フュージョン
June 04, 2016
Tim Raue@ベルリン
「Tim Raue」に行きました。
2010年9月にオープンしたレストランです。
シェフのティム・ラウエ氏は、両親の離婚や貧困、家庭内暴力やストリートギャングなど、いろいろ苦労があった生い立ち。その中で料理に目覚め、数多くのレストランで修業した後、アジアの食材や料理にインスピレーションを受け、アジアンフュージョンレストランを成功させました。ミシュラン一つ星から2012年に二つ星、ゴーミヨも19点と高得点を獲得し、今や世界レベルで名を馳せるシェフとなりました。
シーサーが迎えてくれます。
入ると左横に目につくアートな赤。
店内の中央に飾ってある絵は、ゴミ収集所の絵。
賛否両論あるようですが、これもアート。クールだなと思いました。
ドイツのリースリングのスパークリングでスタート。
位置皿は日本のお皿です。箸も置いてあります。
アミューズ
まずは、韓国のナムル的に、いろんな前菜が出てきます。
右上から時計回りに食べることにします。
胡瓜のピクルスに抹茶パウダー。
ニシンのマリネとラディッシュはレモングラス風味。
豚バラ肉の薄切りをチェリーのジュースと5種類のスパイスを使った甘辛酸なたれと胡麻で和えて。
イメージは桃屋のキムチの素みたいな懐かしいキムチ味。
青紫蘇とセロリに牛出汁醤油のジュレ。
人参の酢漬けにインド系のカレースパイスと玉葱のソースをかけて。
牛ハツに、バルサミコとチリソース。
ラディッシュにのせたチチャロン(豚皮)
カシューナッツのタイカレー風味。
スターターからどれもアジアンテイストで面白いです。
メニューはシグネチュアと8という2つのコースで構成されていますが、どれも食べてみたいので、2つをシェアすることにしました。以下シグネチュアコースの料理に(S)、8コースの料理に(8)と表記します。ワインはそれぞれにペアリングで。
Imperial Caviar spraut ,yusu(8)
メレンゲのバンズの中にインペリアルキャビア、スプラウトやレタス、青唐辛子のバタークリーム。
上には柚子皮と果汁のピュレと四葉をのせて。キャビアの一口バーガー。
Cotes du Jura 2010
キャビアバーガーには、ジュラのシェリーっぽい香りで。
Scallop elderfliwer ,green thai pepper (S)
帆立は、奥からほぼ生のものと軽く火入れしたものとしっかり火入れと三段階。
エルダーフラワーのエキスと米酢でマリネしてあります。
サイドには、タイのグリーンペッパーとお花の形にくり抜いた胡瓜や青林檎、青メロンのマリネを添えて。
レモングラスやコウモリカズラ、ディルと共に。
萩の白露
浦霞の萩の白露という日本酒を合わせてきました。
ふと見るとテーブルクロスは、テーブルの木枠の間に入るようになっていて、ずれないようになっていました。
botani 2014 Jorge Ordonez
スペインマラガのモスカテル100%の白ワイン。
フルーティでライトな青林檎系の香りです。
White Asparagus woodruff , jalapeno (8)
低温調理したホワイトアスパラガスにクルマバソウとそのドレッシング。ハラペーニョのジュレが少しピリリと。
ロメインレタスとホワイトアスパラガスのピュレ、マルカンの米酢を使っているそうです。
Moarfeitl Sauvingnon blanc 2012 Wheingut Neumeister
オーストリアのソーヴィニオンブラン。
パプリカっぽい香りとほんのり蜂蜜香、ほどよい酸があります。
Turbot jade sauce , sansho pepper(8)
蒸したチュルボにレモンバーベナオイル、パセリや胡瓜、ライムなどで作った翡翠色のソース、
リーキ、ケッパー、剥いた小玉葱、ディル、青メロンを丸くくり抜いたものとディルをのせて。
山椒の辛みがアクセントです。チュルボは、ゼラチン質がぷりっとし、グリーンハーブのソースが爽やかです。火入れも素晴らしい。
Josmeyer Grand cru hengst 2008
アルザスのジョスメイヤーのゲベルツ。
きれのいい甘みです。
何やらドライアイスの冷気が出てくる蒸し器が運ばれてきました。
Pikeperch kamebishi soy 10y , leek &ginger (S)
バターで蒸したカワカマスを液体窒素で冷し、春リーキの千切りと新生姜漬けをのせて。ここにかめびし醤油の10年物と生姜を使った温かいスープを注ぎます。コリアンダーのピュレとリーキそ添えて。
まさに中華の清蒸みたいなテイストですが、バターで蒸しているのが、冷えても魚をふんわり弾力感ある柔らかさに仕上げています。10年物の醤油だとクセもあるはずですが、バターの香りがそれを和らげ、しっかり完成された味になっています。
Sua Sponte Blanc Moelleux Botrytises 2010 Elian da Ros
フランスのソーヴィニオンブラン。冷涼な時期まで遅摘みした甘みがあります。
Prawn tomato ,galangal (8)
ソテーした海老には、海老とパプリカのマヨネーズソースにタイバジルをのせて。
メレンゲのように揚げた海老には、蜂蜜とガランガル(生姜)のコンポートと七味唐辛子をかけて。
Joh.Jos.Prum 2011 Wehlener Sonnenhr Spatlese
ドイツのリースリング。少し甘口です。
Langostine wasabi, cantonese style(S)
ラングスティーヌは小麦粉をつけて中華鍋で揚げ、山葵マヨネーズをからめて、グリーンライスのパフをのせて。
下には、マンゴーと人参の角切りとポワソンソース。全然広東風ではないけど(笑)美味しいです。
次は包丁っぽ形をしたナイフが出てきました。
漢字が刻印されていますが、ドイツ製だそうです。
Newton 2013 Napa valley
ニュートンのシャルドネ。わかりやすくて美味しいシャルドネです。
Suckling Pig dashi, japanese musterd (8)
お皿の上には、出汁ジュレと和辛子とガリがのせてあります。
豚肉の肘肉を骨付きのままマリネして焼いた料理は、シュバインハクセというドイツの名物料理でもありますが、皮目を焼いてあります。半分に切って骨を取り、サーブしてくれました。
カリッとした豚皮とその下のゼラチン質の部分が美味しいです。
ドイツと中華と日本の融合って感じでしょうか。広東料理は豚の皮を食べる丸焼きもありますし。
Macon-Verze Le Flaive
ルフレーブルのマコン。何年だったか忘れました。
Lemon Chickin parsley ,amalfi lemon (S)
とうもろこしを食べている鶏肉の胸肉は、レモンの葉と鶏油で焼き、タピオカのパフとアマルフィのレモンの皮のコンフィをのせて。レモン汁と鶏のスープに、パセリのムースとホースラディッシュのクリーム。
達磨正宗 未来へ 2015
東京でも、古酒で飲んだことがある達磨正宗がここにも。
贈る人、育てる人って書いてあるのは、ワインのように少し年月置いてから飲んでくださいってことかな。
ストーリーがあっていいですね。
Dim Sum Duck black truffe, haselnut (8)
ドーナツとパイ包みの間のような食感の揚げ生地の中に、鴨の内臓やレバーのミンチが入っています。
オイル漬けした黒トリュフと唐辛子のジュレ、ヘーゼルナッツマヨネーズ、菊芋のスライスと焼いたヘーゼルナッツのスライスをのせて。
中はこんな感じで、ちょっとぴり辛なテイスト。
Ximenz-Spinola 2014 Eceptional Harvest
ペドロヒメネス100%。しっかりとしたシェリー香は、紹興酒のようなニュアンスがあります。
Shanhainese Pork Chin coriander ,papaya (S)
豚の顎肉は、蒸してから中華鍋で焼き、豚肉のジュと醤油などを甘辛く煮詰めたソース。
マリネしたパパイヤの中に、ココナッツとコリアンダーのクリームを巻いて、金柑の皮とコリアンダーの新芽をのせて。
Numanthia 2011
テンプラニーニョ主体のトロの赤ワイン。ブラックチェリーやレッドカラントのような果実味とペッパーやカルダモンタバコのようなスパイシーな香りがあります。
Black Peper Beef allium , p.x.vineger (8)
牛肩肉をマダガスカルの野生の胡椒と牛骨茶で煮こんで、葱とトリュフオイルとそのジュのソース。
アリウムは、いろんな葱科のものを表現しています。
玉葱のクリーム、エシャロットの赤ワインビネガー漬け、チャイブの花、玉葱の皮、玉葱とエシャロットのクランチ、ペドロヒメネスのジュレを添えて。チャイブの花が蕾からだんだん開いていくアートな盛り付け。
Rivesaltes Amble Vin doux nature
このワイン、詳細は忘れました。
Peking Duck interpretation TR (S)
スペシャリテの北京ダックはティムラウエ風に3皿出てきます。
鴨胸肉は皮をカリットと焼き、身はしっとりと。なぜかワッフルの上にのせて、とろみのついた鴨脚のジュと共に。
ここはベルギーでなくドイツだけど(笑)そして、美味い。
五香粉を加えて焼いたワッフルのくぼみには、リンゴのジャムとリーキが。
鴨肉はしっとりとした火入れで、生地も葱などを巻くのではなく、ワッフルと一緒に食べるという解釈が面白いです。
フォアグラのテリーヌに、サマートリュフのスライス、生姜とリーキのクリームをのせて。
胡瓜のピクルス。胡瓜のジュレ。醤油のソース。
鴨の舌や心臓、胃などを、衣笠茸と冬瓜で煮込んだスープ。
甘辛醤油なテイストです。
Dreissigacker 2012 Rieslaner
リースリングの甘口ワインで。
Calpico thomson grape ,ginger(8)
カルピスのシブーストとメレンゲやアイスクリーム。メレンゲは龍っぽい型でくり抜いてあります。
トムソンシードレスというワインに使う葡萄。生姜のジュレにコリアンダーの新芽を添えて。
南部美人 梅酒
梅酒は、2014年なので、ちょっとひね香があります。
Strawberry thai basil , ryubarb (S)
野生苺の上に、野生の苺をルバーブエキスを加え潰したものと、パッションフルーツのサワークリーム、メレンゲとタイバジル、山椒粉をのせて。タイバジルと胡瓜のソルベ。
最後の小菓子は、弁当スタイル。
上がお椀の形になっています。この器は日本製じゃないだろうな(笑)
三段重ねになっていて、右からオレンジピールショコラ、凍らせた金柑にコリアンダー、サフランのパートドフリュイなど。
お会計は、鶴の和紙の箱の中に・・・
アジアンフュージョン料理でありながらも、ゴーミヨ19点と高得点。
日本、中国、韓国、タイなどからインスピレーションを受けていますが、ドイツ人から見たアジアンはこんな感じなんだなと思いつつ、どの料理もやり過ぎ感がなく、繊細な味付けで美味しいです。
日本の調味料も、マルカン米酢、かめびし醤油、七味唐辛子、山椒粉などを使いながらも抑制が利いた使い方で、ペアリングも日本酒の古酒だったり、面白かったです。
フュージョン料理でもしっかり着地点があり、アジアンスパイスや調味料なども過剰でない使い方がとてもいいです。アジアンフュージョンでこれだけのレベルの店は、ドイツ他欧州でもなかなかないと思います。
(後日加筆ですが、サンペレグリノの2016年で70位台からランクアップの34位を獲得しました。)
「Tim Raue」
rudi-dutschke-straβe .26 ,10969, Berlin
30 259 379 30
tim-raue.com
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2010年9月にオープンしたレストランです。
シェフのティム・ラウエ氏は、両親の離婚や貧困、家庭内暴力やストリートギャングなど、いろいろ苦労があった生い立ち。その中で料理に目覚め、数多くのレストランで修業した後、アジアの食材や料理にインスピレーションを受け、アジアンフュージョンレストランを成功させました。ミシュラン一つ星から2012年に二つ星、ゴーミヨも19点と高得点を獲得し、今や世界レベルで名を馳せるシェフとなりました。
シーサーが迎えてくれます。
入ると左横に目につくアートな赤。
店内の中央に飾ってある絵は、ゴミ収集所の絵。
賛否両論あるようですが、これもアート。クールだなと思いました。
ドイツのリースリングのスパークリングでスタート。
位置皿は日本のお皿です。箸も置いてあります。
アミューズ
まずは、韓国のナムル的に、いろんな前菜が出てきます。
右上から時計回りに食べることにします。
胡瓜のピクルスに抹茶パウダー。
ニシンのマリネとラディッシュはレモングラス風味。
豚バラ肉の薄切りをチェリーのジュースと5種類のスパイスを使った甘辛酸なたれと胡麻で和えて。
イメージは桃屋のキムチの素みたいな懐かしいキムチ味。
青紫蘇とセロリに牛出汁醤油のジュレ。
人参の酢漬けにインド系のカレースパイスと玉葱のソースをかけて。
牛ハツに、バルサミコとチリソース。
ラディッシュにのせたチチャロン(豚皮)
カシューナッツのタイカレー風味。
スターターからどれもアジアンテイストで面白いです。
メニューはシグネチュアと8という2つのコースで構成されていますが、どれも食べてみたいので、2つをシェアすることにしました。以下シグネチュアコースの料理に(S)、8コースの料理に(8)と表記します。ワインはそれぞれにペアリングで。
Imperial Caviar spraut ,yusu(8)
メレンゲのバンズの中にインペリアルキャビア、スプラウトやレタス、青唐辛子のバタークリーム。
上には柚子皮と果汁のピュレと四葉をのせて。キャビアの一口バーガー。
Cotes du Jura 2010
キャビアバーガーには、ジュラのシェリーっぽい香りで。
Scallop elderfliwer ,green thai pepper (S)
帆立は、奥からほぼ生のものと軽く火入れしたものとしっかり火入れと三段階。
エルダーフラワーのエキスと米酢でマリネしてあります。
サイドには、タイのグリーンペッパーとお花の形にくり抜いた胡瓜や青林檎、青メロンのマリネを添えて。
レモングラスやコウモリカズラ、ディルと共に。
萩の白露
浦霞の萩の白露という日本酒を合わせてきました。
ふと見るとテーブルクロスは、テーブルの木枠の間に入るようになっていて、ずれないようになっていました。
botani 2014 Jorge Ordonez
スペインマラガのモスカテル100%の白ワイン。
フルーティでライトな青林檎系の香りです。
White Asparagus woodruff , jalapeno (8)
低温調理したホワイトアスパラガスにクルマバソウとそのドレッシング。ハラペーニョのジュレが少しピリリと。
ロメインレタスとホワイトアスパラガスのピュレ、マルカンの米酢を使っているそうです。
Moarfeitl Sauvingnon blanc 2012 Wheingut Neumeister
オーストリアのソーヴィニオンブラン。
パプリカっぽい香りとほんのり蜂蜜香、ほどよい酸があります。
Turbot jade sauce , sansho pepper(8)
蒸したチュルボにレモンバーベナオイル、パセリや胡瓜、ライムなどで作った翡翠色のソース、
リーキ、ケッパー、剥いた小玉葱、ディル、青メロンを丸くくり抜いたものとディルをのせて。
山椒の辛みがアクセントです。チュルボは、ゼラチン質がぷりっとし、グリーンハーブのソースが爽やかです。火入れも素晴らしい。
Josmeyer Grand cru hengst 2008
アルザスのジョスメイヤーのゲベルツ。
きれのいい甘みです。
何やらドライアイスの冷気が出てくる蒸し器が運ばれてきました。
Pikeperch kamebishi soy 10y , leek &ginger (S)
バターで蒸したカワカマスを液体窒素で冷し、春リーキの千切りと新生姜漬けをのせて。ここにかめびし醤油の10年物と生姜を使った温かいスープを注ぎます。コリアンダーのピュレとリーキそ添えて。
まさに中華の清蒸みたいなテイストですが、バターで蒸しているのが、冷えても魚をふんわり弾力感ある柔らかさに仕上げています。10年物の醤油だとクセもあるはずですが、バターの香りがそれを和らげ、しっかり完成された味になっています。
Sua Sponte Blanc Moelleux Botrytises 2010 Elian da Ros
フランスのソーヴィニオンブラン。冷涼な時期まで遅摘みした甘みがあります。
Prawn tomato ,galangal (8)
ソテーした海老には、海老とパプリカのマヨネーズソースにタイバジルをのせて。
メレンゲのように揚げた海老には、蜂蜜とガランガル(生姜)のコンポートと七味唐辛子をかけて。
Joh.Jos.Prum 2011 Wehlener Sonnenhr Spatlese
ドイツのリースリング。少し甘口です。
Langostine wasabi, cantonese style(S)
ラングスティーヌは小麦粉をつけて中華鍋で揚げ、山葵マヨネーズをからめて、グリーンライスのパフをのせて。
下には、マンゴーと人参の角切りとポワソンソース。全然広東風ではないけど(笑)美味しいです。
次は包丁っぽ形をしたナイフが出てきました。
漢字が刻印されていますが、ドイツ製だそうです。
Newton 2013 Napa valley
ニュートンのシャルドネ。わかりやすくて美味しいシャルドネです。
Suckling Pig dashi, japanese musterd (8)
お皿の上には、出汁ジュレと和辛子とガリがのせてあります。
豚肉の肘肉を骨付きのままマリネして焼いた料理は、シュバインハクセというドイツの名物料理でもありますが、皮目を焼いてあります。半分に切って骨を取り、サーブしてくれました。
カリッとした豚皮とその下のゼラチン質の部分が美味しいです。
ドイツと中華と日本の融合って感じでしょうか。広東料理は豚の皮を食べる丸焼きもありますし。
Macon-Verze Le Flaive
ルフレーブルのマコン。何年だったか忘れました。
Lemon Chickin parsley ,amalfi lemon (S)
とうもろこしを食べている鶏肉の胸肉は、レモンの葉と鶏油で焼き、タピオカのパフとアマルフィのレモンの皮のコンフィをのせて。レモン汁と鶏のスープに、パセリのムースとホースラディッシュのクリーム。
達磨正宗 未来へ 2015
東京でも、古酒で飲んだことがある達磨正宗がここにも。
贈る人、育てる人って書いてあるのは、ワインのように少し年月置いてから飲んでくださいってことかな。
ストーリーがあっていいですね。
Dim Sum Duck black truffe, haselnut (8)
ドーナツとパイ包みの間のような食感の揚げ生地の中に、鴨の内臓やレバーのミンチが入っています。
オイル漬けした黒トリュフと唐辛子のジュレ、ヘーゼルナッツマヨネーズ、菊芋のスライスと焼いたヘーゼルナッツのスライスをのせて。
中はこんな感じで、ちょっとぴり辛なテイスト。
Ximenz-Spinola 2014 Eceptional Harvest
ペドロヒメネス100%。しっかりとしたシェリー香は、紹興酒のようなニュアンスがあります。
Shanhainese Pork Chin coriander ,papaya (S)
豚の顎肉は、蒸してから中華鍋で焼き、豚肉のジュと醤油などを甘辛く煮詰めたソース。
マリネしたパパイヤの中に、ココナッツとコリアンダーのクリームを巻いて、金柑の皮とコリアンダーの新芽をのせて。
Numanthia 2011
テンプラニーニョ主体のトロの赤ワイン。ブラックチェリーやレッドカラントのような果実味とペッパーやカルダモンタバコのようなスパイシーな香りがあります。
Black Peper Beef allium , p.x.vineger (8)
牛肩肉をマダガスカルの野生の胡椒と牛骨茶で煮こんで、葱とトリュフオイルとそのジュのソース。
アリウムは、いろんな葱科のものを表現しています。
玉葱のクリーム、エシャロットの赤ワインビネガー漬け、チャイブの花、玉葱の皮、玉葱とエシャロットのクランチ、ペドロヒメネスのジュレを添えて。チャイブの花が蕾からだんだん開いていくアートな盛り付け。
Rivesaltes Amble Vin doux nature
このワイン、詳細は忘れました。
Peking Duck interpretation TR (S)
スペシャリテの北京ダックはティムラウエ風に3皿出てきます。
鴨胸肉は皮をカリットと焼き、身はしっとりと。なぜかワッフルの上にのせて、とろみのついた鴨脚のジュと共に。
ここはベルギーでなくドイツだけど(笑)そして、美味い。
五香粉を加えて焼いたワッフルのくぼみには、リンゴのジャムとリーキが。
鴨肉はしっとりとした火入れで、生地も葱などを巻くのではなく、ワッフルと一緒に食べるという解釈が面白いです。
フォアグラのテリーヌに、サマートリュフのスライス、生姜とリーキのクリームをのせて。
胡瓜のピクルス。胡瓜のジュレ。醤油のソース。
鴨の舌や心臓、胃などを、衣笠茸と冬瓜で煮込んだスープ。
甘辛醤油なテイストです。
Dreissigacker 2012 Rieslaner
リースリングの甘口ワインで。
Calpico thomson grape ,ginger(8)
カルピスのシブーストとメレンゲやアイスクリーム。メレンゲは龍っぽい型でくり抜いてあります。
トムソンシードレスというワインに使う葡萄。生姜のジュレにコリアンダーの新芽を添えて。
南部美人 梅酒
梅酒は、2014年なので、ちょっとひね香があります。
Strawberry thai basil , ryubarb (S)
野生苺の上に、野生の苺をルバーブエキスを加え潰したものと、パッションフルーツのサワークリーム、メレンゲとタイバジル、山椒粉をのせて。タイバジルと胡瓜のソルベ。
最後の小菓子は、弁当スタイル。
上がお椀の形になっています。この器は日本製じゃないだろうな(笑)
三段重ねになっていて、右からオレンジピールショコラ、凍らせた金柑にコリアンダー、サフランのパートドフリュイなど。
お会計は、鶴の和紙の箱の中に・・・
アジアンフュージョン料理でありながらも、ゴーミヨ19点と高得点。
日本、中国、韓国、タイなどからインスピレーションを受けていますが、ドイツ人から見たアジアンはこんな感じなんだなと思いつつ、どの料理もやり過ぎ感がなく、繊細な味付けで美味しいです。
日本の調味料も、マルカン米酢、かめびし醤油、七味唐辛子、山椒粉などを使いながらも抑制が利いた使い方で、ペアリングも日本酒の古酒だったり、面白かったです。
フュージョン料理でもしっかり着地点があり、アジアンスパイスや調味料なども過剰でない使い方がとてもいいです。アジアンフュージョンでこれだけのレベルの店は、ドイツ他欧州でもなかなかないと思います。
(後日加筆ですが、サンペレグリノの2016年で70位台からランクアップの34位を獲得しました。)
「Tim Raue」
rudi-dutschke-straβe .26 ,10969, Berlin
30 259 379 30
tim-raue.com
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