表現しています。
今年バランコ地区に移転し、ラボと併設した3つのレストランを造りました。「Kjolle」は女性シェフのレストランで、「MAYO」はBarです。

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レストランまでの敷地内の庭には、ペルーの砂漠地帯、アンデス高地、密林のアマゾンの3つの地域に分け、生息している樹木などが植えてあります。

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こちらはアンデスの高山地帯の植物。

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太陽光を取り入れるエコシステムでは、ドライリーフを作っているようです。

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レストランの入り口には、料理に使われる食材が展示してあります。芋や豆、キヌアなどの穀物が多いですが、どれも見たことない食材ばかりで、どんな風に調理されるのか楽しみです。

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芋類も初めてみる種類ですが、アンデスには数千種類の芋の原種があるそうです。

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緑色のものも芋系だったか、説明されてもうる覚えで料理ででてこないとわかりません。最近日本でも使われているマカンボもありました。

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キッチンが見える店内。この日はヴィルヒリトシェフも後からキッチンに出てきました。彼は今年クスコに造った「MIL」というレストランとリマを毎週行き来しているそうです。

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店内はこんな感じ。

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床には所々に木や植物が植えてあり、自然の中で食事をしているような雰囲気が味わえます。

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テーブルは、クロスが敷かれたテーブルと石のテーブル。私たちは石のテーブルでした。

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これは赤くてかなり細かな粒ですが、キヌアの一種だそうです。

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円形のコースターを裏返すと、高度が書かれた16種類のメニューが書かれています。
セントラルでは、ペルーの地形や高度別に採れた食材をアレンジした料理がでてくるようです。
ドリンクはアルコールペアリングを頼みました。

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最初のカクテルは、アップルミント、リコリス、シュガーキング、スターフルーツ。

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1.Red Rocks piure percebe clams -10m

ペルセベス。スペイン南部でもよく食べる亀の手と言われる高級貝ですが、ペルー近海でも獲れるのですね。その中には注射器で入れたのか貝のエキスを凝縮したようなソースが入っています。

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オレンジ色のクリスプには乾燥させた水草のようなもの。

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貝と雲丹のタルタル。

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タルタルをのせて食べました。ちょっと生臭い風味だったので、半分だけ。

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Tabernero Gran blanco Fina Reserva No.50 2018

ペルーのワイン。酸化熟成のニュアンスで。

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2.Edge of the Desert sargassum huarango cactus 180m

tuna(サボテンの実)にサボテンの赤いパウダーを色付けし、緑のパウダーはhuarango(キアベ)か?
後で調べるとサボテンの実自体が赤いものもありますが、それにウチワサボテンに纏っている白い粉がコチニールカイガラムシという虫から採れる色素で色付けしたもの。メスのサボテンから採れる白い粉をつぶすとカルミン酸を合成して鮮やかな赤ピンクになり、口紅や食品、繊維などいろいろな染料に使われるようです。

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スイートポテトとSargassum(海藻)のチュイル。

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ペルーの雲丹。まいどでも食べましたが、かなり大粒で大味です。

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その下には、赤いソースとピンク色のムースが入っています。これもコチニール色素で色付けしたものかな。ペルーの雲丹は大味で、生で食べるとやはりくさみが強いので、全部は食べられずw

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3.Dark Purpre Root mashwa duck chijchipa leaves 2450m

ブラックマシュワは、マリネして燻香をつけたものを薔薇の花に見立てて。その食感はビーツにも似ています。chijchipaの茎を乾燥させて揚げたものの中にイエローマシュワのペーストが入っています。

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マシュワの原型は、入り口にあったこれがそうかな。

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鴨肉のタルタルに、卵の黄身の燻製を削ったもの。下には、山羊のクリームが入っています。

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次のドリンクはビール。グリーン色をしたアマゾンの葉を使ったビール。コカのようなハーブの香りがしました。

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4.Forest Cotton  ungurahu arapaima 106m

右は、pacae(フォレストコットン)というさやに入ったフルーツで、その果肉と種を刻んだもの。確かに綿のような食感でほのかな甘さがあります。
左は、undurahuという豆のようなアマゾンフルーツの黒いジュース。その果肉をのせたタルト。ジュースはほろ苦く甘さはありません。美味しいとは言えませんが、ポリフェノールやアントシアニンの栄養価があるのでしょう。

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タルトと思いきや、中にはarapaima(プラルクー)というアマゾンで採れる魚のすり身を揚げたものでした。今まで出てきたものは、??な食材ばかりで美味しさというより珍しさでしたが、これはトートマンクンみたいな味にほっとして美味しかったです。

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ちなみにforest cottonと言われるPacaeはこんな感じのイメージです。

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5.Jungle Highlands  copoazu dale-dale tree tomato 1890m

パンが2種類出てきました。dale daleという芋系のペーストを焼いたパン。copoazu(コポワズ)はヤシの実系の果実。

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サチャトマトのキャラメルバターと、焼いて粉にしたコポワズのサワークリームをパンにつけて食べました。

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Erival 2017 Vientos

ウルグアイの白ワイン。シャルドネ、ゲベルツ、モスカートビアンコ。

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6.Ocean Floor  scallop sweet cucumber seaweed −25m

帆立とSweet cucumberというフルーツ。赤いサボテンで色付けした胡瓜とほうれん草で色付けした胡瓜のスライスと海藻のソース。

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Sweet cucumberは、現地名ではなんていうのかな。色々聞いてたら現物を持ってきてくれました。丸くて黄色い瓜科のようです。こういうプレゼンは必要だと思います。特にここに来るお客は、食通の外国人が多いと思うので、食材は知りたいはず。

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Cara Sur Criolla 2017

アルゼンチンの赤ワイン。

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7.Coastal Foothills oca tumbo lupinas  450m

ocaという芋のニョッキとチップスに、tumboというパッションフルーツのような果実のソース。ルピナスというアンデスの野草。

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ocaは、細長い芋。これもどんな芋なのか聞いたら現物を見せてくれました。

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8.High Valley  abocado kaniwa river shrinp  2800m

高地に生息する川海老とアボカドクリーム。カニワというキヌアに似た赤い穀物はアンデス高地で採れるもの。テーブルにもあったものです。

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Mimo valle de ica  Michelini &Moquilaza 

ペルーのワイン。

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アンフォラで熟成させたそうで、ペルーで使う陶器を見せてもらいました。

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酸化熟成系で旨味があるワインでした。

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9. Plant Dyes of Moray  tubers clay ch'illka  4050m

標高4050mは、今回最高地の食材。クスコの「MIL」から持ってきたもので、モライ遺跡があるその近くで採れる芋を粘土釜で炭焼きにします。

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芋は何の品種だろう。マシュワにも似ているけれど、もっと芋っぽい澱粉質があります。チルカという植物のソースを添えて。辛味はないけれど、山椒のようなスーッとくる青みのソース。

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レストランの奥にはラボがあり、後で見学させてもらいます。

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色んな草花もドライフラワーのように乾燥させて吊るしてありました。

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後半に続きます・・・


「Central」

Av.Pedro de Osma 301,Barranco ,Lima, Peru 

centralrestrante.com.pe



ranmarun at 13:30|PermalinkComments(0)